インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
ラウラ…というかドイツ軍?

もうね士官に昇進させるなら
最低限の士官教育は受けさせろと
ドイツ軍に言いたいです。

後彼女の行動理由は原作とは少し違います。

…前回で一回切っておいてよかった。
合計文字数5000文字以上になってるし。



第二十七話「オンリー・ワン・クラッシュ!!」

前回ラスト直後から

 

「所詮は足手まといか…

あんな奴がいなくとも私一人で十分だ!」

 

ネットにつかまった一夏を見てそう叫んだラウラ。

その様子を解説席で見ていた千冬は…

(ラウラ…お前軍人としてそれはどうなんだ?

部隊長が連携を軽んじるとか…

ドイツ軍は何を考えているんだ!!)

頭を抱えていた。

 

≪織斑先生大丈夫ですか?

…そう言えばドイツで教官をしていたことがありましたっけ?

もしかして彼女は…≫

≪その当時担当していた子だ。

戦闘技術しか教えることはできなかったが

それでも私にとっては初めての教え子で…

私の自慢の生徒だ。≫

 

そう言う彼女はとても誇らしげだった。

そうだろう当時落ちこぼれだった教え子が

部隊長にまで昇進していたのだ。

普通なら嬉しいことなのだが…

≪でも…肝心の教え子が…

アレじゃあ…≫

≪それ以上言わないでくれ…

流石に泣けてくるから。≫

肝心の教え子が戦闘技術だけの馬鹿になっていれば…

嬉しく思うよりも悲しいだけなのだ。

 

+++

 

「所詮は足手まといか…

あんな奴がいなくとも私一人で十分だ!」

ラウラの台詞を聞きカイトは…

(うわーあいつ本当に部隊長?

…士官教育受けてないんじゃないの?)

内心呆れていた。

 

「まあ…細かいことは倒してから考えるか。

シャル!

パターン01でいくぞ!」

カイトがそう言うと同時に

シャルロットはフェンリルを格納し、

瞬時に両手にアサルトライフルを展開・装備する。

「こっちは準備OKだよ!」

「それじゃあ行くぜ!」

 

パターン01…

それはシャルロットとカイトの二人の連携の1つである。

その目的は…

 

「ふん!

貴様らなど物の数にもなら…」

「はいはい。

無駄口を叩かないの。」

ラウラが何か言っているようだが無視して

シャルロットが両手のライフルを連射する。

 

「くっ!!

そんな攻撃が当たるか!!」

「へーじゃあこれはどう?」

まあこれは回避される。

しかしその間にアサルトエッジを構えたカイトが

後ろから斬りかかる!!

 

「後ろからだと!!」

「卑怯なんて言わないよなあ?」

これは回避できずに手首からプラズマ手刀を展開して受け止める。

 

「へーそんな武装を搭載していたのか…

後は中距離用の装備かな?」

「キサマ…

レーゲンの武装を確かめるために攻撃したのか!!」

「おう。

情報なしに本命を使うほど馬鹿じゃねーよ。」

そうパターン01とは情報収集用の攻撃パターンである。

まずシャルロットが射撃を行い注意をひきつけた後、

カイトが背後からアサルトエッジで斬りかかり

相手に反射的に格闘兵装を使わせるのが目的である。

もし相手が格闘兵装を持たないまたは使い慣れていない場合は

そのまま攻撃に移ることも可能なため現実的なパターンだと言える。

 

「カイト!」

「OKシャル!」

カイトがラウラに話しかけて注意をひいている隙に

武装をフェンリルに変更したシャルロット。

彼女の呼びかけにこたえてカイトが離れると同時に

フェンリルから炸裂弾をラウラめがけて発射する!

しかし…

 

「馬鹿め!!」

そうラウラが叫ぶと同時に左腕を炸裂弾に向ける!

すると…

 

「止まった!?

まさか…【AIC】か!?」

「ほう…

この【停止結界】を知っているのか。

その通りだ。

これぞわがドイツ軍が誇る技術力の粋を集めた最強の力だ!」

カイトが驚愕したこの機能…

【アクティブ・イナーシャル・キャンセラー】通称AICは

端的にいえば対象を強制的に停止させる【特殊兵装】である。

そう兵装なのである。

これにより炸裂弾を止めたのだ。

「そして…こうだ!」

そう叫ぶとともに背部のユニットから

ワイヤーブレードを展開して炸裂弾を破壊する!

 

「ちっ!

AIC積んでいる上に

中距離兵装があるとなると…

アレにかけるしかないか?

シャル!パターンXでいくぞ!」

「パターンX…ってあれ!?

まあいいけどさあ…」

それを見たカイトは瞬時にまず使うことはないと考えていた

攻撃パターンXを使うことをシャルロットに伝える。

そして…

 

「フレキシブル・シールド前方展開…

突撃するよ!」

両肩にアームで連結している可変式防御兵装…【フレキシブル・シールド】を

正面に向けてラウラめがけて突撃する。

 

「ふ…

馬鹿が!!」

すぐさまAICで停止させられるが…

 

「流石に止められちゃうか…

でもこれでカイトには攻撃できないね!」

「何…しまった!」

 

そうシャルロットの位置は丁度カイトとラウラの中間地点…

ラウラがカイトに攻撃しようにも

シャルロットが盾となって攻撃できなくなっていたのだ!

