D・CⅡなのはstriker's漆黒と桜花の剣士   作:京勇樹

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それぞれの時間

義之side

 

俺は今、委員長と一緒に中級者コースを滑っていた

 

「桜内どうかしら?」

 

「少し、膝が堅いかな? もう少し柔らかく動かそう」

 

「わかったわ」

 

俺は少し、周囲を見ると

 

「お? ちょうどいい見本が来るぞ」

 

と、委員長に教えた

 

「え? あれは、防人とフェイトさん?」

 

そう、上の上級者コースから裕也とフェイトが滑ってきたのだ。

 

因みに裕也は青地に黒いラインのウェアを着ていて、フェイトは黒字に黄色のラインが入っている

 

「二人の足を見てみ、柔軟に動いてるだろ?」

 

「本当ね」

 

2人の足は、右に左に動き、時々ショックを受け止めるために、膝が曲がっている

 

「あれがベストだな」

 

「なるほど」

 

「委員長だって、運動神経は悪くないんだ。あれくらい出来るようになるさ」

 

そう、委員長は決して運動神経は悪くないのだ。(悪いのは、なのはと小恋だ)

 

それは、春先の運動会で分かっている

 

「ありがとう、それにしても桜内も教え方が上手ね。慣れてるの?」

 

「ん? ああ、まぁ、慣れてるな。音姉と由夢に教えたの俺だし」

 

「そうなの?」

 

「ああ、ガキの頃から一緒に育ったからな」

 

「なるほどね」

 

委員長は微笑んだ

 

「そんじゃあ、下まで滑ろうぜ!」

 

「ええ!」

 

そうして、俺達は時間まで滑った

 

義之sideEND

 

第3者side

 

「悪い、少しトイレ行ってくる」

 

「うん、わかった」

 

裕也はそう言うと、スキー板を外して、トイレに向かった

 

フェイトは、裕也のスキー板の近くのベンチに座った

 

「ふう、久しぶりだから疲れちゃった」

 

と、フェイトが休んでいると

 

「彼女! 俺と一緒に滑らないか?」

 

と、フェイトの机の向かい側に男が座った

 

「すいません、人を待ってるので」

 

と、フェイトは言うが

 

「君みたいな、かわいい子を待たせる奴なんかほっといてさ、一緒に行こうぜ!」

 

と、男はしつこく言い迫り、フェイトの肩に手を置こうとしたが

 

ガシッ!

 

と、その手は掴まれた

 

「人の連れに、なにしようとしてんのかな?」

 

掴んだのは、裕也だった

 

「裕也!」

 

「ああ!? なんだてめぇ!?」

 

「彼女の連れだが?」

 

男は、勢い良く裕也に掴まれた手を振りほどくと

 

「おい! 俺はAAランクの魔導士だぞ!? てめぇみたいなガキに負けるわけねーだろ!!」

 

と、懐からデバイスを取り出す

 

「AA? それがどうした? そんなの、俺の通ってる学校にはウジャウジャ居るが?」

 

裕也は阿修羅を外して、フェイトに渡す

 

「ふざけたことヌカすんじゃねー! ブレイズキャノン!!」

 

男はデバイスを展開すると、裕也に砲撃魔法を放った

 

「裕也!」

 

「ふん」

 

裕也はつまらなそうに、片手で上に弾いた

 

「……は?」

 

男は目の前の事態が信じられないのか、茫然自失になっている

 

「魔力の密度が弱い、集束もお粗末。魔力が高くてもこれじゃあ、宝の持ち腐れだ。それと、相手の力量もわからないのか? ド三流」

 

「んだと!? 片目のガキが!!」

 

と、男が追撃を放とうとしたら

 

「おい! 誰だ! さっきの魔法は!!」

 

と、数人の山岳警備隊の姿

 

「ちっ!」

 

男はデバイスを仕舞うと、慌てて走っていく

 

それを追う山岳警備隊。しかし、1人は裕也に近づく

 

「すまないが、君も着いてきてくれるかな?」

 

裕也は懐に手を入れると

 

「ちょっと」

 

と、手招きする

 

「なんだね?」

 

裕也は周囲に見えないように、なにかを見せた。すると

 

「失礼しました!!」

 

と、警備隊は敬礼した

 

「大丈夫です、気にしないから」

 

と、警備隊は裕也から離れた

 

それを見たフェイトは、裕也に近づいた

 

「なにを見せたの?」

 

と、小声で聞いた

 

「これ」

 

と、フェイトに見せたのは、手帳だった

 

その手帳には、楯の上に交差する銃と剣のマークが書かれていた

 

「これは?」

 

「ガーディアンの紋章。警察や警備隊の人たちは知ってるからね、外交特権に近い」

 

「要するに、裏技だね」

 

「うむ、あまり使いたくないけどね」

 

裕也は手帳を懐に仕舞いながら、呟いた

 

すると、フェイトに振り向き

 

「そんじゃ、滑りますか!」

 

「うん!」

 

 

 

こうして、2人は時間まで滑ったのだった

 

 

「はーっはっはっはっは! 俺、最速!!」

 

「いい加減に止まれーー!」

 

「最早、ただの暴走機関車だな」

 

「捕まえようか?」

 

「ううん。それより、O☆HA☆NA☆SHI☆なの!」

 

「やめて! 雪崩が起きるから!」

 

「誰か、この魔砲少女を抑えて!」

 

 

 

少し、大変な事態になっていたり


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