ソードアート・オンライン ・ホロウフラグメント・蒼の竜剣士と紫の少女の出会い [改稿中] 作:恋愛紳士
前回のあらすじ、よみがえりし銀光……
???
そこには……二人の少年と少女がいて……少女はベットの上で上半身だけを起こしていて……そんな少女のとなりで少年は立ってそばにいた……
光輝『…………』
零崋『……今度こそ、約束……ちゃんと守ってね……『どんなこともあろうと、自分が守りたいものの為にその力を使う』って』
光輝は下へと俯くも返事を返した……
光輝『……ああ……今度こそ……この力をちゃんと扱えるようになって……今度こそ守ってみせる……お前を……』
零崋『……うん!それまでわたし、待ってるから……だからもうひとつ約束!!』
光輝『……?』
零崋『……『必ず、○○○○○○○○』』
光輝『……?レイ?今なんて……えっ?』
光輝は顔を上げるもそこには少女も、ベットも消えていた……
光輝『レイ?レイ!?どこだ!?』
PoH『おめぇは、なんにも守れない』
コウキ『!!?』
振り返るとそこにはPoHが立っていた……その顔には、人をあざけ笑うような表情を浮かべていた……
PoH『大体にして、おめぇは人を守るなんて向いてない』
コウキ『……黙れ』
PoH『おめぇはハンクの奴には到底敵わない』
コウキ『……黙れ』
PoH『おめぇは誰一人として守れない、おめぇはただの人斬りさ、いや『ただ』のじゃないな、『天才的』な人斬りだな』
コウキ『……黙れって言っている』
PoH『なにを否定していやがる、「人を守るためだ」って言っておきながら守れず、ただただ人を斬り捨てているだけじゃあないのか?』
コウキ『黙れ黙れ黙れ黙れ!!』
PoH『……おめぇは一生涯、誰一人として守れりゃあしねぇんだよ!!!』
コウキ『(ブチッ)黙りやがれぇぇぇ!!!』
ズバッズバッズバッズバッ!!ドサッ!
コウキはPoHに片手剣ソードスキル・ホリゾンタル・スクエアを叩き込む!PoHはそれをもろに喰らい、そのまま床に倒れこんだ……
コウキ『ハァ……ハァ……ハァ……えっ?』
コウキが見た先には……仰向けで倒れこむユウキとフィリアの姿が……
PoH『おやまぁ、やっちまったなぁ』
コウキ『……ちっ、違う!!俺じゃあ……俺じゃあない!!』
PoH『ほう?じゃあその手はなんだ?』
コウキ『はっ?』
コウキは自分の手を見てみると……血で染まって真っ赤になっていた……
コウキ『……あっ……あっ……あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!』
PoH『ヒャッハッハッハッ!!ヒイィ!ヒャッハッハッハッ!!』
そのとき……コウキは見た、ユウキたちの血溜まりに写る自分の目が……『銀色』に輝いていたのを……
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管理区
???「……き……ぅ……こ……こ……き」
コウキ「うっ……うう……」
ユウキ「……ウキ……コウキ!!」
コウキ「はっ!……こ、ここは?」
目が覚めたコウキは辺りを見るとユウキたちが心配そうな目でコウキを見ていた……
ユウキ「よ、よかった~……目が覚めた……」
シノン「大丈夫……コウキ?」
ラン「大丈夫ですか?コウキさん」
コウキ「あ、ああ……大丈夫……戦いは?」
ハンク「勝った、コボルドロードの玉座の裏に転移石があったからそれを使って管理区に戻ってきた」
