ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中] 作:恋愛紳士
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(劇場版見てテンションアップした男の叫び)
前回のあらすじ、決着
ユウキ「はぁ……はぁ……はぁ……つ、疲れたぁ~」
バタン!!
技を放ったあと、ユウキはコウキの元に剣を杖代わりにして近づき……コウキの近くでコウキと同じように大の字で寝転がる……
コウキ「……あ~負けた負けた、ユウキの最後の爆発力に負けたわ~」
ユウキ「……けど本当のところ……ボクが負けていたけどね……」
コウキ「あん?」
ユウキ「だって……最初のとき……コウキが声かけなかったら攻撃を避けられなかった場面が幾つかあったし……それに全然ソードスキル使わなかった……そして最後にひとつ……」
コウキ「…………」
ユウキ「コウキの剣に……迷いがあった……」
コウキ「迷い……」
ユウキ「コウキが剣を振るとき……何度かね……少し躊躇っている感じの少しの隙があるんだ」
コウキ「……それは」
ユウキ「ううん……それでもボクは押されていたけど……でもほんの小さな隙がボクが勝てた要因のひとつなんだ……コウキ……本当は……」
コウキ「待ってくれ」
コウキはユウキの言葉を遮る……
コウキ「そこからは……俺に言わせてくれ……」
ユウキ「コウキ……」
コウキ「……確かにあのとき……ユウキに剣を……拳を振るうのを躊躇っていた……心のどこかで……振りたくない……殴りたくない……って思っていた……けど俺は自分の使命を……理性でその気持ちを押し殺していた……」
ユウキ「………」
コウキ「けど……ユウキに負けてわかった……俺はユウキ……ユウキ達と一緒にいたい……と」
ユウキ「コウキ……!」
コウキ「……ユウキ……こんな……血にまみれた俺だけど……皆と一緒にいていいか……?」
ユウキ「……うん!もちろん!!」
コウキ「……っ!ユウキ!!」
コウキはユウキの手を握り、そのまま引き寄せる……そしてユウキの身体を……抱いた……!
ユウキ「コ、コウキ!?」
コウキ「ありがとう……!俺……救われた……!俺の心……救われた……よ!」
ユウキ「コウキ……」
コウキ(心の奥底で……願っていた……誰か……俺の心を……救ってほしいと……やっと……やっと出会えた……!)
……コウキの頬に……涙流れる……けどそれは……悲しみで流れる涙ではない……嬉しさから生まれる涙だった……
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コウキ「すぅ……すぅ……すぅ……」
ユウキ「寝ちゃったか……」
泣きつかれたのか……コウキはユウキの胸の中で寝ている……そんなコウキをユウキはコウキの髪を撫でる……
ユウキ(本当に……あどけない顔……年上に見えないなぁ……けどこれが本当のコウキなんだ……どこにでもいる男の子……けど誰にでも優しくも嫉妬深い……ちょっと変わった男の子……けど)
ギュ!
