うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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第4話

「それじゃ始めるぞ。」

俺はサスケを連れてチャクラコントロールの為の木登りの修行を教えることになった。

「まずは見本を見せる。」

俺はそう言ってサスケにを足のみを使い木を登る。

「わっ…!本当に登れるんだ。」

サスケが驚いた顔をして俺を見る。15mくらいの高さになって俺はクナイを持ち…その場所に傷をつけた。そして俺はサスケのところに戻った。

「サスケ、あそこまで登ったら合格だ。もしお前が今日中に登れたらお前の好きなトマト…それもブランド物を買ってあげよう。」

これで俺はサスケに絶対に今日中にチャクラコントロールが出来るフラグを立てた。サスケはトマトが好きすぎて一時期ケチャラーになったくらいだからな…結局本人が『ケチャップとトマトは違う!』と言ってケチャップの処分に困ったのは懐かしい記憶だ。

「絶対にあそこまで行ってやる…!」

するとサスケはブランド物のトマトに釣られたのか物凄い気迫だった。それは秋道さんのところの食事に関することくらいの気迫だった。

 

さてと…それまでの間、持ってきた本でも読んでいるか。この本は『君も出来る!忍術・雷遁編』という本だ。この本は名前の通り雷遁の忍術がわかりやすく書かれている。

 

俺がなんでこんなものを見ているのかというと…雷遁の忍術を身につけておきたいからだ。

 

俺は火遁、水遁の二つの性質変化を持っている…性質変化の優劣の関係上、土遁や風遁だと少々問題がある。

 

性質変化の優劣…火遁は水遁に弱く、水遁は土遁に弱く、土遁は雷遁に弱く、雷遁は風遁に弱く、風遁は火遁に弱い…

 

つまり俺が雷遁を身につけていれば性質変化の弱点がほぼなくなる。

 

そんなことを考えているとサスケが大声を出してきた。

「兄さん!登ったよ!」

サスケの声が聞こえたのでそこを見てみると…もう15mのところについていた。

「想像以上だ…」

トマトを餌にしただけでここまで早く終わるとは思わなかった…

 

この後俺はサスケの木登りを何回でもやれるように指導した。次の修行に入る際に木登りが当たり前のようにできないと話しにならないからだ。…原作のパクリだけど。

 

そしてトマトを買い終わり…サスケを帰らせてしばらくすると声をかけられた。

「よっ、イタチ!」

俺を呼び捨てるのはごく少数だ。父さんと母さん、木の葉の上層部の連中…そして今回声をかけて来たのは…

「シスイさん…」

そう、瞬身の二つ名を持ち、万華鏡写輪眼をも持つ天才忍者…うちはシスイだ。

「ところで聞いたぞ?なんでもサスケのチャクラコントロールの修行に付き合っているとか!」

なんで知っているんだ…この人は。あのペアレントか。

「ええ。あいつの才能はとんでもないですよ。」

「そっか~!俺にも弟がいるんだけど中々チャクラコントロールが上手くいかなくてね…その割には体術が強いんだけど…」

シスイの弟って…原作にはいなかったから最初驚いたけど確か…フブキだったな。

 

「体術ですか…シスイさんは俺程、得意では無いですよね。」

うん…シスイって瞬身の術と幻術は凄いけどそれ以外のことはパッとしないもんな。一番酷い時だと俺が右手使わずに勝っちゃったし。それ以降は体術もめちゃくちゃに修行しているみたいだけどまだ俺に白星を上げることが出来ていない。

「だから…体術の時だけフブキの面倒も見てやってくれないか?俺もサスケの幻術の修行の面倒を見るから!」

フブキは俺を毛嫌いしているしな。それは俺がシスイをボコボコにしてしまった…つまり自業自得なんだよな。だからといってシスイの幻術は俺を凌いでいるからサスケの幻術の師匠としては一流なんだよな。

「いいですよ…しかし条件があります。」

俺はシスイに条件付きでそれを呑んだ。

「ん?どんなことだ?俺に出来ることならやってやるよ。」

堂々としているのもそこまでだぞ?シスイ?

「今すぐセンスに告白して下さい…」

俺がそう言うとシスイの顔が真っ赤になり、かなり動揺していた。ちなみにセンスはシスイの彼女の名前だ。覚える必要はない。

 

「な、な、な、何、何を、言うんだ…!イタチ!俺は、ふしだらなれ、恋愛なんかしないぞ!」

面白い程わかりやすいな…そこまでわかりやすいと虐めたくなる。はっ!これがイジメっ子の症状か?イカンイカン…

「そうですか…じゃあ…俺が伝えて置きます!」

俺はそう言ってダッシュで公衆電話に駆け寄るが…シスイが腰を捕まえていた。

「やめてくれ!」

シスイは涙目で俺に懇願してきた。

「ではいつやるんですか?」

俺がそう言うとシスイは口を尖らせ…こういった。

「今度の任務が終わってから…」

シスイ、それは死亡フラグと言う物だぞ?

