東方風雷郷 ~Last Boy Story~    作:沼倉風太

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第46話「倶に天を戴かずとも - Pure Furies」

月のくぼみ──いわいる海の反対側。

一つの洞窟の前にいた。

 

「何者だ!」

またしても兎が出てくるが、今度は長髪のメス兎だった。

「何者って、博麗の巫女でしょ。

 見れば分るでしょ」

そういう風に、霊夢は誇らしげに言う。

「そう見たいね。

 正攻法では勝てそうに無いね。

 でも月の科学(・・・・)甘く(・・)見ないことね。

 ───(永琳)様が作った開放符。

 こいつを使えば内部分裂を起こせるッ」

そう言って兎は御札を投げてくる。

しかし御札を交わし

『風雷 雷玉』

通常弾幕の代わりに打つ。

しかし、全然当たらない。

 

「マジックミサイルッ」

魔理沙が通常弾幕?を打つ。

所詮は雑魚。

スペルカードは使いたくないのだろうか?

「追跡倍増符ッ」

最初の札が戻ってきて、増えた御札が兎の急所にヒット。

 

「ダメッ!こっから先は立ち入り禁止なんだから!」

 

「だから、それが如何した?」

 

「いや、何でも」

そう言って兎は洞窟の入り口に在った結界を外す。

 

 

 

 

「いかに策を練ろうとも、相手はそれを乗り越えて来る。

 口惜しや。もう少しで宿敵に手が届くというのに」

そう言う風に、狐妖怪の女は言う。

「貴女が月の都に侵略した張本人ね」

そう言う風に霊夢は言う。

「とりあえず負けを認めよう」

 

「あぁぁ「霊夢、理由を聞こうか?」

そう言う風に俺は聞く。

「まさか月面に地上人を送り込むなんて、頭の片隅にも無かったわ。

 僅かな瑕疵でも厭う月の民が、こんな姑息な手段を使うなんてね。

 私の読みが甘かった。

 既に勝負は決したって事よ」

そう言う風に理由を述べる。

「随分と余裕ね。闘いはこれからなのに」

「私の名は純狐。

 月の民に仇なす仙霊である。

 正直、今回の戦意は喪失したが……ここまでやってきた貴方を持て成してやろう。

 それが礼儀ってものでしょう」

 

「そうだな、では遠慮無く『天符 北陸の大雪』」

 

以下第三者目線

 

いつもと明らかに様子が違う湖南は一気にスペルカードを発動する。

 

弾幕は彼の能力で誘導され明らかに敵のほうに向かって展開され、味方には全然当たらないのである。

 

『霊符 夢想封印』

とあるゲーム──ラク○キ王国において隠しキャラ・ハクレイのミコが使っていた技である。

 

しかし、敵はすばしっこくなかなか当たる気配がしない。

 

『恋符 マスタースパーク』

『蛇符 手管の蛙墓』

霊夢をライバル見ている二人も負けじとスペルカードを放つ。

 

「そうね、本当は使いたくなかったのけれど。

 スペルカード『障壁波動(イビルアンジュレーション)

鈴仙もスペルカードを放つ。

 

次の瞬間、敵が倒れたのは言うまでの無い。

 




次回、東方紺珠伝編完結。

そういえば、銀の鰹節様製作の『中学生が幻想入り!?』とのコラボフラグが立っています。
これについては後日お知らせします。

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