インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

うーん…
今回は久しぶりにたくさん書いた気分です。
…そろそろこの章の終わりが見えてきました。


第五十五話「ホワイト・マリオネット」

前回ラスト直後から…

 

「…しかしアレだね、

やっぱりあのアサキム何だよね?

君さ、

昔とかなり変わったよね。

…あんなに中二病だったのにさ。」

 

「言うなエーデル!!

…あの頃の俺は確かにそれっぽかった、

其れは認める。

…しかしこういう感じのお前もいたんだな。」

 

ジエーと弾…

いや敢えてかつての名前で今は呼ぼう、

エーデルとアサキムはお互いに驚愕していた。

片や【SM両刀なド変態】、

もう一方は【重篤な中二病患者】、

其れがこうまでまともになれば驚くだろう。

 

そこに…

 

「ハァ…ハァ…」

 

「しっかりしてくださいお嬢様!!

あれは…

弾君にジエー博士!?」

 

楯無に肩を貸しながら

何とか走ってきた虚がやってきた。

 

「虚さん大丈夫ですか!?」

 

「!?

楯無さん出血しているみたいだけど大丈夫!?

ちょっと見せてね…

…よし。

応急処置はしてあるみたいだね。」

 

「すいません二人とも…

!?

しまった…

追いつかれた!?」

 

彼女のその言葉と共にそいつらはあらわれた…

 

「「何じゃありゃあ!?」」

 

其れを見た弾とジエーは余の異形さに驚愕の叫びをあげる…

【骸骨】、

その機体はまさにそう言う印象を与える外見となっていた。

 

「ありゃあ…一体。」

弾のその言葉に応えるように

息も絶え絶えになりながら

楯無は其れについて口にする…

 

「バルトール…

亡国機業の…

新型PT…

気をつけて…

あいつらは…」

 

『攻撃…開始』

 

ドガガガガ!!!!

 

其れをさえぎるかのように

バルトールの大群は右腕からマシンガンを

楯無たちめがけて連射する!!

 

「させるか!!」

しかしそれらはすべて

射線上に入ったシュロウガが

ディスキャリバーを使って弾く!!

 

『障害…確認』

其れを認識したバルトールたちは…

『標的…変更』

標的をシュロウガへと変更し

『排除…開始』

一斉に攻撃を仕掛けた!!

 

「くっ!!」

(俺を標的にしたか…

ならばここは!!)

 

弾は一瞬でどうするべきかを考えた…

この状況で最善なのは…

 

(まずは少しずつ移動しながら…)

そのまま弾は攻撃をいなしながら

バルトールたちをひきつれて移動していく…

 

+++

そして数分後

移動しながらバルトールを観察した弾は

ある結論を見出す。

(一体一体ははっきり言って弱いな…

数を減らせば対処は容易だ!!)

 

そして弾はバルトールの一体に高速で突撃し…

「フン!!」

 

ザシュ!!

 

『!?』

 

すれ違いざまにディスキャリバーで

横一文字に切り裂いた!!

 

(やはり…

外見通りに装甲が薄い!!

これなら今のディスキャリバーでも

容易に斬り裂くことができる!!

…生体反応なくてよかった。

流石にまだ人は斬りたくない。)

 

そう判断した弾は続けざまに

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

どんどん切り裂いていく。

 

しかし…

 

『PPP』

バルトール…

『情報…取得』

その本当の脅威は…

『対策…構築』

ここからである!!

 

「もう一丁!!」

 

そうしてさらに切り裂こうとする弾だが…

 

『対策…実行』

 

軽々と回避されてしまう。

 

「んな!?」

(あの動き…

こっちの機動パターンを読んだのか!?

まさかあいつら…)

 

+++

その頃

 

「え!?

あいつらは…

戦闘情報を共有しているのか!?」

 

「はい…

私も最初は押していたんですが…

途中からこっちの動きを

先読みするかのように動き始めたんです。」

 

楯無からそれを聞いたジエーは

弾が一人で移動することをスルーした

自分のうかつさを悔やんだ。

 

(嘘だろう…

それって…

その場で学習するって事じゃないか!!

いくらシュロウガでも…

あの数を倒し切る前に学習されつくしたら

流石に勝てないぞ!!)

