女帝が引っかき回すお話   作:天神神楽

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あの場面にエレーナがいたらこうなった。



番外編:女帝がやりやがった話

あーにゃん&えれにゃん

 

「アーニャちゃんがいると聞いて」

そんな訳の分からないことを言っているエレーナを、華耶が冷たい眼差しで見つめていた。

「何をいきなり訳の分からないことを……」

「私の姉センサーがティンときたのよ。それに、今はフリーなんだからいいじゃない」

そう言いつつ来たのはレッスンルーム。今はシンデレラプロジェクトのメンバーが使っているのだが、中からはガヤガヤと賑やかな声が聞こえていた。

「突撃よー!」

笑顔で部屋の中に突入すると、中には猫の楽園が広がっていた。

「アガルタはここにあったのね……」

鼻を押さえてその場に崩れ落ちる。そんなエレーナを見てどうすれば良いのか分からないのは、みくたちである。

「え、えーっと……」

「お姉ちゃん? 大丈夫?」

急に倒れ込んだエレーナを心配して、アナスタシアが近寄ってくる。しかし、それがエレーナに対して更なる追い打ちとなる。

「あぁ……可愛いわ、アーニャちゃん、いえ、あーにゃん」

心配そうにエレーナの隣にかがむアナスタシアの頭には真っ白なネコミミ。銀髪のアナスタシアにネコミミを装備させると、それは最終兵器あーにゃんとなってしまっていた。

「え、エレーナさん? 大丈夫ですか?」

そこで、同じくネコミミを付けた美波が近付いてきた。

「あぁ……私、二人連れて帰っていいかしら?」

「ダメです」

きっぱりと却下する華耶。ようやく立ち上がると、改めて室内を見る。見ればアナスタシアと美波以外にも、みくと莉嘉とみりあもネコミミを付けていた。

「それで、これは何事?」

ようやく正気に戻ったエレーナが、今の状況について尋ねる。戸惑いつつもみくが答えると、エレーナはみくにある提案をする。

「みくちゃん、お願いがあるんだけど?」

「な、何にゃ?」

「まだそのネコミミ、予備とかないかしら?」

そして三分後。

「にゃん♪」

ネコミミを付けたエレーナが爆誕していた。

「どうかにゃ? あーにゃんとお揃いにゃ」

「にゃ」

アナスタシアと一緒に手を猫のように曲げてポーズをとる。しかし、このトップアイドル、ノリノリである。

「か、かわいい……っ」

まず美波がやられた。鼻と口元を押さえて、顔を赤くしながら背ける。

「み、みくのアイデンティティが……」

二人のはまりっぷりに、自分の存在意義に疑問を持つみく。

そんな罪作りなネコ二匹は、同じくネコミミを付けた莉嘉とみりあと戯れていた。

「にゃーん」

「にゃにゃーん」

「にゃぁ」

「にゃにゃ~♡」

上から莉嘉、みりあ、アナスタシア、エレーナである。ニャンニャン言いながらちびっ子二人を侍らしながら顔をでれでれにするエレーナに、卯月達はどうすれば良いか困っていた。

そこに、エレーナに何かを頼まれていた華耶が大きめな鞄を持って戻ってきた。

「あ、華耶さんあった?」

「はい。特に使う予定もないので人数分お借りしてきました」

華耶が鞄を置くとカシャリと音がした。何かと近寄ってきた卯月がその中身について尋ねる。

「エレーナさん、これは?」

「ん? これはね?」

ニヤニヤしながら鞄の中身を取り出すエレーナ。その中には、種類様々な耳カチューシャが。

「こ、これは?」

少し汗をかいた卯月が皆の疑問を代表してエレーナに尋ねる。そんな卯月にフワフワのカチューシャを見せながらにこりと微笑む。

「卯月ちゃんはうづパカね」

数分後、レッスンルームにやってきた武内Pが絶句したのは言うまでもない。

 




多分、この後アーニャと美波をお持ち帰りした。

各キャラ概要

卯月 →うづパカ
 凛 →りんにゃん
未央 →みおわん
智絵里→ちえぴょん(大天使)
かな子→かなくまー(どひょ……ウワナニヲスル!)
りーな→りなりす(にわかわいい)

武内Pどういう反応するのか。
私にとっては理想郷です。
あーにゃん・えれにゃん・みなみにゃん。最強のトライアングルである。

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