ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中]   作:恋愛紳士

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遅くなってすみませんでした!想定外なことが起きまして遅くなりました!すみません!!

ではどうぞ!!


堕ちゆく先には……

前回のあらすじ、刻まれし二つ目の傷

 

???「……ゥ……キ……コ…キ……コウ……キ…!!」

 

コウキ(……?誰かが……俺を呼んでいる……?……これは……)

 

コウキ「ユウ……キ?」

 

ユウキ「!コウキ!」

 

するとユウキがコウキに抱きついた!

 

コウキ「!?ユ、ユウキ!?いったいどうしたんだよ?いきなり抱きついて……?」

 

ユウキ「だって……だって……穴に落ちたあと……ここに叩きつけられたとき既にコウキ、ぐったりしてて……なかなか起きてないし……心配してたんだよ!?」

 

コウキ「そ、そうなのかすまない……」

 

ユウキ「……それにコウキが気絶してるとき……なにかうなされてて……それに顔色だって……」

 

コウキ「……そうか」

 

コウキ(……ここしばらく見てなかった悪夢を見たから……か……!そうだフィリア!?)ガバッ!

 

コウキ「ユウキ、フィリアは!?」

 

ユウキ「……ボク達が落ちてきてからなにも……それにフィリアは……」

 

コウキ「……そうだ!あそこに……あの野郎が……PoHの野郎がいた……!!」

 

ユウキ「お、落ち着いて!」

 

ユウキ(また、銀色に……)

 

ユウキは見た、コウキが起きる瞬間、一瞬だけコウキの目が銀色になっていたのを……そして今もコウキの怒りに反応して銀色になっていた……

 

ユウキ「それに……今はそれよりもここから抜け出さないと……」

 

コウキ「そう……だな……すまない」

 

コウキ(……そうだ、今はここから脱出するのが先決だ……それに今頃クルがPoHを追跡してるだろう……)

 

ユウキ「うぅん……いいよ」

 

コウキはポーチからポーションを取り出して飲む、落下時に受けたダメージを回復するために……

 

コウキ「……ユウキ、ここが何処だかわかるか?」

 

ユウキ「わからない……マップもマッピングのされてなくてボクたちの今いるところでしかわからない……」

 

コウキ「……まぁ、だろうな」

 

コウキ(あのクソ野郎のことだ、こんなのは常套手段、この先はトラップや強敵揃いのモンスターがわんさかいるだろうな……)

 

コウキは慌ててはいなかった……なんせコウキは『こういった状況』を何度もくぐり抜けたからだ。

 

コウキ「……ユウキ、俺の後についてこい」

 

ユウキ「えっ、でも……道わかるの?」

 

コウキ「……まぁな」

 

そう言ってコウキは歩きだす、ユウキもコウキの後を追いかける……すると!

 

モンスター「ガアアアッッ!!!」

 

扉を開けると目の前からモンスターが一体現れた!

 

ユウキ「まずい!」

 

ユウキ(よりによってコウキの苦手なトーラスタイプ!ボクがやらないと!!)

 

と次の瞬間!!

 

ザシュ!!ドサッ!

 

ユウキ「えっ……ひっ!?」

 

突然、目の前のモンスターの……頭が消えたと思ったらユウキの足元にモンスターの頭が落ちてきた!

 

ピキ、パリィーン!!

 

そしていつもの破砕音をたてて消えた……そしてそのモンスターのいた場所より奥に……コウキはいた……

 

ユウキ「い、今の……コウキが?」

 

コウキ「……行くぞ」

 

ユウキの問いに答えず、コウキは先へと進んだ……

 

ユウキ(やっぱり、いつものコウキじゃない……それにこれはあのときの……)

 

すると、コウキは目の前の扉を開けた、するとそこには……色々なモンスターでひきしめあっていた……!

 

獣人タイプ・アラストルタイプ・昆虫タイプ・鳥人タイプ・ゴーレムタイプ……など色々な種族のモンスターがいた……その光景にユウキは顔を青ざめた……

 

コウキ「……ユウキ、お前の剣を貸してくれ」

 

ユウキ「……えっ?なんで」

 

コウキ「いいから!!」

 

ユウキ「!?」ビクッ!

 

コウキの怒声にビクリとして、それからユウキは自分の剣をコウキにトレードで送る……そしてコウキは自身の盾をストレージに戻し、変わりにユウキの剣・アメジストクリスタルソードを取り出す……

 

ユウキ「コウキ……けどそれは」

 

ユウキは知っていた、プレイヤーがキリトみたいに片手剣で二刀流にしようとするとエラーが発生してソードスキルが使えなくなることを……けどコウキは……

 

コウキ「ユウキ、俺の本当の実力を見せてやる……だからお前は……『そこで見てればいい』」

 

ユウキ「えっ、ちょっと!」

 

そう言ってコウキは二振りの剣を抜き放ってモンスターの群に突っ込んでいく!

 

ユウキ(なにを考えて!?)

 

ユウキは急いでドロップ品である片手剣を装備してコウキの援護に向かおうとする……が

 

ユウキ「う……そ……」

 

ユウキが見た先には……モンスターの大群を相手に……相手を蹂躙するコウキの姿が!

