ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中] 作:恋愛紳士
ではどうぞ!!
前回のあらすじ、ハンク&ラン&ユウキVSラフィン・コフィン本隊
ハンクサイド
ハンク「はぁ……はぁ……はぁ……!」
……戦闘始めてから一時間を経とうとするなか……俺は……満身創痍になっていた……
相棒(両手剣)は刀身が半分に割れて破損一歩手前にまでなり……ナイフ類も尽き……片手剣も既に消え去っていた……
鬼神化もとうにタイムオーバー……アイテムも殆んどが尽き……それ以前にストレージから出そうにも連中が邪魔してくる……
体力もレッドゾーン一歩手前のイエローで、防具も全身ボロボロとなっていて防具としての機能も失っていた……
それでも……俺は戦い続けた……
ラフコフメンバー「うらぁあああ!!」ブン!!
ハンク「くっ!ハッアアア!!」
ガシッ!ブン!ドン!!ゴキッ!!ズバッ!
ラフコフメンバー「がっあああ!?」
ピキッ、パリィーン!!
片手斧を振りかぶってくるのをその相手の手首を掴んで、背負い投げで地面に叩きつけてからそいつの手首を折る、手を離したところで片手斧を奪い、そいつの首を断った……!頭とその体はポリゴンとなって消え去った……が
ラフコフメンバー「死ねや!!」
すると後ろから太刀を振り落とそうとする奴が……それを俺は……!
ハンク「オラァ!」
ブン!
持っていた片手斧を投げつける……が
ラフコフメンバー「当たるか!」シュ!
ハンク「オゥルァアア!!」
ドン!!
ラフコフメンバー「ぐはっ!?」
ガシッ!
ハンク「セイヤァ!!」ブン!!
ズバッ!!
相手が避けたところをタックルを喰らわせた!そして俺は相手が手放した太刀を掴んで、袈裟斬りする!……そいつは他の奴らが引っ張って下がり……楯持ちが立ち塞がる……戦闘が始まり……20分たった辺りからアイツらはフロアボスにでも相手してかのように油断なく……確実に封殺してきた……今もせっかくのダメージも回復されていた……
ラフコフメンバー「……なんて奴だ……手負いの癖にまた一人殺りやがった……」
ラフコフメンバー「こいつ一人でもう十数人殺られた……」
ハンク「はぁ……はぁ……はぁ……!」
……まったく……俺ときたら……歳をとったな……たかだか数十人……満身創痍になってよ……これだからレベル制の理不尽が嫌いになる……!
……いや……アイツらと一緒にいたから……俺は甘くなってしまったんだろうな……
……何にしても『あの頃』の自分が見たら何て言われるだろうか……情けないとか言うだろうか……
ハンク「はぁ……はぁ……はぁ……ふっ」
そう自嘲してると……何故か笑みが零れた……とすると。
???「おやおやおやぁ?どうしたのかなぁ?笑みなんか浮かべてぇ?疲れで頭が可笑しくなったのかなぁー!!?」
ハンク「!?……おいおい嘘だろ……」
イラつく言葉を吐きながら俺の前に出て来た奴は……他と似た装備を着けているがワンランク上の装備で……頭には黒い額当てを着けており……ノコギリ状の赤黒い……悪趣味な刀を肩に載せて……その顔は見下し笑いを浮かべていた……そしてそいつを俺は『知っていた』……何故なら……
???「久しぶりだなぁ……!ハンクゥ?『あのとき』(ラフィン・コフィン討伐作戦)以来だなぁ?」
ハンク「……『凶骨のムクロ』……」
凶骨のムクロ……ラフィンコフィンの幹部の一人であり……あの作戦でコウキを助けようとしたとき、最後に立ち塞がったレッドプレイヤー……!黒鉄宮にぶちこんだが……やっぱりここにもいたか……!
凶骨のムクロ(以後ムクロ)「覚えていたかぁ!いやぁよかった!!この俺様もずっと忘れてなんかいなかったぜぇ?……てめぇに俺の右目をぶった斬ったあのときの怨みをなぁ?」トントン!カチャ!
