ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中] 作:恋愛紳士
はい!ではシノンイベント後編!どうぞ!!
前回のあらすじ、コウキVSシノン
あれからも訓練が続いた、しかし……
シノン「…………」
コウキ「フッ、セイッ!!」
パシン!!グラッ……
シノン「あっ!!」
コウキ「おっとっと!」
コウキの持つクナイがシノンの弓を持つ腕に当てたところで体勢を崩し、慌ててシノンの体を支えた……
コウキ「大丈夫か?」
シノン「えっ?……えぇ……」
コウキ「ふむ……反応速度が下がっているな、あれからだいぶ時間経っているし、これ以上やっても悪くなるだけだ、しばらく休め」
シノン「でも……」
コウキ「あのよ……短時間、それでいて集中的にやるのが一番効果的だ、長時間で集中的にやるはその道のプロでもムリがある……それにだらだら続けるのは一番良くないんだよ」
シノン「…………」
コウキ「焦るのはわかるが……だがな、自分が足手纏いだと思っているのだと思うが……気にする必要はないからな?自分にも言えたことだが、パーティ戦は役割分担は大事、遠隔武器がひとりでもいれば戦闘での幅が広がり、結果的に全体の戦力が上がるし場合によっては大戦価を上げられる、前のシノンみたいにな」
シノン「…………」
コウキ「それにな遠隔武器持ちが後ろにいるだけでそれでも心強い、だからシノンもお互いに持ちつ持たれつ、一緒に頑張っていこうぜ、なっ?」
シノン「……そういうことじゃないの」
コウキ「……えっ?」
シノン「私は強くなりたいの、今の私は誰かに頼らないと戦えない、それじゃダメ、全然意味がない」
コウキ「シノン……」
シノン「私、これは運命だったと思う、この世界に来たのも、射撃スキルが習得リストに現れたのも」
コウキ「…………」
コウキはシノンが言いたいことを静かに聞いていた。
シノン「自分を守るために、あらゆる敵に向けて矢を放つ……これが、これだけがきっと私を救ってくれる、ただひとつの道、何百匹でも何千匹でも撃ち殺して……膨大な屍の山ですべてを埋め尽くして……それで私は、私を取り戻せる、そうでなければ……強くなければ意味がないの……」
タッタッタッ!!
コウキ「…………」
そういってシノンは走り去った……コウキはすぐには動けなかった……何故か?それは……
かつての『自分』と重なったから……
コウキ「…………チキショ!」バッ!タッタッタッ!!
やっとコウキは動きだし、シノンが走り去ったほうへ走りだした!
コウキ(シノン……昔何があったか知らねぇけどよ……そんなもん求めたってなんもなりゃしねぇんだよ、たとえ自分が強きものになったとしても!!)
コウキはさらにスピードを上げて走り続けた!
アークソフィア・転移門前広場
コウキ「シノン!?くそっいねぇ!!」
???「あれ?コウキ?どうしたの?」
コウキ「ん?ユウキにクルか?」
たまたま広場に来ていたユウキと何故か部屋に居たはずのクルがこっちに来た。
コウキ「そうだ!ユウキ、シノンを見なかったか?」
ユウキ「シノン?ううん、見なかったよ……なにかあったの?」
コウキ「そうか……ちょっとまずい……ことになったかも知れない……実はな」
コウキはシノンが言っていたことをユウキに伝えた……
ユウキ「……そんなことが……確かにまずい……かもね」
コウキ「あぁ……だから今シノンを探しているんだ」
ユウキ「ボクも手伝うよ!」
コウキ「……ありがたいが……いいのか?」
ユウキ「コウキもシノンも友達だよ?困ったらお互い様だよ」
コウキ「……助かる、クルも頼む」
クル「クル!」
「任しとけ!」っと言わんばかりに吠えるクル
コウキ「よし!ここにはいなそうだから他の層を順に探すぞ!」
ユウキ「うん!」
コウキ(シノン……頼むから無茶するなよ)
コウキ・ユウキ「「転移!トリベリア!!」」
それからはコウキとユウキ、そしてクルはまずコウキはクルとシノンの匂いで探し、ユウキは聞き込みで探し続けた……そして!!
