東方戻界録 〜Return of progeny〜 作:四ツ兵衛
蜘蛛島「ポーション作りに成功した男スパイ○ーマン!子供をさらう犯罪者め。くらえ、ポイズンストリーム!!!」
細川「ギャアァ、ど、毒がー。」バタリ
細川さんがログアウトしました。
栗里「ヘーイ、みんな元気にしているか?入院している作者も明日で退院だぜ!」
矢骨「この始まり方はなんなんだよ。」
存山「まあまあ、いいじゃないですか〜♪このくらいインパクトがなきゃいけないだろう?」
矢骨「確かにインパクトはあるけど……。まあいいか。
作者も退院か……良かったな作者。」
ありがとうございます。
栗里「ところで病名は?」
十二指腸潰瘍です。
蜘蛛島「潰瘍ってwwまだ高校生なのにな。」
存山「まあ、変わりに細川さんが病院送りになったけどね。」
矢骨「さて、入院の話はこれくらいにして……お知らせがあるんだよな。」
そうなんです。実は同時にもう一つの作品を投稿していこうかと思いましてね。この作品の投稿スピードが落ちると思うということを知らせたかったんです。
矢骨「また東方か。」
蜘蛛島「駄作が増えるね。」
それを言わないでもらいたいのですが……。まあ、いいでしょう。多分、投稿スピードが落ちるということです。
……いいかげん、本編に入りません?
矢骨「そうだな。」
『では、本編をどうぞ。』
最近、紅魔館の主が門番を一日ごとに交代する体制をとり始めた。
紅魔館の二人目の門番デューレス・タイラントは今日も門番として紅魔館を守っている。門番と言っても寝ることをせずに門の前に居ればいいだけのため、絵を描きながらの仕事だ。湖の風景はなかなか美しいため、彼はその風景を描いている。
「……はあ、今日も来たのか。」
デューレスは門の前に塀の上の空間をつなげる。すると金髪の魔法使いが現れた。不法侵入の常習犯 霧雨 魔理沙だ。
「ちくしょー。今日も捕まったか。」
「本は盗ませない。」
大柄な体格に似合う太く低い声で話す。本来、彼の声はもっと高い少年のような声で話し方も幼いのだが、この見た目と立場に合わせて声の高さ、話し方を変えている。
「盗むなんて人聞きの悪いことを言うな。私は借りているだけだぜ。」
「借りても返さないから盗むと言われるんだ。いい加減返したらどうなんだ?」
彼はあきれながら言う。魔理沙が言うことを素直に聞くはずがないのだ。
「あいにく今日は持ってきていないんだ。」
「そう言うと思った。」
「それよりも通してくれないか?」
「残念ながら、それはできない。」
「なら、弾幕勝負だ!」
彼は心の中で面倒くさいと呟く。なぜなら、魔理沙は彼に勝てたことがないのだ。何度負けても諦めずに勝負を挑んでくる。それが面倒くさいのだ。
「……はあ、仕方ない。その勝負、受けて立とう。」
「弾幕はパワーだぜ!」
言い終わるか言い終わらないかわからないうちに魔理沙が弾幕を放つ。彼の意見を聞く気は元々なかったらしい。
「弾幕はパワーと言ってもパワーはこちらが上だ。」
デューレスはタイラント。故にパワーは鬼に匹敵、いや鬼を超えるだろう。彼は弾幕を躱しながら、パンチを打つ。拳型の弾幕が魔理沙に向かって飛んでいく。彼はこの弾幕を飛拳と呼ぶ。連射力はあまりないが、拳の数だけ弾幕が飛ぶ。拳の衝撃が放たれるため、当たれば大ダメージだ。それでも紫に言われて威力は抑えるようにしている。
「うお、危ね。」
弾幕は魔理沙の右すれすれを通る。金色の髪が弾幕の起こした風で揺れる。初めて戦ったとき、彼女はこの拳の弾幕一発でダウンした。だから、非常に危険なのだ。
「負けられないぜ。
魔符『スターダストレヴァリエ』」
デューレスの身体は大きい。弾幕勝負において弾幕を躱すことはとても重要なことなのだが大きな身体はこの点で不利だ。魔理沙の発動したスペルカードは弾幕の数が多い。パワー重視の彼女には珍しい手数の多いタイプのスペルカードだ。だが、デューレスには当たらない。彼は身体こそ大きいものの非常に素早いのだ。
「どうした?俺みたいなでかい的にも当たってないが?」
