うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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第3話

二日間の修行を終えた俺は家に向かっている…そう言えば万華鏡写輪眼について調べないとな…俺はもうなっているからいいけどサスケに万華鏡写輪眼のなり方とか聞かれた時に答えてやらないと。『うわっ…兄貴ださっ。そんなことも知らないの?』とか言われそうで兄としての威厳がなくなる。

 

しかしだ…逆に知っていれば…『兄さんかっこいい!マジ最高!』とか言われて尊敬される兄になれる。

 

なんか小物っぽい?原作のイタチは里を抜けるからそんなことはサスケに聞かれることはない?…オホンッ!とにかく知っておけば何かしらの役に立つだろう。

 

とは言っても万華鏡写輪眼の開眼は謎なんだよな…実際、俺も滝を登る時に失敗して滝壺に落ちてしまい死にかけたから自分の死体を意識したら開眼したんだよな…原作のイタチはシスイ殺して開眼したのにそれでいいのかと思った。

 

ちなみにどのくらい謎なのか具体的に例で言うと…NARUTOの世界に車や冷蔵庫はある癖に銃はないとかいう矛盾した世界観だ。

 

そんなことを考えていると弟のサスケが手を振ってきた。

「兄さ~ん!」

我が可愛い弟よ。そんな眩しい笑顔で迎えてくれるとは…兄さんは嬉しいぞ。

「兄さんの手裏剣術見せてよ!」

あの手裏剣術か…原作にもあったよな。ま、やっても減るもんじゃないし見せてやるか。

「いいぞ。その代わり色々と付き合って貰うぞ。」

俺は条件付きで手裏剣術を見せることにした。と言ってもサスケにやってもらうことは簡単なことだしな。

「うん。そのくらいならいいよ!」

眩しい…!眩し過ぎるぞ!サスケ!その笑顔は俺の宝物だ!!

 

その後、練習場についた俺はクナイと手裏剣を持って構えていた。サスケはそれに喰らい付くように見ている。

「さて…サスケ。よく見ていろよ。」

俺がそう言うと、サスケはキラキラした目で

「うん!」

と言い頷いた。…サスケが頷いたのを確認すると俺はスイッチを入れて完全に一人の世界に入った。

 

俺はジャンプして幾つか手裏剣を投げる…しばらくしたところでクナイを投げた。すると手裏剣にクナイがあたり、その手裏剣とクナイの投げた方向が変わり、更に角度が変わった手裏剣が別の手裏剣とあたり…最終的には的のど真ん中に命中した…そして、俺はスイッチを切った…

 

「凄いや兄さん!」

サスケが目をキラキラと光らせて俺をめちゃくちゃ尊敬していた…

「お前も努力すれば出来るようになるさ。俺の弟なんだから。」

本当は注意してやりたいところだが修行の楽しみ方を教えてやらないとな。修行は苦しんでやるよりも楽しんでやる方がいいんだよな。

「うん!」

いい返事だ…ホント原作のイタチがサスケを可愛がっていたのもわかるよ。

「それじゃ、約束通り俺のやることを手伝え。」

「わかった。それで…兄さん。何やるの?」

「チャクラコントロールの練習だ。」

そう…昨日までやったチャクラコントロールの練習だ。

 

俺たちは豪火球の術を練習する池に来た…

「チャクラコントロールとここが何の関係があるの?」

サスケがそう疑問にするのは無理ないよな…何しろ原作初期の方でも知らなかったくらいだ。

「ここで問題だ。これから俺がすることを当ててみろ。」

ここはあえてクイズにしてサスケに答えさせる。こうすると印象深く記憶に残るからな。

「え!?うーん…チャクラコントロールって言うくらいだから豪火球の術をやって炎の大きさを変える?」

まあ普通はそう答えるけど…

「ハズレだ。」

俺は、にっこりと笑ってそう言った。

 

「違うの?」

サスケが少し不思議そうな顔をして首を傾げる。…やっぱ母さん似だわ。

「それじゃ、俺が答えを実行するから見ていろ。」

ここは口頭で説明するよりも実行して見せた方がサスケにとって良い。俺がやることは単純にチャクラを足でコントロールして池を渡った。ただそれだけだ。

 

