言い訳はしません!
モチベーションが上がりませんでした。マジすいません!
まぁ確実に1本ずつ上げましょう。この話を作る前に何本捨てたことか……。
しかし、相変わらずシリアスがないな。このss。
とにかく暇つぶしにでもどうぞ。
久方ぶりに連絡を入れたじいちゃんの一言。
『ところでシゲル、ポケモン図鑑はどれくらい集まっておるんじゃ?』
「……え?」
『いや、なに……そろそろ手持ちのポケモンが6匹を超えて研究所の方にポケモンが転送されることじゃと思ったんじゃが、サトシからもまだ送られてこないみたでのぅ。ならば図鑑の方は順調なのかと思ったんじゃが』
「……え?」
『……え?』
……ポケットモンスターってポケモン図鑑を埋めるゲームでしたね。
そんなことを思いだした今日このごろ。
◇◇◇
「そうだった…。バッジを集めることばかり考えて目的を忘れていた…」
バッジを8つ集めて四天王を倒してチャンピオンを倒してスタッフロールが流れるから大抵の人が忘れがちなのだが、ポケットモンスターというゲーム、150種類のポケモンを集めるのが目的のゲームなのだ。
いや、確かに旅に出る前にじいちゃんから頼まれたが、バッジ集めばかり頭にあったから完全に忘れていたのだ。…反省。
しかも話を聞く限り同期にマサラタウンを出たサトシ含む他のトレーナーもあまり芳しくないらしく、サトシを除く他二人は連絡すら取れない始末らしい。……大丈夫か、それ? 消息が途絶えてるぞ…。
「どうしたの? そんなに眉間に皺を寄せて」
対面に座ってオムライスをつついているカスミ。ここはポケモンセンター、今はランチタイム。
「さっきまで誰と話してたの?」
「ん~、ちょっと家族に現状報告してただけだよ。それで思う所があってな~」
ちなみにオレは牛丼。普通の牛丼である。ケンタロスは入っていない。
「なに? ポケモンのゲットの仕方のこと?」
「当たらずも遠からず…かな」
これも問題の一つである。ポケモン図鑑を完成させるためには色々なポケモンを捕獲する必要があるのだが、それが難しいのだから一向に埋まらないのである。姉さん、オレ…普通にゲットしたいです。
「その割にはアンタってあんまり欲張らないわよね。毎度ポケモンを見つけても図鑑に記録してるだけじゃない? ゲットの仕方はアレだけど、そこまでポケモンのゲットにこだわっていないっていうか…」
「そりゃ捕獲の仕方にも問題があるからって理由もあるけど……まぁ、確かにそこまで多くのポケモンを捕獲する気はないかな。当面必要になりそうなポケモンぐらいだな。あんまり集め過ぎると面倒見るのが大変だし」
これは本音。加えて言えば、確かに手持ちで使えるポケモンを増やせることは戦略の幅が広がるが、戦力が増強される訳ではない。なぜならばポケモンバトルで重要な要素は経験値だからだ。これはレベルに限った話しではない。例えばゲームではタマゴから孵化したばかりの『レベル1』のポケモンでもコマンドを押せば戦闘行えるが、『ココ』では難しいのだ。赤ん坊に戦えと言ってるようなものだ。
そうなると重要なのは純粋な戦闘経験、そしてトレーナーの指示をどれだけ理解出来るか、つまり判断能力が必須である。そして判断する材料としてポケモンからトレーナーへの信頼が必要だろう。
少し話しが逸れたが、つまり野生のポケモンを捕まえ過ぎても即戦力としては使いづらいということだ。
「まぁ、他にも気になる所があるんだけど……」
「カゲ?」
これが最近になって浮き彫りになってきた新たな問題。こちらの視線に気付いて食べているポケモンフーズから手を止めて見上げるヒトカゲ。実はこのヒトカゲにある。
「………お前進化しないな~」
「………カゲ~」
少し目線を落としてしょんぼりするヒトカゲの頭に手を置いてナデナデ。うむ、爬虫類(?)特有のすべすべしっとりとした肌触りが気持ちいい。
ヒトカゲ自身も最近悩んでいる問題、即ち、『進化出来ない』。
先の図鑑の完成に当たって、進化形の登録は必須である。図鑑を埋めるためにも、今後のバトルのためにも是非とも進化して欲しいのだが。
「まぁ、こればっかりは本人……もとい、本ポケモン次第だしなぁ」
「言いづらそうね、『本ポケモン次第』って」
「……どうでもいいよ」
同じくポケモンフードを食べているオレのポケモン、ニドリーナとゴローン。この二匹はポケモンバトルから得られた経験値で順当に進化していったが、旅に出た時から共にいるヒトカゲがなぜか一向に進化の様子が見られない。
レベルが足りない、ということは無いはずだ。『えんまく』、『いかり』、『こわいかお』と順調にわざを覚えていってるため、レベルは十分足りているはず。
