前編を読んでない方はすぐに前編へ。
それではどうぞ!
「少年!」
「うわっ!びっくりした!な、なんだよお姉ちゃん急に!?」
興奮した楯無が急いでガシッと少年、井口颯太(仮)の肩を掴む。驚いたように体を震わせる少年。
「少年!ちょっとごめん!帽子借りるよ!」
「あっ!ちょっと!?」
少年の返事も聞かず帽子をひったくるようにとる。
その下から現れたのは――
「ちょっと返してよ!それこの間親戚のおじさんからもらったばっかりなんだぞ!」
そう言って膨れる少年の顔は三人の少女たちの知る井口颯太の面影を残していた。
「っ!」
慌てて少年からとった帽子を確認すると、帽子の裏に着けられたタグに油性ペンで漢字で『井口颯太』と書かれていた。
「………そ」
「そ?」
「颯太くぅぅぅぅん!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「やだぁ~!ホントに颯太君!!?ホントのホントに颯太君!?かわいいよ~!!可愛いじゃないのよ~!!!」
持っていた帽子を簪に押し付けるように渡した楯無は目にもとまらぬ速さで叫び声を上げる颯太少年に構わず抱き上げ頬擦りを始める。
「アハハハハハハハッ!!可愛いなぁ!!可愛いなぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「もっと触らせて!!もっと抱き着かせて!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「パンツ見ちゃうぞぉ~!!このこのこのぉ~!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
右手で抱きしめたまま左手を颯太少年のハーフパンツに伸ばす楯無に本格的に身の危険を感じた少年は一層大暴れし、その過程でヘッドバンキングの要領で大きく振った少年の後頭部が楯無の顔に直撃する。
「ゲフッ!?」
「っ!?うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そのまま拘束の弛んだ楯無の手から逃れた颯太は脱兎のごとく逃げ足で公園の出入り口へと逃げていく。が――
「あっ!待って!ちゃんと前確認しないと!」
シャルロットの言葉と同時に目の前でベチャッと少年が転ぶ。
「だ、大丈夫?」
「ウッ……ウッ……だ、大丈夫……」
シャルロットが抱き起すと少年は目に涙を溜めて言う。
「ちょっと、お姉ちゃん……」
「ご、ごめんなさい。つい興奮して……」
言いながら楯無が視線を向けると
「っ!」
楯無におびえた様子で体を震わせた少年はシャルロットの影に隠れる。
「うっ!その警戒した目……私、悲しい」
「自業自得……ほら、お姉ちゃん!」
「えっと……ごめんなさいね。ちょっとお姉さんいろいろあって興奮しちゃって……」
「ごめんね。本当は悪い人じゃないの。許してあげてくれる?」
「…………(コクン)」
楯無の謝罪にジト目で見ていた少年も、シャルロットに言われてゆっくりと頷く。
「よかった~。じゃあ仲直りの握手!」
楯無が言いながら少年に視線を合わせて右手を差し出す。
少年はまだ多少警戒した様子で右手を差し出し、握手をする。
「そうだ。自己紹介がまだだったわね。私の名前は――」
「ちょっと待って!しゃ……このお姉ちゃん少し借りるよ」
「え?な、何?」
簪が慌てて言いながら楯無とシャルロットを引っ張る。シャルロットは少年にちょっとだけ待つように言い聞かせてから簪たちのところに行く。
「いきなりどうしたの?」
「名前、名乗らない方がいい」
首を傾げる楯無とシャルロットに簪が真剣な顔で言う。
「颯太、私たちと初めて会ったとき、初対面だった。なのにここで私たちが名乗ったら、八年前に『更識楯無』『更識簪』『シャルロット・デュノア』と出会ったっていう矛盾が、出来ちゃう……」
「それは確かに良くないかも……」
「でも名乗らないと怪しいんじゃ……」
「大丈夫よ。任せて、別に本名名乗らなくてもいいのよ」
言いながら楯無は少年の元に戻り
「ごめんごめん、お待たせ。それで私の名前は『遠坂凛』。この眼鏡の子は私の妹で『桜』。この金髪の子は『アルトリア・ペンドラゴン』よ」
(ちょっ!?お姉ちゃん!?)
