東方戻界録 〜Return of progeny〜   作:四ツ兵衛

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どうも!四ツ葉 黒亮です。今回は、弾幕勝負だけではありません。では、本編をどうぞ。


第十話 一日目終了

チルノは氷の弾幕を放ってくる。俺はそれらを軽くかわしていく。

(魔理沙のほうがよっぽど手強かったぞ。こんなんで最強なんて、こいつ、言葉の意味分かって言ってんのか?)

 

「なんでかわすんだよ〜。」

「攻撃はかわすもんだろ。おまえバカか?」

「あー、バカって言ったな。バカって言うほうがバカなんだぞ。」

「ならバカって言ったから、おまえもバカなんだな。」

「う…、うるさーい。」

(あーあ、怒らせちゃった。)

 

言い返すことができないあたり、やはりチルノの頭はかなり残念な性能らしい。

 

「くらえ、氷符『アイシクルフォール』」

 

チルノがスペルカードを発動した。しかし、それには一目でわかる安全地帯があった。

 

「何故だ。何故当たらない?」

「やっぱり、おまえバカだよ。」

 

弾幕は横に広く放たれているが、チルノの真正面には飛んでこない。こいつはふざけているのだろうか?俺はチルノに向かって弾幕を一発放った。弾幕がチルノに当たるとチルノの弾幕が消えた。スペルブレイクだ。

(たった一発でスペルブレイクとか、弱ぇ。)

 

「まだまだ、くらえ凍符『パーフェクトフリーズ』」

 

今度は弾幕をランダムに放ってきた。俺はまた軽くかわしていく。すると弾幕に変化が起きた。突然、弾幕が凍りつき動きを止めたのだ。チルノが三列に弾幕を放つと、凍っていた弾幕が俺に向かって迫ってきた。そして、俺は弾幕

に包まれた。

 

 

 

 

 

弾幕が消えるとそこに範人の姿はなかった。

 

「アタイの弾幕で消しとんだみたいね。」

(アタイったらサイキョーね。)

「やったよ、大ちゃん。範人に勝った。」

 

アタイは勝利を確信して言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはどうかな?」

「⁈」

 

 

 

 

 

俺は今、チルノの背後にいる。弾幕が当たる瞬間に身体を粒子にして、弾幕の包囲から脱出したのだ。

 

「勝負のときはしっかりと確認してから、勝利を確信しないとダメだぜ。」

 

俺はチルノに手をかざして力を込め、弾幕を生成する。一撃集中型の高威力弾幕、シングルショット。ただの弾幕と大して変わらないが高威力だ。

 

「戦いを挑むときは相手を選びな。」

 

チルノに向けて弾幕を発射した。それに当たるとチルノははるか彼方へ飛んでいった。

 

「チルノが飛んでいっちまったけど、俺の勝ちでいいよな?大妖精。」

「はい、範人さんの勝ちです。」

 

俺の言葉に大妖精は頷き、チルノを追いかけていった。

 

 

 

範人VSチルノ、範人の勝利。

 

 

 

「あれが紅魔館か。」

 

その館は湖のほとりに建っていた。ほぼ全てが真っ赤で目に悪そうだ。

 

「ここの主は、素敵な趣味をお持ちだな。」

 

皮肉たっぷりに呟く。

 

「門は……、あそこか。」

 

門の前では1人の女性が居眠りをしていた。この人が霊夢の言っていた門番だろう。

 

「もしもし、起きてください。」

 

声をかけるが起きる気配がない。すると、どこからともなくメイド服を着た女性が現れた。

 

「私はこの紅魔館のメイド長 十六夜 咲夜です。この紅魔館に何のご用でしょうか?」

 

その女性は礼儀正しく挨拶をしてきた。それに合わせて、俺の言葉遣いも自然と丁寧なものになる。

 

「私は旅行 範人です。紅魔館のご主人様にご用があってうかがいました。」

「そうですか。お嬢様はこの一週間お忙しいのでご面会は難しいかと思います。」

「わかりました。では、一週間後にまたうかがいます。」

 

仕方がないため一週間後にまた来ることにした。

 

「では、お嬢様に伝えておきます。」

「お願いします。」

 

俺は紅魔館から飛び立ち、家に向かった。すぐ後に門番と思われる女性の悲鳴が聞こえてきた。

 

〜少年移動中〜

 

「ただいま〜」

「おお、帰ったか、範人。」

「おかえり範人。」

 

家に帰るとデューが復活していた。姉さんもいる。今日は疲れたから早く風呂入って寝よう。

 

「じゃあ、飯作るから。」

 

俺は夕食を作り始めた。

 

〜少年調理中〜

 

出来上がった料理をテーブルに並べ終え、食事を始める。

 

「範人、貴方を幻想郷に連れてきた理由を説明するわね。」

 

突然姉さんが話しかけてきた。その内容に少し驚いた。

 

「え、幻想郷から飛ばされたものの末裔だからじゃないのか?」

「それもあるけど、貴方には他の末裔を連れ戻して欲しいのよ。私が見つけたら、だけど。」

「そうなのか。まあ、精一杯努力するけど。」

「ありがとう。」

 

その後、みんなが夕食を終えたら食器を洗い、風呂に入って、すぐに寝た。

 




はい、幻想郷へ来て一日目が終了しました。ここまでの感想はどうでしょうか?
紅魔館の話は少し先になります。レミリアに会うまでの一週間をどう書くかが考えどころですね。
ではまた、次回お会いしましょう。

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