【セカンドディール】と言うイカサマを見抜いたジョジョはディールの指をへし折った。
「全く…2度とテメーにカードを配らせる訳にはいかないな…おい!そこの兄さん」
ジョジョは自分達が座っている担当のディーラーの男性に声をかけた。
「わ、私ですか?」
「アンタがカードを配ってくれ。…俺の仲間にカードを配らせるとディールは文句を言う…お互いにこの兄さんを知らない同士でフェアだから構わないか?」
ジョジョの提案にディールは承諾した。
「…構わないよ…それにしても流石だよ。イカサマは心理的盲点を突く事。眼が良い事ではイカサマを見破る事はできない。私のセカンドディールを見破った事は褒めよう。そして…この折れた指は罰として受け入れる…キミとは本気でポーカーに挑むよジョジョ」
ディールの目付きが変わった…恐らく誰もがもうイカサマを仕掛けないと予想してるが…ジョジョは…
「(コイツはイカサマ上等野郎だ…警戒は解かないぞ)」
警戒心MAXだった。
「先ずは…参加料に1人の眷属っと」
ディールはフィギュアになったギャスパーをだした。
「……」
ジョジョはコインを1枚だした。
ジョジョが指名した男性にカードを配ってもらったジョジョとディール。
「勝負だ」
「……」
配られたカードを見る二人。
【ポーカー】
配られたカードを1回だけ交換して良い役を揃えるゲーム。しかし…これに賭けの魅力が入ると一変して複雑な心理ゲームにもなるのだ。
「それじゃ…私は2枚チェンジしよう」
そう言って、匙のフィギュアを出す。
「ジョジョ。その16枚のコインは私の手元にあるグレモリー眷属とシトリー眷属のフィギュアの【魂】でもある。…考えて勝負するんだな」
「…3枚チェンジだ」
ジョジョはコインを1枚渡し、3枚のカードが配られた。
「……」
ジョジョは目付きが変わった。
「おー怖い怖い。良い手札が出たのかな?…様子見で赤龍帝を1枚賭けるっと」
そう言いイッセーのフィギュアを置いた。
「…コール」
そう言いジョジョはコインを1枚だす。
ジョジョとディールの勝負を見ているアザゼルは…
「降りなければ…ワンゲーム最低3枚必要か…」
冷や汗をかきながら勝負を見ていた。
「よし!勝負だ…ジョジョ」
ジョジョは手札をめくって見せた。
「9と10のツーペア」
ジョジョの手札はツーペア…ディールは…
「…残念。私もツーペア…JとQ」
ディールもツーペアだが…強さではディールが上だった。
「危ない危ない…負けそうだったよ。それじゃ…フフフ」
ディールはジョジョが賭けたコインとディールが賭けたフィギュアを自分の元に置いた。
「の、残り13枚ッス」
「ジョジョくん」
ミッテルトとセラフォルーが心配する。
「next gameだ」
ジョジョは動揺しないでコインを1枚だした。
「next gameじゃなくて…last gameかもしれないよ」
ディールはジョジョのコインを1枚だしてカードを貰って手札を見る…ディールの手札にはKのスリーカードの役が揃ってた。
「(ククク。ラストゲーム確定だな…ここで決めろってか?…【ディーラ】)」
「(こんな勝負…瞬殺だよ。兄貴)」
実はジョジョが指名したディーラーの男性は【はぐれ悪魔ディーラ】。ディーラはディールの弟なのだ。コイツは素顔を自由に変えれ、指名手配が当てにならんのだ!!
つまり…仲間を使ったイカサマをディールは仕掛けてた。
「(勝ったな…)私は1枚チェンジ…ん?」
ディールはジョジョを見ると…ジョジョは手札を手にして無かった…【配られた状態】のままだった。
会場の全員がジョジョを見る。
「どうしたんだい?カードを見て手札をチェンジするか降りるかを選びたまえ」
「ジョジョ?」
黒歌がジョジョに声をかける…ディールの質問を返すようにジョジョは喋った。
「カードは、このままでいい」
「え!?」
「にゃ!?」
「はぁ!?」
「はい!?」
会場の全員が驚いた。
「…えっと…聞き間違いかな?今…【このままでいい】って言わなかった?」
ディールがジョジョに聞き返す…しかし…ジョジョの答えは…
「聞き間違いじゃねぇぜ。カードは このままの5枚の手札で勝負だ」
「それは分かっている!!私が聞いてるのはお前は手札のカードを見ていないって事だ!!」
ディールは声を上げてジョジョに言うが…
「このままでいい」
バァン!!
