インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

大人と子供…
身を守ってもらうとしたらどっちの方が安心ですか?
…そりゃ大人ですよ。


第九十八話「セカンド・レイド」

午後03時28分頃

IS学園周囲の海底にて…

 

『PPP』

 

…海底でそれらは時を待っていた。

 

自らを運んできたものが去った後も

 

静かに沈んだまま…

 

ただひたすら…時を待ち続けていた。

 

+++

「ファァァァ…」

 

「ヒビキ…

あくびをするなら口を隠せ!!」

 

誘拐されたカイトの救出…

いくらかなり重大な任務であったとしてもそれだけに

すべての専用機持ち生徒を従事させていたわけではない。

IS学園の防衛のために未だ数人の生徒や教職員が残されていた。

…というかこちらの方が戦力高かったりする。

 

(…一夏たちは大丈夫なのか?)

スズネとともに港湾施設近くの避難施設にて

避難船が来るまでの間、

比較的軽傷の来賓客の警護を任されていたヒビキ、

内心救出部隊として出撃した一夏たちを心配していたのだが…

 

…ドグワァァァァァン!!

 

!?

「ヒビキ!!」

 

「了解!!」

 

港湾施設の方から鳴り響いた轟音…

 

それを聞いたスズネは瞬時に判断を下した。

 

スズネが彼の名を呼んだだけでヒビキは走り出す!!

彼女を信じているからこそ…

ほんのわずかな言葉でその意思を読み取れるのだ。

 

(現状私がここを離れては来賓客の不安をあおるだけ…

お前だけに負担をかけてすまんな…

たのむから死ぬんじゃないぞヒビキ。)

 

+++

少し前…

港湾施設にて

 

負傷者の搬送が終わった後

港湾施設には警備部隊に所属する

PTパイロットが数人配置されているだけとなっていた。

そしてそこに…

 

ズガガガガ!!

 

「…!?

総員防御態勢!!

ミサイルが来るぞぉォォォ!!」

 

海面を引き裂くように発射されたミサイルが

上空で山なりの軌道を描いて降り注いだ!!

 

そしてそれらに対して警備部隊が防御態勢を取った後…

 

ヒュゥゥゥゥ…

…ドグワァァァァァン!!

 

彼らへと降り注いだミサイルが爆発した!!

 

「ちぃ!!」

爆発によって起きた土煙を振り払った指揮官…

そんな彼を…

 

ザシュ…

 

「…え?」

 

無慈悲な攻撃が襲った。

 

『PPP』

…ブォォン。

 

ヒュン…

ブシャァァァァ!!

 

無機質な電子音声とともに

モノアイを桃色に光らせた漆黒のそれは

感情を感じさせない動きで

指揮官の首に突き刺したナイフを引き抜いた。

 

そしてそのまま…

同じように警備部隊へと攻撃していたものたちを含めた

大量の友軍機と共に周辺へと攻撃を開始した!!

 

+++

「ウソだろ…」

駆けつけたヒビキが見たもの…

それは鮮血に倒れ伏すPT部隊の姿と

その周りで港湾施設を破壊している大量の無人兵器の姿だった。

 

(…まさかまだいたのか!?

でもいったいどこに…)

 

一瞬その出所を考えていたヒビキだが…

 

『PPP』

 

「しまった!?」

 

無人兵器は彼を見逃さなかった。

 

ズワォ!!

 

「っ!!

…ジェニオン!!」

 

ヒビキへと後部ユニットで加速して接近する無人兵器…

彼はジェニオンを身に纏うことでその突進を…

 

ガキィィン!!

 

…受け止めた!!

「ソォラァァァ!!」

 

そしてそのまま正面の敵機へと投げ飛ばすが…

 

ズバッシャァァ!!

 

「んな!?

味方を切り捨てたぁ!?」

 

投げ飛ばされた機体を敵機は無造作に切り捨てた。

その様子に仰天したヒビキめがけて…

 

ズワォ!!

 

四方八方より無人兵器が突撃した!!

 

+++

一方その頃…

日本本土

航空自衛隊入間基地にて

 

(…?

なんだこれ…

航空機にしてはかなり大きいな…)

 

レーダーサイトに映ったそれを

彼は最初レーダーの誤作動だと思った。

あまりにも大きすぎたのだ。

しかし…

 

(やっぱり動いてる…

…まさかこれって!?)

 

「ちょっと誰か来てくれ!!」

 

「…ん?

どうした…?」

 

彼の呼びかけに答えてレーダーを覗き込んだ同僚…

 

「レーダーに巨大な影が移動しながら映ってるんだが…

これひょっとして爆撃機かなんかじゃないか!?」

 

「どれどれ…

!?

なんじゃこりゃ!?

デカすぎるだろいくらなんでも!?」

 

「だから最初は誤作動かなんかだと思ったんだが…

移動している以上これが存在するのは確かなんだ!!」

 

「…こりゃまずいか?

誰か司令に報告を上げると同時に百里に連絡入れろ!!

いつものスクランブルとわけが違うぞ!!」

 

そして百里基地からスクランブルした戦闘機…

【F-2EX】が目撃した【ある物】、

それは…

 

「…こちらバイパー(ワン)!!

目標を視認…!?

おいおい…本当に爆撃機みたいだぞ!?

一応警告を行う…!?」

 

ズガガガガ!!

 

「前言撤回!!

目標がこちらに攻撃を仕掛けてきやがった…

これより一時帰還する!!

一機じゃ相手にならねえ…

小隊以上の戦力で何とかするしかねえ!!」

 

 

レーダーに映ったそれは

確かに爆撃機だった…

ただし常識はずれの大きさだったが。

その異形ともいえる超弩級爆撃機は

ゆっくりとある場所へ向かっていた。

 

「…これって!?」

最初に目標地点に気が付いたのは

偶然あるいは必然だったのか…

爆撃機に最初に気が付いたレーダー観測員だった。

 

「し、司令!!」

 

「…どうした!?

何があった!?」

 

自身の上官でもある基地司令の元へ

 

駆けこんだ彼は自らが気が付いた

 

目標が目指している場所について

 

息も絶え絶えとなりながら報告する…

 

「あの爆撃機の…

目的は…

IS学園です!!」

 

爆撃機がIS学園に到着するまで…

残り:98分

 

+++

一方その頃、

ギガフロートに突入した一夏たちはどうなっていたかというと…

 

ズガガガガ!!

 

「ギャァァァァ!?

死ぬ死ぬ死ぬぅ!!」

 

…ギガフロート内で

通路をふさぎかけるほど大量に集まった

無人兵器からマシンガンの掃射を

一夏一人が受けていた。

 

…ほかのメンバーはどうなったのか?

 

なんで一夏だけがこんな目に合っているのか?

 

それは…

 

次回を見るべし!!

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ギガフロート内で一夏たちの身に何が起きたのか…

 

カイトは無事なのか…

 

全ては蒼と赤の悪意とともに明かされる…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「レッド&ブルー」

戦友(とも)よ…なぜ君は!!




お待たせしました。
第98話完成いたしました。

今回登場した無人兵器…
【ダイバー】ですが、
個人的に【ゼー・ズール】をイメージして書いております。
無論皆様の好きな外見を想像なさって構いませんが。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

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