うちはイタチに転生…?マジですか?改訂版!   作:ディア

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第14話

「ん~…眠い…」

「「起きろバカ!」」

「おやすみ…」

なんでこんなバカを起こさなきゃなんないんだ!?

「おい!起きやがれ!」

アキホ…言葉遣い直せよ…まあ俺もアキホと言いたいことは同じだし何も言わないけど。

「zzz…」

幸せそうな顔しやがって…!こうなったら…

「しょうがない…アキホ…俺にいい案がある。」

「何だ?変な案だったらぶっ殺すからな。」

「こいつに幻術をかけて起こす。」

普通、幻術は起きている間でないと出来ないんだが写輪眼を使えば目を合わせるだけでも十分。そもそも幻術というのは視覚が対象にした技が多い…実際に兄貴は目を合わせるだけで幻術をかけられるしな。

ただ…当然ながらこの手は俺だからこそ出来る技なんだよな…アキホは写輪眼を持っていないから出来ない…

「お?いい案だな。やってくれ。」

アキホは当然ながら賛成した。

 

それじゃ…タキオの目を開かせて…と目を合わせる。

「写輪眼!」

その瞬間、タキオは幻術にかかりうなされる。

「う~ん…!助けてくれー!アキホに犯さ「起きろ!」うげっ…!」

おいおい…アキホ、もうちょっと軽く起こせよ…

「ここは…?なんか変な夢見たからすげー目覚め悪いんだけど…」

「キリキリ歩け!ゴミムシが!」

はぁ…憂鬱だ…

 

☆☆☆☆

 

「揃ったな。」

タキオもなんだかんだでいるな…よし!

「イタチ…こんなところで何をするんだ?」

「お前達には巻物を探してもらう…」

俺は試験の説明に入った。

「巻物?」

「そうだ…中身は『合』と書かれた巻物と『格』と書かれた巻物が一つずつある。その中身を探してこい…そして俺に届けた奴を合格とする。また制限時間は十時間だ。」

つまり、十時間以内に巻物探して俺に提出しろってことだ。

「ちょっと待て。それだと二人しか合格出来ないじゃないか?残りの一人はどうなる?」

フブキ…甘いな本当に…とは言えこの試験の目的を理解出来ないのは無理ないか?

「通常であればアカデミーに強制送還だ。留年組として次の試験に備えることになるな。」

不合格になった奴らはアカデミーに強制送還させて留年組として次の試験に挑ませるんだが…一部の子供は諦めてアカデミーを辞めるんだよな…

 

「じゃあ、俺落ちます~…眠いんで…」

タキオがそんなふざけたことを言ったので俺は少しキレた。

「タキオ…俺は『通常であれば』と言ったはずだぞ?お前のようにアカデミーの問題児はどうなるか…わかっているのか?」

「あ~面倒なことは嫌いですし…やりますか。」

タキオはさっきの言葉をなかった事にしてやる気を少し出した。

「それでいい…次に三つだけ注意点を言っておく。一つ目はここら辺には俺が集めた忍鳥達がいる。そいつらは中忍クラスの実力を持っているから気をつけろ。」

隠れて行動しないと体力を使う…隠れても精神的に疲れる…そういう罠だ。

「二つ目はダミーの巻物がある。ダミーを俺のところに持って来ても合格にはならない。」

これは親切な助言だ。そうでも言わないと中忍試験並の試験になってしまうからな…

「三つ目…俺はここにいるとは限らない。」

これは…あれだ。俺も人間だから腹も減るから昼飯の時とか、おやつに甘味を食べたいからいなくなる…そういうのが一番の理由だけど…何よりもその手で合格させる気はない…

「あ~マジすか…」

「それじゃ…はじめ!」

さてと…甘い物でも食べにいくか…

 

☆☆☆☆

 

 

フブキは上忍三人を相手にして勝った為、当然ながら自分の体力に自信がある。その為…

「おらおらおら~っ!」

忍鳥も何のその!爆進してただひたすら突き進んでいた。

「へっ…!忍鳥と言っても大した事ねえな。この勝負貰った…!」

フブキがそう思うのも無理はなかった…何しろ、自分の障害となりうる忍鳥はめちゃくちゃ弱く(フブキ主観)巻物も見つかるのも時間の問題だからだ。

「おっと…!ブービートラップか…そんな物に引っかかるかよ。」

フブキはブービートラップを見つけそれを避けた…それが間違いだった。

 

