男主とエリナをイチャイチャさせる小説   作:リルシュ

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あとがきで血の力のゲーム的な説明をしようと思いますw
今回も設定の補足的な部分が多くなっちゃったなぁ…主エリ成分は盛り込みましたが!

そういえば今更ですが、エリナの装甲って2の時バックラーだったと思うんですけど、RBのPA画面で確認するとシールドって書いてありますよね
アナザーの方はちゃんとシールドっぽいんですけど…ノーマルの方は誤記かな?
一番最初の章で装甲うんぬんの描写がちょこっとあったんで、そこは修正しておきました~
今回神機の話がでてくるので一応!



神機と血の力

「えと…改めまして、『アリナ・デア=フォーゲルヴァイデ』といいます。皆さんよろしくお願いします」

 

その日、仕事に行く前に各部隊長には貸切状態のラウンジに集合してもらい、アリナの件をひと通り説明することになった

サカキさんのメールで簡単な事情は皆理解していたが、やはり目の前に登場するとなると全員驚きの表情を隠せないようで

 

「ほえー。ほんとにエリナそっくりだな~」

 

「姉妹ですから。コウタさん」

 

ソファーに全員腰掛けてから、まずコウタが声をあげる

 

「あれ?自己紹介まだ…あそっか。そっちにも俺はいるんだな…でも、隊長呼びじゃないってことはブラッドの一員って話もほんとか~」

 

そうだったそうだった

アリナは第三世代神機使いの適合をクリアしてるんだもんな

しかも彼女の世界ではエリナまでブラッドのメンバーって話だ

…もちろんこっちのブラッドメンバーだって良い奴ばっかりだけど、異世界の俺羨ましいぞちくしょう

 

「ブラッドってことは、血の力が使えるんだろ?」

 

ハルさんの質問にコクリと頷くと、アリナは自分の能力についての説明を始めた

 

「私の血の力は『疾風(はやて)』って言われています。同行者がバースト状態になった時の身体能力を更に高めて、移動性能を向上させる効果があるんです」

 

なるほど…疾風(はやて)って名前にふさわしい力だな

 

「ざっと言ってしまうと、敵の攻撃をかわしやすくなったり、適切な間合いに踏み込みやすくなったりする力…です。バースト状態にならないと何の効果もない力なんで、微妙ですけどね」

 

若干自虐気味に頬を掻くアリナだったが、俺は普通に便利な能力だなと感心していた

 

「うーん。けど、メンバーの生存率と標的の撃破速度両方の項目に貢献できるスゲー能力だと、俺は思うぜ?」

 

「えっ…あ、ありがと…お兄ちゃん」

 

ポッと頬を染めると、彼女は嬉しそうにはにかんで俯く

うわ…その表情はヤメテくれ!

何度でも言うがお前の容姿はエリナそっくりなんだよ!

 

思わず自分の頬も赤くなる感覚がして、慌ててエリナの方に視線を向けると予想通り頬をふくらませてジト目でコチラを睨んでいて…

 

「おいおい。浮気は良くないぜ~?教官先生さんよ」

 

「い、いや!これはその…そういうのではなくて…」

 

タツミさんがにやけながら言う言葉を急いで否定する

 

「てゆうかお前…お兄ちゃんとか呼ばれてるんだ」

 

「っ!だぁ~!話を脱線させるなコウタ!それとエリナ!別に浮気じゃないから誤解しないでくれよ!?」

 

「分かってます~…ふん…じゃーアリナ。そっちの私は血の力、使えるんだよね?それはどういう力なのか教えてくれない?」

 

そ、そうだな!

俺もそれは気になるよ!

ふんとか言われてそっぽ向かれたことは忘れよう!

 

「あ…うん。お姉ちゃんの力は『再誕(さいたん)』って言われててね、これも私と同じでバースト状態の同行者にしか効果はないんだけど…」

 

そこで言葉をきると、アリナは尊敬の念を込めた視線でエリナを見ながら言葉を続けていく

 

「体の治癒能力を飛躍的に跳ね上げて、バイタルがどんどん回復していくんだ!あと、近接形態とか捕食形態の攻撃でアラガミを攻撃したときに、オラクル細胞を奪って神機使用者の生命力に還元できて…」

 

瞳をキラキラさせながら話している様子を見ると、彼女がエリナを慕っているのだなということがよく分かった

きっと姉妹仲はとてもいいに違いない

 

「ふーん。つまり、仲間が戦闘不能になりにくくなるってことだよね」

 

「エリナお姉ちゃん本人もだよ!私みたいな攻防中途半端な能力じゃなくて、生存能力に特化しててすんごい憧れてるんだ!」

 

ぐいっと身を乗り出すアリナ

 

「そ、そうなんだ…でも私からしたら、動きやすくなりそうなあなたの能力の方が羨ましいけど」

 

「あっ…ふふっ!こっちのお姉ちゃんも、同じこと言うんだね!」

 

「へぇ~。やっぱり自分同士話があうのかもね」

 

ふむ…

こうやって見ると、異世界の人物同士とはいえやはり仲の良い姉妹にしか見えないな

 

「まだしばらくはこっちにいることになりそうだし、今度一緒にミッション行こうよお姉ちゃん!」

 

「そうね!その時は先輩も一緒にいこ!」

 

ギュッ!

