幻想郷の中に響き渡る雷鳴。
それを起こしていた張本人は湖南の姿をした妖怪であった。
破壊に関して快感を得るその妖怪は、どんどん幻想郷の自然を破壊し続けていた。
必死になって抵抗する住民もいたが、攻撃を無効化する彼の前では全くの無力であった。
ところ変わって、湖南の魂は、幽霊として分裂していた。
肉体と霊体の間にある細い線をたどって何とかして止めようとしていたが、彼は存在するだけの最低限の霊力しか持っていなく、これでは能力どころか弾幕すら出せない状況下にあった。
「所で貴殿方はこの状況をどうにかすることが出来るのかしら?」
「どうするにもこうするにも、とにかく返してもらわないと」
「オソイオソイ、イツマデマタセルンダ」
時間稼ぎに出ていた神々はすべて倒されて、借り物姿の妖怪のみが残っていた。
「マ、イイヤ。
、サテトアソビニイクカ」
そう言う風に言って出ようとした時
「我衣に秘められし力を解き放ち、この場に頑丈な結界を張りたまえ、スキルカード『終結終演結界』」
聞き覚えのある術式とともに妖怪を封じ込める。
「ね、言ったでしょ手段があるって」
「ま、貴方の技の半分以上が自然現象だからできたことだけど」
「とりあえず、体だけは返してもうよ」
そう言う風に言った瞬間、実体が出現する。
何という謎技術だが、一応結界内の方はと言うと、黒い影が出ていた。
「すみませんねアザトース様、後は僕の方で
そう言う風言いながらにお札を構える湖南。
「大丈夫かしら?」
心配そうに言うアザトース。
「大丈夫です。
これは僕の問題なので僕でやりますから」
「そう」
「そんじゃ、キチンと封印されて下さいね」
そう言う風にお札を構えながら言う湖南。
「アナタハコワレナイ人間?」
「弾幕ごっこ程度ならば」
そう答える湖南。
「ソレジャ、カンタンニコワレナイデネ」
次の瞬間、結界の中で魔方陣を展開し始めた。
「っち、面倒な」
そう言う風に言いながらお札を展開する。
あちらこちらで御札が止まり、一つの巨大な儀式場を形成していく。
「ソウハサセナイ」
そう言う風に黒い影が言うと一気に弾幕が形成されていき、やがて結界内の様子がまったく見えなくなってしまう。
これでは相手が何処に居るかわからずそのまま発動すると威力が薄くなってしまう。
「それはどうかな『印符 清龍下総古文結界』」
次の瞬間、あちらこちらの御札が一気に小さくなり結界に張り付く。
「これで終わりだね」
しかし、次の瞬間湖南にある姿が見えた。
「威力縮小!」
そう宣言した瞬間、結界の圧力が下がる。
その後結界の中の様子がわかる。
「!解除」
結界を解除して、中にあるもの広いあわてて木陰に置く。