しかも…

 

「その機能…

止めるときに手をかざすところから見ると

集中しないと使えないんでしょ?

この状態で動くことができるのかな?」

「くっ…貴様!」

 

シャルロットの挑発を受けて

ラウラは停止結界を解除する。

 

しかし…

「ありがとう…

まさかここまでうまくいくなんてね。」

シャルロットがそう言うと同時に上空に飛び上がる!

その後ろには…

 

「エネルギーチャージ…残り20%。」

クロスシューターの後ろにマルチライフルをドッキングさせ、

シューターのグリップをフォアグリップとして保持した状態で

さらに銃口の左右にアサルトエッジを装着した

タクティカルウェポンの砲撃形態【タクティカルランチャー】を構えたカイトがいた。

 

「なんだあれは…」

 

その異形にも見える武装を見てラウラは一瞬考え込んでしまう。

そしてこの一瞬が勝敗を分けた。

 

「エネルギーチャージ完了!

タクティカルランチャー発射!!」

その叫びと共に銃口から膨大な量のエネルギーが放射される!!

 

「くっ!!」

それを見たラウラは逃げようとするものの…

 

「逃がしはしないよ!!」

上空に待機していたシャルロットからの牽制射撃で

逃げ道をふさがれてしまう!!

 

そして

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

エネルギーの濁流に飲み込まれたラウラだが…

 

「くっ…

SEが一気に8割以上削られただと…

だがこの威力だ連射はできないはず!」

彼女の言うとおりタクティカルランチャーは

その高火力と引き換えに一回撃つとエネルギーを一気に消費する上

放熱にも時間がかかることもあり、

実は試合での使用は1回限りが限度として開発されている。

それゆえにつけられた通称が【オンリー・ワン・クラッシュ】

意訳して【一撃必殺兵装】である。

 

だが彼女は忘れていたこれはタッグマッチであるということを…

そうこの場にはもう一人対戦相手がいたのだ。

 

「どこ見ているのかな?」

「何…?

ぐふぅ!!」

そう言うと同時にシャルロットがラウラの腹部に箱状の兵装を叩きこむ!

 

「ふ…打突兵装か?

こんな攻撃では私は倒せんぞ!!」

「何勘違いしているの?

まだ僕は攻撃してないよ!!」

 

そうなぜならこの兵装は…

「対IS用電磁加速式大型杭打機…【イグナイト・バンカー】。

その身で味わってみる?」

イスルギ重工が誇るもう一つのオンリー・ワン・クラッシュなのだから!!

 

「な…パイルバンカーだと!!

まて流石にこの状態でそんなものをくらえば…」

「答えは聞いてないけどね!!」

 

シャルロットの台詞と共に

バンカーがラウラの腹部に打ち込まれ…

そのあまりの衝撃にラウラは吹き飛ばされた!!

 

+++

 

吹き飛ばされながらラウラは

今のままでは自分は間違いなく負けると理解していた。

そう考えた時に恐怖した。

自分が負けることで敬愛する教官の経歴に傷をつけることになるのではないかと。

 

(こんなところで負けるのか…

いやだ負けたくない!

私が負けたら…

教官の経歴に傷をつけることになる!)

『力が…欲しいか?』

(ああ欲しい!

教官の誇りになるために力が欲しい!!)

『いいだろう…ならばくれてやる!!

…ただし貴様の意志では動かんがなあ!!』

『VALKYRIE TRACE SYSTEM BOOT.』

(何…何故それが…

すいません教官…私はあなたの誇りには…)

そう最後に思考すると同時に彼女の意識は暗転した。

+++

 

吹き飛ばされていたラウラが突如静止する。

そこに何とかネットから抜け出した一夏が駆け寄る。

 

「無事かボーデヴィッヒさん…

どうしたんだ?」

 

そう声をかけた瞬間。

「あ…ああああああ!!」

彼女が突如叫び始める!!

それと同時にISの装甲が突如彼女をのみこみ始めた!!

 

「ボーデヴィッヒさん!!」

それを見ていた解説席の千冬は…

(アレはまさか!!)

「直ぐに観客に避難を呼びかけるんだ!!」

「え!?

織斑先生!?」

「いいから早く!!」

「分かりました」

≪観客の皆さん急いで避難してください!!≫

 

そう放送が流れる頃にはラウラの体は完全にのみこまれ

千冬の現役時代の愛機【暮桜】を模した形に機体が変貌していた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ある少女の純粋な思い…

「教官の誇りになりたい」

そんな思いを踏みにじるように

発動したVTシステムに

彼の怒りが炸裂する!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「偽りを断ち切れ!!」

ボーデヴィッヒ…いやラウラを返してもらう!!

 




お待たせしました。
第27話完成いたしました。

いやー台風すごかったですねえ。
そのせいでこの一週間殆どの仕事がつぶれましたよ。
今週の金曜も昼夜連続で現場に出るのと
おそらく土曜日も仕事なので今回は木曜日に更新しました。

本作におけるラウラの行動は
千冬に褒めてもらうため…
ひいては彼女に「お前が私の誇り」だと
言ってもらうためだとしております。

なんか彼女を見ていると「ワンコ」なイメージなんですよね。

さて…
次回は一夏のターンです。
彼女の純粋な思いを踏みにじるVTシステムを
一夏は打砕けるのか…
そしてVTシステムの存在を知り
あの女性がついに動き出します。

本作では皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

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