日本国と大日本帝國 混じりあう二つの日本   作:アメリカ海兵隊

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大日本帝國海軍第一潜水艦艦隊vsナチスドイツ第四帝國海軍水上艦艇

第一潜水艦隊旗艦 伊-110 霧ヶ岳 発令所

 

士官「長官。全艦配置につきました」

 

風見「よし。全艦攻撃開始!それとECM(電子対抗手段電波妨害とも言う)を作動させろ。奴等の目を奪ってやれ!」

 

士官「了解!!」

 

ビスマルク 艦橋

 

士官「“海中の目”にノイズが発生!ECMが原因だと思われます!」

 

カルデント「ECCM(電子防護)を発動しろ。今“海中の目”がない我々が不利だぞ」

 

士官「駆逐艦撃沈判定!」

 

士官「巡洋艦撃沈判定!」

 

次々に入ってくる凶報だが次の報告に艦橋に居た全員の表情は明るくなった

 

士官「駆逐艦が伊号潜水艦一隻に撃沈判定を出しました!」

 

その頃 霧ヶ岳 発令所

 

士官「伊-17撃沈判定!」

 

風見「クソッ。一隻殺られたか」

 

士官「さすがはドイツ海軍。他の海軍とは違い、そう簡単には行かないか」

 

士官「伊-14が空母を殺りました!しかし伊-14が撃沈判定を出されました」

 

ビスマルク 艦橋

 

カルデント「空母を殺られたか。残存兵力は?」

 

士官「戦艦が1、空母が3、巡洋艦が14(内イージス艦10)、駆逐艦が43(内イージス艦30)です」

 

カルデント「向こうは旗艦型潜水艦1、伊号潜水艦が8か」

 

士官「駆逐艦撃沈判定!」

 

士官「巡洋艦撃沈判定!」

 

士官「駆逐艦が伊号一隻やりました」

 

士官「よっしゃ!」

 

霧ヶ岳 発令所

 

士官「伊-15撃沈判定!」

 

風見「ドイツ海軍め。なかなかやるな。久しぶりに血が騒ぐ」

 

ビスマルク 艦橋

 

士官「駆逐艦2隻撃沈判定!」

 

士官「やはり“海中の目”が無いと殺られっぱなしですな」

 

士官「伊号潜水艦1隻撃沈判定!」

 

カルデント「これで残り7隻」

 

一時間後

 

状況は大日本帝國海軍第一潜水艦隊残存兵力 潜水艦4隻 ナチスドイツ第四帝國海軍残存兵力 戦艦1、空母1、巡洋艦3、駆逐艦6

 

11隻も居た第一潜水艦隊は数を減らしていき残りは4隻となり、何十隻も居た艦隊は11隻となった

 

米空母 艦橋

 

士官「提督。大日本帝國とナチスドイツ第四帝國は一体どれ程進んだ技術をお持ちですか?」

 

提督「私も詳しくはわからんが以前リムパックが始まる何日か前、今回の演習についての資料を受け取りに来た大日本帝國海軍の人から聞いた話だと我々の総合的な技術は1990年代の頃であると言われたよ」

 

士官「ええ!!??」

 

この告白に驚きを隠せない士官

 

士官「つまりそれって」

 

提督「そうだ。我々の総合的な技術は彼等の1990年代のと同じだと言うことだ」

 

士官「じゃあ我々の技術は」

 

提督「向こうからしたら我々の最先端技術は超旧式の技術になる」

 

士官「つまり彼等と我々の技術の差は」

 

提督「十何年程度だと思っていただろうが実際は50年近くの差があると言うことだ」

 

伊-110 霧ヶ岳 発令所

 

士官「長官。我艦隊の残存兵力は本艦含めて4隻となりました」

 

風見「残っている艦の名前は?」

 

士官「伊-11、伊-19、伊-20です」

 

風見「ドイツ海軍は?」

 

士官「戦艦1、空母1、巡洋艦3、駆逐艦6です」

 

風見「駆逐艦、巡洋艦を中心に片付ける」

 

士官「ヨーソロー!」

 

士官「報告!駆逐艦2、巡洋艦1、本艦に接近しています」

 

風見「見つかったのか!?」

 

士官「わかりませんが陣形を組んで行動しています」

 

