あと今回、男主とエリナ以外のキャラのカップリングっぽい要素も含まれます
まぁ、あくまで【っぽい】なので…
メインは男主×エリナですからね!
と言いつつ、今回も章の最後まで二人の直接的な絡みはないですすいません…(汗)
めずらしく甘さ控えめ(←割とマジで
前半ギャグっぽいけど、後半ちょびっとシリアスかも
男性ver
ある日の夜。俺の部屋に数人の男が集まり談笑をしていた
具体的に言えばブラッド男性陣+コウタ、ソーマさん、リンドウさん、ハルさんだ
…さすがにこれだけいると部屋も狭く感じるな
「みんな…よく集まってくれた」
「ハルさん。ここ俺の部屋です。それこっちのセリフです」
突如男性陣をできるだけ集めて夜中に集合という謎の計画を立てたのは確かにこの人だけど、何故か集合場所は俺の部屋にされた
理由は不明である
「まぁまぁ細かいことは置いとこうじゃないの。なぁ~ギル」
「…なんで俺まで」
ギルはあまり乗り気ではないような表情を見せていた
…概ね、ハルさんに無理やり誘われたんだろう
「いやいや。俺はそれよりソーマまで来てくれたことに驚きだよ」
「…たまにはこういうのも悪くない」
「…お前ほんと変わったなぁ~」
まるで自分の部屋であるかの様に椅子に堂々と座ってくつろぐコウタと、壁に腕を組んで寄りかかるソーマさんの会話が聞こえた
「ところで、今日はなぜこんな夜中に集まったんですか?詳しい話は現地ですると聞いていますが?」
「俺もそれは気になるなー」
ジュリウスとロミオ先輩が尋ねると、ハルさんはニンマリとしながら部屋の中にいる男性陣を見渡して一言
「ずばり!恋バナだ…」
「「「……………」」」
…恋バナ…だと?
「ほぅほぅ~…それを隊長やリンドウさんもいるこの場でやるっていうんですか?」
ロミオ先輩が何故か無駄にやる気マックスの笑顔でハルさんの言葉に食いついた
「そういうことよぉ~。おたくら二人なら、たくさんいい話…できるよな?」
「あ~…ま、そういう話になるとは思ってたけどな俺は」
リンドウさんが冷蔵庫を開けながら興味なさそうに言う
…てゆうかあなたは何を探してるんですか?
いや、多分ビールなんでしょうけどありませんからね?
あと人の部屋を勝手に捜索しないでください
某RPGゲームの主人公じゃあるまいし…
「お?ウマそうなチョコがあるぞ」
「うわぁ!やめてくださいリンドウさん!それはエリナに…」
俺がエリナの名前を出した途端、一斉に部屋中の視線がこちらに集まった
「おっとっと。こいつはすまんな。大事な恋人からの贈り物に手なんか出したら大変だ」
悪気はないんだろうけど彼の言葉に反応して、更に視線が痛く感じる
…くっ!なんで俺にばっかり…!
リンドウさんなんて結婚済みで子持ちなんですから、この人に集中させましょうよ話を!
…という心の叫びが届いてくれた仲間は残念ながらおらず…
「ねぇブラッドの皆、俺、コイツを第一部隊に引き入れたいんだけどダメかな?…エリナのために!」
「…ふっ、これは検討せざるを得ないな。隊長」
「そうだぜそうだぜ!エリナちゃんのためにも!」
「ははっ。俺は別に構わないぜ?」
コウタがからかう気まんまんで言い出した言葉に、ブラッドの男性陣が次々に便乗していく
なんだこれは!?
こんなの恋バナじゃねぇ!
ただのイジリじゃねーか!
「う、うるせー!俺の話はもういいだろ!てゆうか、俺とエリナの仲なんて周知の事実じゃねーか!俺達がいつもイチャイチャしてるのなんかみんな知ってんだろ!?他に…他にいないのか誰か…!」
「さりげなく自慢を混ぜてきたね…」
「これだからリア充は…ちくしょう爆発しちまえ」
コウタとロミオ先輩がヒソヒソと何か言っているが知らん!
エリナが可愛すぎるのがいけないんだ!