キリト「倒れたお前をフィリアとユウキが肩を貸して連れてきたんだ」
コウキ「そう……か……ユウキ……フィリア……すまない」
フィリア「あ、謝らないでよ……そもそも私たち二人がピンチになっちゃったからコウキに無理させてしまったんだから……」
ユウキ「そうだよ!……だから……謝らないで……」
コウキ「……そっか……ありがとう」
フィリア「……うん」
ユウキ「うん!」
ハンク「さて、では帰るか?」
コウキ「あ、兄貴!」
ハンク「なんだ?」
コウキ「前に話した話、明日行おうっと思う」
ハンク「……あれか?」
コウキ「ああ」
ユウキ「?あれ?」
コウキ「……キバゴン」
ユウキ「ああ!」
ラン「……ああ……」
フィリア「???」
キリト・シノン「「……?キバゴン?」」
ハンク「……わかった、じゃあ俺達は先に帰ってるからお前らはここで明日のことを軽く話し合ってから帰ってこい、行くぞ」
ラン「はい」
キリト「えっと……またな」
シノン「……またね」
そう言ってハンクたちはアークソフィアへ帰って行った……
コウキ「よし、じゃあ明日の予定のこと話すぞ」
フィリア「あの……明日の予定って?」
コウキ「ほら、前に釣りしてたときに言ってた、このエリアにどこかに教会があって、もしかしたらその教会はカルマ回復クエストがあるかもしれない、って」
フィリア「あっ……」
コウキ「それに言ったろ、ここのエリアボスを討伐後、そこに行こうって」
フィリア「うん……ありがとう」
ユウキ「……ふ~ん……」
コウキ「なっ、なんだよユウキ……」
コウキが見た先には……「何か……面白くない……」っと言いたげな表情をするユウキの姿が……
ユウキ「べっつに~……ただね、二人っきりで楽しんでたんだねぇ~……って」
フィリア「っ///ユ、ユウキ///!!」
コウキ「ええっ……いやいや、楽しんでたって、俺が攻略に出ないようにフィリアを残してユウキたちは攻略出たんだろ?俺達はそのあいだ暇潰しに釣りをしてただけだぞ!?そもそもあのときクルもいたし!?」
ユウキ「ふ~ん……そう」
コウキ「信じてねぇ……orz」
フィリア「……ふっふふ」
……………………………………………………
数分後……
コウキ「……えーですので、今現在知り得ている情報を元にこのポイントエリアに向かうとします、異論は?」
フィリア「ないわ」
ユウキ「ボクも異論はないよ」
コウキ「よし、じゃあ今日はこれで解散するか」
フィリア「そうね、明日に備えて今日は早く休みましょう。」
ユウキ「そうだね、じゃあフィリア、バイバイ!」
フィリア「うん……バイバイ」
コウキ「またあしたな」
シュイイーン!!
コウキ達はアークソフィアへと帰っていった……
フィリア「……いったか」
フィリアは床に座りこみ……思考の海に入った……
フィリア(……起きたときのコウキ……まだ銀目になってた……けどすぐにいつもの蒼目になってた……眠っているあいだハンクに聞いてみたところあの目は昔からある状態になると銀目になるらしく、それは体や精神のリミッターを外して桁違いに強くなるとのこと……そしてなぜ銀目になるかは本人も知らない……っか……)
フィリアは立ち上がり、トコトコっと管理区の中で歩いている。
フィリア(あのときの目……まるで怯えて……悪い夢でも見たような……そんな感じが……コウキ……あなたの過去にいったいなにが?)