なのに進化しない。進化出来ない。
イシツブテがゴローンに進化した辺りから、ヒトカゲも気になりだした自身の問題。おまけになにが原因かわからないからなおさら問題である。
「レベルは問題ないはず…。体調も問題なし…。わからん…」
「ねぇ、こうなったら実家に転送してみたら? オーキド博士に見てもらえばなんとかしてくれるんじゃない」
「……そうなったら、その場に居合わせた姉さんによる進化という名の肉体改造が行われそうでなぁ。そのまま進化出来ずに強化されて違うポケモンになってないか不安で不安で」
「ずっと前から気になってたんだけど、アンタの実家って本当に研究所なの? トレーニングジムじゃなくて?」
「研究所と実家は別にあるんだけど、まぁ実家の方にトレーニングジムリーダーがいるんだよ。……トレーナー専用のが」
「……なにそれ?」
「……なんだろうな」
今、オレはきっと遠い目をしてるだろうなぁ。
「話を戻して、とりあえずもう少しレベルを上げてみるか。というかそれぐらいしか現状出来ないし」
「あのさ、少しヒトカゲの相手を変えてみたら?」
「……変える?」
「アンタってヒトカゲには相性の良い相手ばっか闘わせてるじゃない。もしかしてそれが原因とか?」
一理ある。
確かにヒトカゲには相性の良い草や虫タイプのポケモンを主に当てている。もしくは火力で押しきれて、タイプの相性の悪くないノーマルや飛行タイプ。
ニドランやイシツブテには相性の悪いポケモンとも闘わせた。ニビジムのイワーク然り、ハナダジムのスターミー然り。
というのもコレはポケモンのわざのタイプを考慮したためだ。ニドランは毒タイプと地面に相性が悪いが、『にどげり』という格闘タイプが使えるため岩タイプが含まれるイワークに当てた。イシツブテもノーマルタイプの高火力『じばく』が使えたため、水タイプに当てた。
しかし、ヒトカゲには相性の悪い水や岩、地面タイプとは闘わせたことがない。理由は単純、使える攻撃のわざがノーマルと炎しかないからだ。総じてサブウェポンが乏しい。
加えて、まだヒトカゲの段階では打たれ弱さがあるため、あまり無理のある力押しが出来ない。
「確かにそういう実戦経験なら、ニドリーナやゴローンに比べると劣ってるな……」
「でしょ、試してみたら」
◇◇◇
「という訳で、お前たちにはこれから練習試合を行ってもらう。練習試合とはいえ、二匹とも本気と書いてガチと呼べるぐらいの気持ちでぶつかってくれ」
場所はポケモンセンターの近くにある簡素な土のバトルフィールド。そしてフィールドの上にはオレのセリフに了解の意味を込めて頷く2匹のポケモン、ヒトカゲとゴローンが対面している。
カスミのアドバイスを参考にヒトカゲと相性の悪いポケモン、岩タイプ・地面タイプ複合のゴローンを練習相手に任せた。タイプ的に相性は悪く、単純なステータスでもゴローン方に分がある。仲間であり相手の技を知っているとはいえ、今まで相性の悪い相手を経験したことがないヒトカゲから見れば初めて相対するポケモンと何ら変わりないだろう。
「今回はオレから指示は一切出さない。それぞれの判断でバトルをしてくれ。ただヒトカゲは相性の悪い相手にどう立ち回るかを常に考えながら動くように」
「カゲッ!」
「よしっ! それじゃ、バトル始めっ!」
両者の臨戦態勢を確認して試合開始の合図を出す。願わくばこのバトルでヒトカゲに進化の兆しが見えるといいんだけど。
「カゲッ」
試合開始の合図と共に動き出したのはヒトカゲ。とはいえこれは当然だろう。総合的にゴローンにステータスで負けているとはいえ、『すばやさ』に限ればヒトカゲに軍配が上がる。立ち回りを意識するなら勝っているすばやさを活かしてどう闘うのかが鍵となるだろう。
一気に距離を詰める……ようなことはせず、逆にバックステップの様に相手から距離をとる。そして口から放たれるのは攻撃技ではなく、辺りに煙を撒く『えんまく』。そしてすぐさま煙の中に自分を隠す。
これはオレが教えたヒトカゲの遠距離での闘い方である。力押しを不得意とするヒトカゲには、距離を取り自分を隠して常に相手の死角、もしくは遠距離から『ひのこ』を飛ばして相手を弱らせて叩く、という流れである。
……例えカスミから呆れられた目線を向けられてもオレはへこまない!
難点があるとすれば『えんまく』のせいで尻尾の炎が弱くなる(酸素が薄いため)ために頻繁に煙の外に出て炎を維持することと、煙が薄くなると尻尾の炎で位置が悟られやすくなるために『えんまく』を一定の間隔で吐き出さないといけないのだが。
……例えカスミから冷めた目線を向けられてもオレはへこまない!