 

このとき彼らは知らなかったが

バルトールたちには【ODEシステム(Omni Dendro Encephalon System)】

と呼ばれるものが搭載されていた。

コレは一つの機体が得た敵機の戦闘データを即座に処理、

僚機へ伝達し戦闘に直結させることで、

相手の戦闘パターンに対し部隊レベルで

即座に最適な対応を取ることを可能とするという

【敵機が戦闘中に学習し強くなる】悪夢のシステムだった。

無論その真価が発揮されるのは無人機であるが

有人機でもパイロットの力量を底上げすることが可能となるため

かなり厄介なシステムである。

話を戻して…

 

「…ジエーさん。

お嬢様を頼みます!!」

 

「ちょっ…

虚ちゃん!?」

 

其れを聞いた虚は単身弾の元に急ぐ…

早く彼にこれを知らせなければという、

焦りに身を任せて。

 

「どうしよう…」

彼女の後姿を見ながら呆然とする彼の元に…

 

ガサガサ…

 

「誰だ!!」

 

何者かが現れようとしていた…

 

+++

一方その頃弾の様子は…

 

「ハァ…

ハァ…

クソォ!!」

 

アレ以降一切攻撃が当たらなくなり…

弾は疲弊していた。

 

(チィ!!

アレが使えれば一掃できるんだが…)

 

「手詰まりか?」

 

相談が少しあきらめかけた時…

彼女が駆け付けてしまった。

 

「弾君!!

そいつらは…」

 

「ウソだろ…

虚さん…

何で来ちゃったんですか!!」

 

彼女の姿を認識したバルトールたちは…

 

『初期標的…確認』

『攻撃…開始』

 

ドガガガガ!!!!

 

彼女に攻撃を仕掛ける!!

 

「!?

させるかぁ!!」

 

何とか射線上に立ちふさがった弾だが…

 

「グァァァァ」

その背中にマシンガンが全て命中してしまう!!

「弾君!?」

(私のせいだ…

私が彼の足を引っ張ってしまったんだ!!)

 

其れを見た彼女は自身の軽率さを悔やむ…

しかし。

 

「大丈夫です…

気にしないで…

俺が弱かっただけですから。」

 

弾はそう彼女を励ます。

そして…

 

「其れに…

ここから一気に挽回してみせますから…

見ていてくださいね?」

 

「…弾君。

ええ分かったわ!!」

 

彼女を励ましながら弾はバルトールの方に顔を向ける。

 

「…もうここから先は

お前たちに勝ち目はない!!」

 

そう力強く叫ぶ弾の声に呼応するかのように

シュロウガの内部コンソールにある表示が浮かび上がる…

『EMBRACE THE INFERNO STANDBY !!』

 

其れを認識した弾は

装甲の下で口元を緩め

かすかに笑う。

そしてそのまま…

バルトールの集団めがけて突撃!!

 

『理解…不能』

「フン…

これで終わりだ!!

獄炎の抱擁…

その身で味わえ!!」

 

そう叫ぶとともにシュロウガの全身が黒い炎に覆われる…

そして!!

 

「エンブラス!

ジ!!

インフェルノォォォ!!!」

 

その叫びと共にその炎がまるで結界の様に

ドーム状となって周囲のバルトールをのみ込んだ!!

 

その黒きドームが消えた時…

「ハァ…ハァ…

どうだ!!」

 

ディスキャリバーを地面に突き刺して

自身を支えているシュロウガしか

そこには存在しなかった。

 

「弾君!!」

 

そこに駆け寄る彼女に弾は

頭部装甲を解除して微笑みかける。

 

「虚さん…

どうです?

一気に挽回したでしょう?」

 

「…馬鹿!!」

 

弾を抱きしめる彼女だが…

 

その場に純白の機体が近づいていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

無人バルトールを殲滅した弾。

そこに現れる蒼龍の攻撃を受けて

ピンチになるが…

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「決着の一撃」

龍を落とすのは…

誰だ!!




お待たせしました。
第55話完成いたしました。

うーむ…
なんだかんだいって今回は
シュロウガだからこそ…
自機中心型マップ兵器持ちだからこそ
勝つことのできた闘いです。
いやー実を言うと
地味にジェミニアもマップ兵器を持ってはいるんですが…
あれ自機中心型じゃないんですよね。
(分類としては前方放射型。)
公式で自機中心型が一番の天敵だと明言されているんで…
本当にシュロウガは相性いいんです。

ちなみにODEシステムを構成する単語の意味は…
Omni=全ての
Dendro=樹木
Encephalon=脳髄
だとか…
直訳すると全樹木脳髄システム?
うむ…訳分からん。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

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