東方風雷郷 ~Last Boy Story~    作:沼倉風太

48 / 107
第47話「切り札はいつだって最悪」

主犯をフルボッコにして異変を無理やり解決した。

そんな中で、ただ一人だけ明らかに様子がおかしい人物が居た。

 

半人半妖の次期神主──坂上湖南で在った。

 

本人はただ月の環境に疲れただけど言っているが、明らかに無理をしていた。

周りの人が休むように言っても、"本人は大丈夫だから"と言って、休むことは無く歩き続けていた。

 

「!」

一緒に歩いていて、何かを感じた湖南はそのまま感じた方向へ、向かっていってしまった。

 

 

「あらあら、また来てしまったのですね」

そう言って、ドレミー・スイートが弾幕を放ってくる。

「さてと、教えて貰いましょうかね。

 月の都を夢の世界(・・・・)に閉じ込めた理由」

そう言う風に弾幕を避けながら、理由を聞く。

 

「何故、それに気付いたのですか!?」

そう言う風に、弾幕を打ちながらビックリする。

「単純に俺の右目で見えたから、それだけ」

 

「そうですか、では、消えてください『超特急 ドリームエクスプレス』」

 

 

 

『風流剣 瞳風神雷』

 

 

 

「そうですか・・・、この先に進んでも何も無いですけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月の都の奥・神殿

 

「何の用ですか?」

そう言う風に言って、出てくる妖精。

左手には、地球。

右手には、月を持っている。

 

「あんただろ、月の都を精神世界に入れ替えさせたのは」

 

「何ともいえないな、まぁそれを知っているのであれば消え・・・狂気!?」

 

 

「消えるのはお前だっ!『鉄符 混雑激しき5号線』」

 

そう言いながら弾幕を放つ。

水色(スカイブルー)の弾幕は混雑率198%の電車の中にある"乗客.zip"の様にどんどん増えていく。

 

『鉄符 ダイヤ乱れし13号線』

 

茶色の弾幕は、一定の法則を持っていたが突然乱れて襲ってくる。

 

『鉄符 戦前からの狭き3号線』

今度は黄色の弾幕が狭い逃げ道を作って迫る。

 

『鉄符 戦後の規格外4号線』

赤色の弾幕が大回り弾幕を打ってくる。

 

『鉄符 小さきカーブ2号線』

ねずみ色のレーザーが細かいカーブを描きながら移動する。

 

「さっきから、ごり押しねー。

 でも、甘いッ」

弾幕が展開される中に、一人の物理攻撃で攻めていながら喋る女性。

 

『鉄符 13号線勝負』

弾幕を纏った六角石風流剣を相手の攻撃を防ぐ。

そして、相手の体力をどんどん削っていく。

 

 

「まぁ、教えないけどヒントは上げる。

 人間はあるものが無いと生きていけない。

 さようなら~」

 

そう言って、湖南は強制的に幻想郷に戻される。

 

「しかし、あの少年。

 正気の沙汰では無かったわね」

そう言って、その女性はその場所を離れる。




次回、宴会

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。