ユウキは少し強くコウキを抱く……
ユウキ(けど……ボクはそんなコウキが好き……大好き……けど)
ユウキは少し悲しそうな……そんな笑みを浮かべる……
ユウキ(まだ……この気持ちを言わない……言えない……けどいつか……このデスゲームが終わったら……伝えよう……現実世界で再会して……伝えよう……だから今は……この傷だらけの男の子の心を癒してあげよう……だから)
ユウキ「おやすみ……コウキ……大好きだよ……」
そう言ってユウキは目を閉じる……その身に大事な人の体温を感じながら……
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エギルの店
ラン「……で?何か言うことありますか?」
クル「グルルルル……!」
コウキ・ユウキ「「あ、あい……」」
今現在……キリト達面々の中……真ん中で正座で座っているコウキとユウキ……その前に仁王立ちをしているラン……額には#があった……その隣にはクル(バトルモード)がお座りしてるが……牙を見せて怒っている……
その状況にキリトとアスナ、リーファにエギルは苦笑いし……シリカとユイはあわあわとし……リズベットとシノンはランとクルほど怒ってはいないが怒ってはいる……いやシノンも額に#がついている……クラインに至ってわ壁にドス!ドス!っと音を立ててなぐっている……
ちなみにハンクは部屋にいる……
ラン「……わかっているんですか?ユウキがコウキさんとの闘いに行ってから……夜だった外が明るくなっても帰ってこず……何かあったのではと思い……皆さんと手分けして探したら……コウキさん?説明してください?」
コウキ「あ、あい……訓練場にてユウキと寝てました……」
ラン「違うでしょ」
コウキ「えっ?」
ラン「訓練場の!ど真ん中で!か弱い!妹の!胸の中に!顔を埋めて!よだれ!たらして!!寝てたんでしょうが!!!」
コウキ「ちょっとまてぇえええ!!?何脚色入れてるの!?そもそもお互いに鎧来てたから柔らかい感触なんかそんなもん一切ないわ!!てかそんなんじゃあ俺性犯罪者じゃねえか!!?」
ラン「発言権ありません!!」ゴスッ!!
ラン→( #°Д°)⊃))Д´)←コウキ
コウキ「ぐべっ!?」
リズ「まぁ落ち着きなさいってラン」
そう言って肩をポンっと叩くリズベット……
ラン「リズさん……」
リズ「これまでコウキは皆の為に頑張ってたし……それにこの件も何か勘違いで生まれたものなんじゃない?」
コウキ「リ、リズベット~……」
このときコウキはリズベットのことを女神に見えた……が、しかし……
リズ「けどそれより……皆に迷惑かけたんだから……それに対する筋を通さないとね」ニッコリ
コウキ「えっ?」(゜Д゜;)?
それは……間違い……何故ならリズベットは……
リズ「さてここにキルデスボールとハリセンがあります、ここにいる一人にどちらか選んで貰い……それでコウキをお仕置きしましょう!!」
コウキ「ちょっとまてぇえええ!!?なんでそれがある!?てかそのハリセン!俺のツッコミダマシイ!?なんで!?なんであるん!?」
クル「グル!」
コウキ「クルゥウウウ!!?」
悪魔である……それも邪悪が付く位に……そしてクルはほの使い魔である……
キリト「おいおい……それはやり過ぎじゃないか?」
コウキ「キリト……」
そう言って助け船を出すキリト……が、それは……
キリト「ここは一思いにこの服着せて写真を撮るのがいいと思う!」ヒラリ!
目の前でメイド服を揺らす邪神だった……
コウキ「ちょっとまてぇえええ!!?(今日で三回目)それいつかのキリトが着ていたメイド服じゃねえか!!?てか俺が着たって誰得!?」
シノン「別にいいんじゃない?あんた顔は悪くないんだから似合うんじゃない?」
コウキ「それ遠回しに「あんたフツメンね」って言っているよね!?悪かったねフツメンで!!どうせイケメンじゃねぇよ!!クソォー!!!世界中のイケメンなんか滅びればいいんだぁ!!!」
みんな「「「「……………」」」」
チクショー!!!っと血涙流しそうな勢いでorzになるコウキ……そんなコウキを生暖かい目で見るみんな……
ラン「……どうやらいつものコウキさんのようですね……」
コウキ「……えっ?……あっ」
コウキ(そっか……みんなとはあのとき会ったきりになってたな……)
コウキ「……みんな……俺は……」
キリト「なんにも言わなくてもいいぞ」
コウキ「えっ?」
アスナ「コウキ君は皆の為に悩んで……悩んで……苦しんだ……」
