なんとかマサラ人   作:コックリ

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バトル描写・・・難しいですね。
わかってましたけど、自分の表現力の限界にorz
いっそバトルパートをカットするかと思いましたが、流石に全部カットするのはどうかなと踏みとどまりました。

まぁ、今後は色々とカットするつもりですが。
とりあえずニビジムでのバトル描写は最後まで書き上げます。



それと10話までこのssをお読みくださった読者様方。
UAや被お気に入りを見てテンション上げてました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
10話というキリのいい所なので改めてお礼申し上げます。
まだ先が長くなりそうなssですが今後ともよろしくお願いします。

それでは暇つぶしにでもどうぞ。


ノーマルマサラ人 10話

 

 

 

 

 

「・・・それでは試合、始め!!」

 

 

「ニドラン、『にどげり』!」

「イシツブテ、『たいあたり』!」

 

 

 審判の開始の合図が耳に届くと同時に、すぐさま予め決めていた指示を出す。

お互いのトレーナーの指示に従い駆けだすニドランとこちらに迫るイシツブテ。

互いの相手の間合いが自らの攻撃範囲内に入ると『わざ』の態勢に入る。

 

 

 腕を曲げたまま頭をやや下げニドランに迫るイシツブテ。

片や体を反転させて足を向け、イシツブテ向かって跳躍するニドラン。

2匹の間合いが一気に近づき、

 

 

「ニド!!」 「!!?」

 

 

 結果は『たいあたり』をもらう前に『にどげり』が決まり、後方に吹き飛ぶイシツブテ。

『たいあたり』は不発に終わったようだ。

 

 

「イシツブテ! もういちど『たいあたり』だ!」

「少々もらってもかまわない! ニドラン!『にどげり』!」

 

 

 技を決め着地し、態勢を整えているニドランに再びイシツブテが迫ってくる。

先ほどと同じ態勢からの『たいあたり』。イシツブテの攻撃が決まり後方に飛ばされるニドラン。

それでも爪を地面に立てて踏ん張りブレーキを掛ける。

そして指示通りすぐさまイシツブテに向かって再び駆け出し、跳躍。

 

 

「ニド!!」 「!!??」

 

 

 

「イシツブテ、戦闘不能! ニドランの勝ち!」

「戻れ、イシツブテ!」

 

 

 審判のジャッジを聞きイシツブテをモンスターボールに戻すジムリーダー。

ニドランを優先的にレベルを上げた甲斐があった。

タイプが一致してないとはいえ、効果がバツグンの二度の格闘タイプは耐えれなかったようだ。

 

 

 予想通りの試合展開と自分の記憶に内心安堵する。

このジム戦、タイプの相性を考えればこちらの手持ちのポケモンでは分が悪い。

ニドランに格闘タイプの技を覚えさせてはいるがゴリ押しではニドランに勝ち目がない。

・・・というよりもニドランの『にどげり』は相手によって命中率がすこぶる悪かったりする。

 

 

「命中率とか関係ないもんなぁ・・・」

つぶやくようにニドランの足に目をやって愚痴てみる。

 

 

 そうなるとこちらの取れるアドバンテージは自分の記憶。相手の手持ちのポケモンだ。

相手の手持ちがわからないのはここでは当然だ。いつもモンスターボールに入れているのだから。

けれども俺には記憶がある。

 

 

 もちろん全てが記憶通りというわけではないだろう。

むしろ相手が違うポケモンを出して来たら、作戦が台無しになり負けてしまう。

あいまいな記憶を探ってるため不安要素が多い。

けれでも作戦通りに行けば、確実とは言えないが高い勝率が見込める。

脳内シミュレーションで何度も試行錯誤したのだから。

 

 

 あと一体の相手の手持ちを倒せばこちらの勝ちだ。

こちらは『たいあたり』を一発もらったニドラン。

ここまでは好調だ。

 

 

「岩タイプのポケモン相手に毒タイプのポケモンを出した時は

駆け出しのトレーナーかと思ったが、ちゃんと対策はしてあるようだな」

「むしろこのためにこの子をゲットしてレベルを上げてましたからね」

「なるほど。新人トレーナーってわけじゃなさそうだな。なら、行け『イワーク』!」

 

 

 ジムリーダーが繰り出したのは平均8.8m・重さ210キロの巨体を持つ『イワーク』。

最初のイシツブテで予想していたがやはりゲーム通りの手持ちのようだ。

・・・これなら作戦通りでいけるかもしれない。

 

 

「それでは試合、始め!!」

 

 

「ニドラン! 『なきごえ』!」

「イワーク! 『いわおとし』!」

 

 

 辺りに響く『なきごえ』がイワークの「こうげき」を下げる。

自身の変化を感じ取ったのか顔を歪めながら尻尾を振り上げるイワーク。

次いでイワークの『いわおとし』が決まりダメージを受けるニドラン。

・・・よく潰れなかったな、お前。

 

 

「ニドラン、距離を取れ! 『なきごえ』だ!」

「イワーク、接近して追いつめろ! 『たいあたり』!」

 

 

 ・・・イワーク相手にゴリ押しはしない。出来ない。

ニドランの『にどげり』はイワークにまず当たらないからだ。

 

 

「ニドラン! 防御に徹しろ、『なきごえ』!」

「イワーク! 接近して『いわおとし』!」

 

 

 ひたすら『なきごえ』でイワークのこうげきを削ぎ落とす。

おかげで相手の巨体から放たれるこうげきは次々と当たるが、まだ闘えそうだ。

 

 

「アンタねぇ! さっきからなにやって!? ・・・・・うっぷ・・」

「・・・カスミ、いきなり叫んですぐさまカミングアウトするのはどうかと思う。

・・・っていうかおとなしくしてろよ」

 