「カァーッ!」

フブキを観察していたカラスがいきなり大声を上げた。

「なんだ?」

フブキがそう言うとオウムがやって来た…そうフブキがブービートラップを避けたことによってやって来たのだ。

「オマエ、オレノエジキ。シネ!」

オウムがそう言うとフブキをつつき始めた。

「てめえ!」

「ハハ、オコッタオコッタ!」

オウムはフブキを挑発して怒らせた。

「うるせえ!」

気が短いフブキは当然ながら怒り、オウムを捕まえた。

「てめえは俺を怒らせた…焼き鳥にして食ってやるから安心して俺の昼飯になりな。」

フブキはそう言うとヨダレを垂らし、オウムを握りしめた。

「ヘルプ!ヘルプ!」

オウムはそう言って命乞いをした。

「挑発しておいて命乞いをするか?この野郎…!」

フブキはそう言ってオウムの首をさらにしめた…

 

「突撃ーっ!!」

突然そんな声が上がり、フブキに大量の忍鳥達が襲いかかってきた。

「何だ!?」

「あのリーゼントをやれ!」

巨大な鷹がそう言って忍鳥達がフブキのリーゼントをつつき、リーゼントを解体し始める。

「やめろ、お前ら!このリーゼントは天然で出来た物なんだぞ!?」

フブキはそう怒鳴り、多少抵抗したが多勢に無勢…倒しても倒してもすぐに増え続けてしまう。故に無駄に終わり、リーゼントが壊れたハリボテのようにむちゃくちゃになったのは言うまでもない。

 

それを見ていたアキホは…コソコソと隠れて過ごして忍鳥達の目を欺いていた。

「あの忍鳥がフブキの相手をしている間に探さないと…俺はこの班の中じゃ弱いしな…」

アキホの言う通り…アキホは中忍であるアカデミー教師こそ倒しているがほとんど不意打ちに近いもので真正面から戦うとなると分が悪い。故にあの忍鳥達を相手にするとなると無謀に近いものだった。

「かと言って…このままコソコソしていたら…時間が足りない。」

アキホの推測通り、巻物だけでなくイタチも探さないといけないのでこのままでは時間が足りない。巻物は放置されているので動くことはないだろうがイタチは動くので見つけるのが難しい。

「となれば…今しかねえ!」

アキホは忍鳥達の隙をついて、全速力で走り、巻物を探した。

「いたぞ!捕まえろ!」

先ほどと同じ鷹がアキホを見つけ、忍鳥達を使ってアキホを攻撃する。何故鷹がアキホを発見出来たのかと言うと、鷹の目の視力は6.0以上ある。その為、アキホを見つけるのは簡単だった。

「んのやろー…!」

アキホはフブキみたいなリーゼントではない為、反撃も多少は出来た。

「ええい、何を躊躇っている!俺がやる!」

そう言って鷹が直々にアキホの相手をし…アキホをボロボロにして帰って行った。

「…これで完璧だ。」

タキオは完全に目が覚め、巻物二つを回収していた。

「さて…中身は…?」

そう言ってタキオが巻物を開くと『合』の字と『格』が見られ、試験の巻物だと確定した。

「よし…やはり間違いではなかったか…」

タキオはイタチが二つ目と三つ目の注意点を言った時点で気がついていた。イタチが二つとも巻物を持っていたことに…確かに普通の人間なら忍鳥のいる方に目が行く…しかしタキオは違った。

タキオは歴代最低の出席日数の持ち主である。それなのに何故アカデミーを追放されなかったかと言うと…タキオは洞察力、観察力、頭の回転が非常によい。それこそ並の上忍を上回る程に…

「(だがこれだけじゃねえはずだ。おそらく、俺が巻物を持っていると知ったら二人は俺を攻撃して巻物を奪い取るはず…)」

タキオは考えながら人里のほうに歩いてイタチを探す…

「(このまま俺が巻物を出してもう一人が巻物を出しても、最後の一人が不合格になる…だがそれはおかしい。三人一組班はバランスを考えた上で組み合わせが出来た…他の班ならともかく俺らの班はアカデミーでも希代の問題児が二人…しかもアカデミー主席合格者が一人…誰かが欠けてもバランスは大きくズレる。もしこのうちの一人を不合格にして留年組から導入するとなれば…バランスがかなり変わってしまう。)」

タキオは恐らく下忍とは思えないほどの思考で必死に答えを導こうとする。

「わかった…!」

そしてタキオは答えがわかり、イタチを探した。


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