インフィニット・ストラトス 龍の魂を受け継ぐもの   作:すし好き

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はじめまして、すし好きというものです。
今まで読み専だったのですが、思いきって書いてみました。

*後々出す予定だった設定を使って、少し変更しました。


始まりの始まり

誰も知らないどこかの場所で、動きを見せるものがあった。

 

「くくく、ははははは!!!

 動く!動くぞ!体が動く!!!」

 

そのものは、余程うれしいのか笑い続けた。だが、それは歓喜よりもどこか狂気を孕んでいた……。

 

「これで……これでようやく奴らをつぶすために動くことができる!

 だが、そのためにはまずは力を蓄えなければ……。

 待っていろ、世界の害悪ども!

 お前たちの存在を……俺は否定する!!!」

 

そう言い放ち、そのものはそこから姿を消した。

これが、次元世界を大きく震撼させる事件になることのきっかけになることをこの時、誰も知らなかった――。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

時空管理局。それは数多く存在する次元世界を管理・維持するため、軍隊・警察・裁判所の3つを統合した、強大な組織である。

この時空管理局では、地球ではおとぎ話にしか存在しない魔法の力を用いて数多ある次元世界の平和を守っているのだが……。

 

 

管理局のとある一室。そこは、今異様な空気に包まれていた。

 

「以上が、回収された映像になります」

 

司会が戸惑いがちにそうしめると、一斉にその場にいたものたちはガヤガヤとし始めた。

 

「これ、何の冗談なん?クロノくん?」

「信じられないのは、わかるがこれは動かしようのない事実だ、はやて」

 

その部屋にいた一人である八神はやては、今見た映像が悪い冗談であってくれと僅かな願いを長年の友人の一人であるクロノ・ハラオウンに否定してほしかったが、残念ながらそれは敵わなかった。

 

今、この部屋では数カ月前から、起こり始めたある事件についての会議が開かれていた。

管理局が管理をしていない世界への入り口を監視する基地が、次々と襲撃を受けたのだ。

そのほとんどが、基地の跡形もなく壊滅させられ死者も多数である。

 

何とか、生き残った局員もいるが、その大半は意識不明の状態で発見され、他の局員はまともな受け答えができないほどの錯乱状態で回復の目途も立っていない。

 

跡形も残っていない基地はもちろん他の基地にも、監視カメラ等の映像も何も残っておらず、手掛かりの一つも得られなかったが、一番最近の襲撃で何とか救援に向かった応援部隊が駆け付けることができた。

襲撃者は増援を感づいたのかその場からすぐに姿を消したが、映像が残っている機材の回収に加え何人かの局員の救出にも成功したのだ。

 

ここから、事件解決の糸口をと誰もが思ったが入手した映像と生き残った局員たちの証言は、想像をはるかに超えたものだった――。

 

襲撃者は、まるで騎士のような黒い鎧を全身に纏ったものだったが、放たれていた空気は騎士と呼べるものではなかった。

 

まるで、目に映るもの全ての存在を憎むかのような濃厚な殺気。

ほとんどの局員がその殺気に呑まれ、委縮したとこを攻撃されたみたいなのだ。

 

そして、襲撃者の戦闘方法、それも管理局からしたら異常の一言だった。

 

・数十メートルの距離をまばたきの一瞬程でつめる驚異的な脚力。

・管理局でも多くないAAAランク魔道士の防壁をまるで紙切れのごとく切り裂く剣。

・砲撃魔法をまるで意に介さない防御力。

 

何よりもその場の者たちが信じられなかったのは、襲撃者の記録映像や現場からは、魔力を検知することができなかったのである。

これほどの襲撃を行ったにも関わらず、現場には魔法を使った際に残る魔力の残滓が一切検出されなかったことも大きな謎の一つだったのだが、この映像から襲撃者は魔法とは別の力を使って襲撃を仕掛けてきたと管理局は認めざるを得なかった……。

 

だが、得られた手掛かりが他にないわけではなかった。

 

終始言葉を発さなかった襲撃者だが、逃亡に使用したその基地の転送装置の監視カメラの映像でつぶやくように言っていたのだ。

 

「次は、地球か……

 どこまで、腐っているんだ!こいつらは!」

 

そう言い残し彼は姿を消した。

 

それを証明するかのように、転送装置の転送先も地球と記録が残っていた。

これらの手がかりから、襲撃者は地球にいる可能性が濃厚となり直ちに調査が行われたのだが……。

 

「これ、地球から借りてきたビデオとかじゃないんだよねクロノ?」

「私もちょっと信じられないんだけど、クロノくん」

「残念だが、この映像もまごうことなき本物だ。フェイト、なのは」

 

管理局の中でも特に有名な魔導士である、フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンと高町なのはは、今映っている映像が信じられなかった。

 

