ちょっとリアルがドタバタしているもので、中々時間が取れませんでした
聖ヒルデ魔法学院 中等部
その一つのクラス、アインハルトや剣士郎、ユミナのクラスでは
「えー ……というわけで! 学院祭の出し物について、厳正なる投票を行いました結果……我がクラスの出し物は、《スポーツバー》に決まりました!」
ユミナの発表を聞いて、クラスメイト達は拍手した。
「お客様と簡単な室内遊戯をして、お客様が勝ったらドリンクサービス。負けたら、チャリティー品をお買い上げいただく、という形です」
「我がクラスには、運動部のエース達も揃っていますし……楽しい出し物になりそうですね」
ユミナに続いて、教師役のシスターが同意するように言った。三人が所属するクラスは、様々な運動部系のエース格が居るのである。
「それで、部活のエース達はそれぞれのスポーツを活かして活躍してもらって……後は、アインハルトさんと剣士郎くん!」
「はいっ!?」
「おろ?」
ユミナが呼ぶと、二人は驚きの表情を浮かべた。まさか、指名されるとは思っていなかったのだ。
「二人はインターミドル選手なんだし、格闘勝負のコーナーとか、どうかな?」
ユミナの言葉を聞いて、クラスメイト達はおおーと声を挙げた。どうやら、クラスメイト達は歓迎の方向らしい。すると、一番前の席に座っていたクラスメイトの一人が
「え、あの二人って、そんなに凄いの?」
と二人を見た。
「うん。初出場でエリートクラスの四回戦まで進出ってのは、十分に凄いよ。先生はどう思います?」
そのクラスメイトに答えてから、ユミナはシスターに問い掛けた。すると、シスターは
「確かに……面白そうな考えですが……怪我人が出そうな格闘技を出し物にするわけにはいかないわね……」
やんわりと、二人による格闘技の出し物を否定した。それを聞いた二人が安堵していると、ユミナが
「うーん……それじゃあ……」
と考え始めた。その結果
「アインハルト先輩はアームレスリングで、緋村先輩は卓球ですか?」
「はい……」
「まあ、ユミナに推される形でな」
アインハルトと剣士郎の言葉を聞いて、ユミナは笑顔で
「いやぁ……アインハルトさんは腕力凄いし、緋村くんは読みと速さでイけるかなってね。ウチのクラス、卓球部のエースが居なかったのもあるけど」
と説明した。確かに、理には叶っている。
剣士郎の読みと速さはトップクラスな為、動きが激しい卓球やバドミントン等で活躍するだろう。
「それで、ヴィヴィオちゃん達のクラスは?」
「私達のクラスは、ファンタジー喫茶です!」
「コロナの操作魔法が大活躍ですよ!」
ユミナの問い掛けに、ヴィヴィオとリオが答え、コロナは恥ずかしそうにした。
そうして、学園全体で準備が始まり、順調に進んでいって、当日。
『これより、学院祭を開催します! 生徒の皆さんは、お客様を存分におもてなししてください!』
という放送がされて、聖ヒルデ学院の学院祭は始まったのである。