リズ「けど……こうして私達の元に戻ってきた……」
シリカ「それだけでアタシ達は充分です!」
リーファ「アタシ達はここに来たばっかでコウキさんの過去はよくわからない……けど」
シノン「今まで会ってきたコウキのことは……知っている……」
ユイ「私のことも……いつもパパやママがいないとき、気にかけてくれて……優しいお兄さんでいてくれた……」
エギル「無駄に人のことで頭いっぱいで……自分も苦しみ……倒れても……それでも人のことを一生懸命に頑張る……お人好し馬鹿……」
クライン「けど悪ふざけが過ぎるガキぽっさがありながらも……いつも隣にいる奴……毎日のこんなうんざりとしたこの世界を忘れてくれる悪友……」
クル「グルゥ!!」
ラン「あの日……コウキさん達に助けられてからひとりぼっちだった私に居場所をくれた恩人……」
ユウキ「コウキ……」
コウキ「…………」
ユウキ「誰一人……コウキのことを忘れたくない……離れたくない……だからね……別れようとしないで……コウキの居場所は……ここなんだから……」
コウキ「……っ……!」
……コウキは皆の心から出てくる言葉に……静かに涙を流す……
コウキ「……ああ……ちきしょー……今日は何度も涙でちまうなぁ……」
ユウキ「……泣いたっていいじゃないか……誰もそれに笑わないよ……」
コウキ「ユウキ……みんな……ありがとう……ただいま……」
みんな「「「「おかえりなさい!!」」」」
コウキは泣きながらも……笑顔を向けて感謝の言葉を言った……かつての銀目の面影は……消えていた……
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数十分後……
コウキは泣き止み……今皆はそれぞれテーブルにあるイスに座っている……これから行われるのは……
キリト「それでコウキ……今一度PoHのことやフィリアのこと……これからどうするんだ?」
コウキ「……………」
そう……フィリアとPoHのことを話そうとしていた……
コウキ「……変わりない……PoHとフィリアの件は俺が片付けてる」
リズ「アンタ!まだそんなことを!!」
コウキ「ちょっと待ってくれリズ……話の続きがある……俺は一人でこの件を終わらせようとしたが……けど今はフィリアを助け出す為に皆に協力して貰いたいと思ってる……」
ラン「…………」
コウキ「もう俺は……『狂残光の銀目』としての自分じゃない……『蒼の竜剣士』としての自分じゃない……『真』の……本当の自分として本心で思っている……だから」
ユウキ「…………」
コウキ「俺がPoHを倒すのは……今までの自分のけじめをつける為の……戦いだ……奴を倒し……そしてフィリアを助け出すことで過去の自分のけじめをつく……その為にもフィリアを助けるまでの……その過程を……皆に協力して貰いたい」
アスナ「過程……具体的には?」
コウキ「……今のところはホロウエリアで探索と情報収集だな……奴らの居場所や……フィリアが俺らを裏切ることになった理由をだ……」
シノン「ちょっと待って……裏切る理由って?」
コウキ「それはな……俺はどうしてもフィリアが最初から俺らを騙していたとは……思えないんだ」
ユウキ「それは……ボクも思うよ……けど」
コウキ「……それに少し前からフィリアの様子がおかしいかったろ?」
ラン「……ですね……元気がないような……そんな顔をしてましたね……」
コウキ「たぶんそこからフィリアに……なにか……それもPoHの奴に協力しなければいけないようなことが……フィリアの身に起きたんだと……俺は予測してる……」
キリト「……けど、どんなことをPoHに持ちかけられたんだ……」
コウキ「……その答えは……あのホロウエリアに隠れている……」
キリト「……あ、答えといえば昨日……」
ハンク「皆いるようだな」
コウキ「兄貴……!」
すると先程まで部屋にいたハンクが階段を下りていた……
コウキ「さっきまでなにしてたんだ?」
ハンク「報告書を作ってた……ホロウエリアについてのな……昨日キリト達のおかげであの場所……ホロウエリアの謎の一端を見つけたんだ……」
コウキ「キリトが?」
キリト「……厳密にはユイのおかげだけどな」
コウキ「ユイちゃん?」
ユイ「はい、昨日パパと一緒にホロウエリアの管理区へ行ったんです」
コウキ「……」
そこから話されたのは……ホロウエリア……その場所の存在理由が分かることになった……!
次回……「ホロウエリアの謎と真実」お楽しみに!