それは地球に調査に向かった局員が撮影したものであり、そこには地球の特撮番組に出てくるような白い鎧を纏った青き剣士と赤き銃士が映っていた。

 

調査員の報告によると、調査をしていたら突然空間を切り離す結界魔法のような空間に迷い込み、そこで紫と黄色の縞模様にこうもりの羽のような装飾を頭につけた一つ目の異形に襲われたのだ。

一体ぐらいなら、何の問題もなかったのだが射撃魔法で攻撃している間に次から次に湧いてきて数で押されてしまったのだ。

 

調査員が窮地に陥ったその時、リュウケンドーとリュウガンオーと名乗る剣士と銃士が現れて次々と調査員とは比べ物にならない速さで次々と異形の者たちを倒していった。

 

だが、映像はそこで途切れた。

背後から何者かの襲撃を受け、カメラの撮影機能が故障してしまったようなのだ。幸いにも、録音機能は辛うじて生き残っており途切れ途切れだが、彼らの言葉を何とか聞くことができた。

 

「お前…は、何…ISを狙…!」

「さ…、何故で………ね?」

「何……ろうと、…前…の好……はさせ……!」

 

二人の戦士が何者かとしゃべっているようだが、調査員が意識を取り戻した時は全て終わっており、慌てて転送魔法を用いてその場を退いたのだ。

 

 

「このタイミングでISが絡んでくるなんて、

 今回の襲撃犯と“例の男の子“の件……、何か関係があるのかな?フェイトちゃん?」

「全くの関係が無いことだけど、

 そう言いきるにはあまりにもタイミングが重なりすぎているよね」

 

フェイトに尋ねるなのはだが、歯切れの悪い言い方で答えるフェイトだった。

 

インフィニット・ストラトス<Infinite Stratos>、それは通称ISと呼ばれるパワードスーツである。地球において宇宙開発を目的として開発されたが、既存の兵器を遥かにしのぐ性能から軍事転用へと本来の目的から外れた道へと進んでしまった。

そして、ISには重大な欠点があった。それは女性にしか起動させることができないということである。

 

現在、「スポーツ」としてその立場は一応落ち着いているが、それでも高性能なISと優秀なIS操縦者はそのまま国の力へと繋がるので、女性が優遇される制度が各国で数多く施行された。

そんな中で、女性しか動かすことができないはずのISを動かすことができる少年が、現れたのだ。

 

当初ISは、現地の世界の技術水準を大きく超えたものでも、地球に存在しているものとしか認識されていなかった。

だが、男性操縦者の発見、リュウケンドーなるものたちの会話からISには何か秘密があり、基地の襲撃者はそれを狙って何を企んでいるのでは?という推測から急遽、地球での襲撃犯探索に加えISと謎の戦士たちの調査が決定された。

 

ISの調査には、高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやてが行うこととなった。

 

これは地球で唯一のISを学ぶ場、IS学園で生徒として潜入するためである。

加えて、この三人は幼い頃は地球で過ごしており、当時から大人でも解決するのが難しい事件をいくつも解決してきたエリート魔道士のため、何か起きても問題もないと大半のものが何の心配していなかったのだが――。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ええ、あなたの予想通りIS学園での調査が決定しましたよ。

 しかも、調査員までドンピシャとかやはりあなたはとんでもないですね」

 

明かりも付いていないある部屋で、あるものが何者かと連絡をしていた。

 

「・・・・・・・」

「なるほど。確かに上の連中は、魔法以外の力にはいい顔をしませんからね」

「・・・・・?」

「覚悟?そんなものとっくにしていますよ。

 あなたたちと共に強くなると決めた時からね……」

「・・・・・・・」

「わかっています。うまくやりますよ。

 それじゃ、そろそろ仕事の方に戻ります。

 皆そろそろ、アイツのせいで参っているでしょうから」

 

そう言って、その者は部屋を後にした……。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「いや~まさか、アリサちゃんやすずかちゃんと、

 こんな形で一緒に学生生活を送れるとは思わんかったわ~」

 

「そうだね、はやて」

 

地球で意外な形で再び、学生生活を送ることになったなのは、フェイト、はやては廊下を歩いていたが、さっきまでの会議の空気が重たかったせいか、彼女たちの言葉にはどこか覇気がなかった。

 

「確かに、大変な任務になるだろうけど前向きに考えよう♪

 三人力を合わせれば、何とかなるよ!」

「なのは」

「なのはちゃん」

 

それは、重い空気を吹き飛ばすための鼓舞だったが、

不思議とフェイトとはやてには力が湧いてきた。

この親友は、いつもこうやって私たちに元気をくれる。

だから、私たちもがんばろうという気持ちになっていった。

 

確かに難しい任務になるけど自分たちが力を合わせれば、

何とかできるという自信が彼女たちにはあった。

 