(いくらなんでもその偽名のチョイスは……)
呆れている二人を尻目に少年はと言うと……
「ペンドラゴン!名字にドラゴンって入ってるなんてカッコいい!」
興奮した様子で少年が目を輝かせて言う。
「僕、井口颯太です!八歳です!」
〇
「――桜姉ちゃんカードゲーム強いね!」
「まあ、ね。友達もこのカードゲーム好きだから、よくやってる……」
自己紹介から数分後、公園のベンチのところにあった机で颯太少年の持っていたカードゲームで遊び始めた簪と颯太少年は一気に打ち解けていた。
「もう一回やろう、桜姉ちゃん!」
「うん、いいよ」
自分のデッキを貸してカードゲームに興じる颯太少年はとても楽しそうだった。
「みんな夏休みで旅行とか行っちゃって遊ぶ相手がいなくてヒマだったんだ。唯一残ってた友達も夏風邪とかって言って遊べないし……公園来たら誰かいるかと思っていろいろ持ってきたけど誰もいないどころか変な人に襲われるし」
「ホントにその変態には困ったものね」
「「…………」」
楯無の言葉に二人は再度ジト目で睨むが涼しい顔で交わす楯無。
「でも颯太君の家は?颯太君もご両親にお願いしてどこか連れて行ってもらえばいいのに」
「うちの父さんも母さんも学校の先生だからさ。夏休みでも仕事があるんだってさ。お盆前までは休めないって言われた」
シャルロットの問いに口をとがらせて不満を言う颯太少年。
「そっか……よし!それなら今日はお姉さんたちが遊んであげるわよ!」
「ホント!?いいの!?」
楯無の言葉に目を輝かせる颯太。
「もちろんよ!そうね……バットとボールあるし、野球でもやる?」
〇
「四番バンバンバン!ピッチャーチャーチャーチャー!遠坂凛リンリンリン!」
バッターボックスに立ちながらセルフで野球のアナウンスのようにエコーを掛けてプラスチックのバットを構える楯無。
ピッチャーの位置にはゴムのボールを握って構えるシャルロット。
守備位置に立つのはバッターの楯無から見て右側には簪が、左側には颯太がミットを叩きながら構えていた。
「ばっちこ~い!」
笑顔でミットを叩く颯太。
この野球は四人でもできるように守備二人、ピッチャー、バッターをローテーションで変わっていく方式だ。わかりやすく言えば、バッターが打ち、ボールが戻ってきたらピッチャーをやっていた人が次にバッター、守備の片方がピッチャーになり、バッターだった人は守備になる、というルールでしている。
「さあかっ飛ばすわよ~!」
「じゃあ行くよ~!」
元気にバットを振るう楯無に、守備位置の二人に言いながらシャルロットが構え、ボールを投げる。
「っ!」
一瞬目を見開いた楯無は思い切り振りかぶりバットの芯にボールを当て、思い切り振りぬく。
思い切り当たったボールは左側、颯太少年の方へ跳び、颯太少年の頭の上を大きく超えてポンポンと何度も跳ねながら転がっていく。
「たt――凛さん!打ちすぎですよ!」
「大丈夫だよ、アルトリアさん!すぐとってくる!」
言いながら颯太は走り出す。
ころころと転がっていくボールを追いかけるがなかなか追いつけず頑張って走るが――
ポチャン
小さな水音ともに近くを流れていた川にボールが転がり落ちる。
「あっ!」
その様子に川まで追いついた颯太少年は少し困ったように周りを見渡し地面に屈んで手を伸ばすが届かない。
周りにもちょうどいい棒もなくどうしようかと周りを再度見渡すと、ボールがゆっくりと流れていく先に、ちょうどよく小さいがしっかりと立っている木があった。
「これを使って――ふんっ!」
その気に左手をかけ、右手を伸ばす。