「凄い!」

サスケの目はもはや尊敬でなく崇拝に変わっていた。

「これは足でチャクラをコントロールして池を渡ったんだ。使うチャクラの量が多すぎても沈む、少なすぎても沈む…」

ここで俺がやったことの解説をする。そうすると更にサスケの頭に残るし、何よりもチャクラコントロールが重要だと思うからだ。

「なるほど…」

サスケは納得した顔で池を見る。

「とは言ってもお前が最初にやることは手を使わずに木を登れるようになってからだ。」

そう言って俺は木を指差す。

「木登り?どうして?」

サスケの疑問も最もだが…これには理由があるんだよな…

「手を使わずに木を登ると言うことは足で登るしかない。だが普通に足を使っても落ちるだけだ。」

「あ!そうか!!そこでチャクラを使うんだね!!」

サスケはそう言って俺の言葉を遮り答えを言う。

「そう言うことだ。たださっきと同じようにチャクラのコントロールが必要だ。チャクラが多すぎると木が陥没するし、少ないと登れない…」

「それじゃ早速見てよ!」

サスケがそう言って俺が指差した木の方向に走っていくけど…今日はもうダメなんだよな…

「ダメだ。今はもう帰るぞ。」

「え!?どうして!?」

サスケが不満の声をあげるがこればかりはしょうがない…何故ならもう昼だからだ。

「もう昼食の時間だ…今帰らないと父さんや母さんが心配する。」

うん…丑の刻参りの時に俺はうちは一族の領地外に出ていたから、うちは一族が宗家の長男がいなくなったから大騒ぎになったよ。あの事件は未だに語り継がれているせいか子供たちは皆早く帰るようになった…火影様に呼び出された時に火影様の護衛がやたら老廃物臭かったのは謎だったけど。

 

「それじゃお昼ご飯食べたら木登りを見てよ!」

「ああ。元々その為にチャクラコントロールを見せたんだ。何はともあれ帰るぞ!」

そう言って俺達は家に帰ることにした。

 

☆☆☆☆

 

兄さんが帰って来た!俺はそれだけでも嬉しくなったのに…兄さんにチャクラコントロールの修行の仕方を教えて貰った。

 

兄さんは凄すぎる。俺は兄さんがどんなことをやったのか知らないことの方が多いけど、わかるのは俺が2歳くらいの時にアカデミー首席合格したって聞いたから俺はそれ以上のことをやっているんだって期待しているんだ。

 

「兄さん。」

俺は好きなトマトを飲み込んでから兄さんに話し掛ける。

「ん?どうした?」

「今度幻術について教えてよ。訳が分からないことがあるんだ。」

俺がそう聞くと…兄さんは少し笑って…

「その前にチャクラコントロールを覚えてからな。幻術の基本はチャクラコントロールにある。」

やっぱりチャクラコントロールが大切なんだ…でもどの道チャクラコントロールの修行の木登りはやりたいと思っていたし…

「わかった!」

「よし、それじゃ準備が出来次第行くぞ。母さん、ご馳走様でした。」

え?兄さんもう食べ終わったの?速すぎ…

「はいはいお粗末様でした。サスケのことを頼むわよ。」

 

てか、母さんも速い…俺と父さんだけになって気まずい…間違いなく父さんも気まずく思っているよ…ほら、なんか冷や汗かいているし!兄さんも母さんも空気読んで!!俺は顔は母さん似だって言うけど性格の方は苦労人の父さん似だと思う…

 

「サスケ。」

父さんが気まずい空気をなんとかしようと俺に話しかけてきた。

「何?父さん。」

「イタチのことはどう思う?」

兄さんのことか…兄さんは

「憧れ…かな?」

「憧れか。何故だ?」

「兄さんはアカデミー首席合格したからかな。俺もアカデミー首席合格くらいはしたい…!」

俺はそう言って拳を握りしめる。

「そうか…お前はまだいい世代だ。私達の世代では目標がシスイの父…うちはカガミを目標にしていたんだ。」

あ…カガミさんって二代目火影様の側近だったよね…でも創設者のマダラの方が実力は上なんじゃ?

「どうして?」

俺は疑問に思ったので父さんに聞いて見た。

「カガミさんは私達の目標となったのはお前がイタチを尊敬するように私達もカガミさんを尊敬するようになったからだ。ご馳走様でした。」

父さんはそう言って食事を終えた。

「ご馳走様でした!」

俺もお昼ご飯を食べ終わってすぐに支度をした。


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