インフィニット・ストラトス 龍の魂を受け継ぐもの   作:すし好き

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大変~~~~~遅くなって申し訳ありません。m(_ _)m

後は最後の仕上げってところでなかなか時間が。
ここ一か月は、本っっっ当~~~~っに残業の連続で
時間がありませんでした(汗)

何度目になるか、投稿スピードを何とかせねば・・・。

今回は、いつもより少々短めです。

京アニ放火事件は、犯人のあまりに身勝手な動機に怒りより
先に呆れが出てきます……。


夜空に咲く花

「はぁ~~~。

 何で、中学生活最後の夏を女同士で過ごしてるのかしらね……」

「そりゃあ、みんな女以外で一緒に祭りに行くような相手がいないからですよ、会長。

 ……あれ?変だな?

 視界がぼやけて、前がよく見えないや……」

「自分で核心をついてどうする」

 

弾の妹である蘭は、自分が会長を務める生徒会のメンバーで

秋の学園祭のアイディアを探しに来たのだが、活気にぎわう周囲とは

対称的にテンション低めであった。

理由は、視界がぼやけているからと目をこすっている子から察しあれ。

 

「一夏さんを誘えてたらな……ん?」

 

盛大に自爆を体現したメンバーを無視して、周囲を見回すと自分の願望で

幻が見え始めたのかと目をゴシゴシとこする蘭だったが、こすっても

消えない幻……今見えている光景は現実だと悟る。

 

「あれ?一夏さん?」

「おー、蘭か」

 

夏休みにバッタリなんてマンガみたいなベタな展開が、現実に起きるほど

世の中は甘くないけど、心のどこかで願っていたシチュエーションに蘭は

浮足立つ。

だが、彼女はやっぱり現実とは厳しいことをすぐに知ることになる。

 

「き、奇遇ですね」

「そうだな。弾の奴も来てるんだけど、どこに行ったのかなあいつ?

 あっ、浴衣。似合ってるぜ」

「あああありがとうございまひゅ……」

 

蘭も明達と同じく、浴衣姿であるが思いを寄せている一夏に褒められて

一気にテレ顔になる。

 

「誰ですの、あの方は?」

「弾の妹の蘭よ……」

「ひょっとしなくても、やっぱりと言うか……」

「その通りよ、シャルロットちゃん」

「既に一夏に撃墜済み……」

「撃墜?お兄ちゃんと戦ったことがあるのか?」

「ラウラ、それは違……わないのか?」

「間違ってるような、間違っていないような」

 

蘭と初めて会う面々は、彼女のことを知っている者達に尋ねるが

尋ねなくても大体わかるといった感じであった。

ラウラだけは、簪の言葉に首をかしげるが、その疑問を正すべきか

どうか箒と明は顔を見合わせて苦笑いを浮かべる。

一方で、蘭と共に来た者達も興味津々である。

 

「ちょっとちょっと!あの会長がデレましたよ~、みなさ~ん♪」

「噂に聞く、会長の恋のお相手はどんな人かと思ってましたが、

 中々の人たらしのようですね~」

「会長ほどの美少女に思われているのに!って、思ってたけど……。

 くぅ~~~!

 頑張ってください、会長!

 ライバルの人達が持つ胸部装甲は、かなりの攻撃力ですが会長には

 将来性というものがあります!

 攻撃力の差が勝敗を決するわけではありません!」

 

自分達の中心人物で多くの生徒の憧れの生徒会長が、恋焦がれているのに

なびきもしない唐変木はどんな男かと彼女達は常々思っていたようだが、

一夏と共にいる面々を見て驚愕と納得をするのであった。

最後に攻撃力について力説をする者は、どこか自分にも言い聞かせているような

半泣きで蘭に応援を送る。

その直後に、彼女は鈴にサムズアップを送って鈴のこめかみに青筋を

浮かべさせた。

 

「あ、あなた達ね~!」

「きゃー、こわ~い~」

「でも、いつもと違って恥ずかしがってて可愛い~♪」

 

IS学園とはまた違った女子高なノリのじゃれ合いに、一夏はポカーンと

眺めるのであった。

 

「会長って、同じ学校の友達か?」

「は、はい。同じ生徒会のメンバーで……。

 一夏さんもそちらの方達は?

