最近友達の一色いろはがあざとくない件について 作:ぶーちゃん☆
中編じゃないですけども?
②ですけどなにか?
どこまでも真っ直ぐで、どこまでも純粋な暴走を貫く我が友から衝撃の告白(プロムクイーン)を受けたのも、今や半日ほど前のロングロングタイムアゴー。半日前は昔々じゃねーよ。
今日も今日とて部活動を終えた私は、陽も落ちかけてすっかりと薄暗くなった廊下を、えっちらおっちら昇降口へと向か──
「あ」
おうと思ったんだけど、そういえばいろは、今日は奉仕部でGlee鑑賞会やるとか言ってたっけ。そしてあわよくばプロム開催人員ゲッツ!
てことはまだ観てたりすんのかな? それとももう観おわって、皆さん相手にネゴシエーションしてんのかな?
って考えると、のぞきマスターの香織ちゃんとしては俄然興味が沸いてきたのであります! ふひっ。
ち、違うもん! 私ののぞき行為は別に趣味とかじゃなくって、あくまでもストーリーテラーとしての職務だもん!
今までののぞき行為は偶然の出会いから起きていた素敵ミラクルだけど、たまには自らの足で現場に赴いたってバチは当たらないよねっ?
なにせ今日はいろはから本日の予定を報告してきたんだもの。それはつまり「ヘーイ! YOUもトゥギャザーしちゃいなYO!」っていうお誘い合わせだもんね! 違うかな、うん違うね。
でもまぁ偶然の出会いと言ってしまえば偶然の出会いとも言えなくもない。なぜなら、実は我が部室から奉仕部部室は割と近かったりするのだ。同じ特別棟内で階が違うってだけなんだよね。行ったことはないけど。
たまたま帰りにいろはの言葉を思い出し、たまたま近くを通ってみたら、たまたま会話が聞こえてしまったってだけ。これはもう必然ではなく偶然そのもの! 違うかな、うん、これもまた違うね。
と、普段はわざわざ覗きに行ったりまではしないけど、いろはがなんであそこまでプロムを開催したいのかも気になるし、奉仕部の皆さんがあんな無茶無謀な作戦にゴーサインを出すのかどうかも気になってしまった私は、昇降口へ向けていた歩みを、一路特別棟四階へと向け直すのでした。
てくてく歩いてきた奉仕部部室があるというエリアは、噂に違わぬ静かな空間で本っ当に人気がない。マジこんなとこに部室あんの? って感じ。
あっれー? 前にいろはに「あそこらへんにあるんだー」とかってアバウトな場所を教えられたんだけどなぁ。
これはいろはすに騙されたかな? なーんて思い始めていた時だった。
不意に視界に入った謎のプレート。
『この教室はナニナニ室である』という、教室の用途を示すはずのプレートには、なんら文字が記されていない。
それなのに、のっぺらぼうのまんまのそのプレートには、なぜか何枚もの可愛らしいシールが張り付けてあるではないか。
「……あ、これだっ」
そのデコプレート、略してデコプレには聞き覚えがあった。いろはに聞いたことあんのよね。「無地のプレートなのに、妙にデコデコして派手なんだよねー」とかなんとか。
てなわけで私 家堀香織は、二年以上(体感)もの永きあいだ一度も踏み入れる事の叶わなかった奉仕部の部室へと、ついに……ついに辿り着いたのだった!
もちろん職業柄(なんでも目撃しちゃう家政婦)中には入んないで、こっそり聞き耳立てるだけですけど〜☆
そして、壁にミミ子あり、障子にもミミ子あり〜、と、こっそり部室の様子に聞き耳を立てた私の鼓膜を揺らした初めてのセリフは、私のような一般人の想像の遥か斜め下をゆくものだったのです。
「つまり、葉山先輩がキングで、わたしがクイ……あっ、………………ところで先輩、全然関係ないんですけど、留年とかしないんですか?」
──いやなんでだよ。プロム計画をネゴシってるんじゃないのん?