 

コウキはアラストルタイプ……骸骨剣士に左右の剣で交互に切り裂く、すると後ろから迫る獣人タイプ……オーガリーダーの持つ両手斧がコウキに目掛けて振り下ろそうとする……がコウキは左手に持つ自分の剣を手離し、ユウキの剣で片手剣ソードスキル・スラントをオーガリーダーの両手を斬り飛ばす!そしてそのまま落ちているコウキの剣を拾い、剣を両方逆手に持ち、そのままオーガリーダーの首に挟み込み、そのまま力を込めオーガリーダーの首を跳ねる……そのとき、コウキの表情は……感情などないとばかりに無表情だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからはもう……戦闘ではなかった……このときのコウキはただ『作業』をしているに過ぎなかった……

 

この部屋のモンスターを倒し終えても……次の部屋でもその次の部屋も皆……モンスターが出るたんびに……皆殺しだった……ただいるのは目を銀色に光らせるコウキだけだった……

 

ユウキはただ見ていた……見ていることでしかできなかった……

 

そして落ちてきてから数時間後……

 

ジリオギア大空洞・中部外縁

 

コウキ「外……か」

 

ユウキ「……やったね、コウキ……」

 

外は既に夜になっていた……

 

コウキ「ああ……ぐっ!?」

 

ガシャ!!

 

突然、コウキはガクッと力が抜けたように体勢を崩した!

 

ユウキ「コウキ!?」

 

コウキ「……すまない……疲労が……」

 

ユウキ「……」

 

ユウキは無理もないと思った……さっきまで人間の限界を超えた戦いを何十回も繰り返したのだ……肉体的疲労はなくとも精神的疲労は絶大だったであろう……と

 

ユウキ「……コウキ、腕を貸して」

 

コウキ「……すまない」

 

ユウキはコウキの腕を自分の肩にかけ、コウキの体を起こした……

 

ユウキ「あともう少し……あともう少しだから……」

 

コウキ「……ああ」

 

コウキ達は少しずつ、少しずつとアークソフィアへの帰路を向かっていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アークソフィア・転移門前広場

 

シュイイーン!!

 

ユウキ「ついた……やっと……」

 

コウキ「……すまないユウキ……」

 

ユウキ「いいよ、気にしないで」

 

アスナ「ユウキ!!」

 

キリト「コウキ!!」

 

すると向こうから……キリトとアスナがこちらに向かって来た……!

 

ユウキ「アスナ……」

 

アスナ「ユウキ……よかった……無事でよかった……」

 

コウキ「……よう……キリト……遅くなってすまん」

 

キリト「バカ野郎!心配かけやがって……!いやそれよりも今ハンクがエギルの店で暴れているだ!!」

 

コウキ「……何だって!?なんで!?」

 

キリト「……コウキ、落ち着いて聞いてくれ……あのとき……コウキ達と別れたあと……俺達はその後……ラフィン・コフィンの奇襲を受けたんだ」

 

コウキ「……本当か!?」

 

キリト「ああ……そのときは攻撃を凌ぎつつ……追撃を受けながらもなんとか逃げ延びたんだ……帰ってきたのはついさっきだ……」

 

コウキ「……そうだったのか……」

 

アスナ「それで帰ってきたキリト君達がエギルさんの店にいた皆にコウキ君達は帰ってきたかと聞かれて……まだ帰ってきてないと答えたらハンクさん、すぐにコウキ君達を助けに行こうとしたの」

 

キリト「けどエギルとクラインで止めた……装備もボロボロで、アイテムもなく、それでいてコウキ達の居場所もわからずに行くのは自殺行為だ……」

 

コウキ「……ごもっともだ」

 

ユウキ「……姉ちゃんは?」

 

アスナ「今はユウキ達の帰りを店で待っているわ……部屋で休むのを拒んでユウキ達が帰ってくる待つと言って……」

 

ユウキ「……そっか」

 

キリト「なぁコウキ」

 

コウキ「……なんだ」

 

キリト「こんなにも遅くなったんだ……コウキ達のほうにもなにかあったんだろ?それにクルとフィリアは?」

 

コウキ「……あとで話す……今はエギルの店に行こう」

 

キリト「……わかった」

 

そう言ってコウキ達はエギルの店へと向かった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エギルの店

 

コウキ達はエギルの店につくと中から大声で言い争っているのが聞こえた……

 

ハンク「離せぇ!!エギル!クライン!!俺はコウキ達を助けに行くんだ!!行かなくてはならないだ!!」

 

エギル「落ち着けハンク!」

 

クライン「今出てたってすれ違いになるだろ!それにこの中で最もダメージを受けているはお前だろ!!」

 

このとき、ハンクはエギルに左腕を、クラインに右腕を押さえられ、羽交い締めにされていた……するとエギルの店の扉が開かれた!

ガチャ!カランカラン!!

 

コウキ「兄貴……」

 

ハンク「コウキ!」ガツン!!

 

クライン「ぐへぇ!?」

 

ハンクはコウキを見るとエギルの腕を振りほどき、クラインの顔を裏拳入れて、クラインは思わず手放した!

 

ラン「ユウキ!」

 

ランもコウキ達に気づき、そしてユウキを抱き締めた!

 

ラン「もう……心配したのよ……!」

 

ユウキ「えへへ……ごめん姉ちゃん……」

 

ハンク「コウキ……無事でよかった」

 

コウキ「ああ……兄貴達もな……キリト達から話を聞いた……兄貴達のほうでも大変だったな……」

 

ハンク「まぁな……いたのが腕選りばかりで小数だったのが項をそうした……コウキ、お前達のほうでは何があった?」

 

コウキ「……すまない兄貴……少しばかり部屋で休ませてくれ……」

 

ハンク「……わかった」

 

コウキ「ユウキ、説明のほうを頼んでいいか?」

 

ユウキ「あっ、うん」

 

コウキ「……すまない」

 

そう言ってコウキは部屋へと向かっていった……




今回少し少ないでこの辺で……次回をお楽しみに!!

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