うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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第2話

報酬を受け取った俺は火影執務室で任務完了の手続きをしていた。

「火影様。」

「ん?なんじゃ?」

「4日間の休暇と2日間の第43訓練場の使用許可をお願いします。」

俺がそう言うと火影様がはぁ…とため息をついた。

「イタチ…またやるのか?」

そう言って火影様が話しかけてくる…まあ、俺の休暇でやることは修行とサスケと付き合う割合が25対26くらいの割合だ。身体が休んでいないのに休暇なのかとか、割合が微妙とか言うな。

「ええ…勿論。」

「お前は…いや何でもないわい。二つとも許可する。」

「ありがとうございます。」

火影様が何か言いたげだったが俺はそれを気にせずにすぐに礼を言う。こういう時はとっととやるのが正解だ。

 

「では、失礼します。」

俺は礼を言うと、火影執務室から出て行き、第43訓練場へと向かった…

 

ついたついた…いや~参った参った。報酬金を銀行に預けてきたらもう大騒ぎ。やっぱり、前世金持ちじゃなかっただけにこういうのは気持ちいいもんだ。

 

それよりも第43訓練場は水の多い訓練場だ。その為、水遁使いとかに多く使われる。なんでここに来たのかというと…

「さて…やるか、滝登りを。」

俺はまず目の前にある滝を登らないとな。勿論足で。

 

NARUTOの世界の修行法では色々とある。俺はその中でもチャクラコントロールに目をつけた。この身体に限らずうちは一族のチャクラ量は決して多いとは言えないからチャクラコントロールをマスターしてチャクラの一回の使用量を極限まで減らす必要があった。そうでもなきゃ死ぬしな。

 

…そんな事よりもチャクラコントロールの修行法は木を足で登ることからスタートする。それが出来る様になったら足場の変化が激しい水の上、泥沼、水の流れのある川、そして滝…と上げてチャクラコントロールをマスターして行く。

 

とは言っても普通はそこまでやる必要は無い。良くて泥沼くらいまでだろうな。しかし俺は滝登りまでやる必要があった…というかやらないと死ぬ。死亡フラグ全開のイタチに憑依した以上、やるしか選択肢がなかった。

 

それに全力を出さないで死ぬのは嫌だしな。俺は小6の時まで勉強サボって0点が常識だったからな…しかもチビ…今思えば最悪だったな、俺。

 

そんな時に俺はNARUTOと出会ったんだっけか?俺はナルトに自分の姿に似ていると感じた…ただ違うところはナルトは努力して認められようとしていたに俺は努力もしていないのに認められようとしていた…だから…俺はナルトの様に努力をした。

 

それこそ、俺を見放していた家族…親父やお袋、超がつくほどの有名大学に入った兄貴や姉貴に止められる程に。だけど止めることなんて出来なかった…努力すれば認められる…そう思って努力した。

 

結局は俺だけ私立大学に入ることしか出来なかったけど家族は皆、俺個人を認めてくれた…お前は私達の誇りだって…それが何よりも嬉しかった。この時はNARUTOに出会えて良かったと思った。努力がどれだけ大切かわからせた偉大な漫画だったな…

 

と…無駄話している間に終わってしまったか。次だ、次!

 

次の修行法は100kgの重りを付けて泳いで滝登りだ。…何の必要があるかと言うと心肺機能の上昇、筋力の増加、そしてスタミナの増加が期待出来る上に腰に負担がかからないので俺はやっておく必要がある。

 

木の葉の珍獣ことマイト・ガイは木の葉の周りを逆立ちで周ったというエピソードがある。…もはや人外。

 

もしガイと戦うことになったら写輪眼対策を使われてしまうからな…身体能力だけでもガイに勝てる様にならないと仙人状態のカブトと戦う時に話しにならない。

 

まあ…そう言うことだ。最初は重り無しだったんだが自分がより成長するために重りを付けてやり始めたんだが…最初のうちは毎日が死にかけたね。だけど今は慣れて100kgまで出来る様になった。