一人では勝てなくても三人の力を合わせれば、倒せない敵も切り開けない道もないと。

 

自分たちにはそれだけの力があると信じていた。

 

 

 

しかし、彼女たちはまだ知らない。

 

――世界の裏側を、歪みを……

 

――“力“を持つということの本当の意味と覚悟を……

 

――今、この瞬間も自分たちの運命が動き出していることを……

 

 

 

運命の悪戯によって、3人の魔導師、星を司る少女、金色の閃光、最後の夜天の主は、IS学園へと赴くこととなった。

 

そこで待ち構えている未来は果たして、如何なるものか……

 

 

 

 

 

ここは、とある剣道場。

そこで長い黒髪をポニーテールにまとめた一人の少女が竹刀を持って素振りをしていた。

 

「(もうすぐだ。もうすぐ、一夏に会える!)」

 

その顔は少し緩み頬は、ほんのりと赤色に染まっていた。

その様は恋する乙女であり、彼女の人となりを知るものが見れば、ねほりはほり問い詰められることだろう。

 

素振りが終わると、彼女は息を整え正座して精神統一を図るが、一度火のついた恋する乙女の思考を止めることはできなかった。

 

「6年ぶりか。一夏は、私のこと覚えているだろうか?

 会ったら私だと気付いてくれるだろうか?

 もしかしたら・・・・・いや!そんなことはない!

 一夏はそんな薄情な男では!

 でも、もしかしたら、いや……」

 

前向きな考えと後ろ向きな考えはエンドレスで続き、彼女が思考のループから抜けたのはしばらくしてからだった。

 

「はっ!い、いつの間にこんな時間に!?

 いかんいかん、こんなことでは!

 一夏にも会えるんだ、なのはたちにもまた会えるだろうか……」

 

想い人と同じように自分を救ってくれた友のことを思い少女、篠ノ之箒(しののの ほうき)はつぶやくが、彼女が彼らの驚くべき秘密を知るのはまだ少し先のことである――。

 

 

イギリスのとある訓練場で、青いISを纏った金髪の少女が訓練を行っていた。

 

「ふう~」

「お疲れ様です、お嬢様。お飲物をどうぞ」

「ありがとう、チェルシー」

 

メイドから飲み物をもらった少女の名は、セシリア・オルコット。イギリスの名門貴族のお嬢様である。

 

「そう言えば例のISを動かした少年、お嬢様の同級生になるそうですね」

「ふん。私には関係ありませんわ。

 大体、IS学園には曲芸を見に行くためではありませんわ!」

「そのように」

「もし、私の前に立ちふさがるなら・・・」

 

ドヒューーーウ!!!

 

「打ち抜くだけですわ」

 

彼女がそう言い、メイドのチェルシーと共に訓練所を去るとそこに残ったのは真ん中を打ち抜かれて煙を上げる的だけだった。

 

彼女がかの東の地で、その瞳に映すのは今までと同じ味気ない景色か、それともまだ見ぬ光り輝く光景か――。

 

 

 

 

 

中国のとある山奥その一角で煙が上っており、拳法家風の服を着た一人の少女が目を回して伸びていた。

 

「あう~~~~~」

「大丈夫、鈴?」

 

伸びているツインテールの少女、凰鈴音(ファン リンイン)を同じく青い髪をツインテールにまとめた9歳ぐらいの女の子が、安否を尋ねた。

どうやら、この子が鈴を気絶させたようだ。

 

「はぁ~、これで一体何敗目だシュテルよ?」

「レヴィに通算57敗目ですね、ロード」

 

その近くで、銀色の髪のショートカットのロードと呼ばれた女の子がショートカットの栗色の髪のクールビューティという言葉が似合う女の子、シュテルに若干呆れを含んだ声で鈴の戦績を訪ねていた。

 

「全く!意中の男のためとはいえ、飛ばしすぎだ!バカモノ!」

「まあまあ、ロード。

 私たちにはまだ解りかねますがそれだけ、

 鈴があの織斑一夏という殿方を好いているのですよ」

「愛の力ってやつだね~♪」

「何、好き勝手言ってんのよ!

