平行歩行者(一時凍結)   作:kotono

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初投稿です 
下手な文章ですが読んでいただけたら幸いです


おはようは始まりの合図です

ピピッピピッピピッピピッ..................

アラームの音がけたたましく鳴り響く早朝

物語的にも、長ったらしい1日の始まり的にも、

ここでスマホを拾い目覚まし機能を止めるのが普通であろう。

しかし、いつまでたってもこの部屋の主人が起きる気配はなく、アラームが鳴りはじめて1時間は経過している。

 

ピピッピピッピピッ...........

「zzz......」

ピピッピピッピピッピピッ............

「zzzz......」

ピピッピピッピピッピピッピピッ............

「zzzzz......」

   ⚫

   ⚫

   ⚫

ガチャ ピョン エイ♪

「.....いい加減 起きなさい☆」

「ぐほっ!!?」

いきなりの全体重をかけた踏み潰しによって、

およそ1時間の騒音に反応すらしなかった少年も流石に耐えきれず、うめき声と共に目を覚ました。

「..................」

「................ .」

「おはよう スズ」

「おはよー! お兄ちゃん♪」

 

妹の明るい声と腹にかかる重力に迎えられ夢から帰還させられた少年の名前は鷹白那月 現在高校2年だ

 

「で?何でオレの腹に直立してんの?......つーか、重い」

 

「お兄ちゃんが悪いんだよー 目覚まし鳴ってるのにいつまでたっても起きないしー 」

 

そう言ってオレの腹から飛び降りたのは妹の涼那

サイドにまとめてあるダークブラウンの髪はよく手入れされており、艶やかで高級感を感じさせ、

同色の瞳は見つめ続けると吸い込まれそうな感覚を持たせるほどだ。

顔立ちに若干の幼さは残るものの、確実に、いわゆる綺麗系の美少女と呼べるであろう容姿をしている。............だが、

 

「というか、起こしにきてあげたカワイイ妹に重いなんて言っちゃだめでしょー?」

「............残念ながら、部屋に入るなりギャグマンガばりのジャンピングキックしてくる妹は『カワイイ妹』とは言わねぇよ。」

 

少々(?)見た目に反して活発で活動的なため

はじめて会った人はたいへんなギャップに戸惑うことだろう。

ピアニストが舞台上でリフティングしているような違和感があるな。そんなピアニスト見たことないけど......

 

「たんなる兄妹のスキンシップじゃん。

ほらほらっ早く起きてきてよー 朝ごはん冷めちゃうよー」

 

そう言って涼那は部屋から出ていった

せっかくの睡眠を妨害され、眠気も継続中の痛みで消しさられたオレは仕方なしに

「はぁ......起きるか~」

ため息と共に愛しのベッドを手放すのであった。

 

 

 

身支度を済ませてリビングに行くとスズがテーブルで待っていた。朝が弱いオレは当然ながら起きてくるのも遅いため毎回 スズを待たせてしまっている。

流石に申し訳なく

「先に食べてればいいのに...... 」と前にいったことがあったが、

「一緒に食べたほうが美味しく感じるでしょ?」と返されてしまい 何も言えなくなったのである。

 

「お兄ちゃん 遅いー」

............こっちが何も言えないのに毎度こうやって文句は言われるのだから

割に合わないと感じるのは間違いだろうか..................

 

 

 


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