東方戻界録 〜Return of progeny〜 作:四ツ兵衛
細川「現れたな、スパイ○ーマン。」
存山「気をつけろ!そいつは人に蜘蛛の遺伝子を混ぜて造られた生物兵器だ!」
蜘蛛島「違うから!苗字に蜘蛛って付いているだけだから!手から糸出たりするけど。」
栗里「スパイ○ィじゃねぇか!」
矢骨「作者、あのバカたちは放っておきましょう。」
そうですね。
今回は範人VSテイロスです。最強の生物兵器とアンブレラの最後の製品の戦い。範人には少し痛い目を見てもらいましょう。
細川「結果は「パヒュン!」……逃げるんだよぉ〜。」ブォン←ワープした音
矢骨「あのバカは……。」ガチャ←弓をおろす音
まあ、いいでしょう。細川さんには核爆弾をプレゼントです。
『では、本編をどうぞ。』
テイロス。
アンブレラのDr.セルゲイの作り出した生物兵器。アンブレラの生物兵器の最高傑作であるタイラントを基に作り出された。テイロスはタイラントよりも巨大な体躯を持ち、タイラントの怪力とコンピューター制御による正確さを併せ持つ。俺の知る限りでは、アンブレラの最後の製品である。
今のこいつはコンピューターにつながっていない。タイラントシリーズでいうところのリミッター解除、スーパー化している状態だ。
俺は全身を変異させてパンチで迎え撃つ。テイロスは生物兵器として俺の中では最高クラスの部類に入るため手を抜くことは少ししかできない。
肘から炎を噴射してパンチの威力を上げる。拳と拳がぶつかり合った瞬間に衝撃波が発生し、洞窟全体が揺れた。さすがの怪力である。だが、それでは俺のパンチに押勝ことはできない。
俺のパンチはテイロスのパンチを押し返し、腕を弾き飛ばすとテイロスの顔面に直撃した。
テイロスは吹っ飛び、洞窟の壁に激突した。しかし、テイロスは顔面以外ほぼ無傷で起き上がった。顔は凹んでいる。
「グガアァー!」
テイロスは怒りの雄叫びを上げた。今度は背中の触手を伸ばして攻撃してきた。俺は肩の鎌ですべてをさばく。
思っていたより攻撃の数が少ない。俺が違和感に気づいた瞬間に地面から触手が飛び出してきた。
触手は顎に当たった。俺は殴り飛ばされ、背中から地面に激突した。ダメージはあまりないがすごい衝撃である。脳が揺れて、意識がとびかける。
「グウッ。」
俺は胸にある甲殻の隙間に炎を集める。テイロスが突進してきたところに特大の拡散火炎弾を撃つ。
「爆散『ブレイズグレネード』」
弾はテイロスにぶつかると爆発した。弾が爆発すると弾の中からまた弾が出てきた。爆発して拡散する弾幕。衝突からの爆発と分裂を繰り返しテイロスは炎に包まれた。
さすがのテイロスもかなりのダメージが入ったようで動きが遅くなる。俺はさらに連続キックを打ち込んで最後の一撃で吹っ飛ばした。
吹っ飛ばされたテイロスは頭から壁にぶつかると沈黙した。首が折れている。
「よし、処分完了。」
俺は洞窟の出口に向かう。出口からもう一度テイロスを見るとテイロスの身体が突然発火した。火が消えると緑色をした不気味な蛹があり、テイロスを包み込んでいた。
「これは……Cウィルス⁉︎」
高熱の体温による発火と蛹、これらはCウィルスの特徴だ。ありえない。テイロスにCウィルスは使用されていないはずだ。改造を施したとしてもそこまでうまく適応するのだろうか?