あともう少しで届きそうだが、残念ながらその少しが届かない。
「颯太く~ん!危ないわよ~!無理しなくてもお姉さんたちが」
言いながら楯無たちが駆け寄る。が――
「あっ」
木を掴んでいた颯太の手がつるりと滑り颯太少年は川に転げ落ちる。
「「「颯太君!?」」」
その様子に全力ダッシュに切り替えた三人はすぐに颯太の落ちた元に駆け寄る。と、服を着ているせいかうまく泳げないらしく溺れながらもがき苦しむ颯太少年の姿があった。
川は見た目よりも深いらしく颯太少年の身長では足がつかないらしい。
「颯太君!」
楯無はすぐさま飛び込む。
綺麗なフォームで飛び込み、すぐさま颯太少年の元まで行き、右腕で抱え、顔が水面から上がるように支えながら川岸にあがる。
「大丈夫、颯太君!?」
「颯太君!?」
心配して周りにやって来るシャルロットと簪。
楯無は片膝立ちになって、立てた左足の太ももに颯太少年を乗せて背中を擦る。
「大丈夫、颯太君!?」
「ゴホッ!ゴホッ!」
咳き込みながら水を吐き出す颯太少年。
「ウッ……ウッ……」
溺れた恐怖で泣きながら、しかしどうやら無事は無事のようで意識もはっきりしているようだった。
颯太がとりあえずは無事だったことに三人は揃って安堵のため息を漏らした。
〇
「ウッ……ウッ……ウッ……」
楯無に負ぶさり、その背中でいまだに小さく嗚咽を漏らす颯太少年。
その両脇にはシャルロットと簪が並び、四人、厳密には三人は歩いていた。
「ほら、颯太君。怖かったよね。もう大丈夫だから」
笑顔で颯太少年を振り返りながら慰める楯無。
「おうちはこっちでいいの?」
シャルロットが訊くと、楯無の背中に顔を埋めながら小さく頷く。
ちなみに颯太少年の持ってきていた荷物はシャルロットが背負い、三人分の制服の上着は簪が持っている。
「大丈夫だよ。もう怖いことはないから……」
簪が優しく言いながら颯太少年の背中を撫でる。
「そうだ。これ、あげる」
「……?」
シャルロットはポケットから取り出した栞を渡す。それは四葉のクローバーがラミネート加工されている手作りの栞だった。
「お守り、よかったら使って」
「………(コクリ)」
シャルロットが笑顔で差し出した栞を颯太は頷きながら受け取る。
先ほどバタフライ効果と慎重になっていた簪も、こればっかりはしょうがないと目を瞑ってくれているようだった。
「……あ、もしかしてここ?」
と、四人は大きな二階建ての一軒家に着く。
楯無が訊くと颯太少年はその一軒家に視線を向け、コクリと頷く。
「それじゃあ、よいしょっと……」
楯無は家の前でゆっくりと颯太少年を下ろす。
「家に帰ったら体をちゃんと拭いて、入れるならシャワーも浴びた方がいいよ」
「風邪ひかないようにね」
「なんだったらお姉さんが一緒にシャワーを」
「お姉ちゃん!!」「凛さん!!」
楯無の言葉に二人がギロリと睨む。
「も、もう、冗談よ」
二人の迫力に気圧されながら楯無は苦笑いで言う。
「それじゃあ、颯太君。くれぐれもこれからは気を付けるのよ」
「じゃあ、僕らはもう行くね」
「バイバイ」
言いながら三人は笑顔で手を振りながら去ってい――こうとしたが
「――ん?」
楯無の腰に颯太少年が抱き着く様に引き留める。
「……どうかしたの?」
「……………」
腰に抱き着く颯太少年をいったん離し、目線を合わせるように楯無が屈む。
颯太少年は言いずらそうに口をもごもごさせていたが、三人に視線を向けてゆっくりと言った。
「……ありがとう」
三人はその言葉に顔を見合わせ、揃って笑顔を浮かべると
「「「どういたしまして」」」
