うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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今回はかなり短めです…


第19話

「…」

俺は影を落とし、深く落ち込んでいた。その理由は角都を逃がしてしまったことだ。三代目火影様からは被害がなかっただけでも儲け物だと言っていたけど俺としては捕まえたかった。その理由は角都を捕まえてアキホに渡しておけば暁の情報も少しは手に入るからな。何もかもが原作通りとは限らないし、ある程度のことは情報は流しておいた方が自然だ。

「イタチ、俺よりも落ち込み方が酷くないか?」

するとシスイが話しかけてきた。

「シスイさん…病院はどうしました?」

現在俺のいる場所は火影岩のところで病人がいて良い場所ではない。

「ん?抜け出してきた。」

あっさりと答えたシスイは呑気そうに空を見上げた。

「抜け出してきたって…そんなことをしたら狙われますよ?」

「大丈夫だって!お前の様子を聞きに来ただけだ。すぐ戻るよ。」

「シスイさん、死亡フラグ立てないでください。」

「死亡フラグもクソも…こんだけ死亡フラグ立てときゃ、もう生存フラグも立つだろ?」

むちゃくちゃな理屈で押し通すあたりフブキに似ているんだよな…

「そういう問題じゃなくてですね…」

「俺が死ぬのを想像出来るか?」

出来るわ!ここまで露骨に死亡フラグを立てた奴は初めて見たぞ!

「な?思いつかないだろ?」

…もういい。シスイ・フブキ兄弟はこういう奴らなんだ。

「ま、俺のリハビリにも付き合ってくれよ。」

「はあ…シスイさん。10分だけですよ。」

「わかってるって。」

こいつは本当にわかっているのか?幻術かけられたら終わりなのに…

 

「それじゃルールは幻術なしの訓練式の戦闘…でいいよな?」

幻術かけられたら即終わりだしな。それにあれだ…身体を動かすのに幻術は必要ない。

「文句はありませんよ。ただ貴方のリハビリですから無茶はしないでくださいよ。」

リハビリで無茶をすると忍びとして死ぬことになりかねない…そうなったら俺はシスイを殺したことになる。それだけは避けたい。

「わかってるって!行くぞイタチ…!」

シスイは笑顔の後すぐに忍びの顔になり、俺に攻撃を仕掛けてきた。

 

「火遁・豪火球の術!」

俺はすぐに火遁を放ち、シスイを攻撃する。

「甘い!甘いぞイタチ!」

シスイはそれを見極め、最低限の動きで避け俺に迫る。

「チッ…面倒だ。」

こういった敵はあまり得意ではないが仕方ない。俺は印を結び、指をシスイの方に差すとそこからビームが出た。

「うわっ!?なんだその術!?」

この手からビームは目からビームを応用したもので印を結ばなきゃ出来ないのが欠点だ。その代わりチャクラの消費量は印を結ぶ分少なくなっている。

「終わりです、シスイさん。」

俺はシスイを気絶させ、病院まで運んだ。

 

~病院~

「全く…この人は。」

俺は呆れながらシスイを病室まで運んでベッドに下ろすとフブキがそこにいた。

 

「フブキ…」

「よう…イタチ。すまねえな、兄貴が暴走しちまってよ。」

「お前の時に比べればなんでもない。だから気にするな。」

「そうか。まあとにかく兄貴につきあってくれてありがとうな。」

妙だな。俺は幻術にでもかかっているのか?解!…かかっていないか。

「どういたしまして。それよりも中忍試験…頑張れよ。」

「ああ。俺は一発で合格してやるよ。」

今回の中忍試験で中忍になったのって原作じゃシカマルだけだし、なんとかして中忍になって貰いたいよな。

「一発で中忍になったら回らない寿司屋で食べ放題だ。」

任務をこなして金は有り余っているし、このくらいは出来る。

「そうか。それじゃ金欠にならないように注意してくれよ?」

フブキはそう言って窓からジャンプして家に戻った。

「俺も戻るか。」

俺も家に戻り、帰ることにした。

 

☆☆☆☆

 

~イタチ宅~

「そう言えば二人とも明日から中忍試験だったな。」

フガクがフブキとサスケを見てそう言った。

「そうだ。」

フブキが答えるとフガクは目を閉じ、過去を思い出していた。その過去は仲間が死ぬ姿…あまり思い出したくない思い出だがどうしても思い出さざるを得なかった。二人とも顔こそ違えどその仲間に似ていた。フガクがその二人のこととフブキとサスケを重ね合わせるのは無理なかった。

「戦時中ならばお前達はとっくに中忍になっていただろう…だが今は戦時中じゃない。その分中忍になるのも厳しくなっているが…お前達ならやれる。生きて中忍になって帰ってこい!」

フガクがそう言うとイタチは内心拍手を送り、感動していた。

「こんなところでつまづくようじゃ兄貴は超えられねえよ!」

シスイを基準としているあたりフブキらしいがフガクの思いは届いたようだ。

「もちろんだよ!父さん!」

サスケは素直にそう答え、満足気に答えた。

「それじゃ中忍試験がどう言うものなのか先輩として教えよう。」

イタチはそう言うと二人とも注目した。

「中忍試験はあくまで中忍になる試験だ。それをよく意識して受けてみろ。そうすればおのずと合格できる。」

「アドバイスになってねえじゃねえか…火影様が言いそうなセリフだぜ?」

イタチはその火影様の候補なのだがあえてイタチは言わない。

「他にアドバイスはないぞ。あったとしてもこれ以上の身内贔屓は出来ないしな。」

「まあそんなもんがあってもなくても同じだ。明日からやってやるよ。」

こうして中忍試験前最後の日を過ごした。




次回から中忍試験編です!

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