結局、昨晩襲ってきた悪魔を追い払ったところまでは良かったのだが、一度起きたらもう1度寝ることが出来ないと言う体質のせいで渋々起きる事にした。
二度寝しない事は良いのだが、結局睡眠不足のまま朝を迎える事になりそうだ。
志津に襲われるや、学校七不思議の悪魔に襲われるや、なんと言うか。
「不幸だ」
望む奴は代わってやっていいぞ。
取らりあえず、今出来ることを考える。
しかし、何も出来る事は無いと言う結論に至った。
「朝からパソコンとか」
適当に新しいテキストファイルを開きプログラムを書き込む。
「また頼まれたけれども、俺はあくまでも一般民なんだけれどもな」
この前頼まれた、AIの構文をドンドン書いていく。
―1時間後―
「後は、これをこうしてっと」
取り敢えず、自立駆動の部分を終わらせ、今まで作っていた部分と合わせて一つの巨大なプログラム構文を作る。
「後は起動するだけ」
<PASMO.0.0.1を起動しています...
画面に文字が表示され、その後一気に構文の読み込みが行われる。
<PASMO.0.0.1は正常に起動されました
<ボディが認識できません
<演算起動モードに変更されました
<スキンを確認しています
<スキンが確認できません
<スキンを検索しています
<スキンの用意ができました
<入出力言語を日本語に統一しています
<起動が完了しました
<AIを起動しています...
<AIが起動されました
『始めまして。私は東長椎名です。
よろしくお願いします。』
「やっぱり、起動に時間かかるか」
『それは、私に対する苦情でしょうか?』
画面の中にある、椎名が困った顔見せる。
「いや、別に」
『ネットワークに接続して今の状況を学習します』
<ネットワークに接続しています
<浦安築基地局→東京地方基地局→東京中心基地局
<インターネットワークに接続出来ました
<学習中です...1%完了 推定残り時間約760時間
…。クッソ長げ。
「ま、取り敢えず放置だな」
電源をつけたまま部屋の外に出る。
何時ものの様に紫色の気持ち悪い空だな。
「何時から俺はこの世界に違和感を感じないようになったんだ?」
日常のなかに混ざる非日常。
「異変か。
くっそめんどくせ」
時計を見て時間を見ようとするが午前3:34で止まっている。
「まだ、始まってばかりと言うことは主犯は逃げきれていないな」
倉庫に行き装備品を取りに行こうとするが鍵がかかっているのか扉が開かない。
「鍵…」
鍵を取りに居間に戻ろうとすると右手に鍵があることに気付く。
「成程、そういう事か。
やってくれるぜ――――」