優しく頷いた。
「ちゃんとお礼が言えて偉いわよ」
「これからは気を付けてね」
「颯太君はきっと、強い子になれるからね……」
三人は言いながら交互に言い、颯太少年の頭を優しく撫でる。
「ほら、速くおうちに入ってタオルで体拭きなさい。服もちゃんと着替えてね」
楯無の言葉に頷いた颯太少年はゆっくりとドアに向かって歩き出した。
振り返ると三人は笑顔のまま玄関で手を振っている。
颯太少年はそのままドアの前まで歩いて行き、家に入る前にもう一度お礼を言おうと振り返る。が――そこにはもう、誰もいなかった。
「ちょっと師匠!簪!シャルロット!」
「「「はっ!」」」
三人は自分たちを呼ぶ声に瞼を開くと、目の前に見慣れたIS学園を着た16歳の井口颯太が立っていた。
「まったく、三人そろってこんなところで眠り込んで、最近寒くなってきてるんだから気を付けないと風邪ひくぞ」
颯太はため息をつきながら言う。
「あれ……?」
「私たち、寝てた……?」
「じゃあさっきまでのは…夢……?」
「さっきまでの?」
三人の言葉に颯太は首を傾げる。
「なんか変な夢を見てね」
「私も……」
「僕もです。変な夢だったなぁ~」
「三人ともそろって変な夢を見たの?まさか内容まで同じだったりして……」
颯太が冗談めかして言うが、三人は顔を見合わせ、こそこそと話をする。
「ねぇ、二人が見た夢って、もしかして八年前の颯太君?」
「え?お姉ちゃんも!?」
「ふ、二人も同じ夢を!?」
「三人ともそろって同じなんって……まさかあれは本当の出来事だった、なんてことは」
「そ、そんなことあるわけないですよ!」
「う、うん。夢だったんだよ、きっと……」
信じられないようで言う二人に楯無もあれは夢だったのだろうと思い始める。
「どうかしたんですか?」
颯太の問いに三人は数秒間顔を見合わせて
「………なんでもない。きっとただの夢よ」
楯無が言い、二人も頷く。
「それより、颯太は何の用で、呼ばれてたの?」
「あぁ、ちょいと落とし物をしてな。それが職員室に届いたから取りに来いって」
簪の問いに颯太が頷きながらポケットから文庫本を取り出す。
それは颯太がいつも愛用しているブックカバーに包まれた本だった。
「これを昼休みに図書室で読んでてうっかりおいてきちゃったらしくて、図書館の司書の先生から届けられてたらしいです」
「へ~。まあ大探しする前でよかったじゃない」
「ええ。でも本当にすぐ見つかってよかったですよ」
言いながら颯太は大事そうに本を撫でる。
「そんなに大事な本だったの?」
「ん~確かに本もブックカバーもお気に入りだったけど、どっちもすぐに手に入るようなものだし、別段珍しくもないんだけどね」
「じゃあなんでそんなに大事そうに?」
「うん、実はさ」
シャルロットの問いに言いながら颯太は本を開き、中から一枚の栞を取り出す。
それは長い年月が経っているのか、少し黄ばみ、端っこの方などよれている、古い、ラミネート加工の栞だった。側面には四葉のクローバーが入っている。
「昔会った命の恩人に貰ったお守りだからさ。ここまで使ってたし、できればなくしたくなかったんだ」
「それって……」
颯太の取り出した栞を見て、三人はぎょっとする。
「昔……八年くらい前かな?夏休みに一人で遊んでる時に出会って、一緒に遊んでくれた三人のお姉さんがいてさ。川に落ちたボール拾おうとした俺を助けてくれたんだよね。この栞はそのうちの一人がくれたんだよ」
懐かしむように栞を撫で、本に戻す。
