インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…なんも言えねえ。


第九十五話「嘆声…虚空に響く」

西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時35分頃…

 

ガキィ!!

 

グウォン…

 

ガキィ!!

 

IS学園の上空でぶつかり合う二筋の閃光…

一つは淡く輝く【白】、

もう一つは鈍く輝く【黒】。

 

それらはただぶつかりあう…

一方は自らの半身を止めるために

もう一方はたとえ半身相手でも

手を緩めてはならない悲しみを隠して

お互いどれだけ強くなったのか誇るように

笑いあいながらに刃を振るいあう。

 

そんな二人の様子を知る者は彼ら以外にいなかった。

…なぜならば、

彼ら以外の者たちは地上でいまだ戦い続けていたからだ。

後年、

この場で戦っていた者たちはこのときのことを揃ってこう回想していた。

 

…ここで自分たちも上空の戦いに参加していれば

あの悲劇は起こらなかったのではないか…

 

彼ら彼女らは皆そう回想…

いや後悔してしまう。

 

+++

同時刻

IS学園の敷地内で一人の少女が…

 

ドグォォォォン!!

 

「きゃあ!!

…もぅ、

なんでこういうときに限って不具合起こすのかなぁ!!」

 

愛機の不具合でピンチに陥っていた。

 

え…【一人の少女】って誰か?

いやだなあ…

前回を思い出してくださいよ。

…ええそうです。

シャルロット嬢です。

 

で…

何でこのタイミングで不具合が出たかというと…

 

(いくら…

いくら強化されても不具合で

シールドくらいしか武装が使えなくちゃ意味ないヨネ!?)

 

…実はこの時シャルロットの機体【雷牙・改】は

夏休み中の戦闘における問題点をカバーするために

大規模改修が施されており両肩のフレキシブル・シールドを排して

その代わり両腕にシールドを直付けする形式となるなど

細部の変更の他に【デュノア社の遺産】ともいうべき

ある常識はずれの新武装が搭載されていたのだが…

 

なぜかほとんど不具合が発生していた。

その上換装武器すらも展開できなくなっており、

そのせいでこの時シャルロットは

シールドのみを使って何とか

無人兵器相手に撃墜されないように立ち回るしかなかったのだ。

 

…それでも自らより後ろには向かわせないその戦い方は

確かにとても素晴らしいものだったことは

彼女の名誉のために書かせてもらう。

 

+++

 

その頃上空での戦いはどうなっていたかというと…

 

ガキィ!!

 

「やるな!!

それでこそマドカだ!!」

 

「フ…兄さんこそ!!

剣を捨てていた時期があるとは思えないぞ!!」

 

そうお互いをほめながらも

剣戟を鈍らせずに戦い続ける二人…

 

しかし…

 

『エム!!

急いで撤退だ!!』

 

マドカにそうスコールからの通信が入ってしまった。

 

(!!

まだ撤退まで時間があるはずだが…

しかたないか!!)

 

ガキィ…ゲシィ!!

 

マドカは惜しみながらも荒っぽい方法で離脱を試みた。

お互いの剣が重ね合うと同時に

一夏を地面めがけて蹴飛ばしたのだ!!

 

「んな!?

マドカ…!?」

 

「悪いな兄さん…

すまんがここでお開きだ!!」

 

そういって飛び去るマドカを一夏は追おうとするが…

 

「待てマドカ!!

…!?」

 

一瞬…

ほんの一瞬目を離したすきにマドカは消えていた。

それを確認した一夏は…

 

「…チックッショォォォォォ!!」

嘆きの叫びを…

虚空(そら)に響かせるしかなかった…

 

+++

そしてマドカの撤退と同時に…

 

『PPP』

 

ドカァァァン!!

 

「無人兵器が自爆した!?

…しまった。

奴らの目的を達成されたか!!」

 

無人兵器たちも証拠隠滅のために自爆し…

 

「よし…

海中の無人機を残して我々も撤退する!!」

亡国機業の潜水艦も

IS学園側に気づかれることなく撤退していた。

 

そう…IS学園側の敗北でこの戦いは終わってしまったのだ。

 

…この襲撃における被害者数について書いてこの章を終わろう。

 死 者 :156人

負 傷 者:500人以上

行方不明者:なし

 

なお…これはこの時点までの数である。

 

 

EPISODE6 「Read the battlefield wrote cultural festival」

FIN.

NEXT…

EPISODE7 「Take back your friend & Collapse of IS school」

Coming Soon!

 

次章予告

襲撃によるおびただしい死傷者と学園施設の破壊、

さらにはカイトが拉致されるなど…

ぼろぼろになったIS学園を顧みることなどないように

理事会によって無茶苦茶なカイト奪還作戦が

一年生専用機持ちを使って強行される!!

それにより手薄になった学園に謎の影が迫る!!

 

次章

「奪還と襲撃」

取り戻せ…(おの)が誇りにかけて!!

 

次回タイトル

「完全なる敗北」




お待たせしました。
第95話完成いたしました。

あっさりした内容ですがこれにて第六章終了です。
…驚いた?
実は今回は次章とセットで前後編だったのですよ。
さて…
今回は原作とは異なる【完全な敗北】をモチーフとした章でした。
招待客に死者が出た上にカイトの拉致を防げなかったのは
IS学園にとってはかなりの痛手です。
次章ではそこら辺の挽回のために理事会が無茶をして…
これ以上は言えません♪

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

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