 シュテル、レヴィ!!!」

 

伸びていた鈴がガバッと起き上がり、ひやかす二人にかみついてきた。

一体、どこにそんな元気があったのやら。

 

一見仲の良い女の子のやりとりのようだが、彼女たちがいる場所を見たら、普通の人はこう思うだろう。

――何かおかしい、と。

 

今、この場はどこか色彩が欠けている空間だった。

まるで、そこだけ周りから“その場だけ、切り離した”ように。

 

 

「それでは、今回の反省会を始めるぞ」

「解説は私が」

「は~~~い!」

「むぅぅぅ~!」

 

ロードことディアーチェが促すと、どこから出したのかシュテルは眼鏡をかけて解説を。レヴィは元気よく返事するが、鈴はどこか不機嫌だった。

まあ、自分よりも小さな子に負けたのだから仕方がないだろう。

 

彼女たちが今いるのは、魔法で作った結界の中である。

ある事件で本来なら、消えるはずだったディアーチェ、シュテル、レヴィの三人は何の因果か生き残りここ中国で一人の少女、鈴と出会った。

 

普通なら魔法なんて信じられないが、散歩していた自分の目の前に現れたのだから信じるしかないだろう。

 

ことの経緯をおおまかに聞いた鈴は、彼女たちにあることを尋ねた。

 

――私にも魔法って使える?――と。

 

調べたら、鈴からは魔法を使うのに必要なリンカーコアがあることがわかり自分を強くしてくれと三人に頼み込んだ。

 

当然、ディアーチェたちは戸惑いを隠せなかった。

どうして、魔法を使えるようになりたいのかと聞いたら、

――力になってやりたい奴がいるのよ。――

と鈴は、答えた。

根負けした三人は、すぐにあきらめるだろうと思ったが、鈴は挫けなかった。

うまく飛べなくても、何度模擬戦でディアーチェたちに負けても鈴は歩みを止めなかった。

 

そして、ディアーチェたちにも当初の考えはなく、

今や弟子を鍛える師として日々を過ごしている。

 

 

「というわけで、今回の鈴の敗因は得意な距離に持ち込んだものの

 レヴィのパワーに真正面から対抗しようとしたことです」

「相手の得意分野にわざわざ、合わせる奴があるか」

 

「おっしゃる通りです……」

 

「ねぇねぇ、お腹が空いてきたからそろそろご飯にしない?」

 

のんきにそう言うレヴィにガクッとディアーチェと鈴がズッコケ、シュテルがため息を一つこぼした。

 

「お、お主という奴は」

「仕方がありません、ロード。

 続きは食事の後にし、本日の訓練はそれでお開きにしましょう。

 鈴は、ISの訓練もあることですし」

「そ、そうね」

 

何もない闇から生まれた三人の少女は、一人の少女と出会い本来とは違う運命を歩み始めた。

 

本来なら交わることのなかった運命が、更なる運命をもたらす時は遠くない――。

 

 

 

フランスのとある屋敷で、一人の少女が自室で荷造りをしていた。

 

「ふぅ~これで準備はOK♪

 後は、日本に行くのを待つだけか。

 彼に、会えるのが今から楽しみだよ~」

 

上機嫌に鼻歌を歌う彼女の名は、シャルロット・デュノア。

量産機ISのシェアが世界第3位の大企業、デュノア社の令嬢である。

 

「彼に会ったら、まずは改めてお礼を言ってそれから……、いや~ん♪

 もう、男の子はエッチなんだから/////」

 

両手を頬に当てながら自らの妄想に浸り、思考がエンドレスになるというのは、全世界の乙女の共通事項なのだろうか?

 

彼女がそんな自分の妄想に浸っていると、コンコンと部屋のドアが叩かれた。

 

「シャルロット、少しいいか?」

「えっ!?お、お父さん!ち、ちょっと待って!」

 

部屋の前にやってきたのは、彼女の父親、エリック・デュノアであった。

荷造りのために散らかっていた衣服等を簡単に片付けて彼女は、父親を部屋に通した。

 

「ど、どうしたの、お、お父さん?」

 

「いやそ、その~

 大したことではないが、もう少ししたらしばらく会えないから夕食を一緒にでもと

 思ってな」

 

とエリックは照れ臭そうに頬をかきながら言葉を紡いだ。

 

「う、うん。一緒に食べよ/////」

 

一見、久しぶりに会ってどうコミュニケーションしたらいいのかわからない親子の光景だが、二人は別に悪い気はしていなかった。

すれ違っていた二人は、“彼ら“がいなければこうやって家族としてわかりあえることはできなかったのだ。

”彼ら”が言ったように少しずつ歩み寄っていけばいいのだということも二人はわかっていた。

 

「シャ、シャルロット。日本はフランスとは気候が違うから、体調には気をつけるんだぞ」

 

「う、うん。(日本か~。どんな国なのかな~。あんな素敵な人の国なんだから、いいとこな んだろうな~。

 し、将来住むことになるかもしれないから、しっかり勉強しないと!

