東方戻界録 〜Return of progeny〜   作:四ツ兵衛

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どうも!四ツ葉 黒亮です。
この話から紅魔館です。
では、本編をどうぞ。


第十七話 紅魔館の試練 1

俺はあの後、毎日白玉楼に通った。白玉楼では妖夢と剣の特訓をしたり、昼食や夕食を作ったりした。姉さんは謝ってきたので許した。そして、今日は紅魔館を再び訪れる日だ。俺は午前で白玉楼を去り、紅魔館へ向かっている。もちろん、デューもいっしょだ。

 

「範人、遠くないか。かなり時間がかかっている。」

 

「すまないな。でも、おまえだってずっと研究所に住むわけにはいかないだろ?」

 

「それもそうなんだが、遅くないか?もう夕方だ。」

 

「今向かっている館の主は吸血鬼なんだ。だから遅いほうが良いかなと思ってね。」

 

「なるほどな。吸血鬼は日の光に弱いからな。」

 

「そういうことだ。見えてきたぞ。」

 

湖のほとりに建つ紅い館。やはり目に優しくない色をしている。俺とデューはその館の門の前に降り立つ。門の前には咲夜と門番がいた。今日、門番は起きている。

 

「すみません。遅かったですか?」

 

「いえ、お嬢様は夜のほうがお好きですので今の時間でちょうど良いかと思います。そちらの方は?」

 

「デューレス・タイラントと申します。」

 

「私はこの紅魔館のメイド長 十六夜 咲夜です。」

 

「では、案内をお願いできますか?」

 

「すみません。お嬢様からのご命令でこの私と門番の美鈴を倒せたらご案内するようにと言われておりますので、私たちを倒してからでお願いします。」

 

ああ、面倒くさい。まさか戦うことになるなんて思っていなかった。ここの主はかなりの遊び好きらしい。

 

「では、私は館の中でお待ちしています。」

 

そう言い残すと咲夜は消えた。門番だけが残っている。

 

「では、早速戦いましょうか?」

 

「待ってください。先に自己紹介と謝罪をさせてください。」

 

「どうぞ。」

 

「私の名は紅 美鈴です。先日は居眠りをしていてごめんなさい。弾幕勝負は苦手なので格闘で戦っていただけると嬉しいです。」

 

なるほど、弾幕勝負は苦手なのか。弾幕で戦ったらつまらなそうだ。ここはデューに任せよう。

 

「わかりました。では、格闘戦にしましょう。」

 

「ありがとうございます。」

 

「デュー、頼んだよ。」

 

「おう、任せろ。」

 

「ええ⁉︎」

 

美鈴はかなり驚いている。まあ、そうだろう。デューはタイラントで身長が2m60cmもあるのだから。しかし、美鈴に恐れる様子はなかった。

 

「戦いましょうか。」

 

「相手にとって不足はありません。」

 

「戦闘開始の合図は私がとります。二人とも少し距離をとってください。」

 

デューと美鈴は互いに三歩ずつ下がる。

 

「では、始めましょう。両者構えて、……始め!」

 

俺の合図でデューと美鈴は同時に走り出した。

 

 

 

 

 

範人の合図と同時に俺は走り出す。そして、美鈴と拳を打ち合う。

美鈴は俺よりも背が低いがすごい力である。気を抜けば拳が押し返されそうだ。

今度は逆の拳を打つ。美鈴もそれに合わせて拳を打ってきた。

俺は拳と拳がぶつかった衝撃を利用して後ろに跳ぶ。美鈴も後ろに跳んだ。

今度も走るがそのスピードを少し落とす。美鈴は先程と同じスピードで走ってくる。

美鈴が拳を打ってきた。今度はスピードを落としていた分、しっかりと踏み込んで拳を打つ。

俺の拳は美鈴の拳にぶつかるが止まることはなく、美鈴を吹っ飛ばす。美鈴はうまく受け身をとり、地面にぶつかることによって発生するダメージを少なくした。

 

 

 

 

 

(すごい。)

 

相手は私の拳を受け止めるだけでなくさらに押し返した。なんという怪力だろうか。

私は拳だけでなく、脚も使うことにした。

格闘でこんなにワクワクするのは久しぶりだ。

私は相手の懐に突っ込む。

拳を体制を下げることによってかわし、鳩尾に膝蹴りを打ちこむ。相手は呻き声を上げ、体が少し宙に浮いた。

私はすかさず跳び上がり、顔面に回し蹴りを叩き込んだ。しかし、これは腕でガードされる。

 

 

 

 

 

危ないところだった。少しガードが遅れていたら、首を折られていただろう。しかし、ガードはできても吹っ飛ばされたため地面に叩きつけられた。痛い。

美鈴が走ってきて蹴りを放ってきたが転がって回避する。

転がりながら軸足を蹴って態勢を崩し、その間に起き上がる。

美鈴も態勢を立て直し、拳を放ってきた。俺はバック転の要領で地面に手をついて拳をかわし、そのままドロップキックを放つ。

キックは美鈴の腹に直撃し、美鈴は吹っ飛んで壁にめり込んだ。

 

 

 

 

 

私は壁から抜け出す。腹部が痛いが大したことはない。

私はまた、相手の懐に飛び込む。そのまま拳を打とうとしたが、すぐに後ろに跳ぶ。

目の前を腕が通り過ぎ地面に拳が叩きつけられ、砂煙が舞い上がった。私は相手の後ろに回り込む。

私は回し蹴りを放つが、裏拳で止められた。衝撃波が発生し、砂煙が吹き飛ぶ。砂煙が晴れると地面が陥没していた。

今度は連続で拳を打ちまくる。相手も拳を打ち全て相殺した。

私が距離をとるために後ろに跳ぶ。相手は体をひねった。次の瞬間、相手の姿が目の前に現れた。

 

 

 

 

 

この攻撃を使うのは久しぶりだ。俺は体をひねり、力を溜める。

足に力を込め、踏み込んだ。地面にヒビが入る。

俺の身体は一瞬で美鈴の近くに移動した。そのまま勢いは落とさず、腹に掌打を叩き込む。

美鈴の体は吹っ飛び、地面で数回跳ねてから停止した。美鈴は立ち上がろうとするが立ち上がることができない。

 

「降参です。もう動けません。」

 

美鈴が降参する。俺は勝利した。

 

 

 

 

 

デューの掌打が決まり、美鈴に勝った。

 

「では、中へ進んでもよろしいですか?」

 

「どうぞ。あ、動けないので運んでもらってもよろしいでしょうか?」

 

「わかりました。デュー頼むぞ。」

 

「おう。では、失礼します。」

 

デューはお姫様抱っこで美鈴を運ぶ。

 

「ありがとうございます。」

 

「別にこれくらい構わないですよ。」

 

俺とデューと美鈴は門を跳び越え、入り口の大きな扉を開けて、紅魔館に入った。

 




真面目な範人がでてきました。自分で書いてて違和感がめっちゃありました。
設定では、デューレスは鬼に勝てるくらい強いです。この話ではまだ手加減しています。ちなみに力だけでは、最強クラスです。
ではまた、次回お会いしましょう。

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