80層・カーリアナ転移門前広場
シャイイーーン!!
コウキ「くそ!もう80層か!!」
クル「クル!」
コウキ「クル?……!見つけたのか!?」
クル「クル!!」
ユウキ「コウキ!こっちに目撃情報あったよ!」
コウキ「そうか、それでどこに?」
ユウキ「迷宮区のほうに行ったみたいなんだ!」
コウキ「嘘だろ!?この層の迷宮区にソロだなんて無茶過ぎる!シノンが危ない!」
ユウキ「コウキ!急ごう!」
コウキ「あぁ!クル、お前が俺たちをシノンのところまで先導してくれ!!」
クル「クル!」
コウキたちは迷宮区のほうまで走り出した!!
ユウキ「……コウキ」
コウキ「なんだ?」
ユウキが走りながらコウキに話しかけた。
ユウキ「シノンが言ってた「強くなりたい」って大抵のプレイヤーが思うけど、シノンのはなにか違う気がする…… 」
コウキ「……」
ユウキ「もっと……必死で……切実な理由があるような……」
コウキ「……前に忘れていたかった記憶があるってシノンが言ってた……それでカウンセリングを受けてたと……」
ユウキ「そのなにかを乗り越えるためにこんな無茶を?」
コウキ「だろうな……急ぐぞ!」
ユウキ「うん!」
さらに足を早めるコウキたちだった……
80層・迷宮区
コウキ「シノン!どこだあ!?」
ユウキ「聞こえていたら返事をして!」
クル「クルクル!」
コウキらは敵に襲われるのを覚悟して大声を上げた……するとどこから声が!
シノン「……うっ!!」
コウキ「!今のは」
ユウキ「シノンだよ!」
コウキ「こっちからだ!行こう!」
ユウキ「うん!」
コウキたちらシノンの声がしたほうへ走りだした!
シノンサイド
私は……馬鹿だった……
勝手にコウキのところから飛び出して、自分のレベルより高いって迷宮区のモンスターに挑み、そして今は次の攻撃でやられるようなダメージを食らった……
今、目の前には亡霊騎士系のモンスター、首無しの騎士で知られている『デュラハン』が1体、その後ろに待ち受けているのは死神の姿をしたモンスター、『ブラッディゴースト』が2体いた……けど私を殺すには1体で充分だった……デュラハンは持っている紫色の両手剣を私に向けて持ち上げる……
シノン(あぁ……これで切り裂かれて私は……)
そう考えるとからだの震えてきた……涙も出てきた……
そしてデュラハンは両手剣を持ち上げ、そして降り下ろしにかかる!そしてシノンは思ってしまった……
シノン(誰か……助けて)
デュラハンの剣が迫る……そのとき!!
???「トルネーディオー○ードライブ(波紋乱渦疾走)ーっ!!」
…………なにかが高速回転しながらデュラハンを蹴り飛ばした……
シノン(ってこの声って)
???「もう!わざわざ助けるのにそんな技つかう?」
???「クルクル……」
シノン「えっ?」
私は新たに声がしたほうへ向くとそこには!
シノン「ユウキ!?それにクルも?」
ユウキ「助けにきたよシノン!」
クル「クル!」
???「もっしもっ~し?デュラハンの攻撃から助けた命の恩人である俺のこと無視か?」
ユウキ「コウキ…ふだんの行いが悪いからじゃない?」
???「なん……だと?」
シノン「…………」
助けに来て早々コントする二人に唖然するなかもう一人、コウキがシノンに声をかける……
コウキ「……おう、無事でなによりだ、シノン」
そう言って不敵な笑みを浮かべるコウキに安心感を感じた……
シノンサイドエンド
コウキサイド
俺たちはシノンが声のしたほうへ走って行くとピンチになっているシノンを見て俺は前にボス攻略で使ったあの技をシノンに切りかかるデュラハンに叩き込んだ。
いや素直な気持ち、よく間に合ったなマジで?