 あっ!彼に、こっちに来てもらうっていうのもアリだよね//////)」

 

「……」

 

再び、乙女の妄想に入るシャルットに、娘を持つ父親特有のセンサーが反応するエリックだったが、この手の話にどう対処すればいいのかわからないし、下手にちょっかいを出して娘に嫌われたくないという思いが強いので何も言えなかった。

 

一度は失った家族という絆を取り戻した少女が、新たな絆を紡ぐ時は近い。

 

 

ドイツのとある軍の基地の一室で、銀髪の少女が静かに黒い感情をメラメラと滾らせていた。

 

「あの人の唯一の汚点、織斑一夏・・・必ず排除する!」

 

かつて、彼女は栄光の座から一気に奈落の底に突き落とされ、ある女性に救われた。

その人は誰よりも気高くなければならない、完璧でなければならない。

そんな思いから、ある感情を強く燃やしているのだ。

その考えはひどく傲慢で身勝手なものだが、残念ながら彼女がそれを理解するにはあまりにも“人間”として過ごす時間が少なすぎた――。

 

「日本……“あいつ“もいるのだな。

 ……今度会ったら、絶対に!

 絶っっっ対にぎゃふんと言わせてやるからなぁぁぁ!!!!!」

 

黒い感情を燃やしていた姿とうって変わって、

若干涙目になりながら、年相応な姿でリベンジを叫ぶ少女、ラウラ・ボーデヴィッヒ。

この姿を見たら大半の人間が彼女と“あいつ”と呼ばれた者の関係をなんとなく察するだろう。

 

彼女が、どんな想いからその叫びをあげるのかを知るのはまだ少し先のことである。

 

――余談だが、ラウラが叫んだ姿を黒ウサギ見守り隊という彼女のファンクラブ(本人非公認)の会長がカメラで録画していたのだが、リベンジに燃えているラウラはそのことに気付かなかった。

 

その会長の姿を目撃した会員たちの証言によると、

 

・ホクホクしてました。

・お姉さまはすごく上機嫌でした。

・まるで、妹のかわいいとこを見た姉みたいにルンルンでスキップしていました。

 

とのことである。

ちなみに、その映像を見た会員たちも、

 

「かわいいな~うちの隊長は、もう/////」

 

となったのは言うまでもない。

 

 

 

日本のとある武家屋敷。

ここでは、来る学園での寮生活のために荷造りしている少女たちがいた。

 

「かんちゃ~ん♪もうすぐ、憧れの王子様に会えるね~」

 

「ちょっ!ほ、本音~」

 

顔を真っ赤にして、狼狽している水色の髪をして眼鏡をかけた少女は更識簪(さらしき かんざし)。

この家、対暗部用暗部「更識家」の次女である。

そして、そんな彼女をからかう袖丈が異様に長い服を着て、のんびりとした空気を出している少女は布仏 本音(のほとけ ほんね)である。

そうは見えないが、彼女は「更識家」に仕える家系であり、簪のメイドなのである。

 

だが、二人の間に流れるのは主従のものではなく、気のおける友達そのものであった。

 

「そ、そういう本音だって、彼の仲間のあの人に会いたいんじゃないの/////」

 

「ふ、ふぇっ!そそそそ、それは/////」

 

思わぬ反撃に慌てる本音だったが、突然、彼女たちの部屋がバッ!と開き、簪と似た顔で同じ水色の髪をした少女が入ってきた。

その手には、扇子が握られており、開かれたそれにはコイバナ!と書かれていた。

 

「話は聞いたわよ!恋に燃える乙女たちよ!!!」

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

「あっ、お嬢様だぁ~」

 

彼女は、更識楯無(さらしき たてなし)。簪の姉であり、更識家の現当主である。

楯無というのは、当主に受け継がれる名で彼女の本名は別のものであるが、それを明かすのは別の機会にしよう。

 

「お姉ちゃん、どうして家に!?」

 

「私も荷物を整理するために、仕事を片付けて久々に帰ってきたのよ♪

 おかげでおもしr、じゃなくて、いいことを聞けたわ~」

 

「今、おもしろいって言おうとしてませんでした~?」

 

「細かいことは、

 気にしないの本音♪

 簪ちゃんや本音に春が来て、お姉ちゃんうれしいわ~

 でも、お姉ちゃんはちょっとさびしいかも~」

 

ヨヨヨ、と泣く真似をしていると。

 

「王子様に会えるのを楽しみにしているのは、お嬢様もでは?」

 

彼女の後ろから、眼鏡をかけ髪を三つ編みにまとめた、いかにも真面目な委員長に見える少女が入ってきた。

 

「なっ!ううううう、虚ちゃちゃちゃんんん!?

