ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中]   作:恋愛紳士

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今回は前編後編と分かれたシノンイベントです!少なめですが……ではどうぞ!!


シノンの苦悩……それを解決する者は……前編

前回のあらすじ、“ステ○ール・ボール・ラン”

 

あれからユイちゃんのお探しものから2日後、その日、83層のボス攻略を開始した。

 

相手の名前はフューリオスホーン、トーラス族と同じ獣人系だがガチムチトーラスよりかはマシ……だってちゃんと鎧着けてるもん……武器も両手斧で対応は78層のボス、マッドネスホーンと同じで大丈夫……しかしマッドネスホーンは攻撃力特化型に対し、フューリオスホーンは自身の防御力を上げるスキルを持っており、防御力特化型だった、防御が固い分は手こずったものの誰も犠牲者を出さずに83層の攻略は終了した……

 

ちなみにLAは俺ことコウキ……最後奴の顎に目掛けて片手棍のソードスキルでかちあげて倒した……

 

それからまた数日後の出来事……そのとき、シノンに危機が訪れた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エギルの店

 

コウキ「う~ん……」

 

今、テーブル席で一人、頭を悩ましていた……

 

ユウキ「どうしたの?」

 

アスナ「何を悩んでいるの?」

 

そうしているとユウキとアスナの二人組がこちらに歩み寄って来た……

 

コウキ「ユウキにアスナか……さっきシノンの部屋に行ったんだが……いなくてな……今日も訓練しようっと思ったんだが……」

 

アスナ「あれ?シノのんいないの?……うーん……」

 

コウキ「?どうかしたのか?」

 

アスナ「うん、シノのんなんだか最近元気がない感じだったからなにか悩んでたみたい」

 

ユウキ「そうだね……最近だけどあまり元気がなかったね……」

 

コウキ「……今思えば確かに……」

 

アスナ「わたしの思い違いならいいんだけど……迷宮攻略してる時のことを気にしてるのかもしれない」

 

コウキ「ああ……確かこの前にアスナたちと一緒に攻略に行ってたな……射撃スキル習得後の82層ボス攻略での活躍、あれがあったから攻略組としてちゃんと戦えていると思ったんだが……」

 

アスナ「射撃武器だと、敵に接近された時に攻撃を捌ききれないでしょ?」

 

コウキ「まぁな、俺や兄貴みたいにクナイや投げナイフみたいにそのまま格闘戦に使える物じゃあないからな」

 

アスナ「もちろん、その時はわたしや他のみんながフォローに入るんだけど」

 

コウキ「そのためにシノンにまだ短剣での戦い方を教えているんだが……まぁこうゆう咄嗟の行動がまだ出来ないか……仕方ないか……」

 

アスナ「うん、だからわたしたちも気にしなくていいよって言ってるんだけど……シノのん、すごく気にしてるみたいで、もしかしたら自分が負担になってるって感じているかも……その話をさりげなくしとこうと思ってシノのんの部屋に来たんだけど……どこ行ったんだろうね」

 

ユウキ「ボク……そうゆう気持ち……わかるよ……シノン大丈夫かな……」

 

コウキ「……じゃあシノンに会ったらアスナが探してるのとユウキが心配してることを伝えておくよ」

 

ユウキ「うん、ありがとうコウキ」

 

アスナ「ありがとうねコウキ君、じゃあお願いね」

 

コウキ「ああ」

 

そう言ってアスナはどこかへ行った……

 

コウキ「ふむ……」

 

コウキ(シノン……そこまで気にすることか?……まぁシノンの性格上仕方ないか……遠距離系の武器を使える奴が接敵されると辛いのは仕方のないことだし……だがその分、遠距離系武器のなかで一番強い武器だからこそ貢献している場面が多い……だから本当に気にすることないんだが……)

 

ユウキ「これからどうするのコウキ?」

 

