東方風雷郷 ~Last Boy Story~    作:沼倉風太

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87~89話は原作要素
8001E話はイベント的な意味なのでストーリの連続性はないです。
時系列的には現実時間は81話後8001E話の前
能力的には87話の後です。


投稿が本当に遅れてしまいすみませんでした。


第90話「世界の基準点」

「知らない天井・・・。

 ここは?」

横を向こうとするが麻酔が効いているのか頭しか動かない。

俺の顔に影がかかったかと思ったら皐月姉さんが俺の顔を覗く。

「よっかた、先生の言うとおりで。

 どう、調子は?」

そうか、俺は銃に撃たれて病院に運ばれたのか。

全身が固定・・・、感覚がないのもうなずける。

「あぁ、何か変な気分だよ。

 それより今は何時?」

「湖南半年以上寝てたのよ。

 もう12月よ?」

「は?12月?何時の?」

「そうね、まだ今年の出来事だって言えるころかしらね」

「まじか・・・・。

 学校は、んまいいか」

そう呟くと姉さんはため息をついて視界から消える。

扉を開ける音がするのと同時に

「それじゃ姉さんみんなに連絡してくるから」

といって部屋を出て行く。

しかし、みんなとはいったい誰のことなんだろうか?

優樹と魔帆の奴と商店街の人と代理の人、あとは先生だろうか?

そんなことを考えていると扉をノックする音がする。

「どうぞ」

返事するのと同時にゆっくり扉が開かれおそらく二人が入ってくる。

しばらくすると全身にくすぐったい感覚がするのとが分かり、ぞれと同時に全身の固定がはずされる。

「ちょっといいかね?」

おそらく医者であろう人が俺の顔をのぞきこんでくる。

 

 

 

「君の今後に今後についての話なんだが」

医者が後ろに立つ人物から茶色い封筒を受け取って話を続ける。

「まず最初に君の脳機能について。

 銃の弾丸は前頭葉に刺さる寸前で止まってたね。

 破片が2つ、脳細胞を傷つけていて、もしかしたら演算・言語機能に障害が出るかもしれないね。

 

 そしてもう一つ。

 これは私からのささやかな贈り物だよ。

 

 自動健康診断(オートメディカルチェック)、脳演算処理数、霊力とかそう言ったものを数値的に出力する術式のスキルカードだよ。

好きなだけ使いたまえ。

 

 後は、彼女から話してもらうかね・・・」

医者は紙を一枚置いて部屋から出ていくのと入れ違いで別の人物の顔が視界に入る。

 

「博麗・・・?神社は大丈夫なのか?」

何時もの巫女服とは違いどこからか用意したのか分からない私服を着ているのが分る。

「先に自分の心配をしたどうなのかしら?れい・・・湖南」

「全く持ってその通りだな。それで用は?」

左の袖から白い封筒を出してくる。

「みんなからの便りを届けに来ただけ」

そう言うと机の上に置いてそのまま離れていく。

 

 

「さっさと体を治して元気な姿を見せてね」

そう聞こえると同時に霊圧が消える。

「だから動けねぇだっつーの」

ひとり呟いて眠りにつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かいる。

 

その気配に気づいて目が覚めたのはその日の夜だった。

 

 

『第289治療術式 女神の祝福』

 

一気に体の不調が消えるのと同時にその人物の正体に気づく。

「邪神 アザトース・・・。何の用だ」

俺の主神ではないのであえて本称で呼ぶ。

 

「邪神だったのは昔の話・・・。

 そんな事はどうでもいいの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方至急私の神使になりなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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