俺は病院に来ていた…その理由は…
「イタチ、元気か?」
そう…うちはシスイの面会だ。
「シスイさん…」
シスイの顔は前見た時よりもガリガリになっており、やつれていた。
「な~にそんな暗い顔しているんだ!もしかして俺の事心配しているのか?」
何でこの人は…こう明るいんだろう…?原作のシスイの性格と変わりすぎじゃないか?
「心配していなければここに来ませんよ…」
「俺の病気は幻術にかからなければ何の問題もないらしいし、体調の方もしっかりと整えているから大丈夫だ。」
あのな…シスイ。そう言うセリフはやつれていない状態で言えよ。
「そうですか…」
俺はそれを指摘せずに返事をしておいた。
「お前のおかげで病気に気づいたんだ。ありがとよ…イタチ。」
「礼には及びません。」
「ところで…フブキの担当上忍…お前なんだってな?フブキは大丈夫なのか?」
フブキから聞いたのか…兄弟だし当たり前か?
「ええ…フブキは問題ありません。」
数年前のフブキなんか屁でもない位の問題児のおかげで、今ではフブキの悪いところを見つけようにも見つけられない。
「そうか…そう言えばフブキ以外の班員はどんな奴なんだ?」
この質問絶対くると思っていたんだよな…
「サボり魔と暴力女。二人とも問題児で頭痛いです…」
サボり魔はタキオ、暴力女はアキホ…この二人のせいで今頃試験がカオスになっているはずだ…ただでさえ低い合格率があの二人のせいで下がると言っても過言でもないしな。
「ははは…俺病院に入院して置いてよかった。」
冗談にしても本気にしても…シスイ…それは言っちゃいかんぞ。
「いつかストレスが原因で入院しかねませんよ…俺。」
「俺は担当上忍やったことがないけど…担当上忍は大変だ。お前なんかはしばらくSランク任務やAランク任務の仕事をしていたから、尚更な…」
「わかりました…」
その後いろいろと30分ほど雑談をして時は過ぎて行った。
「そろそろ俺は行きます…身体にお気をつけて。」
「ありがとよ…見舞いに来て。」
「では失礼します。」
俺はここを後にした。なぜならもうひとつ行くべき部屋がある。
「…」
その部屋にいるのは不機嫌な青年…オビトだ。
「オビト…少しは冷静になったか?」
「ふん…余計な事を…」
「まだ現実から逃げる気か?」
「現実から逃げようとも…誰にも迷惑はかけん…」
全く…どうしようもないな…
「言っておくが俺は常に強い者の味方だ…お前のような現実逃避するような弱虫の敵だ。」
「勝手にしろ…俺はリンのいない世界なんかに興味はない。月読計画がイタチ…お前に妨害され失敗した以上…何もすることはない。」
まるでダメなオビト…略してマダオだなこりゃ…
「なら…何故お前が生きていると思う?」
「リンの代わりに生きている…とでも言いたいのか?…ふざけるな!俺はリンが全てだった!!そのためにカカシにリンを任せるべく写輪眼を渡した!!!なのにあいつは…!」
よく言うぜ。カカシにめっちゃこだわっていた癖に…そのせいで俺は捕まえることが出来たんだからな。などと心の奥に秘め、冷静に返した、
「…全くもってその通りだ。うちは一族の全員がお前と同じ立場だったらうちは一族のほとんどがお前の意見に賛同していただろう…」
「何…?」
「むしろお前はよく我慢した方だ…そもそもうちは一族の写輪眼の開眼条件は負の感情による物…万華鏡も同じく負の感情によって開眼する…そこまではお前も知っているはずだ。」
「…」
「だがその開眼条件故に…写輪眼に使われることが多い…」
「使われる…だと?」
「ああ、写輪眼は酒と同じだ。お前は酒飲んでいる酔っ払いだ…」
「俺が酔っ払い?笑わせるな。俺は俺の意思でやったんだ。」
「…なら、リンさんが死んで以来楽しいことはあったか?」
「ないな。さっきも言ったはずだ…リンのいない世界に興味はない。」
「俺もシスイもうちは一族の穏健派の写輪眼を開眼した人々は皆楽しいことを見つけた…」
よくよく観察してみると過激派の人達って性癖とかヤバイんだよな…例えばサドだったりマゾだったり…ヤンデレとか(この三つはまだマシ)、アブノーマルにもほどがあるだろと思わず突っ込んでしまうような性癖まであった…
「お前も楽しい事を見つけろ…それがお前の一番やるべき事だ…」
俺の楽しいことはサスケの面倒と修行だな…最近サスケが反抗期になって『うるせえ!うざいんだよ、クソ兄貴!!』なんて言われた時はショックで枕元に涙が流れたのは懐かしい思い出だ…
「俺はリンのいない世界に興味はない…だが興味をそそるものがあればそれはやっておく。」
「それじゃ俺はもう行く…」
俺は担当上忍の仕事をするべく病院から出て行った。
☆☆☆☆
「イタチ、元気か?」
俺がそう声を掛けるとイタチは心配そうな顔で俺を見ていた。
「シスイさん…」
全く…心配すんのはあれだけにしとけって言ったろ?