 

「っ!あ…あぁ。そうだな」

 

唐突に俺の腕に抱きついてくるエリナ

周りの『またか』という視線が気恥ずかしい

彼女本人は何も気にしてないみたいだけど、いつから周囲の目を気にしなくなったんだよコイツ…

ちょっと前まで恥ずかしい恥ずかしいって二人っきりのときしか思い切っては甘えてくれなかったくせに

 

「おーおー。俺が第三世代神機に適合できたらお前と所属変わってやりたいぐらいだよ。その方が一緒の任務も今以上に増やしてやれるぜ?」

 

「う、うるせーっつーの!」

 

コウタが抱きつかれてない側の脇腹を肘でつっついて、からかうように俺にそう言った

事あるごとにちょっかい出してきやがってまったく…

 

「あっ!」

 

彼の言葉を聞いて何か思いついたようにアリナが叫ぶ

 

「神機…私のあるのかな?」

 

「「「あっ」」」

 

そうか

彼女はこちらの世界では…こういう言い方はあまりしたくないが、元々いない人間だ

だから当然神機もない

 

「えと…ちょっと見てきていいですか?」

 

オロオロする彼女を見て、俺達は全員頷き腰を上げたのだが

 

「…あ…でも、私が来たことって騒ぎにしたらまずいんですよね?」

 

「あぁー…そうだなぁ。うっかり目撃した誰かが話題にして、外部に情報が漏れちまう可能性もあるし」

 

「異世界だのなんだのといった話がお偉いさん方の耳に入りでもしたら、どういう風に利用されるかわかったもんじゃないしね」

 

ハルさんとタツミさんがつぶやく

サカキさんも、おそらく大事にするのは賢くないと判断してだからこそ、確実に信頼できる隊長格のメンバーだけに先にアリナの件を教えたのだろう

 

「じゃー、私部屋で待機してるから。まだ朝方だし先輩とアリナの二人で行けば、なんにも怪しまれないでしょ?」

 

エリナがポンと俺の肩を叩いて腕を離す

 

「ん…確かに見た目は瓜二つだし、俺がエリナと二人で行動してても不審に思う人間はもう極東にいないだろうしな」

 

「だな。エリナとアリナ二人が同時に目撃されるようなことがなければ大丈夫だろ…服装だって色違いみたいなもんだし」

 

よし。そうと決まれば早速神機保管庫に向かうとするか

 

「よろしく!お兄ちゃん!」

 

「おう!任せとけ!」

 

エリナに代わり、彼女がキュっと手を握ってきた

 

「アリナ。先輩に変なことされたら私に報告していいからね」

 

「わかった!」

 

ちょ!

エリナさん!?

アリナもなんでそんな満面の笑みで納得してお返事を!?

 

「こ、こら!変なことなんてするか!」

 

「どうだかな~…ほら、早くしないと。アリナの神機がもしあったら、それ発見されちゃっても大騒ぎになっちゃうんだから」

 

「くっ…わかったよ。んじゃー行くぞアリナ」

 

「うん!」

 

急かすように背中を押してくるエリナとコウタ達をリビングに残し、俺はアリナの手を引いて神機保管庫に向かうのだった

 

 

 

 

 

「お姉ちゃんとお兄ちゃんて、こっちでもすんごい仲いいんだね!」

 

エレベータの中で、アリナが繋いだ手をプラプラさせながら俺を見つめて話しかけてきた

…その手の動かし方も、エリナにそっくりだな

 

ちなみにここに来るまでに、あまり顔を見ない縁の薄い神機使い一人とすれ違ったが特に注目はされなかった

俺の予想通り、普通に二人でいる分には何も怪しまれないな

でも、アリナの腕輪が黒いって言うのだけが若干不安だからあとでサカキさんに相談しよう

 

「まぁ…そりゃ恋人だしな」

 

「やっぱり!同じ部屋で寝るぐらいなんだから、そういう関係だと思ったよ」

 

「う、うん…てかこっちでもっていうからにはそっちでも?」

 

「もちろん!この間なんか、ゴッドイーター同士の結婚は複雑な手続きがいるんだのなんだのって二人で調べてたんだよ?」

 

「っ!?」

 

うわ…

それを目撃されてるとか恥ずかしすぎんだろ異世界の俺

 

「ホントにさー。ふたりとも小さい頃から仲良くて、見てるこっちが恥ずかしいぐらいに…」

 

…ん?