「また、面倒くさい改造をしやがって。」
俺は身構える。蛹から新たに生まれた生物兵器は蛹になる前よりも強くなる。蛹の背に亀裂が入った。殻が割れ、テイロスが生まれ変わって出てきた。背中に生えていた触手は強大なものになり数が増え、手の平には口のような器官ができている。さらに背骨が脚のようになり、四つに分かれてそれで立っている。
「君、かなりイメチェンしたね。」
生まれ変わったテイロスが殴りかかってきた。脚の本数が増えたことにより、先程よりも威力のあるパンチを放ってくる。俺はそのパンチをパンチで受ける。すると、接近した状態で触手での攻撃もしてきた。
こちらのほうがスピードがあるといっても攻撃の数はテイロスのほうが多いし、パワーも上がっている。俺はだんだんと押されてきた。さすがはアンブレラの最後の製品だ。俺はついに触手に掴まれた。
四肢を掴まれ身動きがとれない。掴まれているため粒子化もできない。テイロスは四肢を別々の方向へ引っ張る。ギチギチという音を立てて筋繊維がちぎれていく。
「グアァァ!」
痛みに耐えられず俺は声を上げた。ついに腕と脚が全てもげた。傷口から大量の血が噴き出す。テイロスは四肢がなくなった俺を地面に何度も叩きつけた。全身の骨が粉砕しそうだ。テイロスは二十回ほど叩きつけてから俺を投げ飛ばした。
投げ飛ばしてもらえて助かった。空中で四肢が再生する。うまく受け身を取り地面に着地する。こいつはもう許さない。絶対に殺す。人が少し手を抜いていたら調子に乗りやがって。
俺はテイロスに高速で突っ込み、火炎を纏ったパンチをする。速すぎる攻撃は相手を吹っ飛ばす前に当たる。百発ほど打ち込んだだろうか、テイロスはその衝撃に耐えられずに吹っ飛んだ。さらに先回りをしてキックを入れる。サッカーで言うところのトラップだ。
「昇拳『ライジング・レイブ』」
テイロスの動きが止まったところで最大の火炎を纏ったアッパー五十発を100ミリ秒で打ち込む。テイロスは洞窟の天井を貫通して上空に飛んでいった。
テイロスは飛ぶことができない。つまり、空中で身動きを取ることができないため、このまま最大の火炎技でトドメを刺す。
「天獄『ヘブンズ・ヘル・ファイア』」
テイロスの上下から特大の火柱を発生させる。さらに動けないテイロスに向けて、火炎のビームとグレネードの弾幕を放つ。もちろん殺傷力は抑えていない。テイロスの身体はビームで穴があき、爆発も受けてボロボロになった状態のまま燃え上がり、空中で消滅した。
俺は地面に着地し、変異を解く。さすがに疲れた。早く人里に行って報告をしよう。さっさと帰って休みたい。
慧音と妹紅がこちらへ来た。二人ともかなり焦っている。
「おい、大丈夫か?」
「疲れたけど大丈夫だ。ひとまず犯人は倒した。炎で燃え尽きたからもういないけどな。」
「そうか。無事で良かった。人里に戻ろう。」
「ああ。」
俺たちは人里に向かった。
人里に戻ると人々が出迎えてくれた。男の子のことが心配だったのだろう。チルノたちもいる。全員が笑っていることからすると、俺の疑いは晴れたようだ。男の子の親がお礼をする。
「うちの子供をありがとうございます。」
「まあ、無事で良かった。」
正直もう面倒くさかった。早く帰りたい。次は人々の代表が謝ってきた。
「すまない。みんなであんたを疑っちまった。」
「それはもういいんだ。ところで新聞にはなんて書いてあったんだ?」
今もまだ少し怒れるが誤解は解けたようなのでもう許す。それよりも新聞に何て書いてあったかが気になる。
「確か……凶悪な化け物って書いてあったな。」
文はもうマジで許さん。次会ったときは問答無用でお仕置きだ。今度は助けた男の子がお礼を言う。
「範人、ありがとう。」
「どういたしまして。今の俺をどう思う?」
「あんな化け物を倒したなんてすごいな。範人は化け物でも良い化け物だね。」
あ、化け物ってのは変わらないのか。まあ、ただの化け物から良い化け物にランクアップした分まだマシなんだろうな。
「じゃあ、俺は帰る。寺子屋の生徒たちは明日の社会科見学に是非来てくれ。今日のことについても話そうと思う。」
帰ろうとする俺を人々が止める。
「待ってください。お礼はどうしたら?」
「俺たちもだ。どう謝罪すればいい?」
正直、お礼なんてどうでもいい。早く帰ってシャワーでも浴びて休みたい。
「じゃあ、俺を人の仲間にしてくれるか?俺を人間として見てもらいたい。」
「そんなんでいいのか?」
「ああ、化け物としてではなく、人間として見てくれ。」
「わかった。今日はありがとな。」
「じゃあな。」
俺とフランは家に向かった。
次の日の文々。新聞には「漆黒の化け物が子供を救う。」という記事が掲載された。その新聞の筆者である鴉天狗は一週間の間、全身大火傷で寝込んでいたらしいが……。
栗里「範人強えぇー!」
私のところの主人公はなかなか負けませんよ。なんて言ったって『最強の生物兵器』ですからね 。生物最強と言ってもおかしくないかもしれません。
蜘蛛島「手足をぶち抜かれるって……。」ガクガクブルブル
矢骨「蜘蛛の手足は人よりも多いからなー。それよりもCウィルスの強化とな。」
それは書いている最中に思いついたんですよ。範人があっさり勝ってしまいそうだったので……。そこで思いついたのがCウィルスによる変異+復活だったんです。
矢骨「なんか戦隊ものの敵みたいだな。」
栗里「気をつけろ!そいつは二度死ぬ!ってか?」
ハハハ♪そうですね。
範人があっさり勝つことができない敵を考えるのは案外大変なんですよ。バイオハザードの敵に雑魚はいくらでもいるんですがね〜。戦闘が上手く書けるようになりですね。
存山「グアァァ!」
矢骨「どうした⁉︎」
存山「俺の中のCウィルスがー!」
蜘蛛島「あんたCウィルスのゾンビじゃないだろ。」
存山「あ、ばれた?」
蜘蛛島「そんなことみんな知っているわ!自然に蘇ったことによって生まれたゾンビだろ。」
存山「そこまで知られていたのか。」
矢骨「えぇー⁉︎」
蜘蛛島「あんたもアンデッドだろがよ!」
はい。今回のことで彼らが何のネタかわかったと思います。
範人が負けてしまうような生物兵器のリクエスト来ないかなぁ?チラッチラッ←結局は範人に勝たせるつもりの人
『ではまた、次回お会いしましょう。』