そう言いながら右手でトントンと自分の右目を指し示したながら刀をこっちにぎらつかせるムクロ……俺も奪った刀を向ける……
ハンク「……はっ、自業自得だろうが……」
ムクロ「おやぁおやぁ?いつもの覇気がないんじゃあないのかなぁハンクゥ?……ゼィヤア"!!」ブン!!
ハンク「くっ!!」
ガキン!!
いきなり斬りかかってくるのを俺は刀を横にして防ぐ……が!
ムクロ「ヒッヒヒ……オラァ!」
ビキッ!バキン!!ズバッ!!
ハンク「ぐっあああ!!?」
奴は刀を振り抜くと……一気に刀にヒビが入り、砕かれ……そのまま俺の体を 斬り裂いた!
ムクロ「ひぃやっはあああ!!スカッとするぜえええ!!!」
ハンク「うぐっ……ぐっああ……!……」
忘れてた……奴の持つ刀の特性を……!
奴の刀……『骨血千切(コッケツチギリ)』には斬りつけた箇所……相手の武器や防具の耐久値を下げる効果がある『装備殺し』……かわりに受けるダメージは半減するデメリット持ちだが……だがアイツはそんなこと気にしてなく……ただアイツが使い続けるのはその刀で相手の体を削り……千切り飛ばすのが快感とゆうくだらない理由で使い続ける……とは言え……
ハンク(流石に……これは……死ぬ……か……?)
ムクロ「さて……そろそろ仕上げと逝くか?」ジャキ!
ハンク(……ここまでか……)
俺の目の前で刀を振り上げるムクロ……だが目を背けない……!自分の死に目を背けることは……俺の今まで人生……生き様を否定することになる!!それに!!
ハンク(只では死なん!!)
ムクロ「死ねぇ!!」
ハンク「オラァ!」ブン!!
俺は半分に折れてしまった相棒を奴の首に目掛けて振り上げようとした……そのとき!
ドコン!!
ラフコフメンバー「キィエヤアア!!?」
ムクロ「なん!?ぐはっ!?」
ハンク「なっ?」
一人のラフコフメンバーが何かに吹っ飛ばされたのか、凄い勢いでムクロにぶつかり、ムクロはそのままゴロゴロと転がっていった……
俺はその吹き飛ばした何者かを見た……そこにいたのは……フルメタルで出来た骸骨だった……!
よく見れた骸骨状の防具で、体の左側はまるで骨で出来た棺桶みたいな、長大なプレートアーマー……そしてラフコフメンバーを吹き飛ばしたのは……持ち手付きの棒に突き刺さった……強大な鋼鉄製の頭骨だった……!
ハンク(……誰だ?)
そう思っていると……!
???「ハンク無事か!?」
するとその鋼鉄骸骨の横から飛び出し、俺の横に来た……見知った顔が……
ハンク「キリト!?なぜここに!?」
エギルの店にいるはずのキリトが今いつもの二振りの剣を抜き放ちながら俺を守るように背中合わせになった……
キリト「お前らなぁ……コウキたちが見当たらないなと思ってフレンドリストを見たらハンクのHPだけがヤバイことになってたから慌ててフレンド追跡使ってここまで来たんだよ……」
ハンク「そうか……それでそいつは?」
キリト「あぁ~~~……その人は……」
ハンク「??」
何故か言い淀むキリトに?浮かべてると……
ガシャン!ガシャン!ガシャン!!
???「…………」
ハンク「な、なんだ?」
すると先程の鋼鉄骸骨がこちらを見下ろして……俺を見る……と
???「大丈夫だったんダーリィィィンン!!!」ギューウ!!
ハンク「ギャーッス!!?」
いきなり抱きつかれた!?ちょ、死ぬ死ぬ死ぬ!?ただでさえ奴(ムクロ)に斬られてライフがレッドゾーンなのに死ぬ!?てかこの声って!?