「そのくらい理解の上だぜ。これくらいで負けられたらこっちが困るぜ。」
避けられることくらい魔理沙も理解の上だ。これまでにもこのスペルカードを使用したが当たったことは一回しかない。これはあいさつみたいなものだ。
「こちらも使わせていただこう。
壊符『ハートブレイク』」
魔理沙の周りを弾幕がハート型に覆う。魔理沙が包み込まれた瞬間にデューレスはパンチを打つ。拳の弾幕は彼女を覆う弾幕に当たり弾幕の包囲を崩す。崩れた弾幕は彼女に向けて降り注ぐ。ハートが崩れていく様子はまさに壊れていく心だ。崩れるハートに合わせるように彼女のスペルカードも効果時間が切れる。
「うわ、うわわ。」
魔理沙は焦る。今までにもこのようなスペルカードを使用されたことはあるが今回の相手はデューレスなのだ。一発でも当たればダウンという怖さがあるため、焦りを感じている。しかし、きれいに躱していく。彼女は幻想郷の中でも実力者だ。心が焦っていても身体が覚えている。
「ふう、危ないところだったぜ。これは新作の出番だな。
恋符『ノンディレクショナルレーザー』」
魔理沙からレーザーが放たれる。マスタースパークよりは細い。デューレスはそれを躱すが何かがおかしい。すると、後ろからもレーザーが飛んできた。彼は宙返りで躱す。彼の周りは彼女の魔法陣やマジックアイテムで囲まれていた。
「なんだこれは⁉︎」
これにはさすがのデューレスも驚く。前後からの集中砲火。彼は躱そうとするが身体が大きいため掠ってしまう。直撃ではないため被弾ではないが痛みはある。
「イタタ。」
スペルカードの効果時間が切れたとき、デューレスの身体には大量の傷ができていた。全てかすり傷だが、それでも十分痛みがある。彼に少しでも弱音を吐かせれたことで魔理沙が調子に乗っている。
「どんなもんだ!」
「まだ、決着がついたわけじゃない。油断しないほうがいいと前に言わなかったか?」
デューレスは激槌メテオからワイヤーを放つ。魔理沙がワイヤーを躱す。ワイヤーは遥か遠くにある大木に巻きついた。
「そんな攻撃当たらないぜ。」
「油断するなと言ったはずだ。」
デューレスは激槌メテオを投げた。魔理沙はそれも躱すがそれも彼の考えのうちだった。武器は遥か遠くへ飛んでいき、大木が武器に引っ張られてしなる。
「当たらないって言ってるだろ。」
「油断するなよ。」
ワイヤーが巻きついた木が元に戻り、その反動で激槌メテオが戻ってきた。武器は魔理沙の後頭部に直撃し、彼女は気絶した。
「だから言ったんだ、油断するなって。」
しばらくして魔理沙が復活した。
「また負けちまったぜ。」
「早く帰れ。」
「そんなこと言わずに通してくれよ。」
「お前は弾幕勝負に負けたんだ。言うこと聞いてさっさと帰ってくれ。」
弾幕勝負で負けたのだから魔理沙はデューレスの言うことを従って帰らなければならない。しかし、魔理沙はなかなか帰ろうとしない。
「次も勝負してやるから自分を鍛えてまた来い。」
魔理沙の表情が明るくなる。また弾幕勝負をしてもらえる。これは彼女の中では重要なことだ。彼女は弾幕勝負が好きで勝負できることが嬉しいのだ。どんなことも努力する彼女は次に勝負を挑むとき、さらに強くなっているだろう。
「よっしゃ。次こそは勝つからな。」
「まあ、頑張れ。そう簡単には勝たせない。」
魔理沙はどこかに飛んで行った。きっと、弾幕勝負の練習をするのだろう。デューレスは椅子に座り、絵を描くことを再開した。
「ふむ。今度、人物画でも描いてみようか。」
夕方になった。絵には美しい湖が描かれていた。風景画ばかりでは絵は上達しない。全てを描いて初めて上達するのだ。彼は努力を惜しまない。どんなことにおいても常に上を目指している。そう、絵であっても弾幕勝負であってもだ。だが、上達するにはライバルが必要である。
デューレスは彼にとってライバルになるような人物を見つけたいと思っている。自身が守る紅魔館の主も本気の彼には勝てない。しかし、範人や冷仁、詩穏では強すぎる。魔理沙が一番のライバルになりそうなのだ。面倒くさいと思っていながらも実は弾幕勝負が楽しかったりする。