「まあ今思えば変な三人組だったけどね。遠坂凛に桜、アルトリア・ペンドラゴン、なんて明らかに偽名だし。てか全員Fateのヒロインだし」
苦笑いを浮かべて言う颯太に三人は少し顔を見合わせ
「その……颯太君はその三人の顔とかって覚えてるの?」
楯無がおずおずと訊く。
「ん~……流石に八年位前のことなんで、あんまり覚えてないですね……あ、でも――」
颯太は顎に手を当てて考え込む素振りを見せ、ふと思い出したように口を開く。
「三人ともすごく美人だったって印象はありますね。その当時、自分の周りにいない感じの美人三人組だって思ったのを覚えてますから」
「「「っ!へ、へ~……」」」
三人はまんざらでもない様子で各々照れた様子で目を泳がせる。
「今思うとあれが俺の性の目覚めだったかもなぁ~。夏場だったせいか三人とも薄着だったし。スカートから除く太ももが健康的で……そう考えると俺の脚フェチの原点ってあの三人だったのかな?――ん?師匠?なんでそんな顔赤くしてんですか?簪も……シャルロットも……ん?あれ?どうしたんすか三人とも?……お~い!もしも~し!」
と言うわけで、お気に入り件数3300件記念の番外編でした~!
まさか颯太君の性の目覚めの対象&脚フェチの起源が三人だったとは……驚きですね~!
さてここで第十五回質問コーナー!
今回の質問は神憑さんからいただきました!
「一夏と颯太の2人に質問。お互いのハーレムメンバーを入れ替えた場合、恋人にしたい人は誰?また作中登場する女性陣のうち、恋仲になりそうにないと思う人はいますか?理由もふまえてお答えください(唐突なクイズ形式)」
ということですが
颯太&一夏「お互いのハーレムメンバー?」
うん、そう言うと思った。
まあ簡単に言えばお前らって特に仲いいメンバーがいるじゃん?
相手のそのメンバーの中で好みの子は?ってことでしょ。
例えば一夏は楯無さん、簪、シャルロットの三人だったらどの子が好み?
颯太なら、箒、セシリア、鈴、ラウラの四人だったらどの子が好み?
ってことだよ
颯太「一夏の方はわかるけど、その三人は別に俺のハーレムってわけじゃ……ただ仲いいメンバーってだけで……」
あ~はいはい、そういうのはいいから!
で?それぞれ誰?
一夏「ん~、考えたこともなかったからよくわからないな。楯無会長に簪さんにシャルロットだったら……ん~!」
スパッと決めろや!
はい、じゃあ一夏が悩んでる間に颯太!
颯太「その四人なら……鈴かな」
ほう?そりゃまたなんで?
颯太「なんていうか、鈴って友達の延長って感じで、四人の中で一番肩ひじ張らずに自然体で付き合えそうな気がする。料理もうまいし家庭的だし。世話焼きだから色々面倒見てくれそうだし」
ほうほう。
はい、じゃあ一夏は!?決まった!?
一夏「ん~……強いて言うなら……楯無さんかな?大人っぽいし家事料理何でもできるし。でも、やっぱよくわかんねぇや」
ほうほう。
じゃあ逆にこの人と付き合えないって言うのは?
一夏「ん~、別にそういのはないな。みんないい奴だし」
なるほどね。
颯太は?
颯太「俺も特にないけど、強いて言うなら箒かな」
あれま。
そりゃまたなんで?
颯太「箒自体に問題あるわけじゃないんだ。あいつ家事出来るし世話焼きだし。いいと思うよ?たださぁ~……その姉がねぇ~……あの天災がねぇ~……俺あの人きら――苦手なんだよ」
今、嫌いって言いかけた?
颯太「気のせいだろ?――あと、もし仮に俺と箒が恋人になったら多分俺は人知れずにあの天災に殺されてると思う」
なるほどなるほど。
だそうです!神憑さん!
そんなわけで今回の質問コーナーはここまで!
また次回!