ディールはテーブルを強く叩いた。
「ふざけるな!!お前は手札も見ないで何で勝負ができるんだ!!」
ジョジョは無視して、ミッテルトに話かける。
「ミッテルト。頼みがある」
「ぐぅ!?」
ディールの質問を無視してミッテルトに頼み話をした。
「べ、別に構わないッスけど…手札を見ないで大丈夫ッスか?」
「大丈夫ッス」
「ウチの真似をするなッス」
ジョジョは驚く行動に出た。
「…俺は残りの12枚のコインと…【ミッテルト】を賭ける!!」
ディールと会場の全員が驚愕した。
「「「なっ!?」」」
「な、なんだとぉぉ!!?(コイツ!仲間を躊躇なく賭けやがった!!)」
驚く最中…ミッテルトは語った。
「ジョジョは普通の事をやらない男なのは知ってるッス…でも…その奇想天外な考えで今までの戦いもジョジョは勝ったッス…ウチはジョジョを信じてるッス」
ミッテルトはイスを持ってきてジョジョの隣に置いて座った。
「二人とも…緊張感で頭が可笑しくなったようだな。おい!1枚チェンジと言ったぞ!さっさと渡せ!!」
「は、はい!」
はぐれ悪魔ディーラはディールにカードを渡した…渡したカードは…K…ディールの手札にはKのフォアカードが揃った。
「(ディーラ…お前はコイツに何を配った?)」
アイコンタクトでディーラに会話するディール。
「(コイツに配ったのは【ブタ】だ。何も揃ってない。俺も間違って強いカードは渡してないぞ)」
「(ならばいい。…私と無関係のディーラーのフリを続けろよ)」
「(あいよ)」
アイコンタクトでの会話を終えたディールだった。
「(ブラフだな。ハッタリをしやがって…この私が勝負を降りると思ってるのか?このマヌケが。その余裕の面を恐怖のドン底に落としてやる…)」
ディールは動いた。
「赤龍帝とソーナ・シトリーとリアス・グレモリーのフィギュアを3つ賭けて、シトリー眷属の眷属フィギュアを全部コール…そして!残りのグレモリー眷属とジョジョのコイン1枚をレイズ!!全部だ!!計【17】だ!!」(ジョジョのコイン2枚はチェンジと参加料)
ディールは手持ちを全部賭けたのだ。
「ふ、ふざけるなッス!!ジョジョは賭けるコインが無いッス!!」
ジョジョの手数は【13】(コイン12枚、ミッテルト1…【1枚は参加料】)
ミッテルトが抗議するが…
「あるじゃないか…仲間を容赦なく賭けるクズにはあるよ。そうだよな?ジョジョ…お前はその堕天使を躊躇なく賭けた…そうだ!!コインの代わりに仲間を差し出すのさ!!」
挑発的に言うディールだが…思わぬ誤算が起きた。
「ジョジョ!私を賭けても構わないにゃ!」
「トロも構わないニャー」O(≧∇≦)O
「お兄ちゃん!イルも大丈夫だよ」
「ネルもだよ!お兄ちゃん!!」
黒歌、使い魔のトロ、元ライザー眷属のイルとネル。自らジョジョの為に差し出した。
「(ククク…無駄だ。ジョジョは仲間想いの男だ…自ら志願してもジョジョは許可しない「ありがとうよ!お前ら!!」……へ?)」
「俺は黒歌、トロ、イル、ネルを賭ける!これで計【17】だ」
「なっ!?」
「おいおい!!お前ら考えろよ!!ジョジョが負けたらお前達もジョジョもフィギュアになるんだぞ!!」
「構わないッス」
「構わないにゃ」
「構わないニャー」
「「構わないよ!!」」
アザゼルがそう言うがミッテルト達は意見を変えない。アザゼルの説明中にジョジョはテーブルにコーラ瓶を置いた。
「俺は最高の仲間がいて嬉しいぜ」
ポォン!!