 ななななな、何ヲイッてルのカカかカかナ?」

 

彼女は布仏 虚(のほとけ うつほ)、本音の姉である。

簪の姉である楯無のメイドだが、小さい頃から一緒に育ったので、楯無からしたら気のおける友人であると同時に姉のような存在なのだ。

 

幼少時から一緒にいるため、他人には知られたくない秘密も知られているので、いろんな意味で楯無は彼女に頭が上がらなかったりする。

 

本音にからかわれた簪以上に慌てふためく、楯無に虚は、

 

「王子様に会えるのを楽しみにしているのは、お嬢様もでは?」

 

ときれいにもう一度言った。

 

「なんで、同じことを言うの!」

 

「大事なことなので、二回言いました♪」

 

虚は眼鏡をクイッと直しながら、表情を変えずに返した。

 

「おおお~、いつもお嬢様に振り回されてるお姉ちゃんの反撃だ~♪」

 

楯無の性格はよく言えば明るく周りを笑顔にするのだが、裏を返せばそれだけ他人を振り回しているのだ。

そして、その後始末をするのは彼女の従者である虚なのでいろいろ溜まっていたのだろう。心なしか、彼女の顔は楽しそうにも見える。

 

普段、人をからかう側である楯無が年相応に慌てふためく姿は見ていて飽きないのだろう。

 

「ううううう虚ちゃんだって、本音と同じように、

 あああああ赤い髪のあの人に会いたいんj」

 

「お嬢様。簪さまに内緒にされているあの部屋のことですが……」

 

「私が悪かったです。ごめんなさい~」

 

妹の簪と同じように楯無も反撃しようとしたら、自分の秘密をちらつかされてあっさりと敗北を認めた。

 

この秘密を知られたら、絶対に簪に引かれてしまう。

 

妹が大好きで大好きでたまらない自分に、そんな未来は想像しただけでもゾッとしてしまう彼女だったが、

 

「虚さん。あの赤髪の人の写真を渡すから、その部屋について教えて」

 

「簪ちゃん!?」

 

楯無の心境を知ってか知らずか、その秘密を知ろうとする簪に、

 

「わかりました♪」

 

「ちょっ!虚ちゃ~ん」

 

あっさり、自分の主人を裏切る虚だった。

 

「こうして、更識家の平和な日常は過ぎていくのだった~」

 

「何を言ってるの、本音?」

 

国の裏側を担う一族に生まれた少女たちも、どこにでもいる女の子と変わらないようだ。平和なこの日常が、もう少し騒がしくなるのも遠くない――。

 

「どこが、平和なのよ!」

 

秘密がばれそうになっている楯無の叫びが、夜の闇に虚しく消えた。

 

 

 

 

 

 

『え~、では本日は、現在話題の織斑一夏くんについてです』

 

『やっぱり、大変なことなのコレ?』

 

『まあ、世界初のことですからね~』

 

『政府としては、女性にしか動かせないISを動かせたことの解明や保護を兼ねて

 あそこに行かせることになりますね。世界で唯一のIS教育機関、IS学園に』

 

『では、この先彼がどうするかについてですが』

 

 

 

「どこもかしこも、同じこと言っているな」

 

現在、世界で最も注目を浴びている少年、織斑一夏は自宅で見ていたテレビを消して若干呆れながらながらぼやいた。

 

『当然と言えば当然だが、それでもすごい反応だな』

 

「全くだ」

 

と一夏は誰かと会話をしているが、今この家にいる“人間“は彼一人である。

それに謎の声はどこか機械的な音声をしており、一夏の手首辺りから聞こえていた。

 

「それにしても、あの人が突然俺や“あいつら“にISのことを勉強させたのは俺がこうやっ  て、ISを動かすことを予測していたからなのか?」

 

『その可能性は十分に考えられるな。

 “あいつ“は一体どこまで先のことまで考えているのか・・・』

 

「俺たちなんかが考えても多分無駄だぞ、それ?

 “あの人“の頭の良さは束さんと同じで完全に人間の域を超えてるし」

 

『そうだな。

 それを言ったらいろんな意味で、“あいつ”は本当に人間なのか?という疑問も出てくるし な』

 

「そういうお前は、どんどん人間くさくなってきたな、“ゲキリュウケン“」

 

 

長年付き合った友人のように、“ゲキリュウケン”と呼ばれた龍の顔を模したブレスレットと談笑する一夏は半年ほど前のことを思い浮かべた。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「じゃあ、というわけでお前たちには今日からISのことを勉強してもらうね♪」

 

「何で、ISのことなんか勉強するんですか?

俺たち男ですから動かせませんし、他の連中にしたって別に関係ないんじゃ?」

 

「知識として知っておいて、損はないからさ。

 これから先、ISと戦うことがないとも言えない。

 それにいつも言ってるだろ?