「カゲッ!」
十分に『えんまく』を張った後、教えた通り遠距離から『ひのこ』を放ちつつ、発射位置を悟られないよう常に移動してかく乱する。
相性が良かろうが悪かろうが安定して相手を倒せる、倒せずとも弱らせることが出来るために、この戦い方を教えた。 ……が、ヒトカゲのステータスを考慮してオレ自身の選択で相性の良いポケモンとしか相対させていなかったため、相性の悪いポケモンとのバトルでこの戦術は初めてだ。……経験が不足している要因は相性ばかり気にし過ぎていたオレ自身の判断のせいだろう、反省。
『えんまく』で相手、ゴローンのダメージは確認出来ないまでも火花の散り具合から確実にヒットしていることがこちらからも視認出来る。ゴローンもヒトカゲを狙うためか、もしくは煙から脱出するためかしきりに『たいあたり』で応戦するが、ヒトカゲも常に確認して距離を取り再び『えんまく』行い視界を塞いでいる。
明らかにヒトカゲが優勢である。この調子ならば時間が掛かれどもヒトカゲが勝利するだろう。
「カゲッ!」
煙の中から見える火花が段々と激しくが幾度も飛び散るのが確認できる。ヒトカゲがここに来てラッシュを掛けているようだ。
バチバチと音が激しくなり、薄くなりだした煙から見えるゴローンの体表は徐々に熱くなっていき、まるで熱膨張のように膨らみ……、
「退避ーーーーーーーーっ!!」
汚い花火となった。
◇◇◇
「なんで『じばく』した! なんで死なば諸共みたいなガチで練習試合してんの!? え? 『体力減ったらじばくしなきゃいけない』って? 誰がそんなこと教えた!? え? オレ? そんなバカな!?」
「アンタがいつもひん死寸前にじばくさせているからでしょうが!! 純度100%アンタのせいよ!!」
「ゴフッ!?」
目の前には先ほどじばくをして自らの石をまき散らしてせいで一回り小さくなったゴローン。そしてその隣では肉焼きに失敗して焦げ肉のようになったヒトカゲ。なにも知らない人が見ると色違いに見えなくもないかもしれない。
模擬戦はご覧の通り、両者ダブルKOというなの引き分け。……いや、今の状態だけを見るとヒトカゲが負けたみたいになってるけど。
「って、それよりもヒトカゲをポケモンセンターに連れて行きなさいよっ!」
「ぉぉぉ…、だんだんとカスミのこうげきが増してきている気がする……オェ」
ボールを取り出し、ヒトカゲに向けて構える。ボールから赤い光線が放たれ、ぶすぶすに黒く焦げて皮膚がぼろぼろのヒトカゲの体を包む。
「……あれ?」
ヒトカゲに向けて構える。ボールから赤い光線が放たれ、ぶすぶすに黒く焦げて皮膚がぼろぼろのヒトカゲの体を包む。
「…………あれ?」
「………戻らないわね」
「え、モンスターボールが故障した? まさかさっきの爆発の時の緊急回避で……いや、そこまで脆くないと思うんだけど」
「空のモンスターボールと間違えてるんじゃないの?」
「ん~……ボールは合ってるな。ヤバいマジで壊れたかも……」
「と、とりあえずヒトカゲをポケモンセンターに連れて行きましょう。ボールは後でなんとかしましょう」
「そ、そうだな。とりあえず、このイモリの丸焼……ヒトカゲを抱えて……」
―――ビリッ!
「…………」
「…………」
「………ねぇ、アンタ今なに持ってるの」
「………ヒトカゲの……皮……かな?」
もしくは黒い炭。片腕だけ取れた黒い
「………今度は何したの」
「待てっ!? そんな目で見るな! 今回はホントに何もしてない! ただ持とうとしただけだ! これホント!!」
「何もしてない訳ないでしょ! アンタが今手に持ってるモノはナニよ!?」
「イヤイヤイヤ! これはきっと……きっと……なんだろう?」
「知らないわよっ!?」
――――――ビリッビリビリビリビリ―――ベリッ――――バキッ!
「グルルル………GYAAaaaaaaaaaaaaaaaaaAA!!」
「……………」
「……………」
「グルルル」
◇◇◇
「おや、その資料は何ですオダマキ博士?」
「おおこれか。最近カントー地方の学会で発表された論文がこっちにも届いてね。中々おもしろい発表だよ」
「カントー……というとオーキド博士ですか?」
「いや、なんとそのお孫さんだよ。まだ10歳になったばかりだというのにしっかりとした論文でね。ポケモンのタマゴの時もそうだったが今回もおもしろい着眼点だよ」
『ポケモンの進化はレベルや石などの影響が現在明らかになっているが、これはポケモン自体の体質にも大きく影響していると思われる。例えばヒトカゲなどのとかげポケモンは皮膚がそれほど硬くない。そういったポケモンがバトルを繰り返し成長していく中でどう体型を変化させ進化を行うか考察したところ【脱皮】するのではないかいう結論に達した。これは日々の成長とダメージによって体表に出る古い皮膚とこれまでの………』
はい、遂に進化しました御三家ポケモン。
流石に遅すぎると言われるかもしれませんが、大丈夫、アニメはもっと遅かったから!
ゲームじゃハナダジム辺りで進化するのになぁ。
それとたまにX・Yのアニメも見ますがヒロインがヒロインっぽくて驚いたなぁ。最初の方ですけど…。
それでは更新速度は相変わらず期待出来ませんが次回もよろしくお願いします。ノシ