しかし、受験勉強はどうした。
結局、新大井で各駅停車に乗り換えて来たのが、鶴見国道とか言う、小さな駅。
一応、鶴見線の国道駅とは乗り換えは出来るが、これ業務委託駅って・・・?
「取り合えず、此方です」
そう言って何やら廃屋のベニヤ板の前で扉を一定のリズムで叩く。
モーレス信号?
叩き終わると同時に扉が開く。
取り合えず、ついて行くと何やら一つのオフィスに出る。
「取り合えず、此処が事務所ですね」
そう言って、机に座る。
「そう言えば自己紹介していませんでしたわね。
関東高鉄大井乗務員区所属の稲垣若葉です。
一応、警察庁特殊状況下部公安零課鶴見詰所の所長やっています。
ここに居る人の大半が乗務員ですから、こうして駅の下に居ると都合が良いですよ。
因みにですが、この詰所は
それでは質問を受け付けましょう」
そんな事を言いながら机を出してくる。
通常の物理法則が働かないと言うことは質量保存の法則も聞かないと言う事だろうか?
「それじゃ、裏の世界とはどう言う意味だ?」
俺は、さっきの説明で疑問に思ってことを説明する。
「そうですね、簡単に言えば
この世界には幻想郷という所も在ります。
しかし、そこにすら行く事が出来ずにこの世界に残ってしまった物為の世界です。
裏の世界の住民は外の世界に通常は干渉することが出来ません。
しかし、偶に干渉できてしまい、
その為の公安0課です。
通常時は逮捕権すら在りませんが、先程もでた、表の世界に干渉されている最中は、特殊自体発生宣言が発動している最中は、通常の警察官以上の権力が存在しその範囲は国会内まで及びます。
もちろん、条件もありますが拘束権は通常時も存在します。
これを用いて、通常時の協力者を拘束し、警察官に引き渡すことが出来ます。
これ等については公安維持法に記載が在ります」
おう、過剰応答有難う御座いますや、おかけで質問の手間が省けたや。
それじゃ、後は一つだけだな。
「昨日、俺と戦闘した奴はどうなっている?」
俺は、ずっと気になっていた事について質問する。
「あぁ、
魔術を使用していたので、ロシア正教に目を付けられていたらしいですね。
あれの魔力は、現実を曲げるまでの量でしたから。
正直、貴方がやってくれたおかけで手間が省けましたが、あれの正体は───」