「……はぁ!?」
「……」グビグビ
ディールは驚いた。ジョジョがコーラ瓶に触れてもないのに栓が開けられたのだ。
「ちょっと待て貴様!!い、今何をしたんだ!?」
「あ?何の事だ?」
「い、今、コーラ瓶のせ、栓がっ!」
「何だ?気分が悪いのか?」
「ぐっ!(コイツ!!何だよ!コイツの自信…まさか!奴のスタンドって呼ばれる力でカードをスリ替えたのか!?いや!それは無理がある!いくら奴でもディーラからカードを奪ってスリ替えるのは不可能!!なのに…なんなんだ!?コイツの自信!!…ん?)」
ディールは視線でディーラを見ると心配な眼差しをしてた。
「(バカ!こっちを見るな!!グルって事がバレるだろう!!)」
ディールは悪態をついてた…それと同時に今までにない緊張感が支配して呼吸が乱れてた。
「はぁ…はぁ…(私の手札はKのフォアカード。私を上回る役のカードは…【Aのフォアカード】と【ストレートフラッシュ】とジョーカーを含んだ【ファイブカード】しか無い…この3つを揃えるには1度はカードを見なければならん!なのに奴はカードを見ていない。カードをスリ替えるには手札を見る必要がある!そして!…5枚ともスリ替えなければならん!…不可能だ!スリ替えるのは不可能!!…コーラ瓶の栓を触れずに栓を開けたハッタリをしやがって!!)……ん?」
ディールはジョジョを見ると…コーラフロートを食べてるジョジョだった。
「なぁ!?コイツいつの間にコーラフロートを!!ふ、ふざけやがって!!いいだろう!!勝負だ!!私のカードは!!「待ちな!!」…え?」
「まだ俺のレイズの件が終わって無いぜ」
ジョジョの発言にディールは驚愕した。
「れ、レレレレレレ、レイズだとぉ!?バカな!な、何を賭けるんだ!!」
ジョジョがレイズしたのは…
「レイズするのは…サーゼクスとセラフォルーとアザゼルだ!!」
「なぁぁぁぁにぃぃぃぃぃ!!?」
ディールは絶叫した。無理もないレイズしたのは魔王と堕天使の総督なのだ。
「ちょっと待てジョジョ!!俺はともかくサーゼクスとセラフォルーは魔王だぞ!!魔王を賭けるなんて!!」
アザゼルがジョジョに言うが…
「魔王なんざ関係ねぇ!!ここにいるのは1人の妹とその眷属を助けたい兄と姉…サーゼクス・グレモリーとセラフォルー・シトリーだ!!」
ジョジョの言葉にサーゼクスとセラフォルーは…
「ジョジョくん。私の命をキミに預ける」
「私もだよ!だから…
「「リアス(ソーナちゃん)を助けて!!)くれ!!」」
「…まかせろ!…それとディール…俺達はこんなに命を賭けてゲームをしてるんだ…テメーも賭けてもらうぜ」
「…ま、まて!!私は【17】!キミは【20】!!私にはもう賭ける物は!!」
ジョジョは恐ろしい声で言った。
「だったら…テメーの【魂】を賭けろ…テメーの【魂】でコイン3枚分にしてやるからよ」ゴゴゴゴゴゴ
「た、魂…」ガクガクガク
ディールは迷っていた。これもジョジョの策なのか…しかし!ジョジョは容赦なく怒声をあげた。
「さぁ!!【魂】を賭けるか!!賭けないか!!ハッキリ言葉にだしてもらうぞ!!ディールゥゥゥゥ!!」
ディールの答えは…
「い、いいだろう!!私の…私の【魂】を賭けよう!!コールだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ディールは自分の【魂】を賭けた。
「…good」
ジョジョは静かに呟いた。
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