 何か、前にお店にいなかった人もいますけど……。

 そっちの人は、明さんに似てますけど、お姉さんですか?

 それとも親戚の方?」

「いや、お姉さんでも親戚でもなくて、正真正銘お前が

 知っている明だぞ」

「私の知っている明って……だってこの人女……」

「うん。だから、明は女だったんだよ」

「…………へ?」

 

一夏がサラっと告げた言葉に、蘭は驚き方を忘れたように口から間の抜けた声を

出して驚く。

 

同年代とは思えない程、落ち着き払い常に冷静沈着と絵に描いた美男子の明が!

 

ボディーガードや執事になって、自分を守ってほしい乙女の夢ランキングで

一夏とトップを争っていた多くの女子達が憧れ焦がれた明が!

 

時折、一夏と頭に“ふ”がつく女子達に黄色い声を上げさせ燃え上がらせた明が!

 

さり気ない仕草や気遣い、魅惑の笑顔で自分の一夏への想いを怪しく揺らしたあの明が!

 

自分と同じ……女?

 

「その~……黙っていて悪かったですね。

 わけあって、男の格好をしてたんです。ハハハ……」

「男の……格、好を……して……た……って。

 え?

 だって、そんな……。

 ホントに高校生なのってぐらい胸があって……。

 うなじを綺麗に見せて浴衣美人って言葉が似合って……。

 どっからどう見ても、誰もが認める女の人がカッコイイ明さんで……?」

 

あまりの衝撃に、蘭は言語機能がマヒしておかしな言葉遣いでヨロヨロと

混乱する。

 

「そんでもって、俺の恋人だ♪」

「うむ!時と場所に関係なくイチャイチャする、アツアツのバカップルだ♪」

「ほへっ?」

 

とどめとばかりに、一夏とラウラのダブルアタックが決まり、蘭はものすごく

おかしな顔になって完全に思考が停止した。

 

「うぉいっ!お前達は、もう少し考えて発言しろぉぉぉ!!!」

「会長!しっかりして!」

「傷は、浅いぞ!しっかりするんだ!」

「何イッテルノ?

 ワタシ、シッかりしテるYO?

 早ク、た〇むマじーんを呼んデ、今朝のワタシに

 festivalデしえすたしないようにツタエナイト……。

 アハハハハハ」

「会長!!!戻ってきて!!!?」

「この世界に奇跡も、魔法も、ないの!?」

 

能天気な発言をかました一夏とラウラにツッコミを入れる明の傍らで、

どこかの花園に“い”ってしまった蘭を同行者の女子達が必死に、

連れ戻そうとしていた。

 

「大丈夫か?

 どこかでデートをしている弾のお兄ちゃんを呼んだ方が、

 いいか?」

「ちょっと!瀕死状態に追い打ちをかけるな!」

 

完全なる善意で心配するラウラだったが、それは更なるとどめを

もたらし、鈴の全力のツッコミが響き渡るのであった――。

 

 

 

「ほら、一夏!次に行くぞ!」

「明さん?それに皆さん?

 何故にわたくしが、行く先々で奢らされているのでしょうか?」

 

鈴のツッコミが響き渡った後、蘭はバタリと倒れ共に来ていた友人達が

家まで運ぶことになった。

その様子を呆然と見ていた一夏だったが、怒りに燃える明達に

引っ張られ、各出店で全員分の食べ物や遊び代を払わされていた。

 

「当然の報いだ」

「反省してください」

「あんたが悪い!」

「まぁまぁ、落ち着いてみんな。

 あっ、次はかき氷お願いね、一夏♪」

「ただの砂糖のはずなのに、なんだ!このフワフワ感は~!?」

「こんな美少女達とデートできてるんだから、細かいことは気にしない~の」

「乙女心を弄んだ罪は重い……」

『お前の場合、悪気が無いのから余計に性質が悪い』

 