× × ×
留年。それは、出席日数不足や単位不足という、ほぼほぼ自己責任にて起きてしまう人生の辛い岐路である。
風の噂によると、ひとたび留年と相成れば、つい先日まで後輩だった年下の子と同じ教室で机を並べなければならないという生き地獄に見舞われると聞く。
やだ! 居たたまれなさに押し潰されちゃいそう!
しかし我が友人は、そんな地獄よりもキツいであろう屈辱の毎日を、よりにもよって愛しの先輩へと強要しようとしているのだ。ああんっ! なんたるサド気質ゥ!
「しねぇよ……」
当然のごとく不満げにそう漏らす比企谷先輩に、うちのドSっ娘ったら、さらなる非情な言葉を叩きつけなさる。
「またまたぁ! どうせ浪人するんですから同じじゃないですか。むしろ学割使えて超お得みたいな」
いろは、どこにもお得な要素がないよっ!
「決め付けるのやめて? しかもそれ差し引きマイナス出てるし。ちゃんと滑り止めも受けるから浪人もしない」
「そうですか……」
きっぱりと拒否の意を示す先輩に、いろははめっちゃ不満そうにぼそりと呟く。
本日は盗み聞きだけだから姿は見えないんだけど、あの子ぜったいむーっと頬っぺた膨らませてるんだろうな。
ふふっ、なんてゆーか、後輩キャラが先輩に向かって「留年」をほのめかす時って、「先輩と同じ学年になって、一緒に修学旅行行ったり一緒に卒業したいな……っ」とかいう、MAXコーヒーもビックリな甘々〜で妬ましくてクッサい空気の時なのよねー。ギップリャー!
あくまでも可愛い先輩をからかう小悪魔いろはちゃん☆って空気を醸し出して誤魔化してるみたいだけども、ホントは本気で留年希望なんでしょー? ふはは、私の目は誤魔化されませんぜダンナ!
「あ、じゃあ代わりにプロムを手伝ってもらうっていうのは?」
なんて、人知れず廊下でにまにましてたのも束の間、次の瞬間いろはすったら、とっても悪そうな声色で謎の折衷案を繰り出した。
「代わりにってなんの代わりだよ……」
心底嫌っそうに呟く先輩。ちな私の顔もかなーり歪んでます。
いやもう、ホントビックリしすぎて殺意が湧くレベル。おい、甘い空気かと思ってニヤニヤしてたのにただの交渉道具かよ。さっきの私のほっこり返して!
いや、ま、まぁ今のはいろはらしい小悪魔なイタズラなのだろう。留年してでもあと一年一緒に居て欲しい……ホントならあと一年で終わってしまう比企谷先輩との高校生生活を、一年だけでも延ばしてあなたと一緒に卒業したい……! って想いは事実だろうしね。
てかキングとかクイーンとか言ってたし、もしかしたら二年後のプロムキングには比企谷先輩、プロムクイーンにはわたしが……ってのが、実はいろはの本当の夢なのかな!? ……うん、それはない。だって比企谷先輩がキングに選ばれるのはいくらなんでも難易度高過ぎィ!
「ちょっと待て。お前、本気でプロムやる気なの?」
脳内で未来のキング&クイーンの可能性を全否定していると、どうやら先輩は先ほどのいろはの折衷案「留年しないんなら手伝え」に引っ掛かりを覚えたようで、些か驚きが隠せないように口を開いた。
謎の留年トークで話が見えてなかったんだけど、どうやらプロムそのもののお話はそこまで進んでなかったよう。
そしてそのプロム開催の案に、どうやら先輩方は懐疑的な目を向けているらしい。
「はい」
そんな中にあっても、事もなげにYESを即答するいろは。その言葉にはなんら迷いがない。
でもやっぱり先輩方は朝の私の懸念事項そのままに、プロム開催への否定を始めた。
わざわざ細かな部分までは明言しないものの、その弁の中には時間やら金銭問題やら人材やら経験やらと、今からプロムを開催するに当たっての不足している部分を言外に含めていることが窺える。
──しかし……
「そうですか……。分かりました。じゃあわたしたち生徒会だけでやってみます」
「ああ、そうだな……へ?」
いろはから返ってくるであろう答えが予想していたものと真逆だったんだろう。流れで一旦同意しかけたものの、すぐにいろはがおかしな事を口走っていることに気が付いた比企谷先輩は、なんとも間の抜けた声を漏らす。
「……話聞いてた?」
「はい。なので、わたしたちだけでやります」
「お、おう……、そうか……」
そう不敵に宣言するいろはに先輩方はめっちゃびっくりしている。……びっくりしているみたいだけど、他でもない私が一番びっくりしてるよ!
