ゲーム設定+特殊設定、捏造設定。
日記調時々小説。
ヒロインはカミツレ予定。
その他CP要素あり。
【ポケモンBW】デント成り代わり
●月○日
気が付いたらポケモンBWの三つ子ジムリーダーの一人、デントになっていた。まだジムリーダーどころかポケモントレーナーですらない子供だけど、目を醒ました時赤髪のポッド、青髪のコーンが居たし、彼等が私のことをそう呼んでいたから、私は間違いなくデントだ。
解せぬ。私はまだ生きていたはずで――……あーいや、死んでた。夜中に変なテンションでコンビニ行ってたら信号無視の車に轢かれたんだった、なんてこった。
まぁつまりこれは俗に言う転生と言うものだろう、しかも成り代わりの。飲み込むのにはまだまだ時間はかかりそうだが、取り敢えずどうせ転生するなら既存キャラ成り代わりじゃなく、そこら辺にいるモブトレーナーの方が良かったとだけ書いておく。何故なら原作気にせず自由気ままに旅できるから。よりによってジムリーダーは無いわー、基本町から出られないじゃないか。
あーでもアニポケなら問題ないか、だってサトシの旅の仲間だったし、デント。
……そういえば、この世界はアニメ基準なのだろうか、それともゲーム基準なのだろうか、それともポケスペ?
他にも、髪が妙に長かったり、全身が包帯まみれだったりと気になることは多々あるが、まずは寝よう。不安そうに顔を歪めて、更に大声で泣き始めた兄弟達を慰めて予想以上に体力を消耗した。
アデクさんから教えられた、私達の措かれた現状とこれからの行動指針に関する整理は、明日に回しても問題はあるまい。
●月◇日
さて、今私が措かれてある状態を一言で表すと、『全治半年の入院生活三ヶ月目』だ。繁殖期故に気が立っていた野生のサザンドラに襲われた結果そうなったらしい。
何でも、どこぞの馬鹿――密猟者――がサザンドラを刺激して暴れさせたのだとか。そして暴れている最中、滅多にポケモンが出ない旅道に出てしまい、そこを偶然通っていた私達はそれに襲われてしまった。
両親は私達を逃がし暴れポケモンを足止めしていたらしいのだが、バトルが滅法弱かったためそう間を置かず負けて事切れ、まだ気が済まなかったサザンドラ私達を襲ったのだとか。
私は二人を庇って重傷を負い、止めを指されそうになった時に偶然通り掛かったアデクさんとその弟子であるレンブさんが助けてくれたんだそうだ。
ホント、良く生きてたなぁと思う。
で、別の地方からここイッシュ地方へ引っ越してきたばかりで身寄りがなくなってしまった私達に示されたものは孤児院に入ることだった。
まぁ妥当なところだ。保護者がいなくなった子供の行く先はそれしか考えられない。だが、それには一つの問題があった。三人全てを引き受けられる施設が無いのだ。三人それぞれに別の孤児院に入れるか、或いは二人と一人に別れて入るかの二択しかない。トレーナーになってから合流すれば良いと思った私は、ポッドとコーンを同じ孤児院にして自分だけ別の所に厄介になろうと思ったのだが、それに二人が三人一緒が良いと猛反対。
その様子を見ていたアデクさんは、新たな選択肢を提示してくれた。三人とも自分が面倒を見てやろうと言ってくれた。
何この人マジで懐が広すぎる。いくら面倒を見れるだけのお金があるからって偶然助けた子供三人の面倒を一気に引き受けるとか普通しない。
ともあれ、とても良い話であることには違いないので遠慮なく好意に甘えることにした。
なるだけ早めに自立して沢山恩返ししようと皆で決めた。
◇がつ○にち
かくことがない。リハビリしかしていないからしかたのないことかもしれないけど。リハビリはじゅんちょうに進んでいて、この分だと1かげつ早くたいいん出来るかもとおいしゃさんに言われた。
がんばろう。
いや、ホントこの世界の文字難しい。片仮名平仮名漢字ローマ字そのどれとも違っているから、上手く書けない。
文字を読むことは出来るのが唯一の救いだ。
◆がつ○にち
じゅんちょうにリハビリは進み、今日から自由じかんは中にわに出ていいことになった。
中にわにはポケモンたちがいて、人なれしているのかすぐにちかづいてきた。とてもビックリした。
でもすぐになかよくなって、いっしょに日なたぼっこをした。しているうちにねてしまって、かんごしさんにおこられた。
いやいやいやいやいやいや待ってホント待っておかしいおかしいおかしい誰得だよマジ有り得ないって。もちつけいや落ち着け私…………よし、落ち着いた。
今日中庭でポケモン達と日向ぼっこして眠ってしまったのは本当だけど、実はそれだけじゃない。
何でか、ポケモン達と話せた。
夢だと思って頬を捻ったり、空耳だと思って耳の中を掻いてみたりしたけど、やっぱり話せた。意味が分からない。
もしかしたら重傷を負った後遺症で幻聴でもするのかと思った。事実病院内で出会った数少ないポケモンの声が聞こえた時からそれを疑っていて、それとなく尋ねてみたけど、脳波の乱れは無いしレントゲン写真にも異常は無いと言われた。なら今度はエスパーに目覚めたのかとスプーン曲げとか挑戦してみたけど何も起きなかったから、本当にポケモンの声が聞こえるみたいだ。
うんごめん、どこのトキワグローブや王様?
ねーよ、ホントねーよ。いやポケモンと話せるのは便利だし意思疏通がしっかり出来るから良いんだけどさ、私がポケモンと話せるとかどんな特殊設定だよアリエナーイ。
もしかしてこれが俗に言う転生特典なのだろうか? だったら何でモブにしてくれなかったのさ神様こんちきしょう……。
まぁこれも、ちゃんと受け入れるしか無いんだろうなぁ……尤も、このことは変なフラグ立ちそうだから誰にも話さないけどね。
□月●日
今日はかいせいの退院びよりだ。まぁしばらく通院するんだけど。
ケガはぶじに完治したけど、はげしい運動はまだダメらしい。そのことに、ポッドやコーンはざんねんがっていた。ボクはインドア気質だから別に良いけどね。
来週からは二人が通っているポケモンスクールに通うことになるし、いろいろ忙しくなるだろうけど楽しみだ。
リハビリの合間に中庭でポケモン達と話していて解ったことが一つ。
何故か、草タイプとは話せない。
その理由はさっぱりだけど、少しホッとした。話せるのは便利だし楽しいけど、話せない方が可愛い気がする。いや、話せても十分可愛いけど。
それにしてもポケモンスクールか。ポケモンの見た目と名前、タイプの相性や技の効果とかはゲームのやり込みで完璧に覚えているから座学は楽かな。後は実際のポケモンバトルの空気と、基本的な世話の仕方やブラッシングといったブリーダー方面のことを学ぼうと思う。流石に前世で飼っていた猫と同じ様にとはいけまい。
何はともあれ、楽しみだ。
●デント(成り代わり)
死にかけた際に前世の記憶が戻った有りがちなパターンの成り代わり主。
ポケモンの世界に転生し、何故かポケモン(草タイプ除く)と話せる特殊能力持ちなのに何でデントなんだとやさぐれるが、直ぐに持ち直す。興味がある事柄はコツコツやり込む秀才タイプ。あれこれと手を出していたが、結局三つ子でジムリーダーに落ち着くことになる。
三つ子の長男であり、前世の記憶を持っていることもあってかポッドやコーンを大事に思っているが、自分のことは疎かにしがちである(但し、命を投げ出すようなことはしない)。