 

~数分後~

「はぁ…はぁ…っ」

めっちゃ疲れた…だけどあれもしなくちゃいけないんだよな…

「すぅ~はぁ~…」

俺は一回深呼吸して、印を組んだ。

「水遁・水龍弾の術!」

そう…俺が最後にやることは水遁の術を使いまくってチャクラを出来る限り減らすことだ。そうすることでチャクラの最大量は増えるし、回復力も上がる。とまあ…そんな俺の修行が2日間続けられた。

 

☆☆☆☆

 

「はあ…何故イタチはあんな無茶な真似しか出来んのかのぅ…?」

ワシはそう呟いて水晶玉を見る…そこにはイタチの姿があり、拷問同然の修行を続けている。

「まあ…あやつの無茶は今に始まったことではないしの…」

ワシはイタチがすっかり無茶をすることに慣れてしまい飽きれることしか出来なかった。

 

元はと言えばフガク(イタチとサスケの父)がイタチを連れて戦場に行ったことから始まったんじゃな。イタチが戦場に行き帰ったあの夜…少し物音が聞こえて来た…ワシは他の忍びの者が侵入したかと思い、護衛を付けてその物音の方に歩いて行った。

 

そこには…藁人形に釘を打ち込んでいるイタチの姿があった…あの時の姿は護衛が失禁するほどホラーだったぞ…4歳児の時点でそれだ。

 

次に、九尾事件から間もない頃…イタチは火遁のチャクラ刀を作り上げた…それがただのチャクラ刀なら問題はなかった。だがそのチャクラ刀はとんでもなく恐ろしいものでどんな金属でも軽々と斬って見せた…切るのが専門の風遁のチャクラ刀でもあんな斬れ味は出せんわ!思わず使用禁止命令まで出したぞ…あれは。

 

論点がずれているな…そうそう、イタチがあの修行をやり始めたのはアカデミー主席で卒業した後じゃったな。イタチはチャクラコントロールをマスターして置かないと行けないと思ったんじゃろう…

 

そう思って観察して見たら…足で滝登りしよったわい…これにはイタチの無茶に慣れ始めたワシも驚いたわ!だがそれだけで済んだなら良かった…イタチはその後泳いで滝登りをするわ、水遁の術をチャクラの限界まで使うわでワシの予想の斜め上を行きワシが疲れてしまった。その日は息子のアスマに心配されたのは余談だ…

 

じゃが…あやつが変人と言う訳でもない。あやつはむしろ、他人の第一印象は冷静、合理的な思考を持つ男だ。また兄としての面倒見が非常に良く、修行の日以外はサスケの面倒を見ている。

 

その人間性に上層部はイタチが火影ても問題ないと言っているのでワシは即イタチを火影候補に進めたがやはりゴリ押しでは無理だった。そこで大名に依頼した。Bランク任務と偽ったSランク任務である大名の護衛の依頼書を出すようにした。これはイタチが任務の全てを見るかどうかのテストだった。

 

これにバカバカしく思った上層部の連中は賭けまでした。イタチがこの依頼書を受けるかどうかを。これにワシは頭にきてイタチが受ける方に賭けた。

 

しかし、イタチは今は上忍である。そのためBランク任務をやる必要性がないのだ。だからBランク任務の依頼書なんぞ見るまでもない…上層部はそう思っていた。しかしイタチは予想を裏切ってくれた。

 

「火影様。この依頼受けます。」

イタチが任務を受けにきたのだ。その任務の内容をワシは依頼書を何回も見た。その結果…賭けの対象の大名の護衛だった。

「うむ!良いぞ、受けろ!」

ワシは速攻で依頼書に判子を押すとイタチに押し付けるような感じで依頼書を渡した。

 

おかげでワシの一人勝ちで随分ウハウハになったわい!おまけに上層部の連中もあやつを火影候補にせざるを得なくなった。これでワシも安心して引退出来るものよ。


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