インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…ついに本編であの二人の関係が明かされます。
さあ…
覚悟してください。


第九十四話「悲しき再会」

西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時32分頃…

 

グォウ!!

 

『PPP』

 

ザシュ!!

 

『PPP』

 

ザシュ!!

 

 

「だああ…しつこい!!」

 

2分ほど前に無人兵器が学園内にばらまかれたことで

多くの事態が動いた。

たとえば一夏は身を守るために

ISで飛行しながら行動せざるを得なくなり…

 

(SEの残量は…

うげぇ!!

残り半分ちょい!?)

 

恐ろしいことに襲撃者たちにとっても意図せぬ形で

消耗させられていた。

 

他にも…

 

+++

ズドォン!!

 

「だぁぁぁぁ!!

もうどんだけよ!!」

 

ズドォン!!

 

とある避難シェルターの前で

鈴は怒りの雄たけびをあげながら

両肩の龍咆を正面に押し寄せる無人兵器めがけて乱射する。

 

(…ヤバいわね。

エネルギーがさすがに心もとなくなってきた…)

 

「でも…

ここで引くわけにはいかないのよ…!!」

 

…ほかの避難設備周辺でもある程度は似たようなことが起きていた。

 

「総員構え!!

…てぇぇぇ!!」

 

ズガガガガ!!

 

ある施設ではラウラの指揮により

警備部隊の面々が一糸乱れぬ動きで

無人兵器に攻撃を仕掛けており…

 

「ティアーズ!!」

 

シュン…

ピキューン!!

 

またある施設ではセシリアとビットによる

一見華麗にも見えるほど芸術的な軌道を描く

いく筋ものレーザーによる攻撃で無人兵器が一掃されていた。

 

+++

そして一夏に視点を戻そう。

 

「まったく…カイトはどこにいるんだ?」

 

カイトを未だ探し続けていた一夏。

そんな彼の目の前に…

 

「…よし、

ゆっくりと運ぶんだぞ?」

 

人よりも少し大きめのカプセルらしきものを

運ぼうとする無人機と

それに指示を出している少し年下に見える少女の姿だった。

そしてそのカプセルをよく見ると…

 

(…あれって!?)

 

彼の探していた友人…

柊カイトが格納されていた。

 

ブチィ!!

それを見たことで彼はブチ切れた。

 

「テメエらぁ…

カイトを放しやがれ!!」

 

…そう叫びながら一夏は突貫する!!

 

+++

 

そしてそれが悲劇の始まりであった。

 

+++

 

ガキィィン!!

ギリギリ…

 

獅子王で切りかかった一夏を彼女は受け止める…

漆黒に塗りつぶされた剣を使って。

 

ギリギリ…

 

(!?

こいつ…強い!!)

「!?

よりにもよって…」

 

そして彼女は一夏の顔を見て目を伏せる…

そんな彼女の顔を見て…

(なんだ…

この感覚は!?

俺は…

こいつを知っている!?)

既視感を覚えていた。

 

そう…

彼女を知っていると一夏の心は叫んでいる!!

 

「テメエ…何者だ!!」

 

「…何者だと言われてもな。」

(まだ記憶を取り戻してはいないか。

…このままでいてくれればいいんだが。)

 

そしてそのまま…

「…ええい!!

とにかくカイトは返してもらう!!」

「そうはいかない…

申し訳ないがな!!」

 

ガキィン!!

 

そうして二人は戦い始める…

+++

 

キィィン…

 

キィィン…

 

キィィン…

 

金属音を響かせながら彼らは剣を交わす。

 

(…やっぱり。

この太刀筋を俺は知っている。

…だれだ?

だれなんだ…)

一夏はその太刀筋にまたもや既視感を感じ…

 

(…さすがに我流剣を使うわけにはいかんしな。

それで記憶を取り戻されたらシャレにならん。)

彼女は自らの切り札を使えないことを

少し不満げにしながらも…

 

(しかし…)

(それでも…)

二人そろって思うのだ。

 

((愉しいな!!

いつまでも剣を交わしていたい!!))

この戦いがいつまでも続けばいいのにと…

 

しかし…

 

『PPP』

「…ちぃ!!

すまんがここでお開きだ。」

 

無人機からの連絡を受けて

彼女はその場を離れようとする。

 

「は?

…しまった!?

カイトがいねえ!?」

 

そう…

カイトを連れた無人機がすでに離脱してしまっていたのだ。

 

(これが狙いか!!

…まったくそんなことをして

お兄ちゃん悲しいぞ!!

ん?

何で俺はこんなことを…)

 

それを見ていた一夏は無意識のうちに…

彼女のことを理解してしまった。

 

ズキン!!

「グ!?」

 

そして一夏の頭に鈍い痛みが走った!!

 

ズキン!!

(まて…

彼女の太刀筋をよく思い出せ!!

あれは…

我流剣の使い手特有のものだ!!

俺と千冬姉以外に我流剣を使えるのは…)

 

痛みの中で彼は思い出していく…

悲しみにつながる記憶を。

 

ズキン!!

(そうだ…

あれは父さんが俺たち3人に教えてくれたもの…)

「マドカ…なのか。」

 

「!?

まさか…

記憶が!?」

 

そう…

 

「ああ…

思い出した。

おまえがどうしてそうなっているかは聞かないが…」

 

ジャキン!!

 

「これ以上お前に罪を重ねさせはしない!!」

 

そう叫び一夏は飛翔する…

自らの半身たる双子の妹めがけて。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

IS学園上空でぶつかりあう二人…

そして学園内では一人の少女が奮闘していた…

 

次回

「嘆声…虚空に響く」

完全なる敗北…




お待たせしました。
第94話完成いたしました。

さて…
この章も終わりが近いです。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

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