なんとかマサラ人   作:コックリ

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これくらいの文字数が自分にはちょうどいいぐらいかなぁ。
正直文字数が8000以上のssを出しまくってる他の作者様方パネェっす。

今更ながら最初のジムに来るまでえらく長かったなぁと反省。
正直この世界観と主人公(笑)とカスミの話を持ってくるためにここまで長々としたんですけど。
ジム戦終わったら色々はしょってトントン拍子で進みたいですね。

・・・エリカどうしようorz


ちなみにssの書式?書き方?を少し変えてみました。
こっちの方が読みやすいか実際に投稿してテストも兼ねてます。
読みにくいようなら前の書き方に戻すつもりです。

では暇つぶしにでもどうぞ。


ノーマルマサラ人 9話

 

 

「っていうわけで、今からニビジムに挑戦するつもりだよ」

『なにが「っていうわけ」なのかわかりませんけど、とりあえず頑張ってください』

 

こうしてエリカと話をするのも、旅に出る2カ月前に電話で話した以来だ。

その後は経営している香水の店が忙しくなってくるということでお互い連絡を取らなかった。

 

「タマムシシティまで遠いけどバッジ集めていくつもりだから必ずエリカのジムに寄るよ」

『はい、楽しみにお待ちしております。そのときは私も手加減いたしません。

・・・あの、ところでシゲルさん?』」

「ん? なに?」

『シゲルさんは今・・・お一人で旅をなさってるので?』

「?・・・ニビシティまではそうだったけど」

『そうですか、お一人で旅を! ・・・・・ニビシティまで?』

「いや、別に一緒に旅をしているわけじゃないんだけど、

一昨日ちょっとしたハプニングとその被害にあった女の子と知り合ってさ」

『・・・女・・・の子・・・ですか?』

「たしか年は俺と同じだっ(ちょっとシゲル!いつまで電話してんのよ!)

・・・ごめん、ちょっとせっかちな子だからそろそろ電話切るよ」

『・・・え、シゲルさん!?ちょっと』

「次の町のハナダシティに着いたらちゃんと連絡するからさ。それじゃ」

『いえ、それよりも!一緒にいる方は一体どんな(ブツッ)』

 

切る時なんか言ってたな。次に連絡したときにでも謝っとこ。

受話器を置き、一昨日出会った『せっかち』な子に向かい、溜息一つ。

 

「カスミ。電話くらいゆっくりさせてくれよ」

「アンタ今日ジム戦でしょ! なにのんびりしてるのよ!」

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

「それで、どうするつもりなのよ」

「・・・・・なにが?」

「なにがじゃないわよ、ジム戦よ。はっきりいって勝ち目なさそうじゃない」

 

 

一昨日出会った「へそ出しルック」の子ことカスミと一緒にポケモンセンターで朝食。

メニューは簡素なパンとスープとポッポの卵のスクランブルエッグ(無精卵)。

ポケモンを食ってることなど今さら気にしない。ここでは当たり前なのだ。

対面に座ってるカスミもポッポの卵を使っただろうオムライスを食している。

・・・朝から重くないか。

 

 

「勝ち目のない戦いはするつもりないよ。相手から挑まれても断って逃げるさ」

「・・・かっこ悪いとか思わないのアンタ?」

「まったく」

 

 

人それを「へたれ」という。

 

 

「それよりイーブイの尻尾弄りながら食事は行儀悪いぞ。イーブイもいやそうな顔してるし」

「・・・・・ブィ」

「だってこの子かわいいんだもの。尻尾もすごいふさふさしてさわり心地いいし」

「そりゃ暇なときは手入れしてるからな。ケチャップ飛ばすなよ」

「・・・手入れ? 誰が?」

「ここらへんに美容院なんてないだろ。俺の手持ちなんだから、俺がやってるよ」

「・・・アンタ、そんなこと出来るの!?」

「・・・俺が手入れするのがそんなに意外か」

 

 

イーブイが孵化し、家に連れて帰ってきたときから姉さんに教わった。

まぁ、正直俺も姉さんからは肉体的訓練しか教わらないと思ってたけど。

毛の手入れや切り方、爪の磨き方など多義に渡り教わった。

・・・風船相手にカミソリの練習させられた時は本当にトレーナー訓練か心配したが。

ちなみにイーブイには主に毛の手入れ、ヒトカゲとニドランには爪の手入れをしている。

 

 

「じゃなくて、ジム戦よ!ジム戦! 本気で大丈夫なのアンタ!」

「さっきも言ったけど勝ち目のない戦いはしないよ。勝つ見込みがあるなら挑むさ」

「そんなこといってアンタの手持ちってこの前見た3匹でしょ? ほとんど相性が悪いじゃない」

「攻撃面じゃまだ不安があったりするけど、防御面はそこまで問題ないよ。用は戦い方次第さ」

「戦い方次第って・・・。何よ余裕そうな顔して・・・。

わかったわよ、アタシからはもう何も言わないわよ。せいぜいジム戦で後悔しなさい!」

 

 

そういって残り半分のオムライスを掻き込みだす。

本人なりの心配を無碍にされたと思ったのだろうか。

余計なフォローを入れるとさらに不機嫌になりそうだ。

一昨日から昨日の間に学んだ彼女の性格からして。

こういう時は熱が冷めるまでそっとしておくのがベターな選択だろう。

飯も食い終わったことだし。

 

 