華麗と言えるほど見事なまでに、乙女心を粉砕した一夏と書いてバカと

呼ぶ、この世界朴念仁選手権優勝候補に鉄槌を下すことに明達の心は一つに

なっていた。

元々、祭りに来るにあたって小遣いは多めに持ってきた一夏だったが、

流石に8人分となると瞬く間に財布が軽くなっていく。

しかも、ラウラは出店を全制覇する気かというぐらいの勢いで

買っては食べて遊んでいくので、最早一夏の懐は軽くなりすぎて空に

浮かびそうな程である。

そんな一夏の心中を、初めて見るわたあめに夢中なラウラが知る由はなかった。

 

「とほほ……。それにしても、今日の出店はちゃんとみんな違う人がやってるな」

「そうだな」

「何を言っているんだ、明?」

「あ~前に祭りに来た時に……。

 何か、服とか変えてたけど同じ人が出店を回していたんだ。

 超高速で分身しているかのように、ブレブレの残像で……」

「しかも、何て言いうか顔が丸っこくてタコっぽかったから、人外の存在だったな

 あれは。色も黄色だったし。

 でも、魔物ってわけでもなかったし、悪意とかも感じなかったから

 何もしなかったんだ。

 カズキさんは、妙に笑っていたけど……」

 

出店をやっている人達が、以前見た妙な人?でないことに

一夏と明は苦笑いを浮かべて箒にどういうことか説明した。

色々と記憶に残る光景だったようだ。

 

「さぁ~て、お次は……っと。

 ん?あれは……」

 

次の獲物もとい鉄槌の品を探していた鈴は、ある集団を発見する。

自分達のように、男一人に対し女五人の一団が射的屋に挑戦していた。

 

「っし!

 また、私の勝ちね♪」

「アリサちゃんって、こういうの得意だよね~」

「な~んか、しっくりこないな……」

「そうだね、なのは」

「なのはちゃんとフェイトちゃんの二人もアリサちゃんと同じくらい、お店の人を

 泣かせる勢いで当てといてよく言うわ」

「ははは……」

「お~い、ユーノ~」

 

気軽な声で楽しんでいる声を上げるアリサ達であったが、

はやての言うように、店からしたら景品をごっそり持っていかれているので

楽しむどころではなかった。

遊びにも全力全開な幼馴染達に、ユーノが肩をすくめている所に彼らを

見つけた一夏達が声をかけてきた。

 

「一夏!それにみんなも」

「すごいことになってるな」

 

一夏は、なのは達の傍に積まれた景品の山に引きつった声で驚く。

 

「いや~。アリサちゃんやなのはちゃんの負けず嫌いに火がついてもうて、

 気がついたらこないなことに……」

「これは、どういった遊技なのだ?

 見たところ、的はないようだが?」

「ああ、これはおもちゃの銃で棚に並んでいる景品を落として

 手に入れる遊びなんだ」

「なんだか、おもしろそうだね」

「ふっ……射撃ならこのセシリア・オルコットの出番ですわ!」

「甘いわね、このコルク銃は本物とは勝手が違うのよ?

 夏祭りハンターと言われた鈴ちゃんの実力を見せてあげるわ!」

「これは、お姉さんも参加する流れかしらね~?」

「おじさん、人数分よろしく。

 代金は、この人が払うので」

「おい、簪!」

 

ラウラの興味津々といった発言から、なのは達のようにセシリア達も

勝負することとなり、サラッと簪がその経費を一夏に押し付けてきたので

一夏は悲鳴を上げる。

 

「よし!では、私も……」

「やるのは構いませんが、皆さん程々に。

 簡単だからと調子に乗ると、ああなりますよ?」

 

やる気満々な箒達に、明はあるモノを指差す。

それは、出入り禁止な客の似顔絵だった。

描かれているのは、前髪で目が隠れているギャルゲーの主人公のような少年と

ツンデレっぽい少女。

そして、バンダナを巻いた赤髪の少年……弾の三人であった。

 

「そいつらか~。

 確か、弾並みの腕で次から次に景品をかっさらっていって、いくつも閉店に

 していったっけ?」

「彼らも相当な腕でした……」

 

感慨深く語る一夏と明に、少し頭の冷えた彼女達は程々にしようと思いなおして

コルク銃を構えた。

結果的に、全員一回分で終わりにしたが根こそぎ目玉景品を持っていかれ

店のおじさんは泣きを見る羽目となったのであった。

 