「な~にそんな暗い顔しているんだ!もしかして俺の事心配しているのか?」
「心配していなければここに来ませんよ…」
ま、それもそうだ…だけど…
「俺の病気は幻術にかからなければ何の問題もないらしいし、体調の方もしっかりと整えているから大丈夫だ。」
幻術使いの致命的な病気…『幻遊病』は一瞬でも幻術にかかると身体が勝手に動くから幻術返しが出来なくなる病気…最初にその病気になりそれを発見したお方…剣間様の名前から別名『剣間病』とも言われている。
剣間様は父である初代火影様や叔父の二代目火影様が得意とした土遁や水遁は使わず、幻術と感知で戦ってきた幻術と感知のスペシャリスト…その名前は幻術使いなら誰でも知っている。
「そうですか…」
「お前のおかげで病気に気づいたんだ。ありがとよ…イタチ。」
「礼には及びません。」
「ところで…フブキの担当上忍…お前なんだってな?フブキは大丈夫なのか?」
フブキから聞いてみたんだがイタチが担当上忍とは驚いた…イタチはまだ若いからな…
「ええ…フブキは問題ありません。」
「そうか…そう言えばフブキ以外の班員はどんな奴なんだ?」
「サボり魔と暴力女。二人とも問題児で頭痛いです…」
サボり魔と暴力女って…どんな奴なんだ!?
「ははは…俺病院に入院して置いてよかった。」
イタチがなった以上俺も担当上忍になりかねないからな…その時は入院生活の始まりだな…
「いつかストレスが原因で入院しかねませんよ…俺。」
イタチがこんなに頭を抱えるなんて本当にどんな奴なんだよ…
「俺は担当上忍やったことがないけど…担当上忍は大変だ。お前なんかはしばらくSランク任務やAランク任務の仕事をしていたから、尚更な…」
「わかりました…」
イタチと雑談してしばらくすると…
「そろそろ俺は行きます…身体にお気をつけて。」
イタチが椅子から立ち上がり、椅子を片付けた。
「ありがとよ…見舞いに来て。」
「では失礼します。」
そう言ってイタチが立ち去った…
☆☆☆☆
「…」
俺が考え事をしているとイタチが入ってきた…
「オビト…少しは冷静になったか?」
イタチ…お前は何を考えている?
「ふん…余計な事を…」
「まだ現実から逃げる気か?」
「現実から逃げようとも…誰にも迷惑はかけん…」
確かに俺は現実逃避をしている…だけどそれがどうした?イタチ…俺の苦しみが分かるはずがない…
「言っておくが俺は常に強い者の味方だ…お前のような現実逃避するような弱虫の敵だ。」
「勝手にしろ…俺はリンのいない世界なんかに興味はない。月読計画がイタチ…お前に妨害され失敗した以上…何もすることはない。」
「なら…何故お前が生きていると思う?」
「リンの代わりに生きている…とでも言いたいのか?…ふざけるな!俺はリンが全てだった!!そのためにカカシにリンを任せるべく写輪眼を渡した!!!なのにあいつは…!」
俺はカカシや木の葉なんぞどうでもいい…俺にとってリンが全てだ!俺の身体を犠牲にしてまでリンを託したのにそれが出来ないと言うのは余りにも残酷すぎる…
「…全くもってその通りだ。うちは一族の全員がお前と同じ立場だったらうちは一族のほとんどがお前の意見に賛同していただろう…」
…?どういうことだ?
「何…?」
「むしろお前はよく我慢した方だ…そもそもうちは一族の写輪眼の開眼条件は負の感情による物…万華鏡も同じく負の感情によって開眼する…そこまではお前も知っているはずだ。」
「…」
確かにマダラから写輪眼の開眼条件はそんなものだと聞いたな…
「だがその開眼条件故に…写輪眼に使われることが多い…」
「使われる…だと?」
「ああ、写輪眼は酒と同じだ。お前は酒飲んでいる酔っ払いだ…」
写輪眼が酒?
「俺が酔っ払い?笑わせるな。俺は俺の意思でやったんだ。」
俺は俺だ…写輪眼に操られているはずがない。
「…なら、リンさんが死んで以来楽しいことはあったか?」
「ないな。さっきも言ったはずだ…リンのいない世界に興味はない。」
「俺もシスイもうちは一族の穏健派の写輪眼を開眼した人々は皆楽しいことを見つけた…」
「お前も楽しい事を見つけろ…それがお前の一番やるべき事だ…」
「俺はリンのいない世界に興味はない…だが興味をそそるものがあればそれはやっておく。」
もう俺の楽しみは決まった…イタチ…お前の活躍を見ることだ。
「それじゃ俺はもう行く…」
イタチ…せいぜい頑張りな。