「夕食ここに置いていくわね。」
「ありがとうございます。」
咲夜が現れた。デューレスに夕食を作ってきてくれたらしい。デューレスはそれに心から感謝する。
「貴方は真面目ね。どこかの門番とは大違いだわ。」
「仕事は完璧にこなしてこそですから。」
「じゃあ、夜も仕事頑張ってね。」
「任せてください。お嬢様も貴女もこの屋敷の全てを守り抜いてみせますよ。」
咲夜の顔が少し赤くなり、すぐに消えた。しかし、デューレスが彼女の顔が赤くなっていることに気づくことはなかった。
彼は夕食を食べながら思った。
(やっぱり咲夜さんの作るものは美味しいな♪)
デューレスは夕食をすぐに食べ終えた。食べている間も敵が来る可能性があるため油断できないためだ。
「今日こそは吸血鬼に勝つぜ。」
見るからにザコ臭がプンプンする五人組の妖怪が館にやってきた。デューレスは門の前に座っている。
「おい!そこ退けよ。」
「御用はなんでございましょうか?」
デューレスは乱暴な話し方にイラッとしたが丁寧な口調で問いかける。今は仕事中、相手がどんなものであろうとしっかりと応対しなくてはならない。
「今日はここの吸血鬼をぶちのめしに来たんだよ。早く退けや!」
「残念ながらそれはできません。どうぞお帰りください。」
「テメェふざけてんのかコラァ!」
デューレスが丁寧な口調で対応できるのはここまでだった。今の彼の仕事は館を守るためにこの門を守ること、館を傷つけるものは誰であっても追い返す。彼の表情と口調が変わる。
「……騒ぐな。さっきから煩いんだよ。見栄張って吠えることしかできない、ザコが。ふざけているのはお前らだろ?」
デューレスは立ち上がると五人組は動揺する。彼は背が高く迫力がある。彼が門の前にいるだけでも門番としては十分かもしれない。
「ア、アニキ。あいつやばいやつじゃないすか?」
「ひ、怯むんじゃねえ。殺っちまえ!」
五人組はデューレスに殴りかかる。しかし、それぞれパンチ一発でノックアウトされてしまった。
「立ち去れ。ふざけている暇があったら大人しく家の手伝いでもしていろ。」
「チ、チクショー。覚えてやがれ。」
五人組は負け犬のセリフを吐いて一目散に逃げて行った。デューレスはあんなザコに用はない。もっと強い者と戦いたいのだ。だが、今は仕事をこなすのみ。
栗里「今回のメインはデューか。真面目な従者って良いよね。」
矢骨「まあ、真面目なことは良いことだな。」
蜘蛛島「でも鈍感なのはちょっとね〜。素であの言葉が出るってすごくない?」
あれは真面目過ぎるが故ですね。でも、そこが良いんじゃないですか?何かきっかけが必要ですし。
存山「そうだね。きっかけは大事だよね。ていうか、タイラントってゾンビからすればイケメンに見えるんだけどどう思う?」
蜘蛛島「知らん。」
栗里「いいんじゃないかな。」
矢骨「あれはアンデッド界の憧れだ。」
栗里「作者はどう思う?」
顔立ちは充分整っていると思いますね。皆さんがどう思っているかは知りませんが私はかっこいいと思いますよ。
存山「作者もそう思う?いいね、いいね。」
矢骨「あれが門の前に立っていたら誰も入ろうとは思わないと思うがな。迫力がすごい。」
そうですね。身長260cmの大男ですものね。
そういえば、蜘蛛島さんは何故毒のポーションを作っていたんですか?
蜘蛛島「護身用だよ。武器に仕込ませたりするんだ。あとは彼女とキャラを合わせるためかな。」
矢骨「何⁉︎お前彼女いたのか?」
栗里「リア充は爆発だー♪」シュー
皆さん落ち着いてください。幸せは人それぞれにあるんですから。
存山「そう言う作者はどうなんだよー?」
いるわけないでしょう。だから皆さん落ち着いて。(汗)
栗里「はあ、今回は同胞に免じて許してやる。」
蜘蛛島「あ、危ね〜。」
危ないところでした。(汗)
矢骨「最近、前書きと後書き長くね?」
確かにそうですね。そろそろ切りましょうか。あ、蜘蛛島さんは残ってください。前にお客様が来ていましたから。
蜘蛛島「OK♪」
『ではまた、次回お会いしましょう。』