「それじゃ俺はジム戦に行ってくるよ。イーブイ行くぞ」

「ブイ!」

 

 

ようやく解放されると喜んでいるイーブイをモンスターボールに戻す。

普段はモンスターボール入れず肩に乗せて一緒に行動しているが、これからジム戦だ。

手持ちのポケモンを外に出せば相手にこちらの手持ちにイーブイがいる、と知られるので面白くない。

相手にこちらの手持ちをばらすようなものだ。

トレーナーを相手にするときはボールに入れ悟られないようにしている。

 

 

「じゃ、俺はこれで」

「!? ちょっと待ちなさいよ! アタシまだオムライス残ってるのよ!」

「?・・・え~と、ごゆっくりどうぞ」

「じゃなくて! ・・・待ってくれたっていいじゃない」

「?・・・・・なんで?」

「なんでじゃないわよ! アタシもジムに行くわよ!」

「え・・・。あ~、カスミもジムに挑戦するんだ。だったら先に挑む?」

「違うわよ! アンタのジム戦見るって言ってんのよ!」

「え、応援してくれるんだ」

「な!?・・・そんなわけないでしょ。アンタの負けっぷりを見に行くだけよ!」

「やっぱ俺ジムに行くわ」

「待てって言ってるでしょうが!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

そんな周りのトレーナー方にご迷惑を掛ける(音量)やりとりを終え、現在ニビジムの門の前。

結局カスミが食い終わるまで待ち、俺のジム戦を観戦しに付いてきた。

 

 

「それじゃ、行くか」

「・・・うっぷ」

「・・・あんなに急いで掻き込んだらそうなるって」

「・・・うるさい」

 

 

締まらない面子だった。

 

 

「それじゃ、失礼しま~す」

 

 

やたら重々しい外見の割にあっさりと開く門を通る。

中は真っ暗だった。

 

 

「すいませ~ん。ジムに挑戦しに来ました~。ジムリーダー居ますか~」

「・・・あんた緊張感ないわね」

「うるさいよ」

 

 

そんなやりとりをしながらジムに入り、奥へ進むと、

 

 

「君が挑戦者か?」

やや低めの声と共に照明が付いた。

 

 

「うお、まぶしっ。え~とニビジムのジムリーダーで?」

「そうだ。俺がジムリーダーのタケシだ。どっちがこのジムの挑戦者かな?」

「あ、俺です。俺はマサラタウンのシゲルって言います」

「そうか、では早速だがジム戦を始めよう(パチッ)」

「へ?・・・うおっ」

 

 

いきなり始めようと言って指を鳴らすと部屋の両面から岩の何かが迫ってきた。

 

 

「って、走るぞカスミ!」

「え・・・ちょっと!?」

 

 

カスミの手を取りジムの入口まで走る。

っていうかなんでわざわざ大仕掛けのジムにしてるんだ。

・・・する意味あるのかこれ。

 

十分距離を取り振り返ると両面から出た岩の何かがくっつく。

そして凸凹の激しい岩のステージが出来ていた。

・・・最初からこのままでいいじゃないか。

 

 

「さて、ジム戦を始めようか。審判、就いてくれ!」

「使用ポケモンは2体! ポケモンの交代はチャレンジャーのみ認められます!

先に2体のポケモンが戦闘不能になった方が負けとなります!」

「では始めようか、俺のポケモンは『すいません!ちょっといいですか!』・・・どうした?」

 

「おい、カスミ大丈夫か!?エチケット袋いるか!?」

「大・・・丈・・・・・・うっぷ」

「無理すんなよ! あんなにオムライスを掻き込むからそうなるんだよ!

すいません!女子トイレってどっちですか!?」

 

「・・・あっちの奥の突き当たりに」

 

「だとよカスミ! ほら背中さするだけじゃどうしようもないからトイレ行けって!」

「大・・・丈・・・夫・・・。あんま、・・・動かさないで・・・」

「すいません、椅子とか座るとこないですか!」

 

「・・・そこに観客席が」

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

「・・・すいません、お騒がせして」

「・・・いや、こちらこそすまなかった。今度からジムのアトラクションは控えるよ」

 

 

全く締まらない雰囲気がジムに蔓延していた。

・・・どうしてこうなった。

 

 

「え~と、ジム戦を始めてもいいかな?」

「あ、はい。お願いします」

 

 

ゴホンっと場の空気を払拭させるためか咳を一つし、

 

「それじゃ、俺のポケモンはこいつだ! 行け『イシツブテ』!」

 

「一番手はお前だ『ニドラン』!」

 

「・・・それでは試合、始め!!」

 

無理やり空気をシリアスにして俺の初めてのジム戦が始まった。

 

 





アニメでは審判いませんでしたがこのssでは登場させました。
実際チャンピオンリーグのときにはいましたし、
やっぱ判定をとる人はいた方がいいかなと思いましたので。

さて次はいよいよポケモンバトルの話でしたが・・・遂に来てしまった。
正直作者の文章力でバトル描写は難しいです。
アニメのように「かわせ」の指示は主人公(笑)は使いませんが、
かといって無双すぎるのはなぁと思っています。

一応ゲーム設定で使える技のみで演出するつもりです。
設定に沿ってある程度制限しとかないとなんでもありになりますし。

アニメ設定とゲーム設定を上手に使えるスキルと表現力がほしい・・・。

相変わらず更新速度は期待出来ませんが次話をお待ちください。ノシ

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