 知識はありすぎて困るということがないってな♪」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、先日。

めでたく勉強した知識を生かせることになった一夏だが、ISを動かした経緯を知った仲間たちの反応を思い出すと彼は頭が痛くなってきた。

あまりにもマヌケすぎて、一夏らしいと呆れるもの、大笑いするもの、そしてモテない男連中が涙を流しながら羨ましがり、

 

「「「ふざけんじゃねぇぇぇ!!!何でお前やアイツらばっか、いっっっつもそんなおいしい思いをするんだぁぁぁ!!!」」」

 

魂の叫びをあげながら一夏に襲いかかったが“あの人“に一瞬で鎮圧されてしまった。

 

そんな風に、一夏が若干現実逃避気味に物思いに耽っていると、

 

「ん?なんか家の周りが静かになってきたな」

 

『ああ。周囲にあった人間の気配が、どんどん減っているぞ。

 それもすごいいきおいで』

 

一夏がISを動かせることが分かった日から連日、マスコミやら怪しげな研究員らが家に押し掛けて出かけることもままならない程騒がしかったのだが、その騒がしさが急に収まってきたのだ。

 

不審に思い、一夏とゲキリュウケンが警戒を強めようとしたら家のドアが開く音がして――。

 

「ただいま~」

 

若い女性の声が聞こえた途端、一夏とゲキリュウケンは人がいなくなった原因がわかり、警戒を解き、ゲキリュウケンは黙り込んだ。

 

そして、部屋に入ってきたのは長い髪をリボンでポニーテールにまとめ、エプロンを着たどこにでもいる主婦であった。

 

「ああ、ここにいたのね一夏」

「おかえりなさい、雅さん。帰ってくるのは明日じゃなかったっけ?」

 

主婦の名は、吉永雅(よしなが みやび)。

“行方不明”となっている一夏の両親に代わって、彼とその姉である織斑千冬を育てた人物である。

 

何故、この人が家の周りにいたマスコミ達がいなくなった原因なのかと言うと、

 

「ふふふ。一夏、ISを動かしちゃったでしょう?

 それでいろいろ困ってるだろうな~って思って、予定を早めに済ませて帰ってきたの。

 ついでに、家の前で騒いでいた常識もマナーもなってない人たちには“今日は帰ってくださ いね♪”ってお願いしておいたから♪」

 

「ははは、“お願い”ねぇ……」

 

彼女のお願いという言葉に顔を引き攣らせる一夏。

彼はその“お願い”というのが、世間一般的に思い浮かぶお願いではないことを知っているのだ。

 

一夏の子供時代、彼女と一緒に買い物に行った一夏は、帰り道にガラの悪い不良連中に絡まれてる老人を見つた。

そして雅が、

「少しここで待っててね、止めてってお願いしてくるから♪」

と言って現場に行ったのだ。

 

危ないよと言おうとした一夏が見たのは、

 

――文句を言ってる不良たちの一人の顔が一瞬ぶれたかと思ったら、そいつがその場で倒れ

 

――何が起きたのかわからず、惚けている不良連中のみぞおちに次々と拳が入り

 

――最後の一人の頭を握ったかと思ったら、そいつを持ち上げる

 

と普通の主婦がアクション俳優もビックリな大立ち回りをするという、仰天な光景だったのだ。

 

その時、持ち上げられた不良の頭からミシミシと言う音が聞こえたのだが、本能的にこれは頭から出ちゃいけない音だと幼い一夏は子供ながら悟った。

持ち上げた不良に何か言ったかと思ったら、握っていた手を離し、一目散に仲間たちと一緒に逃げるのを確認した後、彼女は一夏の元に笑顔で戻ってきて、

 

「さあ、“お願い“も終わったから早く帰りましょう♪」

 

何事も無かったかのように言う彼女を、絶対にこの人を怒らせちゃいけないと一夏が思ったのを誰が責められよう。

 

似たようなことはたびたびあり、時には一夏がわからない言葉でどこかに電話をしたり、子供でも分かる頭にヤとかマの字がつく職業の人たちの相談にものっていたこともあった。

 

更にISを動かしたことで、家にやってきて一夏を実験台にしようとした如何にも偉そうな政治家連中の襟首を締め上げた後に、土下座させたのは記憶に新しい出来事だ。

 

……その時、彼女はニコニコと終始笑顔だったことを記しておく。

 

これだけでも、人間やめてんじゃねぇ?と思える身体能力を持っている自分の姉と同じく

とんでもない人物だと思う一夏だが、ふと視線を飾ってある写真へと移す。

 

その写真にはつい最近撮ったものから、行方不明となっている親たちが子供のころのものまである。

当然雅と一緒に撮っているものもある。

 

 

――今一夏の目の前にいる姿と全く変わらない姿で――

 

 

 

この吉永雅なる女性は下手したら、一夏の姉である織斑千冬よりも若く見えるほどの容姿を一夏が子供のころから維持しているのだ。

 

さすがにどうなっていて、本当はいくつなのかと千冬と一緒に頭を捻ったこともあるのだが、考えているといつからそこにいたのかいつの間にか二人の背後に彼女が立っており、

 

「二人ともどうしたの?」

 

と笑いながら普段と変わらない口調で尋ねてきたのだが、その目は笑っておらず、どうしても聞きたいの?と雄弁に語っていた。

 

もしも聞いたら“アレ“が来ると二人は瞬時に理解し、

 

「な、何でもないぞ雅さん!なあ?い、一夏?」

「あ、ああ!そ、そうきょ、今日の晩御飯は何にしようかって相談してたんだ!」

 

冷や汗をかきながら二人は慌ててごまかした。

 

 

この一件以来、雅の年齢には決して触れてはいけないことが姉弟の間で決まった。

そして、彼女のことを語る上で最も欠かせないのが“アレ”なのだが、それを語るのは別の機会にしよう。

 

 

「さあさあ。碌に買い物もできなかったでしょう?