コウキ「ユウキ、シノンを守っててくれ、クル!バトルモード!!」
ユウキ「分かった!」
クル「クル!クルゥ~!!」ピッカー!!
ユウキはシノンの前で剣を抜いて守りに入り、クルはその身を光らせ!そこには大きな、いつもの戦闘時のクルがいた!
クル「グルル!!」
コウキ「よし、クルは後ろのザコを、俺は……こいつをヤる」
デュラハン「「…………」」
先ほどコウキに蹴っ飛ばされたデュラハンがもうすでに立ち上がって両手剣をコウキに向けられていた!
コウキ「よう?シノンがお世話になったな?……お前の相手は俺が相手してやるぜ!!」ジャキ!!
コウキは二本のクナイを引き抜き、デュラハンに向けて構えた!!
コウキ「さぁ……こい!!」
コウキサイドエンド
コウキ「ウオオオオオ!!!」
デュラハン「「!!」」
コウキはデュラハンに向け突進した!デュラハンはそれを迎撃するように水平に切りかかる……が!
シノン「!危ない!?」
ユウキ「大丈夫だよ」
コウキ「あらよっと!」
デュラハン「「!!?」」
コウキはそれをスライディングで避け、そのままデュラハンの足と足の間を滑り抜く!そしてすぐさまデュラハンの足関節にクナイで突き刺した!!デュラハンは堪らず足をガクッと倒し、膝立ちみたいになった……そこをコウキは拳を握り込み……
コウキ「終わりだ……
『アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ』」
デュラハン「「!?!?!?」」
デュラハンの背中の鎧の装甲板が……コウキの拳の弾幕によってへこんでいき……そして
コウキ「アリーヴェ・デルチ!!(さよならだ)」ブン!!
ボコン!!ピキッ!パシャーーン!!
コウキの最後の一撃がデュラハンの装甲板を貫き、体を突き抜けて、デュラハンはその身をポリゴンとなり……消え去った……っとここでクルのほうも最後のモンスターの頭を噛み砕いた……
コウキ「ご苦労様クル」
クル「グルグル」
ユウキ「お疲れコウキ、ボクがいなくても大丈夫だったかな?」
コウキ「いや、ユウキがいたからこっちも集中して相手を倒せたんだからユウキのおかげだよ」
ユウキ「えっへへ……ありがと」
コウキ「……さて」
シノン「…………」
コウキはシノンのほうに向き直る……シノンはそれをジッと大人しくしていた……
シノン「……ごめんなさい、面倒をかけたわね」
ユウキ「本当に心配したんだよ?たまたまコウキに会って、なんか焦っているようだったから話を聞いてみたら……そしてコウキと一緒に死に物狂いでさがしだしたんだよ?」
シノン「…………」
コウキ「……それでなんでこんな無茶なことをしたんだ?もしHPがゼロになってしまったら……どうなるか知っているだろ?」
シノン「……そんなの、もちろんわかっていたわよ、でも……そうなるなら、それでもいいと思った……このままずっと、無力におびえて生きていくよりは……」
ユウキ「シノン……」
シノン「……でも、HPが赤くなって……これできえるのかと思ったら……怖くなった……」
そしたらシノンがコウキに抱きついた……そして少しずつ……少しずつだがシノンの目に涙がこぼれてきた……
シノン「おびえたまま……ずっとなにも出来ないまま……終わってしまうのが……辛……くて……悲しく……ううっ……」
コウキ「…………」
シノン「ううっ……コウ……キ…………」
コウキ(……いつもクールなシノンがこんなにも感情をあらわにして泣くなんてな……)
シノン「うあぁ……うううっ……」
コウキ「よかった……シノン、君が生きていてくれて……」
シノン「うううっ……コウキ……コウキっ……」
コウキ(……ユウキ)
ユウキ(ん?)