──え、ちょちょちょ、ちょっと待ってよいろはさん? あんたがプロム開催をする目的って、実際はプロムそのものじゃなくて、奉仕部に……比企谷先輩に対してのなにかしらの意思表明なんじゃないの!?
一体なんの目的があってプロムをやりたいのか、一体その目的の為になんでプロムという手段を用いようと思ったのかは知んないけと、とにもかくにも目的が奉仕部と比企谷先輩に向いている以上、奉仕部を抜かして自分達だけでやっちゃう事に意味ってあんの……?
私てっきり、可愛い後輩一色いろはに超甘い過保護な先輩方の庇護欲をこれでもかって刺激しまくって、いつぞやのフリペやバレンタインイベントん時みたいに無茶振りする気まんまんなのかと思ってたよ……
じゃあ、なんでそこまでプロムがやりたいの……?
「聞いてもいいかしら。なぜ、そうまでしてプロムをやりたいの?」
私の思考中もいろはと比企谷先輩の問答は続いていたんだけど、そんな私の疑問を代弁してくれるかのように、不意に美しくも冷たい声がいろはに向けられた。
一色いろはと言えば、一年生生徒会長である事をいいことに、なにかしら問題が発生すると、その小悪魔的魅力を遺憾なく発揮して奉仕部に頼る甘えん坊さんなのは最早常識! まぁなんだかんだ言って、バレンタインの時はそれなりに親離れ子離れしてたみたいだし、いろはも極力頼らずにかなーり頑張ってたみたいだけども。
それでもやっぱり一年生生徒会長を生暖かく見守る面々の中では、『先輩に頼る(甘える)後輩』という認識には違いないのよ。それは友達の私達だけではなく、当の先輩方にとっては尚更だろう。
だからこそ、そんないろはがこんなにも困難な道を進んで選んでおきながら、さらには頼りもせずに自分達だけでやりますと宣言した事は、彼ら彼女らにとっても想定外中の想定外なはず。
だからこそのこの問い掛け。そう、奉仕部部長、雪ノ下先輩からの。
「え、や、だから、その、プロムクイーンを……」
「それは二年後の話よね?」
「あー、えっとそのための根回しを今からですね」
「仮に二年後プロムが行われたら、根回しなんかなくてもあなたはクイーンに選ばれるわ」
なんとも歯切れの悪いいろはの返答が続く。
そりゃね! あんたらの生ぬるい関係にビシッと風穴あけてやるためだよ! なんて言えるわけないもん。
ゆえに、冷静に淡々と問い掛ける雪ノ下先輩に対しての返答に我が友が四苦八苦していると、不意に雪ノ下先輩はとんでもない事を口走った。
「は、はぁ……はい?」
突然のトンデモ発言の内容に、どうやらいろはったら理解が及んでいないご様子。
それもそのはず、外野から聞いてるだけの私もちょーびっくりしてますもん! だって今の台詞って、つまりは雪ノ下先輩は現時点ですでにいろはを「お前がナンバーワンだ!」と認めてるって事だもん。
やだ! ツンデレ野菜王子のデレッぷりにカカロットもびっくりしちゃうレベル! 学校トップからのいろはの評価って、想像してたよりずっと高いのねっ……!
まぁそれは納得の評価ではある。容姿に関しては文句なしだし、こと知名度に関しても言うまでもなし。一年生生徒会長という肩書きは伊達じゃない!
……に、にしてもね? ホ、ホラ、私も一応いろはと同じ一年生女子なんですよぅ? わ、私だってクイーンに選ばれる可能性がないこともないじゃないですかー?
……うん、ないね! 仮にいくらか票が入ったとしても、それはもうびっくりしちゃうくらい偏った趣味趣向の方々からの票でしたって未来しか見えないね! 泣けるゥ!
