東方戻界録 〜Return of progeny〜   作:四ツ兵衛

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タイトルが思いつかない今日この頃。


第三十八話 お化け屋敷

フランは意気揚々と範人と妖夢は嫌々ながらもおばけ屋敷に入った。彼らはお化けが苦手でどうしようもないのだ。範人はフランが自分たちを先導しているのを見て自分が情け無くなる。

 

ああ、やっぱ怖い。フランが先を進むって、俺って一体……。情け無え……。おいフラン、置いていかないでくれ……。

 

普段の範人はゾンビや突然の驚かしについては全然平気なのだが、霊的なことに関しては非常に弱く、どうしても慣れないのだ。また、シチュエーションによっては突然の驚かしにも弱い。故にお化けが非常に苦手である。幽々子や妖夢のような実体があるタイプは全然平気なのだが、他の幽霊なら多分逃げ出すだろう。

過去におばけ屋敷で気絶したこともある。

 

妖夢は単純に怖がりで暗いところで物音がしたりすることなどが非常に苦手だ。今は範人と並んで歩いているのだが、やはり怖いものは怖いらしい。怖いのを紛らわすために範人と手をつないでいる。

 

うう、怖い。でも、範人もいっしょなんだから頑張らなきゃ!あ、フランちゃん、置いてかないで……。

 

二人の願いも虚しく、フランは意気揚々と先に進んでいってしまった。

 

「は、範人。」

 

「な、何だ?」

 

「もう少し身を寄せてもいいですか?」

 

「あ、うん。いいよ。」

 

妖夢が範人の腕に身体を密着させる。範人の腕に妖夢の胸が当たっているが、二人にそんなことを気にしていられるほどの余裕はない。この恐怖に耐えることで精一杯なのだ。

 

そんなときに音楽室エリアのギミックが発動してピアノが鳴り始め、絵がカタカタと動き出した。もちろん、二人に効果はてきめん。

 

「キャアァ!」

 

「ウワァァ!」

 

驚いた妖夢が悲鳴を上げて、範人に抱きつき、それに驚いた範人が叫び声を上げる。二人は駆け足でそのエリアを抜けた。

 

 

 

人物が変わってこちらはターゲット。名前をジェットという。年齢は10歳。この少年もまた怖がりであり、おばけ屋敷には友達に無理矢理連れてこられたという感じである。

 

ああ、マジで怖いよ。なんでみんなはこんなところ平気なんだよ?ていうか、そもそも入ろうなんて言ったの誰だよ?ああ、最悪。マジでないわ。

 

ジェットはそんなふうに心の中で文句をブツブツ呟きながらみんなについていっていた……はずだった。気がつけば、いっしょに遊びに来ていた友達はみんな遥か先に進んでおり、視界の中には誰もいなかった。

 

「えっ⁉︎何で⁉︎みんなどこいったの?」

 

ジェットは一気に不安になり、その場に座り込んでしまった。もう恐怖で一歩も動けない。ジェットは静かに泣き出してしまった。

 

「どうしたの?大丈夫?」

 

突然誰かに話しかけられた。ジェットが顔を上げるとそこにいたのは見たところ自分とあまり歳の変わらない金髪の少女だった。

 

フランは男の子の顔を見て体に衝撃が走った。なんと、その男の子はフランの好みにどストライクだったのだ。

 

「グスッ……う、うん、大丈夫。ありがとう。君は誰?」

 

「私はフランドール。フランって呼んでいいよ♪」

 

「僕はジェット。よろしく。」

 

「よろしく。さあ、どんどん進も〜♪」

 

「え⁉︎ちょ⁉︎え?」

 

フランがジェットの手を引く。彼はフランの力の強さに驚いたが、特に不思議に思うこともなく進み始めた。

 

ああ、怖ぇー。本当に僕なんでこんなところ来たんだろ?外で待ってれば良かった。てか、フランちゃんよく平気だなぁ?ハハハ、僕って男なのに情け無いな。

 

ジェットがフランに手を引かれて進んでいると新しいギミックが発動した。叫び声と共に天井から赤い塗料の塗られた人形が落ちてきた。

 

「ヒイィィ!」

 

「あっ!(ちょっと幸せかも)」

 

ジェットは恐怖の余りフランに抱きついてしまった。ジェットの身体にフランの控えめであるものの柔らかい胸が当たる。

 

「あっ!ごめん!」

 

ジェットは顔を真っ赤にして、慌ててフランから離れる。

 

ああ、ヤバイ。やらかしたよ。これ絶対嫌われるよ。こんなことするなんて僕変態じゃないか。

 

ジェットは恥ずかしさに押し潰されそうになって黙り込んでしまった。

 

「もう……。ジェットも男の子なんだね。」

 

フランは少し恥ずかしそうにしながらも軽く笑っている。

 

「うわー!ごめんなさいごめんなさい!」

 

「そんなに許してもらいたい?」

 

「うん……。」

 

「じゃあ、責任取ってよ。」

 

「……は⁉︎」

 

ジェットは驚いた。フランは笑っている。

 

いや、フランは何を言っているのだろうか?責任を取れ?フランは何のつもりなのだろうか?て言うかどうすれば責任が取れるの?

 

「ねぇ、フランちゃん。責任ってどうやってとるの?」

 

「ええ〜、それを私に言わせないでよ〜♪」

 

「いや、取り方がわかんないから!」

 

「うーん…じゃあ、ジェットなりに見つけてよ。方法によってはダメだけど、私が正解だと思ったら許してあげる♪」

 

ジェットにはわからなかった、責任の取り方もフランが自分に惹かれていることも。

 

ジェット気づいてくれるかな〜♪まぁ、私はさっきのでも充分に嬉しいんだけど。ジェットの答えが楽しみだな〜♪

 

フランはジェットの答えを楽しみにしながら、妄想を巡らせていた。

 

 

 

またまた人物が変わってこちらはリア充2人。範人と妖夢は半分パニックになりながらお化け屋敷を進んでいる。

 

なあ、フラン。フランは今、どこまで進んだんだ?俺と妖夢は今、地獄にいるぜ!

 

「ギャアァー!」

 

「みょーん!」

 

2人はとにかくゴールを目指した。心はもうこんな怖い場所は嫌だ!という思いと互いに対する思いがほとんどである。2人は半泣きでゴールに向かった。

 

 

 

フランがどこまで進んだかって?お化け屋敷はゴール目前、恋はまだまだスタート直後。




蜘蛛島「胃腸の薬持ってきたよ〜♪」

おお、ありがとうございます。

ヤマメ「私も来たよ〜♪」

ツインスパイ○ィ…だと⁉︎

蜘蛛島「範人の以外過ぎる弱点ww」

お化け嫌いですね。気がつけば、そんな設定になっていました。無意識って怖い。

ヤマメ「フランにも恋の季節が来たか〜♪」

そうですね〜♪それとお化け嫌いなキャラが増えましたね。

蜘蛛島「ジェットだっけ?あいつ登場から早々にやらかしているな。」

細川「フランちゃんがー!俺が誘拐するつもりだったのにー!」

やっぱり、貴方クビですね。危険な人はさようなら。

細川「ゑゑ⁉︎」

蜘蛛島&ヤマメ「「スパイ○ーストリーム!」」

堕符『スカイフォール』←四ツ葉

細川「ウワァ〜!」ピチューン

スレン○ーマンは天に召された。



さて、これから今日を含めて3日連続で投稿しようかと。

蜘蛛島「なんでだ?」

テストがありますので、そのときに投稿する予定だったやつを投稿しようかなと。

蜘蛛島「なるほどな。」

『ではまた、次回お会いしましょう。』

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