コウキ「……とにかく外に探してくるさ、ユウキはもしシノンが帰ってきたらメッセージを俺に飛ばしてくれ」

 

ユウキ「わかった」

 

コウキ「じゃあ行ってくる」

 

そう言って席を離れる……

 

コウキ(とりあえず、街でシノンが居そうな場所を探してみよう……もしいなかったらたぶん……)

 

そうしてコウキ足を進めた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訓練場

 

コウキ「はい、予測通り」

 

シノン「……コウキ?」

 

射撃スキルの練習していたらしいシノンがコウキに気づいた……

 

コウキ「探したぞシノン、ひとりで訓練してたのか?言ってくれれば俺が手伝ったのにさ」

 

シノン「……訓練始めたときはまだアナタは忙しそうにしていたけどね」

 

コウキ「ん?……ああエギルの店で朝から珍しく少しエギルが忙しそうになっていたから手伝っていたな、そのときか……けどそんな時間から訓練を?もう何時間経ったんだ?」

 

シノン「それより、せっかく来たんなら手伝ってくれない?近接戦での回避の練習がしたい」

 

コウキ「手伝うのはいいが……まずは軽く食事を取れ、それからでも遅くないだろ?」

 

シノン「別にいいわよ」

 

コウキ「いいや駄目だ、「腹が減ったら戦は出来ぬ」だ……それに訓練してる時に負けた理由が「腹が減ってて力が入らなかったのよ!」って言い訳にされないようにな」ニヤリ(゜∀゜)

 

 

シノン「ッ!~~…………いいわよ!食べればいいんでしょ!食べれば!!」

 

コウキ「それでよし、ほらサンドイッチとドリンク」

 

シノンを探している途中パン屋に寄って買った物、それをシノンに投げ渡した。

 

シノン「……わざわざ買ったの?」

 

コウキ「ついでだついで」

 

シノン「……まぁありがとう」

 

コウキ「どういたしまして」

 

シノン「でもこれとそれとは別!訓練しているときは手加減しないから!」

 

コウキ「へいへい」

 

シノン「ッ!~~」

 

飄々とした態度をするコウキに怒りを込み上げるシノン、その怒りをサンドイッチにかぶりついて晴らしながら想いを新たにする!

 

シノン(絶対に!アイツの体に矢をぶっ指してやる!!)

 

ゾクッ!!

 

コウキ「!?(な、なんか背筋ゾクッとした!?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20分後

 

コウキ「よし、そろそろいいな」

 

シノン「ええ」

 

それぞれ、戦う準備を整えていた……

 

コウキ「ルールの再確認だ、お互い約25メートルまで離れ、俺はシノンの弓矢を当たらずにシノンに攻撃して寸土目、または当たれば俺の勝ち、シノンは俺に弓矢を当てるか、俺の攻撃を避ければそれでシノンの勝ちだ」

 

シノン「わかっているわ」

 

このルールはシノンが射撃スキルを習得してから俺が考案した訓練内容、最も実戦に近い訓練だ、いつもはシノンが弓矢を俺に当てたら勝ち、俺はシノンに剣を当てれば勝ちの単純だったが今回はさらに俺の攻撃を避けたらシノンの勝ちとシノンがさらに有利な条件となった。

 

元々シノンは近接戦での回避を学びたいって言ってたからこそこれを入れた……だが!

 

コウキ(今までの戦績、50戦中49勝1敗、この一敗はその日の夜の献立を考えてたらたまたま当たっちゃったときだしな)

 

今までのコウキのこの二年間、飛び道具の避けかたは心得ていたから今までの生きてこられた……だからまだ!

 

コウキ(また当たってやるにはいかないな)

 

コウキ「それじゃ行くぞ」

 

コウキはポーチから出した鉄球を上へと投げた!

 

コウキ「…………」

 

シノン「…………」

 

鉄球が地面に落ちた瞬間……試合が始まる……

 

コウキ「…………」

 

シノン「………… 」

 

そして……

 

コウキ「…………」

 

シノン「…………」

 

鉄球は……落ちた……!!

