うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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評価がガタ落ちして「ぐぉあ〜っ!!」と頭を抱えてしまい少し放置していた作者でした。とはいえ理由がわかったので今となっては感謝しています!


第21話

さてようやく解放され俺は久しぶりに病院へと向かっていた。

「よっ!イタチ!」

明るく元気に挨拶をしたシスイが笑いながら俺に近づいてきた…これが普通ならよかったと思うが…なんていうかシスイの笑みは目が笑っていない。

「ところでフブキから聞いたんだが…休暇がほとんどない状態でB~Dランク任務までの任務を何回も続けていると聞いたけど…イタチ?どういうことか説明してくれるよな?」

「…すまん。」

俺はそう呟いて瞬身の術で逃げた。

「あっはははっ!俺が瞬身の術の使い手だってこと忘れたのか?」

しかし瞬身のシスイからは逃げられない!俺の脳内にそう響き渡り、逃げようと必死に考えるがシスイの腕が首を絡んでしまい逃げられなくなった。

「シスイさん。話せばわかります。だから離してください。」

「はっはっはっ。YADA☆」

その後シスイの一方的なプロレス擬きが始まり、タップしても離さず看護師さんが来るまで苦しみ続けた。

 

「酷い目にあった…」

「お前がつまらんダジャレを言うからだ。」

ダジャレ…?「話しますから離してください。」…あっ!?ダジャレ言ってたわ。

「無自覚だったのか…まあいいさ。これを見ろっ!」

そう言ってシスイはドヤ顔で一枚の紙を見せた。

「退院許可証…!?」

おいおいマジか。通りでシスイのテンションがいつもよりも高い訳だ。

「どーだ恐れ入ったか!」

うわ…凄え嬉しそう。まあ無理もないよな。シスイはこれまでリハビリの毎日で優秀すぎる忍びであるが故に外に出ることはおろか自由に行動することすらも許されなかった。それが退院したことにより自由を得た。…まあもっともシスイが一々脱走するからそうしたんだとは思うけどな。

「いやーこれ見たときはびっくりしたぜ。何しろ綱手様が直々に持ってきてくれたからな。これを渡された時なんかもうなんども幻術か確かめて本物だとわかったら興奮しちゃって鼻血を出して綱手様をビビらせちゃったよ!」

むちゃくちゃ子供っぽくなってるな。それにしても鼻血でもダメなのか…綱手様は。

「ハハハ…」

俺は二つの出来事に乾いた笑いしか出来なかった。

「それじゃ、フブキの修行の手伝いに行ってくるぜ!」

そう言ってフブキは瞬身の術で立ち去った。大丈夫か?フブキはガイに師事するとか言っていたけど…

 

~数分後~

 

「イダヂ~…!フブキが…フブキが他の男ど…一っ緒にいだょ~っ!」

案の定、シスイはフブキに撃退され涙と鼻汁を流して帰ってきた。てかその表現やめろ。お前がホモっぽくみえる。いや弟を思う気持ちはいいけどな?やりすぎは良くないぞ。

…サスケを女装させたお前が言うなとかそんな声が聞こえたがあれは別だ。サスケを女装させようとするとサスケが敏感に反応して逃げるから忍びの訓練としてやっているだけだ。決して俺がサスケの女装姿をみたい訳ではないっ!

「まあシスイさんはフブキとは全く逆のタイプですからね。幻術を中途半端に覚えるよりも体術の技を覚えた方が効率的なんでしょうけど。」

フブキはガイと同じ戦闘スタイルだ。幻術型のシスイのような戦闘スタイルとは程遠いし、俺とも違う。俺の戦闘スタイルは基本的にはオールラウンダーだがクナイや剣、投石などの道具を使い忍術を付け足した戦い方だ。俺の班の中ではタキオが一番近いな。あいつのはやりすぎだけど。

「だからって…忍術や幻術を教えないのは流石にマズくないか?」

まあ流石にアカデミーのままじゃマズイと思うけどな…その心配はないっ!

