東方風雷郷 ~Last Boy Story~    作:沼倉風太

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第55話「結界破りの天才少女と無力干渉」

入浴

 

日本人が好んで行うことであり、体を休める効果があるという。

しかし、海外の人々はシャワーのみで済ませてしまうらしい。

 

浴槽は、うちにもある。

ある程度大きいのだが、混浴はまずいので一人で入っている。

 

──昨日はいろんな意味で大変だった──

そんな事を考えながら服を脱ぐ。

 

共祁はそんな事をしないからいいけど、春日はまさか突っ込んでくるとはな。

「取り敢えずと『終結 終焉結界』」

──不思議な力に掻き消された──

 

・・・・・・・・。

「は?」

え、何拒否されたの?

いくら付喪神が沸くって言っても結界まで発生するもんなの!?

「・・・『結符 風見結界』」

取り敢えずこれで我慢しよう。

 

今度から扉を閉めると結界が発動するようにしないとな。

 

そんな事を考えながらささっと体を洗い、湯船に入る。

 

 

「えーい、壊しちゃえ!」

パリン!

え?

「妹形入浴アタック!」「飛鳥文明アタック!」

「ぐふぅ」

 

「とりあえず、何でこんなことをしたのか聞こうか」

俺はタオルを巻いてから理由を聞く。

「さびしいから」

 

「今度からやめてくれよ」

 

「うん」

 

 

俺は共祇を呼び風呂をでる。

「全然ゆっくり出来なかった」

 

 

レスファレスァレソファレソファレスファ↑レスガチャ

「はい、もしもし?」

『あ、湖南か?』

「何すか先生」

『お前に三者面談の事を聞くのを忘れてな』

「それで、何ですか?」

『お前、志望校何処にする気だ?』

「えっ・・・・(やばい考えてなかった)とりあえず神社の仕事を継ぐつもりですけど?」

『そうか、それと、部活の継続届け早くしてくれよ?』

「はい」

『そんじゃな』

 

 

・・・・、面倒なことになったな。

 

 

 

「とりあえず考えないとな」

 

 

 

────何故ならば、その邪気眼はいつか必要になるからです──

ふとアザトースの言葉を思い出す。

そう言えば、何の事だろう?

確かに邪気眼は問答無用で発動するけど。

っ!?

──「何でだよ、何でこんなことになるんだよ!なぁ────!」─

 

・・・何だよ今のは。

 

未来は見えないようにしているって言ってたよな?

それじゃ、これは一体・・・?

 

まさか、これって。

 

 

ふと時計を見る。

10時・・・。

 

「お前いい加減に寝ろよ!」

後ろで騒いでいた春日を寝かせる。

 

 

「風渡雷神様、過去にあのような事があったんでしょうか?」

俺は、昔から事情をしる雷神様に聞く。

『いや、しらんのぉ(まさか、誰かが干渉してきてるのか?』

「そうですか」

雷神様が知らないと成ると、まさか未来の出来事か?

 

「考えても無駄か?」

 

(まさか、な)


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