「さてと、せっかくだしこのままお前達も一緒に花火を見ないか?」

『お前ならそう言うよな、やっぱり……』

「なのはと二人っきりって言うのは、どっちみち無理みたいだし、僕はいいよ。

 みんなは?」

 

射的を終え、そろそろ目当ての花火の時間が迫り、一夏は全員で

見に行こうと普~~~通に提案する。

女性陣からしたら、一夏やユーノと二人っきりなのが理想なのだが、

どうあがいても叶いそうにないと、今回は二人っきりというのを諦める。

 

「お前はどうしてそう……」

「大変だね、明ちゃん。

 いっそのこと、みんなで一夏君のお嫁さんになっちゃう?

 私は、なのはちゃん達となら別にいいかな~って思ってるけど♪」

 

がくっ!っと肩を落とす明に、すずかが苦笑いを浮かべて励ますが、

その言葉にラウラ以外の女性陣が目を見開いて彼女に顔を向ける。

だが、すずかは意味ありげに冗談にも本気にも取れるような優雅な笑みを

浮かべるのだった。

 

「す、すず……か?」

「ああああああんた、何を言ってんの!?」

「…………」

「お姉ちゃん?それもありかも……なこと、考えてないよね?」

「お~い、みん~な~。

 置いていっちまうぞ~」

「ん?」

 

すずかの発言に呆然となる者、顔を真っ赤にする者、いい考えかもと

検討する者と反応は様々であったが、先に行く一夏とユーノには聞こえておらず、

早く来るように促した時、通り道のそばの草むらから物音が聞こえた。

 

「何だ?って、弾と……虚さん?」

「一夏!?それに、ユーノ!?」

「ど、どうしてここに!?」

 

物音の正体は、弾と虚であったが二人とも手をアタフタと動かして挙動不審であり、

どうしたのかと一夏とユーノが首を傾げたところで、明達も追い付き何事かと

見ると、弾の手から何かが落ちる。

それは、花魁みたいな女性から虚に渡されたもの。

所謂子供は見ちゃダメ!なことをする際に、使うもの……。

これが意味するのは……。

 

・人目につかない暗がり(話に聞いた花火を見る絶好のスポットを目指して迷っただけ)

 で年頃の男女が二人っきり(ゴウリュウガンもいるので、正確には二人っきりではない)。

 

・弾が落としたもの(虚が落としたのを拾っただけ)を使おうとしていた(ように見える)。

 

弾と虚は、自分達がとんでもない誤解をされる状況だと瞬時に理解したのであった。

 

「ま、待て……待ってくれみんな。

 誤解だ……!話せば……話せばわかる!!!」

「そうです!

 ここここここんなとこで、そそそそんなことするわけないじゃないですか……!」

「こんなとこじゃなければ、するのか?」

 

顔を赤くして、気まずそうにする一夏達に弾と虚は必死に弁明しようとするが、

唯一状況をわかってないラウラが口にした一言で空気が固まった。

 

「そもそも二人は、何をしようとして……」

“お邪魔しましたぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!!!!!”

 

弾と虚が何をしようとしていたのか聞こうと開きかけたラウラの口を

シャルロットが塞いでそのまま担ぐと、全員その場から瞬間加速を思わせる速さで

離脱した。

 

 

 

「いや~驚いたね~。

 まさか、弾が……」

「あいつもやる時はやるけど、こんなとこでなんて」

 

大人の階段を上ろうとしていた(早とちりによる誤解だが)友人に、ユーノと一夏は

尊敬と羨望が混ざった声で深く頷く。

 

「いつ人に見られるかわからない外で後ろから……はぅん!」

「いいいいいいけませんわ!そんなすぐそばに人がいるのに!」

「こんなとこでこんな格好させるなんて、一夏はエッチで変態さんだよ……」

「…………フェイトちゃんと同じ素質をセシリアちゃんやシャルロットちゃんも

 持ってるかもとは思っとったけど……三人とも随分、遠くに行ってもうたなぁ~」

「ちょっ!はやて!

 戻ってきて!あたし一人じゃツッコみきれないから!!!」

「アリサちゃん、何だか大変そうだね~。

 でも、月明かりの下でなんて……ふふふ♪」

「すずか!?