「俺自身が休みの日にフブキに忍術や幻術を教えました。」

実際には休みの日じゃなくあいつら三人を月読で忍術や幻術の指導をしていた。月読って便利だよな。あそこは時間も質量も操れるから外の世界で1秒経つとこっちでは3日。反則だろ…と思う俺はおかしくない。そしてそれを使える俺もイタチスペックにチートぶりに呆れた。まあそのせいでタキオが失格しなければなんでもありの狂人になってしまったのは反省点だ。何事もやりすぎはよくない。

「何~っ!イタチお前だけズルいぞ!」

ズルいって…確かに転生した時点でズルいとは思うがそこまでフブキの面倒見たかったのか?

「そんなことを言われてもシスイさん。俺はあいつらの担当上忍です。一応やることはやります。」

ドン引きされるだけでやっていることはやっているよな。任務は最低量を大きく上回り、修行も月読の世界とはいえキチンとこなしている。…まあだからと言ってタキオが性質変化を、アキホが形態変化を自在に操れるようになったことは予想外だった。あれは通常影分身を使うものだが俺の月読は時間を極限まで伸ばすことが出来るので理論上は可能だな。ただかなり俺もあいつらもヘトヘトになるので一回につき月読の世界で3、4年くらいが限界だがな。…その上使い過ぎると視力が落ちるので月読の世界で合計20年くらいしか使っていない。それでも十分だけどサスケの万華鏡写輪眼と俺の万華鏡写輪眼を交換してお互いに永遠の万華鏡写輪眼になれば…完璧なのにな。いや無理か。永遠の万華鏡写輪眼は他者の万華鏡写輪眼を取り込まなきゃいけないしな。

「俺も兄としての威厳を保ちたい…」

シスイはフブキに余程構って貰いたいのかそう言ってorzになった。

 

「イタチーす。」

「随分と斬新な挨拶だな…アキホ。」

俺に舐めた挨拶をしてきたのはアキホだった。

「お前修行はどうした?」

「いやーそれがイビキさんにお前に教えることはない…とか言われて暇なんだ。暗部にいた上忍も特別上忍も逃げられて三代目様にも頼んだけど忙しい上に紹介出来る忍びはいないって断られた。」

どんだけ嫌なんだ?教育者なら誰か一人くらいはやってもおかしくなさそうだが…無理か。アキホの悪名はアカデミー教師に広く知れ渡っている。そんな奴を班員にしているイタチSUGEEEEEEEとなるくらい有名だ。実際にはこき使っているだけだけど。

「それで担当上忍の俺に鍛えて貰おうと考えた訳か?」

「まあな。俺の最初の対戦相手…ナルトは根性バカだからな。俺とは相性が悪い。」

あ~…確かに。絶対に心が折れねえもんなナルトは。勝てない訳じゃねえけどアキホの一番相手にしたくない相手だ。

「…なあイタチ。こいつを俺に預からせてくれないか?」

…シスイ正気か?と思ってしまった俺は悪くない。こいつは見た目美少女だが極悪非道のティーチング・キラーだぞ?近年アカデミー教師を辞めた理由のNo. 1がアキホの暴力行為って噂が流れているくらいだ。シスイもそのくらいは知っているはず…

「そんなこと言ってシスイさん…センスはどうするんですか?」

「ああ…センスか。センスは医療忍者志望で綱手様の弟子のシズネさんの元でチャクラコントロールの修行をしているみたいだからここしばらくは会えない。」

シズネって微妙じゃないか?…そんなことを思った諸君は前に出なさい。この場にいないセンスに代わって俺がしばいてやるから。…綱手様の元で修行を積める原作のサクラやイノ達がおかしいだけだ。センスは必死にシスイの為に綱手に頼んでも微妙な顔をしていたし、まだまだ心を完全に開いていない状態だ。次期火影候補としてどうにも出来ないってのはどうなんだろうか?