 

「うっぷ」って言うな。こっちは真面目にバトルしてるのに脱力するわ。

 

 

「・・・うるさい。・・・アンタ、さっきから、なにやってんのよ・・・」

「・・・無理に声出そうとするなよ。そこでいい子にして見てろって」

「子供あつか!? ・・ぅぅ・・・・・扱いするんじゃ・・・ないわよ」

「だから! 無理して叫ぼうとするなよ! 変な空気になって脱力するんだよ!!」

 

 審判もジムリーダーもおかしくなり始めた空気を呼んでバトルを一時停止してるし。

申し訳なさで俺に精神的ダメージがボディーブローのようにじわじわと来てる。

 

 

「・・・すいません、再開してもらえますか」

「・・・まぁ、君がいいなら」

 

「・・・それでは試合、始め!!」

 

 

 本日二度目のおかしくなった空気を無理やりシリアスにしてバトル再開。

 

 

 カスミの言いたいこともわからなくはない。

岩タイプに効果がバツグンの『にどげり』を持ってるのに、

なぜ使わないのかということだろう。

 

 

 ニドランが『にどげり』を覚えるまでは俺もそうしようと思ったし、

そのためにニドランをゲットしたのだが、・・・誤算があった。

 

 

 ・・・それは「ニドラン」と「イワーク」の『体長』だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・それで私に電話してきたわけ?」

『はい、ぜひともお願いします!!』

「・・・・・正直、あまり気乗りしないわね」

 

 

 珍しく慌てていた様子の友人からの電話に少々あきれていた。

電話を取った直後に聞こえてきた焦燥感に満ちた声。

なにかあったのか!? と本気で心配した数分前の自分を振り返り溜息をつく。

 

 

「・・・私、出歯亀って好きじゃないんだけど」

 

むしろ好きな人がいるのだろうか。

 

『そこをなんとか! ぜひとも今のシゲルさんの様子を覗き見してください!

エスパーのナツメさんならば出来るはずです!』

 

 

 言い繕う余裕もないのかはっきりと「覗き見」なんて言ってくる。

犯罪行為だと理解しているのだろうか。

 

 

「・・・エリカ。 私、自分の能力をそういうことのために使ったことないんだけど」

 

 

 疑う余地もなく犯罪行為だ。おそらくバレないだろうが進んでやるようなことじゃない。

数少ない友人のプライベートに興味がないわけじゃないけれども、流石に覗き見はどうかと。

 

 

「・・・シゲルなら大丈夫でしょ。彼、まだトレーナーになったばかりの10歳よ」

『いえ! 電話越しで途中で途切れましたが、間違いなく「俺と同じ」と聞こえました!

今シゲルさんと共にされてる方は同い年なのでしょう!』

「・・・それに何か問題があるの?」

『大問題です!! 私のお店で働いている子が持っていた雑誌に書いてありました!

「自分と近い年の女性を恋愛対象に、自分よりも年下の女性を性欲対象に」と!!』

 

 

 ・・・ただの偏見だと思うんだけど。単に個人の好みの問題じゃないのだろうか。

この友人、普段は楚々とした花も恥じらう乙女なのだが、

たまにパニックになると普段からは考えられないようなアグレッシブなことを仕出かす。

こと「彼」のことになるとなおさらだ。

 

・・・というか乙女が大声で性欲とか言うな。

 

 

「・・・よくあるゴシップ誌のネタを鵜のみにするのもどうかと思うのだけれども。

はぁ・・・、わかったわ。今日はジム戦の予約が入ってるから、また今度ね」

『はい! 急なお願いで申し訳ありませんがぜひともお願いします!! 

・・・あら、すいません。こちらもそろそろジムの挑戦者の方が来られるので、これで』

「ええ、・・・そっちも頑張ってね。それじゃ」

『はい、ナツメさんも。それでは失礼します(ブツッ)』

 

 

 ふぅ、会話を終え軽く溜息。

友人との会話は好きだが、内容がアレなだけに少し疲れたのかもしれない。

『元引きこもり』エスパー少女の私からすればそれほど難易度の高い頼みではないけれど。

・・・やっぱり気乗りしないわね。

 

 

 とりあえず今日の予定のジム戦を終わらせてからにしよう。

少し重い足取りで部屋を出て家の扉を開けてから、

おそらく居間とキッチンで仲睦ましく居るだろう二人に声を掛ける。

 

 

「・・・お父さん! お母さん! ジムに行ってくるわね!」

 

 

 

 

 







後半部分書いてるとやっぱり日常的な話は書きやすいなぁ、と思いましたね。
キャラクターを動かすことが楽しいです。

新しく登場したキャラクター「ナツメ」ですが、
今までの話の中でも、けっこうキャラ崩壊が大きいキャラにしています。

というよりもアニメのキャラクターの性格というか個性というか・・・。
正直、表現しにくいというか、個性的すぎるというか。
・・・アニメのあの話はかなりサイコホラーでしたし。

ということでゲームのようなおとなしい性格+アニメ設定改変を行いました。
アニメの引きこもりで家族を人形にしたルートは回避しております。
結局のところ引きこもり気味が原因みたいでしたし。

シゲルとエリカという友人のおかげで幾分年相応みたいな感じで。


まぁ、この人。BW2じゃポケウッドで女優になってたりしてましたが・・・。
HG(ハートゴールド)やSS(ソウルシルバー)で髪の毛も大きく様変わりしてましたし。
ある意味原作ゲームで1番キャラ崩壊してるキャラだったり。


それでは毎度のことながら更新速度にはあまり期待できませんが、
次回もよろしくお願いします。ノシ

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