コウキ(しばらくシノンをこのまま泣き止むまで周りの警戒をクルと一緒に頼む)
ユウキ(……わかった、そのあいだシノンを守ってあげてね?)
コウキ(ああ……わかってる)
ユウキ(……じゃあ行こうクル)
クル「グルル……」
そうしてユウキとクルはコウキたちから離れ周りの警戒をしているあいだコウキは泣きじゃくるシノンの頭を撫でてあげた……安心させるよう……何度も……何度も……
5分後
シノン「…………ごめんなさい急に泣いたりして」
コウキ「謝ることじゃあないさ、ユウキにも言ったことがあるが……泣きたいなら泣けばいい…………ツラいことを……泣きたいことを我慢するほうがツラい……ってね」
ユウキ「シノン……君の過去になにがあったか、ボクたちは聞かない」
コウキ「リアルのことを詮索するのはマナー違反だし、シノンが話したくないことを無理に聞こうとは思わないししない」
ユウキ「聞いたところでなにか気の利いたことを言える自信ないけどね」
コウキ「だろうな」
ユウキ「そこはフォローしてよ!!」
ユ→(#°Д°)スパン‼⊂彡☆))Д´)ヒデブ‼?←コ
シノン「…………」
ユウキ「けどね、なにか悩みがあるなら……ボクはシノンの力になりたい」
コウキ「イテェ……俺もだけどよ、これはきっとキリトもそうだろうし他のみんなだってそうだ、仲間なんだから……人のことは言えないが……ひとりだけで抱え込んで無理をするのはやめてくれな?頼む」
シノン「……これは私の問題だからきっと私だけにし解決できない」
コウキ・ユウキ「「…………」」
シノン「……でも……ありがとう、気持ちは嬉しい……それとまだ言ってなかった……助けてくれて、ありがと」
コウキ「まぁ……約束だからな」
シノン「……そういえば言ってたわね……あれ?確かその日の翌日、店の周辺にコウキ埋まってたらしいけど……結局誰にやられたの?」
コウキ「いやぁ~……それは……」チラッ
ユウキ「……なにコウキ?」ニッコリ(黒いオーラを出して)
コウキ「イイエナニモアリマセンユウキサン」ガクガクブルブル(;´д`)
シノン「……なるほどね、大変そうね」
コウキ「エエ、ホントデスヨ……シノン」
シノン「なに?」
コウキ「俺やキリト、あんなことを言ってるが、あれ本気だからな」
シノン「……でしょうね」
コウキ「ああ……さて帰るとしますか?シノン歩けるか?」
シノン「……ほんと言うとまだ足ががくがくしてここから動けそうにないの」
コウキ「……そうか」ニヤリ(悪どい笑み)(^ω^ )
シノン「コ、コウキ?」
するとコウキがシノンたちから隠れると……次に現れた姿は動きやすそうな服を着たコウキの姿が
シノン「ど、どうしたのその姿?」
コウキ「それはな……シノンをおぶって一目散に逃げるためだよ~」ニヤリ
シノン「……ウソでしょ」
コウキ「 ホ ン キ 」
ユウキ「……なるほどね、シノンさっさとコウキの背中に乗って」
シノン「……分かったわよ」
そしてシノンがコウキの背中に乗ったのを確認したコウキはそのまま立ち上がった……
コウキ「よし……行けるな、ユウキ!クル!しっかり付いてこいよ!!」
ユウキ「うん!」
クル「グル!!」
コウキ「特急コウキ号、発車致しまぁす!!」ダッ!!
シノン「キャアアアアアア!!!???」
その日以降、シノンはもう二度と俺の背中には乗らないだとのこと……シノンの証言だと「あれは列車じゃない、ジェットコースターに乗っている気分だったわ よ!!」っと言われた……うな大袈裟な(すっとぼけ)
ふふ……夜更かし記録更新しっちゃたよ……感想お待ちしております!