そしてフィリアは転移石を使い、セーフハウスへと帰っていった……
翌日……バステアゲートの落とし物
ガサガサ……ガサガサ……
コウキ「……キバオウの情報じゃあここらへんのはずだが……」
ユウキ「いまのところなにも見当たらないね……」
フィリア「……」
翌日、コウキとユウキはフィリアと合流し、教会があるとする、ここ「バステアゲートの落とし物」に来ていた……
コウキ「あの野郎……やっぱり嘘か?よし、あの野郎の弱味を……って?」
フィリア「どうしたのコウキ?」
コウキ「あそこ……あそこに建物があるぞ、もしかしたらあれが……」
ユウキ「……本当だ……すぐに行ってみよう!」
コウキ「だな」
コウキたちは建物へと向かっていく……
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教会
神父「……そこの貴方、何か悩みがあるのですね?」
フィリア「え、ええと……はい!」
神父「しかし、残念ながら懺悔室が壊れてしまっており……」
コウキ「むむっ!これはカルマ回復クエストの予感!」
フィリア「本当に!?」
コウキ「ああ、話の流れで考えてみて、教会を修理する材料を集めてくるクエストだろうな」
フィリア「それで修理した後に、懺悔をするのね?」
コウキ「たぶんな、オレンジを解消するクエストにしてはちょっとヌルい気もするがな……」
ユウキ「う~ん……とりあえずクエスト受けてみて試してみようよ」
コウキ「……それもそうだな」
ユウキ「では早速……ねぇ神父さん、懺悔室を直す為の資材、ボクたちが集めてくるよ!」
神父「おお!ありがとうございます親切な方々、では「上質な木材」を五つほどこちらに届けてくれませんか?」
コウキ「ん?」
ユウキ「わかった!任せて!」
ユウキたちは一度、教会から出ていった……
……………………………………………………
教会前
ユウキ「さて、じゃあ、資材探しを始めようか!」
フィリア「うん!この辺りにいる敵からドロップしそうだし……ってコウキ?なにさっきからストレージを開いて……なにか探し物?」
コウキ「まぁな……あっ!あった!!」
コウキストレージからある物をオブジェクト化した、それは……
ユウキ「……木材?……ってそれってまさか?」
コウキ「「上質な木材」だ、ここらのマッピング中に何度か敵と遭遇してたからその中に上質な木材がドロップしてるかもって思ってさ」
フィリア「ナイスコウキ!」
ユウキ「まさか、ここでコウキが縁の下の力持ちを発生させるなんて……」
コウキ「ほらほらぼさっとしてないでさっさと神父に渡しに行くぞ」
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教会
ユウキ「神父さん!資材持ってきたよ!」
神父「おお!これで教会を再建できる……」
フィリア「………………」
コウキ「これでしばらく待てば教会が直って……」
フィリア「うん」
シュイイーン!!
音がなると懺悔室の壊れた箇所がキレイに直った!
神父「ありがとう!貴方たちのおかげで教会が再建できました!」
コウキ「それで?悩みの相談は……」
神父「これは、些少ですが……心ばかりのお礼です」
神父はコウキたちのそれぞれに「聖職者の十字架」を渡した……
フィリア「………………」
ユウキ「嘘……でしょ?」
コウキ「………………」
神父「また何か悩みがありましたら、こちらにお運びください」
そう言って神父は部屋の奥へと消えていった……
フィリア「……やっぱり、違うみたい」
ユウキ「フィリア……」
コウキ「……すまないフィリア……期待させておいて……」
フィリア「どうしてコウキが謝るの、わたしのために協力してくれて……すごくうれしかった」
コウキ「……次のときは、もう少し探してみる」
ユウキ「手伝うよコウキ」
フィリア「けど二人とも、向こうの攻略とかやることがあるし、悪いよ……」
コウキ「それもやるさ、でも、これも俺にとっても大事な事なんだ……」
フィリア「コウキ……」
ユウキ「それはボクもそうだよ」
フィリア「ユウキ……」
コウキ「……ダメ元だがアルゴにも聞いてみるか……そうだ二人とも」
ユウキ「なに?」
コウキ「こんなときになんだけどよ……前からここのエリアが一段落したらさ、ちょっとここの海で兄貴達とも一緒に、パッ~と!エンジョイしようと思ってたんだ」
フィリア「えっ?」
ユウキ「あっ!それいいね!!」
コウキ「だろ?」
フィリア「け、けど……」
コウキ「ここ最近ろくなことしか起きてないし、ここらで気持ちをリフレッシュしないとな!!」
フィリア「…………だね」
コウキ「よっしゃ!じゃあ今日は早めに帰って、明日のバカンスの準備しないとな!!」
フィリア「……うん!」
ユウキ「手伝うよコウキ!!」
コウキ「助かる、じゃあ帰るか!」
フィリア・ユウキ「「うん!」」
そうしてコウキたちは教会から出ていった……
次回、大波乱に満ちた水着回!!
次回をお楽しみに!!