インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結   作:09e16

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本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…のはず。

さて…
ISって確かに性能は高い方だと思います。
本作でも基本的に性能面では
【IS>PT】って想定ですし。
でも…
機体性能よりも大切なものってありますよね?



第八十三話「異種模擬戦闘勃発」

9月3日(水)

IS学園

第2グラウンドにて…

 

「え~それでは。

これより…

北村教官による

【徒手空拳格闘】訓練を行う!!」

 

そう一同へ号令する千冬だが…

ほとんどの生徒がいぶかしんでいた。

 

ねえ…アレってPT(ガラクタ)でしょ?

 

あんなのとISじゃあさすがに比べ物にならないでしょ?

 

…なんでそんなの使っている奴に教えられなきゃならないのよ!!

 

まあ…

一般生徒からすれば【過去の遺物】を使っている人間に

教えを乞うというのは…

納得できることではない。

 

しかし…

 

(うわぁ…

よりにもよってあの人にそんなこと言えるとか…

これだからアマチュアは。)

 

カイトをはじめとして

一夏・シャルロット・ラウラといった

PTサイドの事情にも詳しい者たちは

彼の教えを受けれるということがどれだけ幸運か理解していた。

 

しかし大多数の生徒からすればそういう認識である以上…

 

「織斑先生!!

こんなオッサン(ロートル)に教わっても

強くなれるとは思えません!!」

 

こういう意見が出るのは仕方ないことなのだ…

多分。

 

まあ…

「…そうか。

ならば私がISを使っている君たちより強ければ…

私の指示に従ってくれるかな?」

 

北村教官はそれに対して

自らの実力を示すことで対応しようとしているが。

 

…まあそれならいいんじゃない?

 

でも誰と戦うのよ…

 

それを受けてだれが戦うのか話し始める一般生徒をしり目に

千冬はさっさと対戦相手を決めていた。

 

「よし…それでは凰!!

お前が北村教官と戦え!!

お前との模擬戦闘ならば

他の者たちも認めるだろう!!」

 

「え…あたし!?」

 

選ばれた鈴が驚愕するも無慈悲なまでに

事態は進行していき…

 

+++

そしてグラウンド中央部で北村教官と対峙する鈴。

 

北村教官が身に纏うのは今年の8月に発表された

ゲシュペンストシリーズの新型モデル

【ゲシュペンストMK-Ⅲ】の一つ、

【TYPE-G】だ。

かつて…

白騎士事件以前に

次期主力機として一部部隊などに

先行配備されていた原型機

【MK-Ⅱ】をベースにIS開発で得た

最新鋭技術を組み込むことで

各種性能を向上させた機体の

近接格闘特化装備である。

その特徴ともいえる両腕のバックラーからは

白い円柱が3本づつ伸びており、

両ひざからもそれが1本づつ伸びていた。

 

(しかし…

なんで千冬さんは

こんな結果のわかりきった模擬戦を?)

そんな機体を見て鈴はいぶかしんだ。

たとえ最新鋭機でも量産型PT…

ISの専用機との性能差は歴然である。

そんな機体と模擬戦?

話にならないと彼女は考えていた…

 

「戦闘開始!!」

 

千冬が号令をかけるとともに

鈴は龍咆を北村教官へと向けた。

(先手…もらったぁぁぁ!!)

 

しかし…

 

グオゥ!!

『遅い!!』

 

そのモーションをとった時点で

すでに北村教官は動いていた。

瞬時に全身のスラスターを

巧みに使用して

彼は鈴の後ろに回り込む!!

 

『そんな遅い攻撃では敵にあたらんぞ!!

攻撃とは…こうするのだ!!』

 

そしてそのまま右腕での強烈な正拳突きを

無防備な鈴の背中に叩き込んだ!!

 

「ぐ!?

よくも…

よくもやったわねえ!!」

 

そう叫びながら振り向きざまの裏拳を

叩き込もうとした鈴。

 

しかし…

 

『攻撃が直線的すぎだ!!

そんな攻撃ではこのように

受け止めることも容易だぞ!!』

 

それすらも教官はほとんど視認せずに受け止めた。

 

(…あ、

こりゃ負けたかな?)

 

その様子を見て鈴は理解した。

 

「ま…参りました。」

 

『…ほう?

なぜ降参する?』

 

「いやだって…

私じゃどうあがいても勝てないくらい、

パイロットとしての技術差があるでしょこれ!?

ていうか一切見ずに裏拳止めるとか…

さすがにそんなことされたら実力差理解するわよ!!」

 

機体性能で持っても覆せないほど…

相手と自分の間に実力差があるということを。

 

+++

 

「まあ…

あれを見て分かったかもしれんが

北村教官はPTパイロットとしては

伝説的な腕前でな…

実は私や山田君も

以前ご指導を受けていたことがあるんだ。」

 

そういう千冬の声を聴きながら、

ほとんどの生徒は自分たちの常識を

少し変えていた。

 

【PTはISに絶対勝てない】のではなく…

【パイロットの実力が同じならばPTはISに勝てない】のだと。

 

…パイロットの実力差が開きすぎていれば

どれだけ機体性能が良くても勝てるはずがないのだ。

 

その後この日の実習を受けた生徒のうち

徒手空拳での格闘にすぐれた素質を持っていた生徒たちは

それ以前よりも実力が劇的に向上していたという…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ある日、

LHR(ロングホームルーム)の時間を使って

文化祭の出し物を決めることになったんだけど…

なんか一部の悪乗りがひどいんすけどぉ!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ちょいと…頭冷・や・そ・う・か?」

俺たちへの負担を…考えやがれ!!

 




お待たせしました。
第83話完成いたしました。

いやー…
北村さんさすがに生徒相手では
全力出させられないから
模擬戦こうなりました!!

まあ…
いくら機体性能が良くても
パイロットの実力によっては
結果的に宝の持ち腐れだというわけで…
つーか北村教官が負けているシーンが思いつかねえ。

あ…MK-3なんて名称ですが実際には
【量産型ゲシュペンストMK-2改】です。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


…ちなみに、
今回の模擬戦闘における北村教官と鈴ちゃんの能力差ですが…

(機体性能は打鉄を1とし、
一般的なISドライバーの平均技量を1として計算
また総合能力はそれらの積とする。)

鈴ちゃん
機体性能:10
操縦技量:3
総合能力:30


北村教官
機体性能:5
操縦技量:15
総合能力:55

…ちょっと強すぎかもしれんが
イメージ的にはこんなものである。

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