風見「他の艦は?」

 

士官「戦艦、空母を中心とし周りを駆逐艦が斜め左右前後に、前後は巡洋艦が守りを固めてます」

 

風見「僚艦と連絡は出来るか?」

 

士官「出来ます」

 

風見「なら伊-19、伊-20は駆逐艦と巡洋艦だけの方を伊-11は本艦と共に敵主力艦隊を攻撃する!」

 

士官「了解」

 

伊-19艦長「わかりました。すぐに取りかかります」

 

三十分後

 

士官「我軍の残存兵力は本艦のみの1隻です」

 

艦長「残りの相手は戦艦1、巡洋艦1か」

 

士官「はい」

 

風見「ようやくここまで追い詰めたぞ。カルデント」

 

ビスマルク 艦橋

 

士官「本艦含めて、残り2隻です」

 

カルデント「カザミもここまでやれるとは計算違いだったか。鬼の第一潜水艦隊も成長したな。しかし潜水艦にECMを搭載するとは想像も出来なかったな」

 

士官「長官。巡洋艦カミラール・アーデルより入電『敵潜水伊-110とおぼしき艦影を確認。9時の方向、距離3km、深度500m』です」

 

カルデント「見つけた」

 

その時カルデントは口を三日月のようにして笑った

 

カルデント「カミラールに命令。我艦が囮になる。伊-110が我艦に夢中になっているときに攻撃しろ。とな」

 

カルデントの発言に多数の士官が驚きを隠せない

 

士官「この艦を囮に使うのですか!?」

 

カルデント「そうだ」

 

士官「万が一に失敗したら」

 

カルデント「その時はその時だ」

 

士官「・・・」

 

カルデント「兎に角命令だ」

 

士官「了解」

 

そしてビスマルクの速度は早くなっていき、伊-110の真上を通過した

 

伊-110 発令所

 

士官「本艦の真上を通過した艦の正体が判明しました」

 

風見「通過したのはビスマルクか?」

 

士官「そうです」

 

士官「長官。すぐに攻撃しましょう」

 

風見「巡洋艦は?」

 

士官「ビスマルクの後方に居ます」

 

風見「誘い込もうとしてないか?」

 

士官「恐らくは」

 

風見「巡洋艦から片付けるか、戦艦を片付けるか」

 

士官「自分は機動力のある巡洋艦から先に片付けた方がよろしいかと」

 

士官「自分は戦艦です。旗艦を撃破したのちに動揺している巡洋艦を攻撃した方が宜しいかと」

 

士官の間で意見が二つに別れた

 

風見「でも機動力のある巡洋艦は戦艦より厄介だな」

 

士官「では」

 

風見「ああ。巡洋艦から叩く」

 

ビスマルク 艦橋 

 

士官「長官。巡洋艦カミラールより入電『伊-110をロスト』です」

 

カルデント「失敗したか」

 

士官「恐らくは」

 

その時一人の士官が慌ててやって来た

 

士官「報告します。巡洋艦カミラール撃沈判定!」

 

カルデント「読みが外れたか。周辺を警戒しろ。じゃないとこっちが沈むぞ」

 

士官「ハッ!」

 

伊-110 発令所

 

風見「ついにここまで来たぞ」

 

士官「長官。攻撃位置に着きました」

 

風見「いいか。これが最初で最後の大チャンスだ」

 

士官「ハッ!」

 

五分後

 

士官「ビスマルク近づきました」

 

風見「合図を出すまで待てよ」

 

そしてだんだんとビスマルクが近づいてきた

 

ビスマルク 艦橋

 

カルデント「念のため索敵用のソナーを頼む」

 

士官「了解」

 

そしてビスマルクから索敵用のソナーが発射された

 

ピギーン

 

士官「ソナーに反応有り。真下です」

 

伊-110

 

士官「索敵用ソナー撃たれました」

 

風見「ピンガーを撃て」

 

そして士官がスイッチを押した

 

ピギーーンン

 

伊-110から発射されたピンガーの衝撃波はビスマルクの艦底に当たり、そして反射をした

 

ビスマルク 艦橋

 

士官「ピンガー撃たれました!」

 

士官「本艦が殺られた為第一潜水艦隊の勝利となります」

 

カルデント「負けたか」


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