自己満足で描いた女オリ主の話~自書女主話~   作:最下

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人(仮)との再会

放課後。私は部活に入る気はない、だからすぐ帰るから割と馴染みのない時間だよ。でも今日は奉仕部に行くために特別練の廊下を歩ている。それにしても少し知人に聞いたりしてみたけど奉仕部の情報を持っている人はいなかったよ。存在すら知らない人ばっかりで、1年で入部してる人はいなそうだね。おっとあれかな?平塚先生はプレートにシールが貼っている教室と言っていたから間違い無さそうだよ。ドアの前に立ち、少しの様子を探ってみる。まだ誰もいなかったら悲しいからね。中からは、元気な女子の声。困ったように咎める女子の声。2人?両方女の子だし間違えたかな?でもここ以外に当てはまるところも無かったし……とにかく入ってみるよ。

コンコンっと

 

 

「どうぞ。」

「失礼します。」

 

 

ガラッと開けてみると中からは紅茶の香りが鼻を通る。多分だけど入れるのが上手いのだろうね。教室にいたのは3人。

一人は、本に挟む物を探してる男子。きっと私の探し人。

一人は、私を笑顔で歓迎してくれてる女子。ちなみに栞が近くに落ちてる。男子が探しているものかな?

一人は、男子に椅子を出すように命令してる女子。彼女は1年でも噂になっている「雪ノ下雪乃」だと思うよ。

とにかく私のいう事は、これだね。

 

 

「いえ、依頼をしに来たわけじゃないので椅子は大丈夫です。」

「それでは何をしに来たのかしら?」

 

 

雪ノ下さんが部長さんみたいで私の目的を聞いてくる。彼に用があるわけで、君達に用があるわけじゃないよ。だから彼女達に教える情報は最低限でいいかな?

 

 

「そこの彼を少し貸してもらおうと思いまして……よろしいでしょうか?」

「は?……俺?」

「……彼はこの奉仕部の備品なので奉仕部の依頼でないと貸し出す気は無いわ。」

 

 

「俺は備品かよ。」とツッコミを入れる彼を「黙ってろ」と一睨みしてからこっちに視線をよこす。私は漫才を見に来たわけじゃないよ。……依頼じゃないと貸す気はなさそうだね。そうならお望み通り、依頼しますよ。でも1つ確認しないとね。

 

 

「えっと、ここはお手伝いしてくれる部活でしたよね。」

「ええ。そうよ。」

「……わかりました。じゃあ依頼をさせて貰います。」

 

 

ちゃんと依頼の形にしよう。まあ期待はしてないよ、彼女達は私を警戒してるみたいだしね。別に私は殺害を企てたりしてないよ。

 

 

「それでは、彼に助けてもらったお礼をしたいので二人きりしてください。」

「……そこの眼の腐った男が進んで人助けをするとは思えないのだけれど。」

「おい、俺も進んで人助けくらいするぞ。小町とか戸塚とか戸塚とか。」

「あはは、……ヒッキーマジキモイ」

 

 

だから何故私は漫才見せられてるのかな?うん、ダメだね警戒されて話が進まない。まあ重要なのは二撃目だよ。でも一応、最後に確認をとってみるよ。

 

 

「それで……この依頼受けてもらえますか?」

「申し訳ないのだけれど、この男を女子と二人きりさせたら何が起こるか分かったものじゃないのでこの依頼は拒否させて貰います。」

「……そうですか。」

 

 

やっぱダメみたいだよ。まあ必要な情報は手に入ったからここは退かせてもらおうかな。おっと最後にやることがあったね。

 

 

「それでは失礼します。雪ノ下先輩と……」

「あっ あたしは由比ヶ浜結衣だよ!でこっちがヒッキー!」

「……比企谷八幡だ。」

「由比ヶ浜先輩、比企谷先輩。私は若葉八千代です。また来ますね。」

 

 

ペコリと頭を下げてから教室を去る。由比ヶ浜先輩がいい人、それも空気が読める人で助かったよ。おかげでターゲットの名前、彼女達の名前を知ることができたよ。人の良心を利用してるみたいで心が痛むけど私の作戦で必要なことだから仕方ないよね?

 

この後は情報を整理するためにそれに次の作戦に繋げるために図書室に行こうかな。


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