 材料いろいろと買ってきたしそれにもうすぐ、

 千冬も帰って来るから早く晩御飯の準備をしちゃいましょう♪」

 

そんなとんでもないことができる人物とは微塵も感じさせない雅の笑顔に、一夏は最早ツッコム気にもなれなかった。

 

一夏と雅が晩御飯の準備をしていると、一夏の姉である千冬が帰ってきた。

 

「雅さん、帰ってたんですね」

 

「あっ、千冬姉おかえり」

 

「おかえりなさい、千冬。疲れたでしょう。

 晩御飯、もうすぐできるから少し待ってね」

 

「いつもすみません。私も何か手伝いを……」

 

「いいのいいの、千冬はゆっくりしてて♪

 一夏、机の上を片付けてくれる~?」

 

「……わかりました」

 

料理の手伝いをかってでた千冬だが、やんわりと断られてしまった。

この家の力関係は、雅>千冬>>一夏となっているが

こと料理等、家事関係になると雅>一夏>>>千冬となるのだ。

 

女として、弟よりも家事のレベルが低いというのはどうなんだろうと思ってると料理が運ばれてきたので、千冬はそこで考えるのをやめた。

 

これ以上、考えるとますます女として何かが、負ける気がするからだ。

 

「ほら、一夏これ」

「何だよ、コレ?」

「制服だ。IS学園のな」

 夕食を食べ終わると、おもむろに千冬はIS学園の制服を一夏に渡した。

 

「俺まだ行くって言ってないんだけど」

「入学手続きは、もう済んでいるぞ」

「まあ、そういう流れになるわよね~」

「俺の意見は無視ですか」

 

自分の知らぬ間に、進路がドンドン決められ呆れ気味にぼやくが、自分が未だいろいろと勝てた例がない二人にこう言われるともう笑うしかない一夏だった。

 

「あそこに入学すれば、どこの国もおいそれと手出しはできない。

 少なくとも在学中は安全と言うわけだ」

 

「さらわれたりして、どこかで実験動物になるよりかはマシってわけね」

 

「お前にしては頭が回るな?

 明日は大雪か?」

 

「ひどくね!」

 

「だって、一夏だし~」

 

「一夏だしな」

 

『(一夏だからな)』

 

「……泣いていい?」

 

姉だけでなく、親代わりの人や相棒の酷評に泣きたくなる一夏だが、以前に比べれば多少マシになったとはいえ、普段の彼の鈍さを考えるとこれは間違った評価とはあながち言えなかった。

 

「まあ、IS学園も普通の高校とそう変わらん。どんな高校生活を送れるかは、お前次第さ。

 求めよ さらば与えられん ということさ」

 

(俺が心配しているのはそういうことじゃないんだけどなぁ~)

 

女の園とも言える場所に行くのもそうだが、それ以上に一夏が心配なのは別のことだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ああ、そうそう言い忘れてたけど一夏。

 俺もIS学園に行くから」

「はっ?」

「女ばかりじゃ、いろいろと大変だろうからな。大船にのったつもりでいろよ~」

「ちょっ!」

「それにいざというときの戦力としてその内、誰かよこすから♪」

「それはありがたいですけど……で?

 本音は?」

「いや~そろそろちいちゃんに会いたいし、そ・れ・に♪

 こ~んなおもしろそうなこと間近で見なきゃ損だろ♪」

「それが目的か!」

『あきらめろ、一夏。

 コイツが自分がおもしろいと思うことのためなら手段を選ばないのは、

 お前も知っているだろう?』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(はぁ~

 あの言い方だと多分、千冬姉には何も言ってないなあの人。

 てことは、俺までとばっちりが来るな、絶対)

 

逃れる術のない未来に対して、気が重くなる一夏である。

 

(それに、あの言い方だと俺が困る姿を見るだけが目的じゃなさそうだし……

 ほんと、どうなるんだ?

 俺の高校生活?)

 

様々な思いが、渦巻く青春の学びやで何が起こるのか。

それは誰にもわからない……

 

空を駆ける翼を持った少女たちと、龍の魂を受け継ぐ少年たちの物語が交わるまであと僅かである――

 




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楽しんでもらえたら幸いですwww

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