 その怖い笑みは、やめてくれ!」

「まさに夜の女王……」

「楯無さん!なのはも!

 落ち着いてください!」

「あわわわわわ。ううううう虚ちゃんがおおおおお大人の道ををををを!!!?」

「ふにゃぁ~~~」

「お兄ちゃん、目的地はまだなのか~?」

 

ある程度の落ち着きを見せる男二人と違って、女性陣は大混乱だった。

妄想の世界に行って、自分がそうなったらと悶える者達に、

どこか悟りを開こうとしているはやてを引き戻そうとするアリサ。

妖艶な笑みで怪しい笑みを浮かべるすずかに驚愕する箒と簪。

明は、そんな彼女達に構うことなくオーバーヒートしている楯無と

なのはを落ち着かせようとする。

一人、空気を読んでか読まずかラウラはいつまで歩くのかと一夏に

尋ねる。

 

「ちょうど、着いたぜ?

 ここだよ」

 

たどり着いたのは、神社の裏手にある林の一角。

ちょうど、天窓を開けたように空が見える場所であった。

子供が探検して迷子になって偶然見つけでもしないと見つからない

隠れた穴場である。

春は朝焼け、夏は花火、秋は満月、冬は雪と四季折々の顔を見ることができる。

 

「時間もちょうどいいみたいだね。

 3、2、1……」

 

ヒュゥゥゥ~~~……ドォォォン!!!!!

 

滑り込みセーフと言わんばかりに、ユーノがカウントダウンをして

空を見やると、夜空に火の花が大きく花開き、人々を照らし出した。

一同は、声を出すのを忘れて次々と咲いては消えていく色とりどりの

火の花に目を奪われる。

 

「月並みだけど、綺麗だな……」

『ああ……。そうだな。

 人間のこういう“創る”力は、誇るべきものだろう』

 

僅か数秒間だけ輝く花に、一夏は思いをはせ、ゲキリュウケンもまた

その輝きを創り出す人間の力を認めるのであった。

 

「来年も……またみんなで見よう……必ず!」

 

意を決するように一夏が口にした言葉の意味を、ユーノ達は理解し静かに

頷いた。

来年も花火を見る…………創生種に必ず勝つということを!

 

 

 

オ マ ケ 4 ☆

 

「確か花火が上がった時は、た~まや~と言うんでしたっけ?」

「それって、どんな意味があるの?」

「昔の花火屋の名前よ。

 その応援の掛け声が今でも続いているのよ~」

「他にも掛け声……つまり、花火屋はあるけど技術が上だからとか

 掛け声の語呂がいいからとかで、た~まや~が有名なんだよ」

「力に溺れやすく浅はかに物事を考えられない愚かな一面もあれば、

 心を震わせるものを生み出すことができる……人間とはやはり面白い」

「いや……だから、何でお前達は普通に馴染んでいるんだ?」

 

一夏達と同じように花火を見ていたカズキ達の知り合い……創生種達は、

極々自然に花火を楽しみ雅とカズキの解説を受けているので、

千冬のツッコミもキレが弱かった。

 

「細かいことは、気にしたら負けだよ?千冬ちゃん」

「……そうだな」

 

あれこれ考えるだけ無駄だと悟った千冬は、花火を堪能しようと

ツッコミを放棄した。

 

「あら?

 帰ってきた、あなたの両親の姿が見えないわね?

 いつの間に……」

「あの二人なら、二人っきりで見てるわよ~。

 人気のない場所で……♪

 一夏もそうだけど、ラウラちゃんも弟や妹を目に入れても痛くないほど

 可愛がりそうだし……ふふふ♪」

 

雅の意味ありげな楽しそうな言葉も千冬は、我関せずで

花火を眺めるのであった。

 





一夏や明が言っていた顔がタコっぽくて分身したり、
射撃が弾並なギャルゲーの主人公やツンデレガンナーは、どこの
暗〇教室の関係者なんだー(棒読み)

弾と虚は、まだ大人の階段は登ってませんよ?
まだ・・・ね?

来年の夏は、関係者一同で赤ん坊の抱っこ争奪戦が
起きるかもしれませんwww
誰の弟(妹)とは敢えて言いませんwww

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