ハンク「お前、カーシャか!?」
そう言うと目の前のいた鋼鉄骸骨……カーシャは俺を手放し……骸骨の兜を取り外す……するとボン!っと音をたてて……ピンク色のアフロが飛び出す……そしてその顔は満面の笑顔を浮かべていた……!
カーシャ「当ったりぃ!!」
ハンク「……なぁキリト」
キリト「……なんだ?」
ハンク「なぜ助っ人がこいつなんだ?」
キリト「いやぁ……その……本当は俺一人で助けに行こうとしたんだけど……」
アークソフィア・商業区
ダッダッダッ!!
キリト『すいません!!通らして下さい!!』
キリト(たく!兄弟揃って無茶するんだよ!!)
転移門に向かって人混みの中を走り抜こうとするキリト……が!
ドン!
キリト『うわっ!?』
???『いやん❤』
ドサッ!
目の前の人にぶつかってしまい、お互いにしりもちをついてしまう……
???『もう!何すんのよ!』
キリト『す、すいません!』
???『あれ?キリトちゃんじゃない?』
キリト『えっ?』
キリトは改めて自分がぶつかった相手を見ると……
キリト『あっ……カーシャさん?』
そう、シリカとコウキたちと一緒に街で受けられるクエスト探しに行ったときに知り合い……その後にもたまにハンクたちと一緒に見かける……ピンクのアフロが目印のカーシャだった……
だが今の姿はいつものダンサー服みたいのではなく、全身鋼鉄でできた骸骨のような防具を着ていた……
キリト『その格好は?』
カーシャ『よいしょ……これ?これから商品を作る為の素材を取りに行こうと思って……これはそれようの装備よ……ほら』
キリト『あっ、ありがとう……』
カーシャの手を掴んで立ち上がるキリト……
カーシャ『それで?いったいどうしたのよ?そんなに慌ててん?』
キリト『あっ!そうだ!?こんなことしている場合じゃあ!』バッ!
カーシャ『待ちなさい』ぐっ!
キリト『ぐえっ!?』
また走りだそうとするキリトを首根っこを掴んで止めるカーシャ……
カーシャ『とりあえず落ち着きなさい、それでどうしたのよ?』
キリト『……実は』
キリトは色々と省きながらもハンクの身が危ないってことを伝えた……するとカーシャは……!
カーシャ『なるほどね……よし、私も付いてくわ!』
キリト『ええっ!?けどそれは……』
カーシャ『大丈夫よ、こう見えて強いんだから……それに『ダーリン』のピンチに駆けつけないで何が漢女よ』
キリト『ダ、ダーリン?』
いつものことならハンクのことを『ハンちゃん』とか言うカーシャが『ダーリン』と言うのが違和感を感じた……
キリト『……わかったじゃあ付いてきてくれ』
カーシャ『わかったわ、急ぎましょ!』
そうして二人はハンクの元へと向かっていった……
キリト「と言う訳なんだ……」
ハンク「……どうしてこうなった」(白目)
カーシャ「ちょっと~……助けに来た私のことむし~~?」
キリトの話に白目を剥ける俺だったが
ハンク「それに……ダーリンってなんだ?」
カーシャ「……はぁ……」
そういうと何故かため息つかれた……解せぬ
カーシャ「まったく……何時までも気づかないんだから……」
ハンク「気づかない……?」
カーシャ「それに……こんな奴らにボロボロになって……それでも昔は『一鬼当千』と言われていた男なの?」
ハンク「!!?」
キリト「?『一鬼当千』?」
こいつ……今なんつった……?何でこいつが俺の……リアルでの……昔の『二つ名』を知って……ん?
ハンク「カーシャとドクロ……カーシャドクロ」
キリト「おっ、おい?」
おい、おい、おい、おい、おい!?嘘だろ!?
ハンク「お、お前……『ガシャドクロ』か!?」
カーシャ「…………」にぃ……!
俺の答えに会心の笑みを深めたカーシャだった……!
ハンクサイドアウト
次回、ハンクとカーシャの過去が分かる!?次回もお楽しみに!!