「それじゃ、任せましたよ。…アキホ。シスイさんの言うことは聞いておけよ。」

「ういっす。」

アキホがシスイに弟子入りして立ち去り、俺は自由を改めて手に入れた…そう思ったのがフラグだった。

 

「イタチ!賭博場に行くぞ!」

今度は綱手様に捕まり、賭博をやる羽目になった…今日くらいは仕方ない。諦めるか。

 

★★★★

俺はイタチに軽い挨拶を交わし、一枚の紙を見せた。

「これを見ろっ!」

この紙は俺が追い求め、遂に手に入れた念願の紙だ。

「退院許可証…!?」

そう、退院許可証だ。俺は何度も諦めずに申請(という名の脱走)をした。

「いやーこれ見たときはびっくりしたぜ。何しろ綱手様が直々に持ってきてくれたからな。これを渡された時なんかもうなんども幻術か確かめて本物だとわかったら興奮しちゃって鼻血を出して綱手様をビビらせちゃったよ!」

あん時は人生で一番幸せだったかもしれない…何しろ弟どころか自分すらも守れないという不幸から救われたんだからな。

「ハハハ…」

「それじゃ、フブキの修行の手伝いに行ってくるぜ!」

 

フブキを見つけたのはいいけど全身緑タイツの男がフブキと話していた。もしやフブキの師匠か…?もしフブキに変なことを教えていたらぶっ飛ばそう。

「ガイ…質問がある。」

「言ってみろ。」

「雪山で遭難し、食料も尽きチャクラも使えない場合はどうすればいい?」

そんなことになるのは二流の忍者だけど一応聞いておくか…

「いい質問だ…俺の経験上の答えだが…山を殴って噴火させれば暖かくなって凍死はしないぞ!」

頭を打たれるような衝撃を受け、俺は動きが止まった。

「わかった。」

何て奴だ…俺がいない間にこんなにも信頼できるやつがいたなんて…

 

その後俺はしばらく記憶がなくなっており、わかったのはフブキが俺を頼ってくれなかったことだ。

「俺も兄としての威厳を保ちたい…」

そう呟くと1人の少女が手を上げてやってきた。

「イタチーす。」

イタチとちーっすを合わせてそうなったのか?最近の子供はわからないな…

「随分と斬新な挨拶だな…アキホ。」

イタチも俺と同じことを考えていたのかそういって頭を掻いた。…ん?アキホ?

「お前修行はどうした?」

「いやーそれがイビキさんにお前に教えることはない…とか言われて暇なんだ。暗部にいた上忍も特別上忍も逃げられて三代目様にも頼んだけど忙しい上に紹介出来る忍びはいないって断られた。」

間違いない…メンタルキラーのアキホだ。尋問率100%という木の葉屈指の尋問の天才だがこいつに(精神的に)殺られた被害者は数知れず。敵は発狂、味方は胃薬不可欠になるトラブルメーカーだ。まさかイタチの班の問題児がこいつだとは思わなかった…

 

「…なあイタチ。こいつを俺に預からせてくれないか?」

気が付いたら俺はイタチにそう言っていた。アキホは見た目からして体術は不得意そうだ。忍術や幻術についてはわからないけど後々イタチから聞けばいい。俺がこいつを鍛えたい理由は簡単だ。俺はアキホに眠れる獅子とも言える強さを感じ取った。それが何かは鍛えないとわからないがそれを磨いてみたい…それだけのことだ。

 

「そんなこと言ってシスイさん…センスはどうするんですか?」

センス…そう言えば俺を気遣って最初のうちは俺の見舞いに来てくれたけど俺がやつれていくのを見て嫌気がさして見舞いを止めて引きこもってしまった。それを知った俺は荒れてセンスの家に殴り込みに行ったらセンスがただ引きこもっていたんじゃなく医療忍術の勉強をしていたことがわかった。それを知った俺は自分が恥ずかしくなって病院のベッドで不貞寝した。

「ああ…センスか。センスは医療忍者志望で綱手様の弟子のシズネさんの元でチャクラコントロールの修行をしているみたいだからここしばらくは会えない。」

その後俺は綱手様に何度も頭を下げてセンスを弟子にするように頼み…それが昨日叶った。今日から修行の毎日らしく俺はそれを見届けて外に出たんだ。

「それじゃ、任せましたよ。…アキホ。シスイさんの言うことは聞いておけよ。」

「ういっす。」

センスは綱手様を師事し、アキホは俺を師事する。不思議なもんだな。運命ってのは…


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