「今回必ずやらなければならない理由がない、という話よ」
「いや、絶対そんな話してなかったですけど……」
やはり、自分がそんなにも高評価されているという実感が湧かないのであろういろはは、いまいち雪ノ下先輩の発言の意図を読み取れていないようだ。
普段は平気で「わたしって学年で一番有名だし〜、当然一番可愛くないですかー?」みたいなツラしてるくせに、いざ憧れレベルの先輩から最大級の誉め言葉を受けると、途端にぽかーんとしちゃういろはすカワユス。
まぁ雪ノ下先輩が醸し出す空気感が賛辞している空気感とは掛け離れてるから、理解が追い付かないのもやむなしっちゃやむなしだけども。
だが、そんないろはもいつまでも呆けていられるわけではない。雪ノ下先輩的にはそんな些細で当然のこと(私の可愛い後輩が一年生の中で突出した存在だというのが、そんなにおかしな事かしら?)よりも、質疑に対しての答えをご所望のようです。
そんな「早く答えなさい」というピリッとスパイシーな空気を感じ取ったのか、一瞬ううっとたじろいだいろはがなんとか答えを見つけだす。
「あ、ほら来年、わたしが生徒会長をやってる保証はないですし! そうすると、いま企画するしかなくて……」
「その気があれば確実に当選するでしょう。立候補者はそもそも少ないし、決選投票になっても、能力も実績もあるあなたが勝つわ。来年でも問題はないと思うけれど」
しかし、そんな今思いついたばかりの言い訳が通用する相手ではないのだ。
いろはの思いつきの弁は、雪ノ下先輩の詰問の前にいとも容易く瓦解する。
てかさらっと言ってますけど……、か、確実って、マジいろはの評価たけぇ……。あんた、校内一の有名人にどんだけ認められてんのよ。ちょっとこの人いろは好きすぎじゃないかしら?
ゆきいろ、あると思います!
「それは……、えっと……。はい、そうかもですけど……」
「であれば、来年以降でも──」
結局いろはの言い訳は彼女には届かなかった。
プロムを開催したい熱意だけは伝わっていても、どうしても今年行わなくてはならない理由には繋がらないのだから当然だ。
ここまでの雪ノ下先輩の話を聞いていてとてもよく分かった。いかに先輩がいろはを大事にしているか。いかに先輩がいろはを可愛がっているか。
ならば、ほぼほぼ失敗すると解っている無茶苦茶な計画を実行させないように動くのは、可愛い後輩を持つ先輩としては当然のこと。だから、嘘まみれで強硬しようとするいろはの言い訳は決して届かない。
──しかし……
「それはだめです」
誰しもが、ここで話は打ち切られるかと思った瞬間に発したいろはの声色は、これだけは絶対に譲らないという迷い無き信念の色。 そんな信念を感じ取ったのか、雪ノ下先輩は彼女の次に紡がれる言葉を黙って待つ。
「……来年プロムやるって言い出しても、たぶん無理なんです。先輩たちがさっき言ったみたいに、やっぱり無理だって否定されて、間に合わないって、たぶん諦めることになって……。だから、どんなに難しくても、失敗するとしても、次の一手の為の布石を打たないと……」
──あ……、今のって、朝教室で私達に向けて宣言した言葉だ。
「今やるしかないんです。今始めれば間に合うかもしれないから」
それは、思わず私も動かされちゃった言葉。
『今やるしかない、今始めれば間に合うかもしれない、だから難しくても失敗しても、次の一手の為の布石を打たなきゃって……!』
もう先ほどまでの思いつきの『プロムクイーンに俺はなる!』『来年生徒会長やってないかもしれないから、今年やりたいなー? みたいな?』なんて安い言い訳など、どっかに放り投げちゃうくらいの本当に本当の本音。
「……それは、なんの為に、誰の為にやるの?」
だから届いた。だからこそ届いた。冷静沈着な真のクイーンたる雪ノ下雪乃に。そして──
「もちろん、わたしのためです!」
私のおバカな友達は並みの胸をどうだとばかりに張って、真っ直ぐにそう答えたのだ。
それは、綺麗事とかで飾り付けのされてない、嘘偽りのないどうしようもなく馬鹿な宣言。
ホンっト馬鹿丸出し! なんで今年の卒業生の為の催しなのに、なんで堂々と胸張って自分の為とか言っちゃってんのよ。あんたバカァ?