「忍者は職業柄死ぬのが当たり前でしょう?生きている今しかないんですよ?」

俺はそう言ってシスイを説得する。

「わかった…だけど腕相撲で勝ったらそれは無しでいいか?」

シスイは渋々そう言って抵抗した。まあ周りも『告白っ!告白っ!』って言ってはしゃいでいるし…いいか。

「いいですよ。準備をしますのでちょっと待って下さい。」

俺はそう言って台を用意した…

 

そして準備が終わった…

「あんさん達、用意はいいか?」

漁師の親父がそう言って定位置につく。

「いいですよ。」

「いつでも。」

「よっしゃ…では…スタート!」

…っ!シスイ…華奢な身体の癖して中々やるな。だけど…

「おらぁぁぁっ!」

俺が叫んでシスイの腕を押す。

「負けるものか!」

シスイも押し返し一進一退した。その後平衡に保たれ、勝負は持久戦に持ち込まれるかと思った。しかし…

 

バギッ!!

 

机が壊れてしまい一瞬勝負の行方がわからなくなったが…俺の勝ちだ。何故ならシスイが上を向いていたので俺よりも先にシスイの腕がついた証拠だ。

「俺の…勝ちですね。」

「正義が負けた…」

某ボクシングミドル級世界チャンピオンになった気分だ…

 

☆☆☆☆

 

俺は俺の好きな人…うちはセンスに告白することになった…なんでこうなった?…弟のフブキの為だ。俺はそう割り切ろうとして頭を振った。

「さてと…約束通り告白してください。」

ううっ…!センスのことは好きなんだけど告白するとなると…

「イタチ…やっぱり」

『やっぱり明日にしないか?』と言おうとするとイタチから凄まじいまでのプレッシャーがかかってきた。

「やっぱり?」

イタチがそう聞くと目が笑っておらず…口元はニヤッと不気味なくらいに笑っていた…怖ぇよ!

「イエ、ナンデモナイデス。」

俺はそう言うと公衆電話に一両入れて覚悟を決めた。

 

「もしもし?どなたですか?」

この声はセンスだ…

「俺だ。」

「シスイ君?」

これで『誰?』とか言われたら俺はやけ酒をしただろうな。

「そうだ。」

「ところで何のよう?」

「一度しか言わないぞ。」

ああぁぁっ!この時点でめっちゃ恥ずかしい!

「うん。それで何?」

センスがそう言うと俺の喉が渇く…これもフブキの為だ!やるしかない!

「俺は、俺は…お前のことが…」

「もう!何よ!早く言って!」

センスが怒るのは無理ないよな。こんなじれったい行動をしているんだから。だけどこれで克服出来た…ありがとう…イタチ、フブキ、そしてセンス…

「お前のことが好きだ!付き合ってくれ!!」

俺は大声でセンスにそう言った。

「え?本当?」

センスは驚いているだろうな…俺みたいに初心な奴がお前に告白するなんて。

「そうだ!じゃあ明日返事貰うぞ!」

俺はそう言って電話を切った。なんでかって?それは恥ずかしいからに決まっているだろ?

 

俺が公衆電話から出るとイタチがいるにはいたが別のものになっていた。

「シスイさん…」

イタチの目が笑っておらず、修羅となって俺を見つめていた…俺はちゃんと告白したぞ!!何か間違えたか?!

「なんで明日返事を貰うなんて言ったんですか?」

「それは…恥ずかしいからに決まっているだろ!当たって砕けたら元も子もないしな。」

俺がそれを言うと…イタチは手を俺の肩に置いた。このパターンは…!

「シスイさん…それは死亡フラグと言うものですよっ…!」

痛だだだだっ!痛いっ!関節技をやるなって!!マジで痛いんだぞ!!

「ギブギブ!俺が悪かった!!」

「トドメです。」

イタチがそう言うと俺は気を失った…

 

「ん?ここは?」

俺が目を覚めるとそこにはセンスの顔があった…?えええぇ!?

「あ、起きた?」

センスが笑って俺を見つめていると俺の顔は真っ赤になった。何故ならこれは膝枕という奴だからだ。俺はすぐに離れて距離をとった。

 

「照れちゃって…それにしても大変だったんだね。」

ああ、大変だったよ。

「それはもう…」

俺がイタチに失神させられたことを話そうとするとセンスがそれを遮った。

「なんでも任務の帰りに貧血で気絶したとか。」

いやいや違う違う!と言いたいのだがセンスの目を合わせられないのでまともに話すことも出来ない。

「イタチ君が運んでくれたよ。明日お礼でもしとかないと。」

…とはいえイタチのおかげでセンスに告白出来たんだしお礼でも言っておくか。

「そうだな。」

ただし感謝はするが仕返しもしておく…イタチの嫌いなステーキを送ってやろう。俺はそう決意した。

「それじゃ初めてのデートに行こうか!」

センスにそう言われるとまたもや俺の顔が真っ赤になるのを自覚し俯いて歩くことになったのは余談だ…

 

~後日イタチ宅にて~

「郵便です!」

ん?これは俺宛の宅配物か?誰がこんなものを…?シスイか。中を開けてみると牛肉があった。

「まぁまぁ…これはブランドの牛肉じゃないの?」

母さん…いつの間にいたんですか?

「ところでこれどうする?」

俺が持っていたところでどうしようもないしな。こういうのは母さんに任せる!

「それじゃひき肉にしてハンバーグにしましょうか?」

俺はステーキは苦手でもハンバーグは大丈夫なんだよな。前世はステーキの方が好きだったのにイタチになってからステーキが脂っこ過ぎて食えなくなったし…俺はそれに賛成した。

 

その翌日シスイに礼を言っておいた。シスイは気づかれないように努力していたがショックだったみたいだ。狙っていたな?こいつ。


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