 

コウキ「……!」

 

シノン「……!」

 

コウキは体を低くしてまるで忍者みたい走り方をしてシノンに迫る!

 

シノン「ふっ!」

 

シュシュシュ!

 

それをシノンは矢を3本、連続でコウキの進路に目掛けて放つ!

 

シノン(最初から当てるつもりではアイツには当たらない、まずは牽制!)

 

そうしてシノンはさらに連続で矢を放つ!

 

コウキ(……やはりまずは牽制か、だが!)

 

コウキは最小限の動きで避けたりしながら途中でフェイントを混ぜ込んだり、少し迂回しながらさらにシノンに迫る!

 

シノン「っ!」

 

そんな動きに焦りぎみになりそうな心を抑えつけて、必中の一撃を狙うために牽制の矢を放ち、機会を伺う……そうしてコウキがシノンとの距離が10メートルを切ったところでシノンが!

 

シノン「!いま!」

 

コウキ「あぶね!?」

 

シノンが3本同時、コウキに目掛けて放つ!それをスライディングで避ける!だがそれがシノンの狙いだった!!

 

シノン「そこぉ!!」

 

コウキがスライディングで少しずつスピードが落ちるところをシノンは必殺必中の一撃を放つ!!

 

シノン(決まった!!)

 

そう思った……だが!

 

コウキ「まだまだぁ!!」

 

コウキはそう言って、両足の踵で同時に地面に蹴りつけ無理矢理後ろに下がった!

 

シノン「ウソっ!?」

 

そして後ろに下がったときの反動でそのままバク転、いわゆる「ジャックナイフ機動」で滑りながら立ち上がり、そのまま走り続けた!

 

シノン「くっ!」

 

こちらに向かってくるコウキをすぐに弓でほとんど狙いつけずに連続で矢を放つものの、コウキは少し体を反らすだけでほとんどスピードを落とさずに向かってくる!!

 

コウキ「ここで決める!」

 

コウキはポーチからクナイを出して右手で持ち、シノンに迫る!

 

シノン(まだよ!まだ避ければとりあえず私の勝ち!)

 

シノンはコウキのクナイに意識を向ける、しかし……シノンは気がつかなかった……そのとき……コウキの表情が……

 

コウキ「…………」ニヤリ

 

悪どい笑みを浮かべていたことを……!

 

シノンとの距離はもう10秒も掛からずにたどり着けるところまで来ていた!

 

シノン「…………!」

 

未だにシノンの意識はコウキのクナイに向けている……だからコウキはクナイを……

 

 

 

そっと「手放した!」

 

シノン「えっ?」

 

コウキ「シュ!」

 

シノン「はっ!?しまっ」

 

手放したクナイに気をとられたシノンはコウキの目も止まらないスピードで抜き放ったクナイがシノンの首もとに迫るクナイに気づくには遅すぎた!

 

シノン「うっ!」

 

思わず目を閉じるシノン、これから訪れる衝撃に備えるしかなかった……しかし

 

シノン「…………?」

 

いつまでも経っても衝撃が訪れなかった、シノンは目を開けると……

 

コウキ「はい勝ち!」

 

ビシッ!

 

シノン「あぅ!?」

 

コウキはシノンのおでこに目掛けてデコピン放ち、シノンは少しのけ反った!

 

コウキ「はいラウンド1、俺の勝ちな?」

 

シノン「…………あっ」

 

シノンはデコピンとはいえコウキの攻撃を食らってしまった……ので必然的にコウキの勝ちになった……

 

コウキ「ほらほら、次のラウンドに向けて準備する!」

 

シノン「……わかっているわよ」

 

シノンはもう……それしか言えなかった……

 

そして二人はそれをしばらく続けた……




とりま前編は終了、次回!コウキたちに急展開が待ち受ける!!次回をお楽しみに!!

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