本当に友達の馬鹿さ加減がとどまる事を知らなすぎて、私ってば思わず頬の筋肉が弛んじゃう! っべー、一人で廊下で盗み聞きしながら超ニヤついちゃってんよ私! マジっベー!
「そう。答えてくれてありがとう。……では、やりましょう」
そんなあまりにもふざけた答えに可笑しくなっちゃったのは、なにも私だけではなかったのだろう。
さすがに美の女神たる雪ノ下先輩は、私みたいなキモいニヤニヤは浮かべてないだろうけども、そう答えた雪ノ下先輩の柔らかい声が、とても優しい笑顔と共に出てきたであろうことは想像に容易かった。
……もしかしたら雪ノ下先輩は、この答えを待っていたのかも知れない。
あれだけ厳しく追及したのは、おどおどと受け答えるだけの上っ面な答えではなく、どんなに馬鹿げていようとも、笑顔で胸を張る本物の答えが欲しかったからなのかも、ねっ。
──そう、ついに私の友達は、無理無茶無謀なふざけた案件を、あの雪ノ下先輩相手に押し通しやがったのだ!
「は? え? マジでいいんですか、やだもう! 雪ノ下先輩超好き! ていうかさっきのなんだったんですか超怖かったんですけどああいうのほんとやめてほしいんですけど」
雪ノ下先輩の急激な軟化と、まさかのYESという受諾に心底ホッとしたのか、いろはのぱたぱたと走る音ときゃーと言う声が奉仕部内に響き渡る。
「ちょっと……」と戸惑う雪ノ下先輩の声から察するに、たぶん今ごろ室内では美少女同士の熱い抱擁シーンが繰り広げられていることだろう。
ゆきいろ、あると思いますっ!!
「……さて、っと」
ここまで聞けばもう満足。この先はもうこの人達だけの時間なのだ。第三者がこれ以上聞くのは、あまりにも不粋ってもんだぜ!
……いや、それ言ったら盗み聞き自体始めっから不粋しかないだろっと、己に「めっ!」と可愛くツッコんでから、私はそそくさとその場を離れるのである。
そう。あくまでもこれ以上聞き耳を立てるのは不粋と感じた紳士的精神による行動であり、決して……
「ね、ねぇねぇ、ほら見て……? さっき通った時も居たけど、この寒いのにあの子……てかもしかして生徒会長のグループの子じゃない……!? まだあそこで中腰になってドアに耳つけてニヤついてるんだけどぉ……」
「シッ! 聞こえちゃうから……!」
などという見知らぬ女子生徒達の不審な囁き声が聞こえてきたからではないのである。そう、決して。
──なんだよぅ! 人気が一切なかったから安心して行為に及んでたのに、やっぱそれなりに人通るんじゃねーかよぅ! しかも身元もバレテーラ☆
いやん! 香織ちゃんったら不審者への道まっしぐら!
今まで誰にも気付かれなかったこの趣味……げふんげふん! この職務、今後はちょっと控えなきゃって心に誓った、そんな二月中旬最終下校間際の、ちょっぴり寒くて悲しいお話なのでした〜。(白目)
続く
ありがとうございました!
今回は②ということで、④までには終わらせたいと思いますm(__)m
え?中編?後編?どれも初めて聞いた単語ですね。
今話の部内会話は原作からそのままお借りした会話内容ではありましたが、ホントいろはすの成長が窺える素敵なシーンですよね♪
なんていうか、いろはすだけ成長速度が天元突破しちゃってるって感じ。
二年ぶりに新刊出たのに、いまだにいつまでも足踏みしてる生ぬる奉仕部メンバーじゃ、今にいろはすに置いてかれちゃうんじゃないでしょうかね〜?(^皿^)
そしてやっぱりなかなか書けなくてごめんなさい……!たったこれだけに1週間以上掛かってしまいました……汗
次回はもっと遅くなるかもですε=┏(;・_・)┛
ではでは〜ノシ