 

「まて。小さいころだって?」

 

「へ?だってお兄ちゃんと私達は幼なじみ…って、あ。もしかしたらこっちの世界では違う…とか?」

 

「あぁ。俺とエリナはまだ知り合ってから1年も経ってないぞ」

 

「うそ!?それであんなにイチャイチャ…?ふぅ~ん…へぇ~」

 

「そんな目で見るな」

 

アリナがニヤニヤしながら見上げてきたので、軽くデコピンしてやった

もしかして彼女が俺のことをお兄ちゃん呼ばわりしてるのも、昔からの仲だからなのか?

それなら尚更存在を忘れられただの初めて会っただの言われら、冗談でも辛かっただろう

改めて罪悪感

…ん?

あれ。でも確かエリナには血が繋がった本物の兄がいたと聞いているのだが

 

「アリナ。お前血の繋がった兄貴とかいないのか?」

 

「え?いないよ。私にはお姉ちゃんだけ」

 

そうなのか…

やはり細かいところで色々と違いがあるみたいだな

そこんところ、もしよかったらこれから少しづつ聞いてみたいもんだ

 

 

ガチャン!

 

 

「あ、ついたみたい」

 

エレベーターが止まり、神機保管庫への道が開かれる

ま、雑談くらい後でいくらでもできるし今はとりあえず…

 

「よし、流石にこの時間は誰もいないな。あんまりうろちょろしていい場所じゃないし、アリナ。お前が向こうで神機を保管していた場所までとりあえず行こうか」

 

「オッケー!」

 

人気が無く暗い道を、アリナが先導し俺の手を引っ張りながら移動する

 

「ちょっとだけ肝試しみたい。でもなんだろ…なんか見守られてる感じがして怖くないよね」

 

コツコツという俺達の足音だけが静かに響く中、アリナの声も若干反響して俺の耳に届く

 

「そうだな~。やっぱり神機が見守ってくれてるんじゃないか?」

 

「…そうだね。神機はただの武器じゃない。私達の体の一部みたいなものだもん」

 

「お。中々いいこと言うな」

 

「えへへ。ありがと♪」

 

満面の笑みを浮かべる彼女の頭に思わず手を伸ばしそうになってしまい、ぐっと我慢した

危ない危ない

ホントエリナにそっくりだからな

 

「頭撫でるくらいなら別にお姉ちゃんに報告しないよ~」

 

「あ。気づかれてたか」

 

「そりゃーね!向こうでも事あるごとに頭撫でてたし…それに、私だってお兄ちゃんに頭撫でてもらうの好きだから…」

 

「え?すまん。今最後なんて言った?聞こえなかったんだが」

 

「あっ…ご、ごめん!なんでもない!///」

 

…?

まぁ、なんでもないならいいけどな

 

「あっ…あった!私の神機!」

 

「なに!?うわ!しかもエリナの神機のとなりに」

 

エリナとよく一緒に任務へ行く俺ですらこの神機は見たことがない

つまり、アリナがやってきたのと同時にどこから湧いて出たのか謎だが、こちらに神機も転送されてきた可能性が高いわけで

 

「よかったー…これでミッションは行けるね」

 

「それはそうだが…整備班の人に見つかる可能性が高い…というかほぼ確実に見つかっちまうな」

 

とりあえずこの件はサカキさんに報告するべきだろう

 

「よし。とりあえず目的は達成した。一旦サカキさんのところ戻ろうぜアリナ」

 

「うん!じゃーまたね…ザスカー」

 




アリナは妹っぽさがでるように若干言動を子供っぽくしています!(特に男主とエリナに対し)
神機保管庫ってこんな簡単に入れるんですかねぇ…
任務受注時しかダメとかそういう決まりありそう
GEBのアラガミ襲撃の時は例外だったっぽいしw
しかしオリジナル設定という便利な言葉があr(ry


※エリナとアリナの血の力について

エリナ
名称【再誕(さいたん)
効果:同行者(自分含む)がバースト時、体力自動回復Lv10、捕食体力吸収Lv10、近接攻撃体力吸収Lv10のスキルが付与される

アリナ
名称【疾風(はやて)
効果:同行者(自分含む)がバースト時、ジャンプ力(回数ではない)、ステップ距離、ダッシュ速度が上昇、更にこの行動のスタミナ消費量を減少させる(ステップ距離に関しては通常のバースト時より更に伸びるということ)


※アリナの神機について

刀身:チャージスピア
銃身:スナイパー
装甲:シールド

ここはゲームのアナザーエリナをベースにしています


ちなみにアリナの名前は【エ『リナ』+『ア』ナザー】
ザスカーは【オ『スカー』+アナ『ザ』ー】
から(安直

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