俺は悪くねぇ!
「…そういえばコウタ。お前、妹離れはもうできたのか?」
俺の悲惨な様子を見かねたのか、ソーマさんが助け舟を出してくれた
うぉおぉぉおおお!!!!
流石ですソーマさん!
どうやらこの場にいる俺の味方はあなただけのようだ!
「ノ、ノゾミは別枠だっつーの!…ハッ!ソーマ…お前まさか俺の妹を…!」
「ちがう。変な勘違いをするな」
そういやコウタには妹がいたっけ?
俺も彼の家にお呼ばれしたことがあるから知ってるけど、お兄ちゃん大好きっ子って感じだったな
それにしても、変な返しをくらっても冷静でいられるソーマさんはやはり大人だ
「コウタさん…妹狙い…ですか?…さすがっすね!」
「だから違うって言ってんだろ!?ノゾミは別なの!」
必死でロミオ先輩からの誤解を解こうとしているコウタの姿を見て、あぁ、俺も数秒前はあんな感じだったんだなとしみじみ思った
「おーおーいい感じに盛り上がってきたなぁ。ギル?」
「…いちいち俺に話を振るのやめてくださいよハルさん」
「それでごまかしてるつもりか~?お前、リッカちゃんとはどのくらい進展したんだよ」
お?
何やら興味をひかれる話題…!
未だにガミガミ言い合ってるコウタ達は放っておいて、とりあえずハルさん達の話に集中する
「別に…彼女とはそういう関係じゃないですよ。ただ神機のチューニングの件で馬があうだけで…」
あぁ確かに…
昔俺も神機を見てもらったことがあったけど、ギルとリッカは結構一緒にいるのを見たな
「あんれぇ~?でもこのあいだリッカちゃんがお前と二人で買い物行って嬉しそうにしてたって聞いたぜ?」
「っ!?どこからそんな情報を…」
「へぇ~…ギル~…俺とエリナの仲を散々からかっておいて、自分もちゃっかりしてるじゃねーか」
ここぞとばかりに反撃に出る俺を見て、しまったとでも言いたげに彼は悔しげな表情を浮かべた
「あれは…リッカさんが新しい道具がいるっていうから、そのついでに俺も買おうっていう流れになっただけで」
「そうかそうか。俺は嬉しいぞギル」
「話を聞いてください!」
珍しく慌てた様子を見せるギル
…ほっといてもハルさんがいじりまくりそうだし、とりあえず違う人の話を聞いてみようかな…
「…えっと、ソーマさんは気になる女性とかいないんですか?」
実はこの人のそういう事情はけっこう気になっていた
…さきほど助けてもらったのに、こちらから話を振るのはちょっと後ろめたかったが
「俺は…」
天井を見上げながら、彼は薄ら笑いを浮かべる
「今はいない」
「今は…?」
…そういえばソーマさんってたまに月をじっと見てることあるよな?
確か初めてこの人に会った時、ラケルがお相手に月まで逃げられた…とかなんとか言ってたような…?
あの時は意味わかんなかったけど、俺も極東に来てからアーク計画やエイジスの事件についてはひと通り勉強している
…その際女性の人型アラガミの協力で、終末捕食が月で行われたことも…
…そのアラガミの名前もコウタに聞いたな
確か…
「シオ…」
「なんだ。知っていたのか」
思わず言葉に出してしまい、慌てて口を閉じる
「別に遠慮する必要はない」
「え…で、でも」
「俺は今でも…アイツともう一度会えると信じている」
う、うわぁ…カッコイイ…
なんだこの人めちゃくちゃカッコイイぞ
「…そうだ。さっきのは失言だったな。『今はいない』じゃない。『今もいる』だ」
「…俺、そのシオって子に会ったことないですけど、ソーマさんみたいな人にそれだけ想われてるなんてスンゲー幸せだと思います」
「ふん…エリナには負けるだろうよ」
「っ!?…い、言いますね…」
あはは…
この人にはいろんな意味でまだまだ敵いそうにないな…
ほんとは防衛班の人達も混ぜたかったんだけど、人数多すぎて制御しきれないので断念…!
すまない。タツミ!ブレンダン!シュン!カレル!