魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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二人の休暇2

休暇一日目の夜

ティアナと裕也の二人は共にキッチンに立っていた

二人で夕食を作っているのだ

その時、ティアナが右手を僅かに上げた

すると、裕也が

 

「ん」

 

と胡椒を手渡した

 

「ありがとう」

 

そして、裕也が軽く左手を上げたら

 

「はい、ごま油」

 

とティアナが、ごま油の入ったビンを差し出した

裕也はそれを受け取り

 

「助かる」

 

と言った

二人の息は合っていて、ティアナはチャーハン

裕也は、中華風サラダを作っていた

そして二人は、作った料理を器に盛って

 

「それじゃあ、食べましょう」

 

「ああ。そうしよう」

 

と言って、席に着いた

そして、食べながら

 

「明日は、物件探すわよ」

 

とティアナが言った

 

「物件探し?」

 

「ええ……この部屋は一人暮らし用だから、二人で住むには狭いのよね」

 

裕也が首を傾げると、ティアナはそう言った

すると裕也は

 

「俺は寮にでも住ませてもらえば……」

 

「それで、裕也の能力を知られるわけにはいかないのよ……特に、闇の魔法を」

 

裕也の言葉に被せるように、ティアナはそう言った

寮内部は魔法の不正使用や魔法事故防止のために、魔力センサーとカメラが色んなところに設置されている

そのセンサーとカメラに闇の魔法が検知された場合、必ず調べようとする人物が現れる

ティアナはそう予測している

それだったら、自分と同じ部屋に住んでもらったほうが楽だ

しかし、今住んでいる部屋は先に述べた通りに一人暮らし用なので、二人で住むには手狭になる

だから、新しい物件を探すことにしたのだ

 

「明日は、知ってる不動産屋を巡るわよ」

 

ティアナはそう言って、チャーハンを食べた

翌日、ティアナと裕也の二人は朝から不動産屋を回っていた

 

「こちらはどうでしょうか?」

 

「……こちらの収納スペースは、どうなってますか?」

 

不動産屋が見せた間取り図を見ながら、ティアナはそう問い掛けた

すると、不動産屋は

 

「はい、こちらになっております」

 

とメモをティアナに見せた

それを見たティアナは

 

「んー……惜しむらくは、駐車場が遠いわね……」

 

と唸った

そして、少しすると

 

「すいません。今回は……」

 

と断り、不動産屋から出た

そして、外に出ると

 

「裕也、次に行くわよ……」

 

と言った

すると、猫を撫でていた裕也が

 

「ああ、わかった」

 

と言って、立ち上がった

それを見ていたティアナは

 

「裕也、動物に好かれるのね」

 

と呟いた

すると、裕也は

 

「不思議とな……」

 

と言って、車に乗った

それから、三、四件の不動産屋を見て回り、最後の場所で納得いく物件を見つけた

そして、二人は一件のファミレスで食事を終えると、引っ越しするための準備を始めた

 

「裕也はそっちお願い」

 

「わかった」

 

ティアナは自室の片付けを始め、裕也は居間の片付けを始めた

新居に向かうために


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