魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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再会

「どっこい……しょっと!」

 

「よっこいせ!」

 

スバルとレンヤの二人が、訓練フィールドの片付けをしていると

 

「やぁ、お疲れ!」

 

と案内をしていた男性局員が、二本のペットボトルを持って現れた

 

「あ、お疲れ様です!」

 

「お疲れ様です!」

 

二人が敬礼しながら返答すると、男性局員はペットボトルを手渡し

 

「いやぁ、悪いね? シルバーのエース達に、片付けまでやってもらっちゃって」

 

と言った

すると、二人は

 

「いえ、大丈夫です!」

 

「この位なら、いくらでも!」

 

と答えると、ペットボトルの蓋を開けた

そして、二人が飲み始めると

 

「今なら、レストルームには誰も居ない筈だから、ゆっくり休める筈だ」

 

と言って、男性局員は離れていった

二人はそれを見送り、片付け忘れがないか確認していた

その時

 

《相棒》

 

とマッハキャリバーが、スバルを呼んだ

 

「ん? マッハキャリバー、どうしたの?」

 

とスバルが問い掛けると、マッハキャリバーは

 

《お客さんです。メッセージが来てます》

 

と教えた

 

「お客さん? 誰だろ……」

 

お客が誰か分からず、スバルは首を傾げた

それから、数分後

 

「あ、ティア!」

 

「スバル!」

 

久しぶりの再会に、スバルは嬉しさの余りに飛び付いた

それをティアナは、受け止めると

 

「再会が嬉しいのは分かるけど、止めなさい。恥ずかしい!」

 

と注意した

すると、スバルは

 

「はーい」

 

と残念そうに離れた

そこに、少し遅れてレンヤも到着

二人から少し離れた場所で、待機していた

 

「だけど、どうしてミッドに?」

 

ティアナがミッドに居ることが珍しく、スバルは思わず問い掛けた

すると、ティアナは

 

「捜査よ。捜査……しばらく、ミッドに居ることになるわ」

 

と答えた

それを聞いたスバルは

 

「あ、あの火災関連? もしかして、繋がってる?」

 

と問い掛けた

その問い掛けに、ティアナは頷きつつ

 

「そうね。だから、何回かスバルに協力してもらうことになるかも」

 

と言った

それを聞いたスバルは

 

「そっか……あ、部屋はどうしてるの? ホテル?」

 

と問い掛けた

すると、ティアナは

 

「ええ。手伝いの子がホテルを取ったわ」

 

と答えた

それを聞いたスバルは

 

「だったら、私の部屋に来なよ! 下手なホテルより、セキュリティも万全だよ?」

 

と言った

それを聞いたティアナは、苦い表情を浮かべて

 

「んー……でもね……」

 

と言葉を濁した

すると、スバルは

 

「駐車場も有るし、部屋も大きいよー?」

 

とティアナの肩を叩いた

それを聞いて、ティアナは

 

「んー……ちょっと待ってて……手伝いの子に聞いてみるわ」

 

と言って、通信ウインドウを開いた

すると、サウンドオンリーと表示がされて

 

『はい』

 

とルネッサが出た

 

「あ、ルネ? ホテルなんだけど、キャンセル大丈夫?」

 

『はい。当日にキャンセルしても、キャンセル料金が出ない所を選びました』

 

ティアナの問い掛けに、ルネッサはそう答えた

それを聞いたティアナは

 

「流石、ルネは出来る子だわ」

 

と言った

 

『恐縮です』

 

「私の友達が部屋を貸してくれるって言ってるから、そっちに行くわ」

 

ティアナがそう言うと、ルネッサは

 

『分かりました。執務官の分はキャンセルします』

 

と言った

それを聞いて、ティアナは

 

「え、別に大丈夫みたいよ?」

 

と親指を立てるスバルを見ながら、そう言った

しかし、ルネッサは

 

『いえ、別口の捜査もありますから……別行動のためですから……』

 

と言った

それを聞いて、ティアナは

 

「ん……分かったわ。私の分はキャンセルで」

 

と言った

それを聞いて、ルネッサは

 

『分かりました。では、執務官はお休みください。ここ数日は、まともにお休み出来てないようですから』

 

と言った

それを聞いて、ティアナは苦笑を浮かべ

 

「そんな所ばっかり、見ないの……でも、ありがとうね」

 

『いえ、では』

 

ルネッサがそう言うと、通信ウインドウは閉じられた

それを確認したティアナは、振り向き

 

「じゃあ、お世話になるわ」

 

と頬を掻いた

すると、スバルは

 

「うん! あれ? そういえば、私が聞いてたのは男の子だったよね……?」

 

と首を傾げた

すると、ティアナが

 

「ああ、裕也ね……一個前の現場で、相手の起こした爆発で起きた落盤に巻き込まれてね……今は本局の医療フロアに入院してるわ」

 

と説明した

それを聞いて、スバルは

 

「そっか……早く復帰するといいね」

 

と励ました

それに頷くと、ティアナは

 

「そういえば、彼は?」

 

とレンヤを見た

すると、レンヤは敬礼しながら

 

「初めまして、ランスター執務官! レンヤ・ウェスタン防災士です! 執務官の噂は聞いてました!」

 

と言った

それに乗っかる形で、スバルが

 

「私のペアのレンヤ! 去年からペアを組んでくれてるの!」

 

と言った

それを聞いたティアナは

 

「へー……スバルと組めるんだ」

 

と感心していた

すると、レンヤは

 

「はい! まさか、自分があのスバルさんと組めるとは思いませんでした!」

 

と嬉しそうに言った

それを聞いたティアナは、スバルの肩を叩きながら

 

「この子、平気で突っ込んでいくでしょ? 大丈夫?」

 

と問い掛けた

すると、レンヤは

 

「はい! それを含めて、自分はペアですので!」

 

と答えたのだった

その後、三人は解散

スバルとレンヤは、一度本部へ

ティアナは、捜査協力する部隊への挨拶回りに向かったのだった

 


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